ドコモから2019年7月12日に発売された最新モデルのLG style2 L-01Lは”安くて、大画面で、大容量バッテリー”というポイントが一番のウリとなっています。しかし、実は2019年7月時点でドコモから発売中のスマホのうち、デュアルカメラを搭載した機種の中で最も安く、4万円以下で買える格安スマホでもあります。

スマホカメラの複眼化は昨今のトレンドであり、ドコモでもたくさんのスマホモデルが2つ、3つ、4つとカメラレンズを搭載しています。

しかし、これまでドコモの低価格スマホカテゴリーのラインナップはすべてシングルレンズモデルばかりでした。

価格だけを見ればLG style2 L-01Lより安いスマホもありますし(例えば富士通の最新作 arrows Be3 F-02LはL-01Lより5千円安い)、カメラのクオリティがもっと高いスマホ(2019年夏時点で世界最高ランクのP30 Pro HW-02L)もドコモにはありますが、もちろん価格はL-01Lよりずっと高いです。

【ドコモの低価格スマホ】

・AQUOS sense 2:31,104円
・arrows Be3:33,048円
LG style2:38,880円
・Galaxy Feel2:40,824円
・iPhone 7 32GB:42,768円
・Pixel 3a:46,656円
・Xperia Ace:48,600円

ドコモで本体価格5万円以下のスマホは複数ありますが、LG style2以外はすべてシングルレンズです。Pixel 3aはシングルレンズでも他社スマホのカメラとは段違いなクオリティを誇りますのでまた別次元とも言えますが・・・

関連記事:Pixel3aのカメラすごすぎ!夜景モードを使った色補正で「本来の色」を見る

一方、ドコモで2個以上のレンズを搭載しているスマホを価格順に並べてみると以下のようになります。

【ドコモのマルチレンズスマホ】

・LG Style2:38,880円
・AQUOS R2(2018年型):75,816円
・Galaxy S10(トリプルレンズ)/AQUOS R3/P30 Pro(クアッドレンズ):89,424円
・Xperia 1(トリプルカメラ):103,032円
・iPhone XS 64GB:128,304円

(それぞれ2019年7月時点の公式価格)

このようになっており、LG style2の次に安いデュアルレンズモデルは2018年の型落ちAQUOS R2(静止画+動画用)の7.6万円と、L-01Lの2倍以上のお金を出さないとドコモではマルチレンズスマホを買うことが出来ません。

もちろん、価格の高いマルチレンズ搭載スマホの写真のクオリティはL-01Lを大きく超える高品質(以下で比較例も紹介します)を持っていますので、価格を気にしないのなら上位のスマホを買うのも良いでしょう。

以下で紹介するLG style2の実機で撮影した写真を見て、「このくらい撮れるのなら十分」と感じるかどうか、購入の参考にどうぞ。

L-01Lの実機レビュー・全体の使用感に関する評価は「ドコモLG Style2実機レビュー L-01LはYoutube視聴に最適 その理由は”電池容量”と”音楽機能”」を参照ください。

L-01Lのカメラ仕様

L-01Lのカメラレンズは背面に2個、前面に1個が搭載されています。

項目 メイン
(標準)
メイン
(広角)
サブ
(前面)
有効画素数 1620万 1310万 810万
F値 2.2 1.9 1.9
センサー 1/3.0インチ 1/3.4インチ 1/4.0インチ

他社スマホのデュアルカメラでは「標準+ズーム」の機能でダブルレンズになっていることもありますが、LG style2では光学ズームに相当するレンズはありません。

LG style2の2つ目のレンズは「広く撮るためのレンズ」です。

では、実際の撮影例を見ていきましょう。

以下の写真は後半の画質比較用写真以外、基本的にウェブサイト用にすべて縮小・圧縮しています。本来の写真は何倍も高画質(大容量なファイル)なのでご了承ください。写真の色合いは未加工です

まず、標準カメラと広角カメラの機能の違いを解説します。

以下の写真は標準カメラで神社の門を撮影しています。

そして全く同じ場所(距離)から、広角レンズに切り替えて撮影してみます。

標準カメラでは見切れていた門の屋根・土台部分までを1枚の写真に収めることが出来ています。

次も同じく標準カメラ→広角カメラの切り替え例です。

建物の中での撮影時に、背後に壁があって下がることが出来ない(被写体から離れられない)場合に広角レンズが活躍します。

標準カメラでは何を撮っているのかよくわからない写真も・・・

広角レンズで撮影すれば巨大な「シロナガスクジラの全身骨格標本」を全部載せることが可能となります。

このような機能は広角レンズを搭載したスマホであれば他社製品でも出来ますが、シングルレンズのカメラではまず出来ません(1個だけのレンズが広角仕様になっているスマホは滅多にないと思います)。

