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2019年夏時点において、KDDIは2022年3月を以って3G通信サービスを完全終了させることをアナウンスしはじめており、「将来ガラケーが使えなくなる」という情報を把握しているユーザーが増えているようです。

一方で「なぜガラケーが使えなくなってしまうのか?」「どのガラケーが使えなくなるのか?」そして、「いつガラケーが使えなくなるのか?」という情報を正確に把握出来ていないガラケーユーザーも少なくないようです。

2019年時点では、多くのユーザーがすでにスマートフォンに買い替えを進めており、ガラケータイプの利用者を上回ってきています。しかし、まだまだガラケーの利用者は少なくないはずなのにガラケーの提供を止める理由はなんだろう?と疑問に思うかもしれません。

「いつ古いガラケーが使えなくなるのか?」という問い対しては、ドコモ・au・ソフトバンクそれぞれの携帯会社で事情が異なります。すべての携帯会社で同時にガラケーが使えなくなるわけではありませんので、使っている携帯通信会社と携帯電話本体の状況で判断が必要です。

それぞれの携帯会社で「いつガラケーが使えなくなるのか?」を知りたい場合は、下記ページを参照ください。

参考記事:3Gガラケーはいつ使えなくなる?ドコモ・ソフトバンク・エーユー キャリア別終了時期

ガラケーの終了日については上記のページに細かくまとめられていますが、ここではそもそも「どうしてガラケーが無くなってしまうのか」ということに焦点を当てて解説します。

ガラケーが必要とされていないから無くなる?

”ガラケーが使えなくなる”と聞いてユーザー視点で思いつく理由の一つに「スマホの普及して、昔ながらの折りたたみ式携帯を必要としている人がいないから」というものがあります。

総務省が公表している統計データによれば、2017年時点でスマホ普及率は75%を超えています。2019年になった今、スマホの所持率はもっと高くなっていることでしょう。

しかし、”折りたたみ携帯が必要とされていないから使えなくなる”は3Gガラケーが終わる理由ではありません

NTTドコモでは2019年夏モデルにも新しいガラケー arrowsケータイ F-03Lを発売しており、上記の写真にある5種類の携帯電話(折りたたみ4種・カード携帯1種)を引き続き販売しています。

ドコモでは今後も折りたたみ式携帯をずっと販売し続けますので、”折りたたみ式携帯電話”を使いたいという目的であれば、機種変更をすれば問題なく今後もガラケーを使い続けられます。

ドコモの最新ケータイはウェブサイトからも簡単に注文が出来ますので、今使っているドコモガラケーの調子が悪い方はすぐに取り替えることも可能です。

☆「ドコモのケータイ機種一覧

より操作が簡単・大きな文字のシンプル携帯電話が欲しい場合は、らくらくホンもまだあります。

関連記事:[ドコモガラケー]らくらくホン F-02Jレビュー

ドコモ以外でも、auでもSBでも折りたたみ式携帯は2019年時点でも販売されており、”ガラケーが使えなくなる=折りたたみ式携帯が無くなる”という認識は誤りですので、安心してください。

高いスマホに変えさせようとしている?

これはある意味で正しい理由の一つかもしれません。

ドコモのスマホでも使い方次第では料金を安くすることは出来ますが、一般的には「ガラケーからスマホに買い換えると料金が高くなる」という印象があるように、2019年の最新プランで比較しても、ケータイプランのほうがスマホプランよりもほとんどの見積もりで料金は高くなります。

ドコモの最新スマホ向けプラン「ギガホ/ギガライト」では、いろんな割引を適用できない場合には月額7,000円~(しかもスマホ本体代金は別途請求あり)にもなります。

一方、ドコモの2019年新料金「ケータイプラン」は、有料オプションを付けなければ月額1200円からガラケーを使うことが出来ます。

上記は実際に管理人が「富士通ガラケー F-03L」に機種変更した回線の請求料金です。電話を受ける専用の回線として使っているため、通話オプション無しの最安プラン構成にしています。

ドコモとしては「客単価の安いケータイプランよりスマホを契約して欲しい」と考えるのは当然でしょう。ビジネスなのですから、当然儲けが大きくなるスマホ利用者を増やし、ガラケー利用者を減らしたいと考えているのかもしれません。

