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ドコモのハイエンドスマートフォン P20 Pro HW-01Kは世界最高峰とスマホカメラを搭載したモデルとして高い人気を得ています。管理人も発売日からP20 Proのカメラを使って日々写真を撮りまくっていますが、本当にこの機種のカメラ性能はずば抜けており、他のスマホカメラの出番が減ってしまっています。

P20 Proのカメラは「DxOMark」というカメラ評価サイトでランキング1位(2018年7月時点)のスコアを獲得しています。スマホ同士で争った場合にはP20Proのクオリティはダントツですが、では高性能なデジタルカメラと勝負した場合にはどの程度の画質になっているのかをチェックしてみます。

比較するデジカメ SONY α7 SII

今回P20 Proと比較に使ったカメラはソニー製のミラーレスカメラ α7SII(ILCE-7SM2)です。

この機種のセンサーは画素数はスマホ並の1200万画素しかありませんが、最高ISO感度409600にも及ぶ高感度35mmフルサイズCMOSセンサーを搭載しています。5軸ボディ内手ブレ補正も内蔵し、暗所での撮影に特化させたカメラになっています。

レンズにはソニー純正のGレンズ FE 24-105mm F4 G OSSをセットにしています。

カメラのレンズには保護とガラス面の反射を抑えるために円偏光フィルターケンコー・トキナー ZX(ゼクロス)C-PLフィルター)を装着しています。このフィルターを付けると通常の写真より暗くなってしまいますが、多少感度を上げても綺麗に撮れるカメラの性能まかせで、夜景撮影時もつけっぱなしにしました。

以上の構成で本体(298,880円)+ レンズ(165,000円)+Kenko PLフィルター ZX(19,500円)=メーカー定価合計は税込52万円ほどの、ハイアマチュアモデルです(実際にはキャンペーンやポイント還元でもっと安く買ってますけれど)。

☆「ソニーストア α7S IIicon

このカメラにどこまでP20 Proのスマホカメラが迫れるのか、福岡県のベイエリアにある、福岡タワーに登ってテストしてきました。

作例1:夕暮れ前の(標準)撮影

まずは日没直前の、やや薄暗い時間帯に撮影した写真を比較しましょう。

以下、画像をクリックすると大きな写真を表示できます。データ容量が大きめになっていますので、モバイル通信利用時には注意してください。画像を大きくすると、微細な違いがよく分かると思います。

最初の写真はP20 Proにて、オートモード・ズーム1倍のデフォルト状態で撮影したものです。

(薄く背景に×みたいな影が写り込んでいるのは、窓ガラスに入ったワイヤーです)

まだ完全に日が落ちていない薄暗い状況であり、シャッタースピードは1/50秒 ISO200という設定で手ブレやノイズの発生しにくい値で撮影されています。画像をズームするとビーチに人が立っている状態も確認できます。

P20 Proには光学3倍に相当する望遠レンズが搭載されており、ズーム性能も非常に高くなっています。その効果は以下の写真を見ると分ります。

これで3倍(35mm換算 焦点距離83mm相当)です。シャッタースピードは1/33秒、ISOは160です。

写真を拡大すると歩いている人がどちらの方向を向いているか、どんな色の服を着ているかといったレベルまで見て取ることが出来るようになります。一般的なスマートフォンではデジタルズームしか出来ず、3倍の倍率でも少し画像に粗さが目立ち始めるところですが、P20 Proの3倍ズームはパソコンのディスプレイに表示させてもまだ十分に綺麗な画質になっていると感じられます。

さらに拡大して、5倍ズームにしてみます。

カメラの設定はシャッタースピード1/33秒、ISO200となっています。35mm換算で135mm相当の焦点距離です。

この建物は結婚式場として使われるそうですが、教会風の彫刻の入った壁や、入り口にある鉄扉のデザインまでなんとなく見分けがつくようになります。歩いている人の表情までは分かりませんが、サイドバックを肩から掛けている・ショルダーバックのベルトが背中に掛かっている、といったところも判別可能です。

デジタルズームが併用されているため、やや画質としては荒くなりますが、スマホカメラとは思えないズーム性能です。

続いて、デジタルカメラで同じ場所から撮影したズーム写真を見てみましょう。

デジタルカメラの場合はスマホのように窓ガラスにピッタリとレンズをくっつけて撮影するわけにもいかないので、少し窓から離れた状態で撮影しています。

今回利用したレンズの最大ズーム状態 105mm、シャッタースピードは1/20秒、ISO 640で撮影しています(デジタルカメラの撮影設定はすべてマニュアルにしています)。

ズーム状態で比べるとさすがにP20 Proと言えども、ズーム用のレンズを搭載したデジタルカメラには敵わないものの、スマートフォン・タブレット端末(~10インチ)くらいのディスプレイで表示した場合はほとんど差が感じられないくらい、P20 Proの画質も負けていません。

