歴代iPhoneで最も優れたカメラ性能を持つとアップルが豪語するiPhone 11 Proのカメラ性能を、同じくカメラ性能に関しては比類なき高次元をいくファーウェイのドコモ最新モデル P30 Pro HW-02L、そしてついでにGoogle Pixel 3, Sony Xperia 1(追加でiPhone SE2(2020), AQUOS R5G、P40 Pro, Galaxy Note20 Ultraなどの作例あり)を用いて、「どのスマホが一番綺麗に月/スーパームーンを撮れるか比べてみました。

iPhone 11 ProのカメラはiPhone 11 Pro Max、Xperia 1のカメラ性能はXperia 5、Pixel 3のカメラはPixel 3/3XL/3a/3a XLと同等ですので、それぞれのカメラ性能と比較する場合にも参考になると思います。

カメラの仕様比較

今回利用した4台(+α)のスマートフォンのうち、Pixel 3はシングルカメラ、Xperia 1とiPhone11 Proはトリプルカメラ、P30 Proはクアッドカメラです。

モデル 標準カメラ(広角) 超広角カメラ ズームカメラ 深度測定カメラ
Pixel 3 1,220万画素 無し 無し 無し
Xperia 1 1,200万画素 1,200万画素 2倍相当
1,200万画素
無し
iPhone 11 Pro 1,200万画素 1,200万画素 2倍相当
1,200万画素
無し
P30 Pro 4000万画素 2000万画素 5倍相当
800万画素
あり

各カメラのイメージセンサー・F値なども知りたい場合には「スマホカメラのセンサーサイズ一覧 センサーの大きさ比較/画素数・F値データ」を参照下さい。

このように、4台のスマホに搭載されたカメラレンズには随分と違いがあります。これが「月を撮る」場合にどのような画質として反映されるのか、実際に撮り比べた写真を見てみましょう。

iPhone 11 Proで撮影した月

iPhone 11 Proのカメラで最大ズームにして撮影したところ、ただの白い丸になりました。マニュアルで明るさを目一杯下げても月面の模様・クレーターを観察することは難しい状況です。

iPhone 11 Pro/iPhone 11 Pro Maxでは光学2倍相当のズームレンズを搭載しています。価格が安いiPhone 11にはズームレンズは非搭載であるため、月を撮影するようなケースではiPhone 11 Proが最も適しているはずなのですが、さすがに光学2倍程度のズームでは月面の様子などは確認出来ません。

iPhone 11 Proのカメラでは一般的な夜景はとても綺麗に撮影することが出来ます。

(実際にiPhone 11 Proで撮影した夜景)

しかし、月のような小さな対象を拡大してしまうとディティールまで写し撮るには力不足を感じました。

前述の通り、2019年モデルの最新iPhoneを用いても月の表面を撮影するには倍率が足りず、満月やスーパームーンといった大きめに月が観測できる日であっても、クレーターや模様をiPhoneで撮影することはほぼ不可能です。

それでも「iPhoneで月をズームで撮りたい」と考える場合は、物理的にレンズを追加するしかありません。

例えば、「ActyGo 18倍望遠レンズ」を使うと、iPhoneでもより高倍率の光学ズームが可能になります(ただし安物なので画像の滲み・歪みが大きくなります。トリプルレンズのiPhone11 Proだとレンズ調整が難しいのでオススメはしません)。

iPhoneなどのモバイル機器を接続できる高倍率望遠鏡・天体望遠鏡などを使えば月面のクレーターを撮影する事自体は可能です。

Pixel 3で撮影した月

Pixel 3はズームレンズを搭載していないため、月を撮るとiPhone 11 Proよりもぼんやりとした画質になっています。Pixel 3シリーズでは暗い場所での撮影でも明るく仕上げる事ができるという特性はありますが、Pixel 3を始めとする夜景モードでは微細な描写は難しく、ズームレンズが無いPixel3ではこれが限界です。

なお、”月”の表面を撮りたい場合にはPixel3, Pixel 4シリーズはあまり向きませんが、「星」の撮影ならPixelに強みがあります。

Pixel4で使える「天体写真機能」(3シリーズでもアップデートで利用可能になっています)を利用すると、上記のように無数の星がスマホで撮れます

Pixelの天体撮影ではおよそ4分間、最大9枚の写真を自動で合成するという技術を使っているため三脚などを利用して固定した撮影テクニックが必要となりますが、本当にびっくりするくらい星が撮れます。天気の良い、澄んだ空気・暗い場所で撮れば天の川も撮れます。

関連記事:[作例付き]Google Pixel 4で夜景モードから天体写真機能をオン/星空撮影をする方法 必要な機材・環境・設定方法

Xperia 1で撮影した月

Xperia 1の場合、明るさをマニュアルで最も暗い状態に調整しても、上記のように画面がかなり白く仕上がりました。オートモード撮影をすると本当に真っ白になってしまい、月の撮影には使えません。

ここからパソコン上で明るさを再調整しても、月面の様子は全く写っていません。

Xperia 1のズームレンズも光学2倍相当であり、明るさ調整の不味さを無視しても、月を撮るのは難しそうです(マニュアルモードを使って微調整をすれば、もう少しまともに撮る事はできます)。

P30 Proで撮影した月

P30 Proでは光学5倍相当のズームレンズを搭載しており、スマホとは思えないほどの望遠撮影機能があることは有名です。

今回の撮影比較でも、その結果が明らかになりました。P30 Proを月に向けると、「ムーン」としてAIが月撮影をしていることを自動で認識し、明るさを最適に調整してくれます。その結果が以下の写真です。