しかし、これも「ガラケーが使えなくなる理由」とは言えません。スマホがなかった時代に比べてガラケーの機種が減っていることは確かですが、2018年には1種(KY-01L)・2019年も3種(SH-02L/SH-03L(カメラレスモデル), F-03L)が追加・ケータイプランも新設されるなど、ドコモがすべてのガラケーを排除してスマホだけの販売に切り替えようとしているなんてことはありません

☆「FOMAガラケーからドコモ新料金「ケータイプラン」に変えた場合の月額料金・年間総額表示を計算

ガラケー用の部品がもう無いから

FOMAガラケーが無くなる一つの大きな理由は「FOMA用の携帯電話を作る部品がない」です。これは2016年時点で明らかになっていた理由です。

NTTドコモでは2016年冬の段階で、「FOMA専用携帯の生産・開発の終了」を公表していました。その理由の一つがFOMA用携帯を製造するための部品供給の問題があったためです。

具体的にどの部品のことなのかまでは不明ですが、古い3G/FOMA専用の携帯電話の多くはすでにドコモの保守用パーツ在庫すら存在せず、修理が出来ない時期に入ってきています。

関連記事:ドコモFOMAガラケー シャープ製の携帯はいつまで使える?iモード/修理/サポート終了予定日

FOMA用ガラケーに使われているパーツは現在ドコモで売られている新型ケータイのものとは別種であり、流用することは出来ません。また、携帯電話自体を動かすOS(オペレーションシステム)も古いガラケーと最新ガラケーでは違っています。

かつてドコモへガラケー/3G専用タイプの携帯電話を納品していたNEC/三菱/日立/ノキアなどは国内の携帯電話事業から撤退していますので、部品だけをいつまでも作り続ける・保守用部品のストックを永遠に保管することはさすがに無理な話です。

古いFOMA用のパーツを製造することが出来ず、すでに新しいケータイ用パーツに完全に切り替わってしまっていますので、残念ながら今ある古いガラケーの寿命はどのみちあまり長くはありません。

iモードサービスの問題

FOMA時代のドコモガラケーと言えば「iモード」や「iモードアプリ」のサービス全盛期でしたが、iモードに関してもサービスの終了が近付いてきています。

ドコモでは2019年9月30日をもってiモードサービスの新規受付を終了します。サービス自体の提供終了はまだ未定(2019年8月時点)ですが、iモード専用の接続サービス・コンテンツはFOMAガラケー終了に向けて順次提供が終了していくはずです。

現在の最新ケータイはiモードではなく「spモード」で接続するため、この影響は受けないのですが、古いFOMA専用ケータイのほとんどはiモードを使ってネットへ接続する方式であるため、iモード関連コンテンツの衰退・提供終了=古いガラケーが使えなくなる、とも言えます。

システム・セキュリティの問題

古い携帯電話の一部機種について、セキュリティの観点からネット接続が出来なくなってくるという問題もあります。

ドコモのケースではないのですが、ソフトバンクでは2019年11月末を以って一部の3G端末の機能が利用不可になることをアナウンスしています。

ソフトバンクが案内しているのは「サーバー証明書切り替え」による、セキュリティ問題を理由とする機能停止です。これはインターネットの新しいセキュリティ規格に古い3G携帯端末が対応できないためで、GPS機能・MMSメール送受信・ワンセグ利用・カメラの利用・時計の自動調整などの機能が影響を受けます。

同じような問題が他社のケータイでも発生するのかどうかは不明ですが、古いガラケーではシステム・セキュリティの更新がされず、そのまま使い続けるとハッキングや不正利用に繋がる恐れもあるため、新しいセキュリティ規格に対応したガラケーへの買い替えが推奨されているという背景があります。

ガラケーユーザーからすると「電話しか機能を使っていないからセキュリティやウイルスなんて関係ない」と思えるところですが、携帯会社としてはセキュリティ対策がされていない機種を提供し続けることは出来ませんので、対応できない古い機種はサービス自体への接続を切断せざるを得ないため、どうしようもありません。