作例2:夕暮れ後のズーム撮影

続いて、同じく福岡タワーから北側に位置する、ライトアップされたマリゾンを、P20 Pro・α7SIIのズーム状態で撮影してみました。

今度はHW-01Kの最大ズーム10倍(光学2倍×デジタル5倍・35mm換算270mm相当)にしています。

シャッタースピードは1/25秒、ISOは500となり、画像を大きくすると粗さが目立つようになってきました。しかし、これをスマホで撮っていると考えると、他のスマホでは真似できないレベルでしょう。

ライトで照らされた庭の池が美しく、幻想的な雰囲気が数百メートルは離れているはずのタワーの上からも伝わってきます。

続いてデジタルカメラでシャッタースピード 1/40秒、ISO 4000に設定した状態で、P20 Proと同じエリアを撮影した画像を見比べてみましょう。

ISOの値はP20 Proのほうが小さく、シャッタースピードも長めの設定になっているものの、ソニーのデジタルカメラの真骨頂である高感度撮影に強いセンサーにはスマホ業界No.1のP20 Proでも、夜景+ズーム状態の画質比べでは勝ち目はありません。(50万円も出してデジカメを購入したのに、10万円のスマホに負けてもらっては困りますけれど)。

それでも上記のようにパソコン画面でズームをしなければ、そこまで画質に大きな違いを感じる事ができないとも言えます。ソニーのミラーレスカメラは本格的な一眼レフカメラに比べてコンパクトであるとは言え、レンズを合わせると1kg以上の重さがあり、いつでも持ち歩くというわけには行きません。

その点P20 Proはあくまで「携帯電話に搭載されたカメラ」ですので、思いがけず夜景のキレイなスポットに出くわした場合にも、P20 Proなら手持ち撮影でズーム・夜景をキレイに残す事ができるというメリットは小さくありません。

作例3:夜間モードの夜景撮影

作例1・2では、さすがのP20 Proといえども大型のセンサーを搭載・高倍率のズーム状態の本格デジタルカメラ・一眼レフカメラと比べてしまうとスマホカメラの限界を感じてしまいましたが、P20 Proのカメラの特長である「夜間モード」による手持ち撮影でもブレにくい合成写真を見てもらうと、その印象はさらに変わることと思います。

この写真はP20 Proの夜間モードを利用し、シャッタースピード4秒・ISO 800の設定で撮影されたものです。画質の調整一切無しで、このクオリティ

デジタルカメラでは4秒間のシャッタースピードを設定した場合、絶対に手持ち撮影ではブレてしまいます。しかし、P20 Proの夜間モードでは、シャッターを開きっぱなしにする通常の撮影機構とは異なり、光量の足りない箇所だけを数秒間掛けてデータを取り込み、合成していくというような仕組みになっているため、しっかりと手が動かないように気をつけていれば、三脚を使わなくてもブレずに夜景撮影が出来ます。

下の写真がデジタルカメラで手持ち撮影をしたものです。

デジカメの設定はシャッタースピード1/30秒、ISOは10000にまで上がっています。並のスマホが相手であれば上記のデジカメ写真のほうがキレイだ!と言えるのですが、P20 Pro相手だと・・・

もちろん三脚を使用して良いのなら、P20 Proの夜間モードより圧倒的に高画質な夜景をデジカメで撮ることも出来ます。下の写真はデジカメでシャッタースピード4秒にした場合の画像です。

P20 Proの夜間モード・4秒設定の写真に比べて、微細な描写もくっきりと写っているはずです。P20 Proの合成写真は小さく表示している間は問題ありませんが、PC画面いっぱいに拡大したり、印刷すると細かいエリアが絵の具で塗りつぶしたように抑揚のない色合いになっていることに気づくと思います。

実際にP20 Proとデジカメで撮り比べた印象は、

三脚を使ったデジカメ>夜間モードのP20 Pro>手持ちのデジカメ(広角)≒ P20の通常撮影

といったクオリティの順番です。α7S IIは画質自体はあまり高くないカメラであり、明るい環境での比較ならスマホと大差は感じられません。レンズが交換型であることを活かしてもっと高い単焦点レンズや超広角レンズ、超望遠レンズなどを使うことが出来るというメリットはありますので、スマホ1台あればデジカメの代わりになるというものではありません。

本気で夜景撮影・ライトアップ撮影を行いたい場合にはまだ本格デジタルカメラに敵わないです。しかし、P20 Proの夜間モードを使えば、従来のスマホ撮影の印象を大きく塗り替え、三脚なしの状態のデジカメ撮影を上回る印象的な写真が撮れます。

これまでにスマホを買うたびにタワーに登ってきました(iPhone 7→梅田スカイビル、iPhone X → 東京スカイツリー、Galaxy Note8→名古屋テレビ塔、LG V30+→京都タワー)が、P20 Proの夜間モードは本当に別格です。夜景撮影でよく失敗してしまう、ズーム機能のあるスマホカメラが欲しいのならP20 Proへの機種変更を推奨します。

ドコモP20Pro(HW-01K)と50万円のデジカメでズーム撮影・夜景撮影勝負
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