P30 Proで撮影した月は、月面のクレーターの様子まで判るほど、くっきりと月を撮ることが出来ます。他社のスマホとは別次元のクオリティです。

さすがに”天体望遠鏡で観察したレベル”(100倍以上の望遠レンズ利用時)とまではいきませんが、月の模様の濃淡・隕石跡が伸びている様子なども観察可能です。

P30 Proではデジタル併用で50倍ズームまで拡大することが出来ますので、iPhone 11 ProやXperia 1の10倍とは全く大きさが違います。

しっかりと手を動かさないように意識していれば三脚無しでも月を撮れますが(上記の写真は実際に三脚を使わず、手持ち撮影しています)、さすがに50倍まで拡大すると手ブレが大きくなり、かなりの明るさがないと拡大写真を撮るのは難しいでしょう(ズーム撮影用の被写体として月は十分に明るいです)。

今回比較した機種のうち、Pixel 3は2018年モデルであるため、最先端モデルに比べるとややカメラ性能に開きが出てきています。Googleは2019年10月15日に新型モデル Pixel 4を発表する見込みであるため、カメラ性能を追求したい人はPixel 4シリーズの登場を待つのもありかもしれません。

関連記事:2019年Pixel 4/4XLスペック&新機能情報 日本発売日や価格・Pixel3との違い/デュアルSIM仕様など

2020年モデルP40 Proでも撮ってみた

上記のP30 Proの後継モデル、2020年 P40 Pro 5Gで月面を撮影してみました。

P40 Proの望遠カメラは光学5倍相当の「スーパーセンシング望遠カメラ」が搭載されています。

全く同じ状況でP30 Pro, P40 Proで撮り比べた画像が以下のものです。

月面の写真を撮る場合、P40 Pro 5Gを用いてもP30 Proと同等、あるいは若干ノイズが少なく撮れるようですが、極端な画質の差は感じられませんでした。

P40 Pro 5Gではメインカメラの画素数・センサーの大きさは向上しており、ズームに関しても場面によってP30 Proを上回る解像度が感じられる部分もあります。

続きを読む → [P40Pro実機レビュー]Googleサービス非対応でも最強カメラ&eSIMも使えるDSDVスマホ スペック&性能評価

iPhone 11 Proでスーパームーンを撮ってみた

前項までの月撮影比較は通常の月が出た日に撮影したものです。続いて、満月が普段よりも大きく見えるスーパームーンでも撮り比べてみました。

まずはiPhone 11 Pro の場合です。

スーパームーンの満月で普段よりも明るめに見える月も、iPhone 11 Proでは月面の模様は全く写りません

iPhoneではなく、P30 Proなら・・・

この通り、クレーターの様子までばっちり見えます。

上記は2020年最新モデル Galaxy S20 5G SC-51Aで撮影したものです。Galaxy S20はハイブリッドズーム最大30倍まで対応します。Galaxy S20には月モードがなく、明るさ調整がうまく機能しません。何度か撮影を試みて最もよく写ったものが上記です。なんとなく月面の濃淡の模様を写すことは出来ましたが、クレーターなどは写りませんでした。

2020年4月時点、ドコモの P30 Pro HW-02Lは一括4.8万円まで値下げされています。iPhoneで月面をキレイに写すには別途望遠鏡やレンズを使うような方法もありますが、スマホ単体で月を撮りたいのならP30 Proへの機種変更をオススメします。

☆「NTTドコモドコモ P30 Pro HW-02Lの価格・機能をみる

iPhone SE2で撮影したフラワームーン

2020年4月発売の最新型iPhone SE (第2世代)でも満月を撮影してみました。

iPhone SE2に搭載されたカメラは2017年モデルのiPhone 8と同等です。ポートレート機能撮影など一部の機能が旧世代より向上していますが、ズームレンズは無いため、やはり全力でズームをしても「ただの白い丸」になりました。

AQUOS R5Gで撮影した満月

シャープ製のスマートフォンとしては初の4眼レンズとなった2020年夏フラッグシップモデル AQUOS R5Gでも満月を撮影してみました。

AQUOS R5Gの場合、デジタル併用で最大16倍まで拡大出来るものの、月の表面は真っ白にしか撮影できませんでした(オートモード利用時)。AQUOS R5Gでは旧モデルに比べてカメラ性能が向上し夜景撮影に強くはなりましたが、ズームレンズは2倍相当(35mm換算時52mm相当)ですので、残念ながら月面を撮影するにはまだ倍率が足りませんでした。

Galaxy Note20 Ultraで撮影した中秋の名月

2020年秋冬モデルの大画面スマートフォン Galaxy Note20 Ultraには12メガピクセル・光学5倍相当のズームレンズが搭載されており、月面の撮影が可能です。


(Galaxy Note20 Ultraで撮影した満月)

Galaxy Note20シリーズやGalaxy S20シリーズでは、超望遠状態に入ると画面にワイプでズーム位置が表示される(どの位置を拡大しているのか分かる)ため、月の撮影が楽です。

また、50倍ズーム時の手ブレ補正の効き方がGalaxy Note20 Ultraではずば抜けて安定しており(最大倍率で月をフレームに入れると、ピタッと止まるほど)、P30 Proよりも楽に撮影できます。

Galaxy Note20 Ultraの場合は最大50倍、Galaxy S20/S20+の場合は30倍、そしてGalaxy S20 Ultraならデジタル併用100倍ズームが可能となっています。S20/S20+でもぼんやりと月面の模様は見えますが(前項参照)、S20 Ultra/Note20 Ultraのほうがキレイに撮れます。

Galaxy Note20 UltraはauからSCG06として発売中です。

[iPhone11 Proカメラレビュー] 月面が撮れると有名なP30 Pro HW-02Lと撮り比べ(2020年モデル比較随時追加中)
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