これはオタクとしては買わざるを得ませんでした。

これまで日本向けに発売されてきたXiaomiのスマートフォンは「T Pro」シリーズや廉価ゲーミングブランドの「POCO」など”フラグシップ級”や”ハイエンド級”とされる高性能モデルはいくつかあったものの、本当の”ハイエンド・最上級”モデルは見送られ続けてきました。

しかし、2024年3月、ついに日本国内で使っても問題ない(技適がある)最上位機種「Xiaomi 14 Ultra」のグローバルモデルが(海外で)発売されました。

2024年3月時点、グローバルモデルのXiaomi 14 Ultraは個人輸入や輸入品販売ショップで入手することが出来ます。最上位機種ですのでこれまで日本で販売されてきたXiaomiスマートフォンに比べると高価ですが、他の既存日本向けスマホでは味わうことの出来ない体験が出来ます。

☆「アリエクスプレス Xiaomi Mi Store – Xiaomi 14 Ultra Glovbal Version」/2024年3月28日15:59 JSTまでセール中

Xiaomi 14 Ultraを使って感じたメリット

Xiaomi 14 Ultraについて知りたい・気になるというユーザーはXiaomi 14 Ultraのスペックや仕様はもう十分に把握していると思いますので、ここでは実際にXiaomi 14 Ultraを購入・使ってみて感じた強みを紹介しましょう。

日本で使える技適つき(グローバル版)
最新ハイエンドCPU Snapdragon 8 Gen 3搭載
最大120Hz/3000nitsの明るい画面
IP68防水防塵対応
90W/ワイヤレス80W超急速充電対応
Sony LYT-900センサー採用の最強カメラ
F1.63-4.0の無段階絞りあり
撮影キットあり

Xiaomi 14 Ultraの最大の特徴は、やはりカメラです。カメラに興味がない人がXiaomi 14 Ultraを選ぶはずがありませんので、まずはカメラ系のメリットを挙げましょう。

Xiaomi 14 Ultraの珍しい機能・仕様として、メインレンズに物理的に絞りを調整できる機能があります。

物理絞りはXiaomi 14 Ultraの1インチセンサーを搭載したメインカメラのレンズに採用されています。F値が切り替えられるスマホカメラはXperiaやGalaxyにもありますが、Xiaomi 14 UltraではF値を1.63-2.0-2.8-4.0の範囲およびマニュアル設定なら多段階で設定可能です。

絞りが動く様子は目視でも分かります。

F/1.63
F/2.0
F/2.8
F/4.0

この絞りのおかげで、強い光源を撮影すると光条(光の筋)が発生します。

LEDライトが使われたおもちゃを撮れば・・・

晴れた日の木漏れ日なら・・・

スマホで撮ったとは思えないクオリティの印象的な写真を簡単に撮れます。

このような光の筋が綺麗に映るカメラを搭載した日本向けのスマートフォンは滅多になく、カメラ性能が高いと言われる既存のiPhoneでもPixelでも通常はムリです(光条は絞りの羽根による光の回折が生む現象であるため)。技適のない海外モデルであれば他にもありますが、技適ありのスマホでこの機能があることが、非常に珍しいのです。筆者の場合はこのためだけにXiaomi 14 Ultraを買ったと言っても過言ではありません。

メインレンズ以外は75mmポートレート用望遠カメラ/120mmペリスコープ望遠カメラ/12mm相当超広角カメラの合計4カメラ構成です。

ズーム性能は国内で買えるスマホならGoogle Pixel Proシリーズ/Galaxy Ultraシリーズにも匹敵する水準です。

Xiaomi 14 Ultraには「スーパームーン」という月撮影用のモードがあり、月面模様も結構はっきり見えます。

さらにXiaomi 14 Ultraには「Photography Kit」と呼ばれる、スマホをコンデジ化させる専用のアクセサリーもあります(同梱セットと個別販売あり。セットかどうかは販売元でよく確認しましょう)。

フォトグラフィーキットにはXiaomi 14 Ultraのカバー・シャッターボタンなどの操作用パーツおよび保護リング・67mmのフィルターアダプターが同梱されています。

スマートフォンに装着してカメラのように使えるアクセサリーは他社既成製品でも無くはありませんが、Xiaomi 14 UltraのPhotography Kitの作り込みは圧倒的です。

このキットをスマホに装着すると自動でペアリングされ、まさにコンパクトカメラのようにズームイン/ズームアウト・明るさや絞りの変更・動画撮影などをスムーズに行うことが出来ます(機能は割当・カスタマイズ可能)。

グリップ部分にはバッテリーが内蔵されており、スマホと接続すると本体を充電することが出来ます。スマホを傷つけないように設置部分はソフトな素材で覆われ、撮影中にスマホから外れないようロック機能もあります。

