2023年モデルのiPhone 15 (6.1インチ)に使える保護フィルム・ケースについて、過去モデルで同じディスプレイサイズだったiPhone 14/iPhone13用のアクセサリーが使えるかどうか解説します(iPhone 15/iPhone 15 Proの実機検証を行いました)。
2023年9月22日より発売される新モデル「iPhone15」シリーズは、6.1インチのiPhone 15/iPhone 15 Proと6.7インチのiPhone 15 Plus/iPhone 15 Pro Maxの4モデルとなり、サイズ展開は2022年のiPhone14シリーズと同じです。
一方で、2023年新型モデルでは、
・iPhone 15/Plusにダイナミックアイランドを採用
・iPhone 15 Pro/Maxにチタニウム素材ボディを採用
・カメラユニット回りのデザインを変更
・Pro/Maxにアクションボタンを採用
・全モデルUSB-Cに変更
など、本体のデザイン・形状に関わる仕様変更がいくつも行われています。
この時点で多くの方は察していると思いますが、iPhone15シリーズに使えるディスプレイ保護フィルム・ケースなどのアクセサリーは旧モデル用と互換性が無い(同じアクセサリー製品を使うことが出来ない)パターンが多くあります。
「6.1インチ/6.7インチ」というディスプレイの大きさこそ同じ数字になっていますが、旧モデルとiPhone 15シリーズで微妙にサイズが変わっている点に注意して、利用可能なアクセサリーを選んでください。
iPhone 15シリーズ/14シリーズの大きさの違い
まずは2022年モデルと2023年モデルのiPhoneシリーズの、数字上の違いを見てみましょう。
モデル/仕様 | 2022年 iPhone14シリーズ |
2023年 iPhone15シリーズ |
無印 (6.1″) |
縦 146.7mm 横 71.5 mm 厚さ 7.80 mm |
縦 147.6mm 横 71.6 mm 厚さ 7.80 mm |
Plus (6.7″) |
縦 160.8mm 横 78.1 mm 厚さ 7.80 mm |
縦 160.9mm 横 77.8 mm 厚さ 7.80 mm |
Pro (6.1″) |
縦 147.5mm 横 71.5 mm 厚さ 7.85 mm |
縦 146.6mm 横 70.6 mm 厚さ 8.25 mm |
Pro Max (6.7″) |
縦 160.7mm 横 77.6 mm 厚さ 7.85 mm |
縦 159.9mm 横 76.7 mm 厚さ 8.25 mm |
このとおり、それぞれコンマ数ミリ~1mm程度の高さ・幅・厚みが2023年モデルでは変更されており、同じ「6.1インチ/6.7インチ」同士である無印/Pro・Plus/Pro Maxもそれぞれ大きさが違う事がわかります。
このサイズ変更と、Lightning→USB-C端子の変更・ミュートスイッチ→アクションボタンへの変更などの形状変更があったため、基本的にiPhone 15は専用のケースが必要となります。つまり、旧モデルのアクセサリーはiPhone15シリーズには使えない製品が多い可能性があります。
一方で、上記のわずかなサイズ差・形状の差に対して影響を受けない、余裕のあるデザイン・汎用性を持たせて設計したアクセサリーの場合は、使い回しが出来る(互換性がある)製品もありえます。
よって、基本はiPhone 15の保護ケースは「15/2023年モデル専用・対応」と記載のある製品を選ぶことになります。それ以外の旧型モデル用のケースを使う場合は、余裕のあるデザインかどうかよく確認する必要があります。
→ iPhone 15/iPhone 15 Proを急速充電できるUSB-Cタイプの電源アダプタ(充電器)に関する検証結果/利用できる製品について知りたい人はこちら:[実機検証]結局iPhone15Pro充電速度は何ワット?急速充電が出来る充電器・ケーブル
110円で買えるiPhone15シリーズのケース・フィルム
2024年3月時点、iPhone 15シリーズのケースやフィルムが110円でエレコム公式サイトのアウトレットコーナーで投げ売りされています(Pro/Plus用なども各種あり)。
発売当初なら2000~3000円程度はしたであろう高品質・高機能なケースやフィルムも、110円まで値下げされている在庫が多数あります。110円セールは在庫限りの特価提供となっていますので、iPhone 15に合うケース・フィルムを安く手に入れたいひとはすぐにチェックしましょう。
iFaceのケースもiPhone15対応モデル発売
iPhoneの保護ケースで人気の「iFace」シリーズでは、すでにiPhone 15シリーズ向けの製品が出ています。
管理人も早速買ってみました。
こちらは「2023年 6.1インチ 3レンズ用」とされている、クリアタイプのケースです。ぱっと見は旧モデルのiPhone Proシリーズでも使えそうに見えますが、前述のとおりProシリーズでは「アクションボタン」に変わったため、ケースの構造も変更されています。
従来のケースなら、本体左側の上にはマナーモードの切り替えスイッチを操作するための穴が空いているケースが多くあったはずですが、iPhone 15 Pro用はボタンの押し込み式なので、穴は空いていません。よって、iPhone15Pro専用です(カメラレンズのサイズが違うiPhone 15にも使えません)。
iPhone 14 Pro用ケースをiPhone 15 Proに装着してみると、サイズ的にはほとんど問題なく入れることが可能であり、ボタン位置もほぼ一緒です。
(iPhone 15 Pro実機に14 Pro用のケースを装着した写真)