(なお、ソフトバンクでは対象のガラケーユーザーに手数料無料で機種変更が出来る優待キャンペーンを2019年11月30日まで実施しています:「https://www.softbank.jp/mobile/special/sha1-01/」)

電波の有効利用

これが「3G/FOMAサービスを終わらせる根本的な理由」です。

日本のワイヤレス情報技術に使われる電波はさまざまな周波数により、特性と役割が違います。携帯電話の接続に使われる電波にもいろんな周波数がありますが、使える周波数は無限にあるわけではなく「電波は共通の資産」と言われるように、国単位・世界単位で管理がされています。

現代日本では電波を利用したサービスは携帯電話・スマートフォン以外にもいろんなものがあります。そして、電波を利用したサービスはこれからもどんどん増えていく見込みです。

それらの「将来登場するサービス・必要とされる電波」のために、現在FOMAサービス・3Gサービスとして利用されている電波/周波数帯を終了させ、新たなサービスのために有効活用しようという長期計画が総務省を主体として立てられています。

この「電波利用の長期計画」はドコモのFOMAガラケーだけでなく、auの3Gサービス CDMA 1X・ソフトバンクの3Gサービスも同じように影響を受け、現在の4Gサービス、2019-2020年から本格的に始まる5Gサービスと世代交代をするタイミングで3Gサービスが順次終わることは、国としての計画通りなのです。

ドコモやauが勝手に「3Gケータイを終わらせる」と言っているのではなく、時代の流れとしての必然であると言えるでしょう。

と言っても、まだまだ2019年時点で3Gサービスの利用者は残っていますので、”今すぐに3Gケータイが使えなくなる”のでは混乱を招いてしまいますから、携帯会社は順次3Gサービスの終了に関するアナウンスと、4G/5Gサービス対応機種への買い替えを促していくことになっています。

総務省が公開しているデータでは、2017年末時点で3G携帯を使っているユーザーは40.9%(人口に対する割合)も居ることになっています。しかし、上記のグラフを見ても判るとおり、LTE(3.9-4G)サービスが登場したあとから3G利用者は急激に減っており、同じくグラフにある2Gサービスが2002年→2009年頃にかけて激減したのと同じように3Gサービスが近い将来消えていくことも、それほど無理のない計画になっています。

3Gサービスが終了したあとに登場する・必要とされる電波・周波数の利用目的も計画がすでにあります。

「Beyond 5G」は、これから日本でもサービスが始まる5Gのさらに次の世代・次の技術の開発が計画に盛り込まれています。

昨今でもよく目にするようになった「IoTシステムの普及」、「ワイヤレス電力伝送」や、自動車の自動運転技術・衛星システムの利用などでも、さまざまな周波数帯を確保しておかなければ、電波の混信・干渉を引き起こしてしまいます。そのためにも現在の3Gサービス用につかっている電波・周波数帯の有効利用が必要とされていることが、3Gガラケー終了の最も大きな理由の一つです。

「今後もずっと今のまま、何も変えず同じガラケーを使い続けたい」という希望も判りますが、将来のより便利で、安全な通信・ワイヤレスサービスの開発・普及計画を進めるためには3G携帯の終了は避けて通れない道であると理解して、スマホに買い換えるか・新しいXiガラケーに買い換えるか、携帯電話の利用を止めるか決断が必要な時期に来ているというお話でした。

もっと詳しい情報を知りたい場合は各携帯会社および総務省のホームページ等を参照下さい。

KDDIニュースリリース:CDMA 1X WINサービス終了について https://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2018/11/16/3428.html

参照:総務省ホームページ - 電波有効利用成長戦略懇談会報告書 http://www.soumu.go.jp/main_content/000563441.pdf (PDFファイル)

情報通信白書-http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h30/html/nd252110.html

*本ページは2019年8月時点で公開されている情報に基づきまとめたものです。3Gサービスの終了日・終了予定は状況によって変更される可能性があるため、関係のあるユーザーは随時公式サイトにて情報を確認してください。

なぜドコモのFOMAガラケー・3Gガラケーが使えなくなる?古い携帯販売が終わる理由
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