特定の被写体や屋内での撮影だけでなく、屋外での風景撮影時にも広角レンズを使うとダイナミックな写真を簡単に撮ることが出来ます。

(標準カメラで撮影したもの)

(広角レンズで撮影したもの)

上記の2枚も全く同じ場所、オート設定で撮影しているのですが、少し広角レンズでの色調整が暗く、赤っぽくなりました。

広角/標準カメラの画質比較

前項の海の写真を使って、L-01Lの標準カメラと広角カメラの画質を見比べてみます。

黄色の枠で囲んだあたり、写真の中央付近に映っている建物をズームアップして比較すると・・・

標準カメラで撮影した場合には建物に書かれた文字がはっきりと読めますが、広角側では小さな文字は完全につぶれてしまっています。広角カメラも1310万画素とそれなりの有効画素数を持っていますが、ここまで大きく拡大すると辛いようです。

標準カメラは1610万画素で広角は1310万画素と、画素数・センサーサイズともに広角用より大きいものを使っているため、画質重視の場合は標準カメラを利用することになります。

LG  Style2カメラのオート調整

続いて、さまざまなシチュエーションでLG style2のカメラを使ってみた写真をアップしていきます。

まずは曇天風景。

雨が少しパラつくような曇り空でも、そこそこ明るく・緑も鮮やかに撮れていると思います(広角カメラではやや暗くなりがち)。

(広角カメラで撮影)

周囲は暗く、ガラス越しに太陽が入るような逆光状態でもバランスよく明るさが調整されました。ただ、L-01Lは暗い環境での撮影に強いスマホではないため、水族館の暗い展示・すばやく動く魚は捉えきれません

すごい勢いで動き回るペンギンはシャッタースピードが長すぎ、ブレてしまっています。L-01Lにはシャッタースピードをマニュアルで調整できるモードがないため、これが限界です。

動きの小さい魚、明るめの展示であれば鮮やかに撮影することは出来ます。

夕暮れの写真も、スマホ画面で見る限りは十分に綺麗に撮れています。

ただ、L-01Lの広角カメラでは夜景撮影は厳しいです。

(クリックするとオリジナルサイズに拡大出来ます:約3MB)

上記はオートモードで、シャッタースピード0.1秒(1/10)、ISO値2,400に設定されています。スマホの小さなディスプレイで見る分には十分ですが、拡大すると細部のボケ具合・ノイズが気になるレベルです。

ちなみに、同じ場所から約8万円のトリプルレンズカメラスマホ OnePlus7 Proで撮影した写真は以下のようなクオリティになります。

(OnePlus7 Pro、手持ち夜景モード)

OnePlus 7 Proは2019年7月時点でスマホカメラとしては最上位クラスの評価を受けているモデルです。低価格なLG Style2と比べるべきでは無いのかもしれませんが、最高ランクのスマホカメラはすでにこの水準に到達している、という例として撮影してみました。

LG style2のカメラ評価まとめ

いろいろとLG style2で実際に撮影した写真を載せてみましたが、他の超高性能カメラを搭載したスマホもたくさん持っている管理人が感じた印象は、

・低価格モデルながら広角写真は十分楽しめる
・AIによる調整も問題なく、明るい状態なら綺麗に撮れる
(広角カメラはやや暗めの調整に感じる)
・マニュアルモードが無いため、こだわった撮影は出来ない
・ズーム専用カメラがないため、ズーム(拡大)にはあまり強くない
・機能(モード)は少なめ(スローモーション、タイムラプス、4K動画撮影などは出来ない)

このような感想となりました。L-01Lは低価格モデルであるため、やはり高性能なスマホには勝てません。しかし、冒頭でも述べたように5万円以下で広角撮影が出来るデュアルカメラ搭載スマホはL-01Lのみであるため、価格を最優先+スマホの広角レンズも使ってみたい人には向いています。

とても暗い環境・遠くの夜景撮影は厳しいですが、それなりの明るさがあるライトアップくらいなら十分綺麗に写真を残せます。

あまり高いお金は出したくないけどデュアルカメラで撮影を楽しみたいという人は、他機種と価格を比べてL-01Lへ機種変更検討をしてみましょう。

☆「NTTドコモ公式サイト:LG style2 L-01Lのスペック・価格を見る」 

L-01Lをお得に買えるキャンペーンや値引き情報は下記ページも参照ください。

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ドコモ デュアルカメラ最安機種 LG style2写真はきれい?L-01Lカメラレビュー

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