NTTドコモより販売中のGoogle Pixel 3a(発売日:2019年6月7日)の実機利用レポートをお届けします。

Google Pixel 3a(ぴくせる すりーえー)は、2018年に発売されたPixel 3の廉価モデルと言える、外観はとても良く似たAndroidスマホです。

(左 Pixel 3a クリアリーホワイト、右 Pixel 3)

外観を見ても分かるように、Pixel 3とPixel 3aは全く同じサイズというわけではなく、Pixel 3とはハード面・機能面で違いがありますので、どんなところで実際に使ってみて差を感じられるのか、Pixel 3とPixel 3aを一緒に使ってチェックした感想・評価を書いていきます。

*本ページでは”実機を使って体感出来る差”に焦点を充てて解説します。データ的な違いを先に知りたい方は「Pixel3のほぼ半額 廉価Pixel3a/3a XLはおさいふケータイ対応 安い理由はコレ スペック比較」のページを御覧ください。

ドコモ版 Pixel 3a開封の儀

ドコモではPixel 3aのジェットブラック(黒)とクリアリーホワイト(白)の2カラーを販売しています。今回はホワイトカラー版のレビューを行います。

Google Pixelシリーズの本体箱は、他のドコモスマホ向けとは異なり、ドコモ専用の型番などは記載されていません。Pixel 3の箱とは少しデザインが違います。

Pixel 3の開封レビューはこちら

Pixel 3aの本体は全体が透明な保護フィルムに包まれた状態になっていますので、利用前に剥がして下さい。保護フィルムには背面の指紋認証センサー部分に非接触IC通信マークがついていることが判ります。

同梱品は以下のものが入っています。

【付属品】
・SIM ツール
・電源アダプター(USB Type-C 18W)
・USB-C ケーブル(USB 2.0)
・クイック スイッチ アダプター
・クイック スタートセット(ガイド、安全と規制に関する情報)
・ステッカー 2枚:Google G および #teampixel

電源アダプターとケーブルは入っていますので、本体標準セットを買うだけでPixel 3aをそのまま使うことが可能です。

他社でたまにある試供品のプロテクトケースやフィルムは入っていませんので、必要に応じてPixel 3a本体購入時にセットで手に入れておくことをオススメします。

ドコモでは純正フィルムとして高光沢・反射防止・ブルーライトカットフィルム、クリアケースなどを売ってます(docomoセレクト)。

Pixel 3aはワンセグ/フルセグ非搭載ですので、ワンセグ用アンテナ-ケーブルなどは入っていません。Pixel 3aは3.5mmイヤホンジャックがそのまま使えますので、Type-C-3.5mm変換ケーブルも入っていません。

Pixel 3aは持ちやすく、軽い

Pixel 3aは5.6インチのディスプレイを搭載しています。ドコモの2019年夏モデルの中では2番めに軽いスマホです(一番軽いのはarrows Be3 F-03Lの145グラム)。

Pixel 3aのドコモ公式重量数値は147グラム、実測でも145グラム(重量には若干の個体・誤差があります)であり持った瞬間に判る軽さです。

5.5インチモデルのPixel 3に比べると全体的に大きくなっていますが、Pixel 3に比べて持ち辛いということはありません(重量が軽いからでしょう)。

(その他の機種とサイズを比べたい場合は「ドコモ公式サイズ比較ツール」が利用できます)

このPixel 3aの軽さの理由は、ボディパネルがガラス素材→ポリカーボネートユニボディに変更されたためです。

ポリカーボネートと言っても綺麗にコーティングがされているため、外観上ではそれほど大きな質感の差を感じることはありません。手が当たる背面パネルの大部分はサラッとした手触りのマット加工、カメラ周りの上部~周辺部はツヤがあります。背面パネルは本体サイドまで継ぎ目のないシームレスデザインですっきりしています。

Pixel 3aのクリアリーホワイトの場合、電源ボタンがオレンジ色でアクセントとなっています。ちなみに、Pixel 3のクリアリーホワイトだと電源ボタンがライトグリーンでしたので、3と3aは電源ボタンの色を見ればすぐに見分けがつきます(他にもディスプレイ・スピーカー・イヤホン用の穴など、見分けるポイントはいっぱいあります)

(Pixel 3のクリアリーホワイト)