ただ、アクションボタンは高さが低いため、従来のスイッチ用の穴だと操作が難しい状態(穴が深いため)。ほんの一時的にiPhoneを保護したいという場合を除き、iPhone 15 Proに14 Proシリーズのケースを使うことはオススメ出来ません。
iPhone 15にiPhone 14用のケースを使う場合、ミュートスイッチは変わらないため、位置的には問題ない場合もあります。
(iPhone 15に14のTPUケースを付けた様子)
しかし、iPhone 14とiPhone 15では少しボディサイズが違うため、100円ショップで買った硬いケースだと全体がうまくはまりません。
ケースに対してiPhoneが窮屈でギッチギチです。本当にあと少し、という感じではあるのですが、iPhone 15と互換性はありませんでした。
保護フィルムも使い回し出来ないかも!カーブガラスで気泡が出来る可能性
iPhone 15シリーズに使う保護フィルム・ガラスフィルム選びも要注意です。
2023年モデルのiPhone 15 Proシリーズではディスプレイのガラスが従来のものから変更された「エッジカーブ」(2.5Dガラス)が採用されています。
タッチパネルのガラスの縁がわずかに丸くなっているため、旧モデルのフラットなガラス用に作られた保護フィルムを貼り付けると縁が浮いてしまう(気泡が入る)可能性があり、互換性が無いということになります。
2023年9月14日時点でアップルストアで購入可能なオフィシャルのフィルム(Belkin UltraGlass 2スクリーンプロテクター)も、iPhone 15用は専用になっています。
例えば、iPhone 13/14用(6.1インチ)のガラスフィルムは、iPhone 15とインカメラのデザインが違うため、以下のようにズレがでます。
(インカメラにフィルムが被る/これより下にするとはみ出る)
(縁に気泡・浮きが見られる)
一方で、これも「製品による」という結論になってしまうのですが、ディスプレイの保護フィルムの大きさが小さめに作られている(カーブしている部分を覆わない)製品や、特殊な素材・粘着剤でカーブエッジ部分に接着できるフィルム製品なら、iPhone 14 Pro/iPhone 15 Proは互換性がある場合があります。
例えば、「Simplism Flex3D」というシリーズはiPhone 15/15Pro/14 Proのディスプレイに互換性を持たせて作ったとしています(すべてのフィルムに互換性があるわけではないため、必ず使いたい製品の対応機種を確認してください)。
iPhone 15/ 15 Pro/iPhone 14 Proはすべて6.1インチ・Dynamic Islandの位置も同じであるため、互換性が保たれるということです。
iPhone 15用のケース・保護フィルムはアクセサリーメーカーがすでに多く発表・発売していますので、「旧モデル用のアクセサリーはiPhone15には使えない場合が多い」ということを念頭において、新型iPhoneの購入時には対応製品を入手しましょう。
キャリア系だと、ソフトバンクの公式アクセサリーサイトで多数のiPhone15対応製品が発売されています。
購入レポ:iPhone 15に気泡無しで貼れたフィルム
管理人が実際にiPhone 15用に購入し、気泡や浮き・ズレなどが無いことを確認出来たフィルムです。
今回購入したのはフィルムメーカーとして有名なミヤビックス・オーバーレイシリーズのPET素材(ガラスではない)9H透明フィルムです。
ガラスタイプだと前述のとおりiPhone 15の2.5Dガラスにぴったりと張り付かないタイプが多いかな?と思い、あえてガラスではなく少し柔らかいPET素材を選んでみました。
このフィルムはインカメラ・Face ID位置は穴が開いており、貼付け後も全く問題なく顔認証が使えています。
このフィルムはガラス面の縁ギリギリまでカバーしますが、カーブした部分は覆いません。保護ケースとセットで使う場合は、どのみち縁までフィルムで覆わなくても保護出来るので特に問題はないでしょう。
貼り付け直後はほんの少し吸着面に空気が入っているように見えましたが、ぐりぐり押して時間が経過したのちに、完全に気泡や浮き無く貼ることが出来ました。
PET素材ではありますが硬質な9H・高光沢タイプなのでガラスのような滑らかな指触り・滑りで操作も快適十分でした。
☆「amazon ミヤビックス iPhone 15 対応 保護フィルム PET製 高硬度9H 光沢タイプ」
USB-Cケーブルは購入必須-充電端子に注意
これまでiPhoneしか使ってこなかったユーザーは、iPhone15シリーズから変更された「USB-C」対応の充電ケーブル・データ転送用ケーブルなど購入も必須です(1本はiPhone15本体に同梱されています)。
(手前がLinghtning/奥がUBS-Cの端子形状)
Apple製品の多くに使われてきた接続端子「Lightning」(ライトニング)ではiPhone15を充電することが出来ません。必要に応じて複数本・長さが異なるUSB-C (Type-C USB)を用意しておきましょう。
例えば、Appleの純正ケーブルの場合は2mで4,780円のUSB-Cケーブルが販売されています。
なお、USB-Cのケーブル・充電器の種類・規格によって、充電速度やデータ転送速度が制限される(遅くなる)場合の製品もありますので、購入するときはiPhone15/iPhone 15 Proシリーズに対応しているかどうか確認をしてください。
ワイヤレス充電(Qi)に関しては従来と同じものが使えるため、旧シリーズのiPhoneでおくだけ充電・MagSafe対応の充電器を持っている場合はそのまま使えるはずです(モデルのサイズが違う場合、充電位置に注意が必要です)。