撮影キットを装着した状態で真上から見ると上記のようになります。ストラップホールがついており、撮影しながらの移動も安心です。スマホとしての総重量は重い・分厚い状態となりますが、コンパクトカメラだと思えば超軽量で薄型です。オート時ならともかく、マニュアル/プロモードを駆使して設定を変えながら撮影する際には撮影キットが大活躍します。

Xiaomi 14 Ultraを買いたいユーザーはカメラで楽しみたいという人だと思いますので、ぜひ撮影キットセットでの購入を強く推奨します。

☆「イオシス Xiaomi 14 Ultraの在庫をみる」/筆者が購入したショップ

Xiaomi 14 Ultraの結露問題

2024年3月20日時点、インターネット上でXiaomi 14 Ultraの利用者により、カメラレンズに結露が見られる報告が複数見られ、筆者のXiaomi 14 Ultra(香港版)でも結露が発生していることを確認しました。

上記は実際にXiaomi 14 Ultraに結露が発生したタイミングで撮影したものです。

結露が顕著なのはメインレンズです(望遠レンズも少し曇っているようにみえます)。見るからにレンズが曇り、撮影した写真も白く曇ったものになります。

Xiaomiカメラの結露は暖房がよく効いた室内から気温の低い屋外に出たタイミング/動画撮影で本体温度が上昇後→撮影終了で一気にレンズが冷えると繰り返し発生しています。購入後一度も水に濡らしたことがない/高湿度状態にしたこともないため、製造過程で水分が混入していることは明らかです。

Xiaomiのスマートフォンカメラでは過去にも結露が問題になったことがあり、場合によっては初期不良・交換対応がされた事例もあるようです。

Xiaomi 14 Ultraの場合、結露が発生することが不具合・不良品と判断されるかどうか現時点では不明です。カメラパーツに水分が多く含まれているということは、将来的にカメラの劣化・故障が発生する可能性も危惧されます。

結露は急激な温度差がある場合にのみ発生しており、カメラレンズを指で覆って温めてやれば数分のうちに解消しています。このようなレンズの結露はデジタルカメラや一眼レフでも発生しますので、「カメラレンズの結露は当然の現象」と覚悟して使えばさほど問題ではないかもしれません(67mmアダプター経由でフィルターを付け、急激な温度差を緩和して使うことも出来るかもしれません)。

一方で、同じ環境でiPhone, Galaxy, Pixelスマートフォンを使ってもこのようなレンズ結露は発生したことが一度もない(上記の結露時もPixel 7 ProとiPhoneを同じように持ち歩いていた)ため、Xiaomi 14 Ultraのレンズ結露は製造・製品としてのクオリティがやや疑われます。どうしても結露が心配な人は交換保証がしっかりしているショップから買う・購入自体を避けたほうがよいかもしれません(結露発生は個体差・環境の差が大きい可能性があります)。

Xiaomi 14 Ultraの発熱問題

Xiaomi 14 Ultraは2024年時点で最高峰のCPU 「Qualcomm Snapdragon 8 Gen 3」を搭載しており、その性能・パフォーマンスは最強クラスです。一方で、高性能モデルの宿命である「発熱問題」もやや発生しています。

通常利用時はほとんど発熱を感じない・写真撮影の連続利用時も発熱を感じることはありません(3月の外気温が涼しい時期であるからかもしれませんが)。

例えば4K/12FPSでの連続撮影時だと、10分経過頃にディスプレイ面・カメラレンズ付近はほんのり暖かくなる程度~20分経つ頃には40度を超え始めて素手で触れるとそれなりの熱さを感じます。

ただ、カメラキットのケースを着けている限りは熱を感じることはまったくなく、熱でカメラが停止・機能がフリーズすることもないため、実用上は気になりませんでした。

高画質グラフィックを多用した高負荷オンラインゲームなどを遊ぶ場合や真夏の炎天下で利用する場合などは40~50℃程度までの発熱が予想されるため、発熱がどうしても気になるユーザーは冷却機構のあるゲーミングスマホを選ぶほうが無難かもしれません。

Xiaomi 14 Ultraが買えるショップ

2024年3月時点において、Xiaomi 14 Ultraには日本国内での利用が合法なグローバル版(モデル型番 24030PN60G)のほか、中国版/大陸版などと呼ばれる技適のないバージョンも存在します。

グローバル版と中国版では価格相場も異なるため、購入ルートには注意してください。

*以下のショップでもグローバル版やその他のモデルが混在している可能性があります。注文時に十分注意をしてください。

☆「amazonでXiaomi 14 Ultra グローバル版をみる

☆「アリエクスプレス Xiaomi Mi Store – Xiaomi 14 Ultra Glovbal Version

 

[Xiaomi14Ultra実機レビュー]日本で買える本当のXiaomiハイエンド機-結露・発熱問題