Pixel 3aではPixel 3よりも一回り大きなディスプレイパネルを採用した影響と、下部ベゼルが広くなった影響でボディ全体が縦長になりました。

また、Pixel 3ではディスプレイパネルの前面上下にスピーカーがありましたが、Pixel 3aでは下部だけボディ下面にスピーカーが移動しています。

スマホのスピーカーで動画を見る場合、正面(ディスプレイ面)にスピーカーがある方が自然な音になるため、スピーカーの配置ではPixel 3のほうが快適だと感じました。ただ、Pixel 3aのスピーカー音量が小さい・聞きづらいというわけではなく、下部の2つのスピーカーホールから十分大きな音が出ます(およびType-C USBの穴からも振動を通じて音がします)。スマホのスピーカーではPixel 3aと同じように本体下部に配置された機種も少なくない(GalaxyやiPhoneもこのタイプ)ため、人によっては違和感なく使えると思います。

Pixel 3aの処理性能はほどほど

Pixel 3aには「Qualcomm Snapdragon 670 (SDM670)」というチップが採用されています。SDM670は新しいチップではありますが、処理性能としてはPixel 3に搭載されていたSDM845よりもだいぶ低いものとなっています。

ベンチマークソフトで処理性能を数値で算出すると、Pixel 3aと3では2倍くらいの違いが出ます。

参照記事:4万円台になったPixel 3a搭載のSnapdragon670(SDM670)の実力は?Antutuベンチスコアやゲームの快適性

詳細は上記の記事に書いてありますが、全く同じバージョンのベンチマークテストを実施すると、Pixel 3のほうが早く処理が終わります。

Pixel 3aの処理性能は2-3年くらい前のハイスペックスマホ(SDM820-821搭載機)と近い性能であり、最新の最高峰モデルから比べると大きく劣ります。

しかしながら、SDM670のPixel 3aでも大半のゲームは快適に遊べますので心配はいりません

3Dのアニメキャラが動くリズムゲームでも、最高画質(3Dリッチモード)にしたままスムーズな表示が可能でした。エントリーモデル向けのSDM400系・ミドルスペック向けのSDM630などではカクつくアプリも、Pixel 3aならば快適に遊べる可能性があります。

(Pixel3aでゲームが快適に遊べるかどうかはアプリとの相性の問題もあります。動作状況は各アプリ配信会社にお問い合わせください)

カメラ性能はPixel3を継承,でも…

Google Pixel 3aの大きな魅力のひとつは「Google Pixel 3と同等のメインカメラ」です。

Pixel 3シリーズのメイン(背面)カメラはシングルレンズですが、「ただ撮るだけ」できれいな写真に仕上がることで有名です。

PixelのカメラではAI補正・HDRと夜景モードの効果により、カラフルでインスタ映えのしやすい明るく、色合いのはっきりした写真を簡単に撮ることが出来ます。

カメラレンズが1つしかありませんので流行のトリプルレンズ・クアッドレンズモデルの広角-ズーム性能ほどはありませんが、超解像度のズームも効果的です。

通常状態(ズーム無し)で上記の写真の距離から、最大ズームにすると・・・


こうなります(画像をクリックするとオリジナルサイズに拡大出来ます。容量が大きいので注意してください)。

強い逆光状態でも、明るい場所の色合いをしっかりと保持したまま撮影が出来ます。

Pixel 3シリーズのメインカメラは12メガピクセルと画素数も少なめに感じるかもしれませんが、画像処理が高いクオリティで行われること・AIによる補正はGoogle端末だからこその水準です。

カメラの基本機能・ユーザーインターフェイスもPixel 3と同じです。トップショット・Playground機能(3Dキャラクターを写真・動画と一緒に合成する)・ポートレートモード・Googleレンズなどの機能も同じものが使えます。

一方、Pixel 3aとPixel 3のカメラを同時に使っていて感じたのは、画像処理に掛かる時間の差です。

先述のとおり、Pixel 3とPixel 3aでは搭載されたCPUパワーに差があり、画像処理に関わる「Visual Core」という画像処理に関わる専用のチップを非搭載としたため、写真撮影後に短時間表示される「処理しています」の時間が、明らかにPixel 3より長くなっています。

特に違いが感じられるのは夜景モードと連写速度です。

Pixel 3と3aを並べて、通常写真モードで同時連写を行ってみました。

連写の速度はどちらも似たようなもの(撮影の状況によって、若干Pixel3aのほうがスムーズに始まることもある)ですが、撮影後にすぐ写真確認画面に入ると、Pixel 3aのほうが表示に一瞬のタイムラグが見られます。

4万円台の価格でこのクオリティの写真が撮れるカメラを継承出来た点は素晴らしいと思いますが、「Visual Core」の有無・SoCの違いがカメラ周りの処理では影響しているようですので、カメラを快適に使いまくりたいのならPixel 3を選ぶほうが良いかもしれません。

Pixel 3aでも「処理しています」と表示される時間はせいぜい0.5秒~1秒程度ですので、Pixel 3aでもイライラするほど遅いわけではありません。Pixel 3の速さに慣れていると「あれ?なんだかちょっと遅い?」と思う程度です。

Pixel3aは防水ではない

Pixel 3シリーズとPixel 3aシリーズはボディの素材・作りが違うため、防水・防塵性能が低くなっています。

Pixel 3の仕様:IPX8(1.5mの水に沈めて、30分後に通信機能を保持している)/IP6X(直径75μm以下の塵埃の中で8時間撹拌しても、内部に塵が侵入しない)

Pixel 3aの仕様:防滴対応/IP5X(直径75μm以下の塵埃の中で8時間撹拌しても、通信機能を保持・安全に使える)

Pixel 3aにも防滴性能はありますので、水に少し濡れるだけで壊れるほどではないものの、水没させるのはNGとされています。ドコモで販売されるほとんどのスマートフォンは防水性能を持っていますが、同じようにPixel3aを水回りで使う場合には注意が必要です。

電池容量はPixel 3aのほうが大きい

Pixel 3aの電池容量は3,000mAhであり、Pixel 3の2915mAhよりも3%ほどですが大きくなっています。実用レベルで大きな差を感じられるほどではないものの、SoCの違いもあり、電池の持ちはPixel 3と遜色ない水準です。

他社スマホと比べてPixel 3シリーズの電池の持ちが特別に良いわけではありませんが、Pixel 3a付属の充電器を使うと急速充電も出来ます。

Pixel3aはワイヤレス充電(おくだけ充電)には非対応です。Pixel 3やiPhone8~XSシリーズ, ハイスペックモデルの多くはワイヤレス充電に対応しますが、価格を抑えるためにPixel 3aではQi非搭載となっています。おくだけ充電を絶対に使いたい場合はPixel3のほうが良いでしょう。

一番の魅力はやっぱり”価格”

NTTドコモではPixel 3a(64GB)およびPixel 3(64GB), Pixel 3 XL (128GB)の3モデルを販売しています。

Pixel 3aは「廉価モデル」と言われるだけあり、Pixel 3シリーズに比べて圧倒的に安く買うことが出来ます→ 2019/9/5~価格改定により、Pixel 3aのほうが割高になってしまいました。

モデル 一括価格 月々の負担
(36分割)
スマホおかえしP
利用時の総負担
Pixel 3 91,368円
→69,998円
21,384円
2,538円/月
→1944円/月
594円/月
2019/09/05以降
対象外へ変更
Pixel 3 XL 99,144円
→69,998円
21,384円
2,754円/月
1944円/月
2019/09/05以降
対象外へ変更
Pixel 3a 46,656円 1,296円/月

(2019年6月13日時点、税込→ 7/26、Pixel 3/XLの値下げが実施されます→ 2019年9月5日、さらにPixel 3/3 XLが値下げされます。詳しくは「[9/5~]ドコモのスマホが超絶値下げ Pixel 3/Pixel 3 XLが一括19800円へ値下げ」を参照)

ドコモの価格設定ではPixel 3のほぼ半額の負担でPixel 3aを使うことが出来ます。

Pixel 3/3 XLも2019年5月末までであれば月々サポート・端末購入サポートを利用して安く買う方法もありましたが、2019年6月以降は割引が適用されなくなったため、Pixel3aに比べて負担額が割高です。

Google Pixel 3aはグーグル公式サイトでも48,600円、ソフトバンクでは57,120円(それぞれ2019年5月発売時の税込定価)で販売されているため、機種代はドコモの価格が一番安くなります。

料金プランとセットにした月々の支払額は公式サイトでシミュレートが出来ます。

ドコモPixel 3aの購入キャンペーン

2019年7月時点において、ドコモでPixel 3aへ機種変更・新規購入でお得になるキャンペーンが実施されています。

先着3000名にもれなく「GoogleオリジナルトラベルBOX」をプレゼント(オンライン購入限定)

・2019年9月17日まで、10人に1人の確率で3000dポイントプレゼント(オンライン購入限定)

ドコモの公式サイトから機種変更手続きをすれば契約事務手数料も無料になりますので、Pixel 3aへ機種変更する場合はオンライン手続きの活用を推奨します。

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ドコモピクセル3a開封の儀&レビュー Pixel3と使い比べて物足りない部分・満足な部分

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