NTTドコモは2022年7月8日より、ソニーのスタンダードスマートフォンシリーズ最新モデル「Xperia 10 IV」(型番 SO-52C/製品コード ASO48125/ASO48112/ASO48109/ASO48095)を発売することを予告しました。

2022年春夏モデルのXperiaスマートフォンは3種類あり、「初心者・シニア向けのXperia Ace III」、「ハイエンドを極めたい人向けのXperia 1 IV」(それぞれ発売済み)、そして今回のXperia 10 IVは”価格とパフォーマンスのバランスに優れた機種”として、最新のXperiaスタンダードモデルというポジションです。

一方で、ドコモでは旧型のハイスペックモデルを2022年6月時点で大幅値引き価格で販売継続をしています。はっきり言ってXperia 10 IVよりも2年前のXperia 1 IIのほうがさらにコスパに優れた状態です。

ここでは旧型のXperia 1 IIの実機による使用感・レビューと、新型Xperia 10 IVと比べた場合のメリット/デメリット、どちらを買うべきか解説していきます。

他の最新Xperiaスマホの実機レビューをみたい人はこちら → 「Xperia Ace III (2022)購入レビュー」/ 「Xperia 1 IV (2022)実機レビュー

Xperia 10 IV(新型)とXperia 1 IIのスペック比較

スペック・仕様 2022年モデル
Xperia 10 IV
SO-52C
2020年モデル
Xperia 1 II
SO-51A
ディスプレイ 6.0インチ
FHD+

有機ELパネル
6.5インチ
4K
有機ELパネル
サイズ 153 × 67
× 8.3 mm
166 × 72
× 7.9 mm
重さ 161グラム
181グラム
SIMスロット
nano SIM
nano SIM
電池容量 5000mAh 4000mAh
4G連続待受
約720時間
約300時間
CPU Snapdragon 695 5G
Snapdragon 865
RAM 6GB 8GB
ROM 128GB
128GB
5G通信 対応(下り最大2.1Gbps) 対応(下り最大3.4Gbps)
おサイフケータイ
対応
対応
ワンセグ/フルセグ
非対応
対応
ワイヤレス充電
非対応
対応
外部ストレージ
micro SD(最大1TB)対応
micro SD(最大1TB)対応
カメラ 1200万画素[メイン] (1/2.8インチセンサー)
+800万画素[超広角] (1/4インチセンサー)
+800万画素[望遠] (1/4.4インチセンサー)
1220万画素[メイン]
(1/1.7インチセンサー)
+1220万画素[超広角]
(1/2.5インチセンサー)
+1220万画素[望遠]
(1/3.4インチセンサー)
+ToFカメラ
防水防塵
対応 対応
生体認証
指紋(本体横) 指紋(本体横)
機種変価格* 64,152円 オンライン限定割引後
68,200円

*2022年6月29日時点、ドコモオンライン機種変更価格の場合。

(値下げ情報) 2022年モデル
Xperia 10 IV
SO-52C
2020年モデル
Xperia 1 II
SO-51A
2023年1月31日までの価格 64,152円
先着2万名ポイント還元 5千ポイント
オンライン限定割引後
一括48,400円
先着2万名ポイント還元 5千ポイント

*ポイント還元は2023年3月14日まで、対象機種の購入先着2万台。

(値下げ情報) 2022年モデル
Xperia 10 IV
SO-52C
2020年モデル
Xperia 1 II
SO-51A
2023年2月1日からの価格 53,152円
先着2万名ポイント還元 5千ポイント
オンライン限定割引後
一括48,400円
先着2万名ポイント還元 5千ポイント

以上のように、Xperia 10 IVは「ミドルスペックの最新モデル」であり、Xperia 1 IIは「2世代前のハイエンドモデル」であるため、スペック・機能上に違いが多くあります。

より詳しい仕様・対応するすべてのサービスを比較したい場合は公式サイトの表記を確認してください。

Xperia 10 IVの優れた点/メリット

前項のスペック一覧を列挙したデータでも分かるとおり、2022年モデルのXperia 10 IVはミドルスペックモデルでありながら「エンタメを楽しめるスマホ」として、程よく充実した機能と性能があります。

特にXperia 10 IVの優れた点は、シリーズで最大の電池容量である5000mAhのバッテリーを搭載することで、4G通信(LTE)環境下での最大待ち受け可能時間はXperia 1 IIの2倍以上に伸びている点です。

これはスマートフォンに搭載されたCPUチップ(SoC)とディスプレイの大きさ・解像度などの違いが影響し、高性能モデルであるXperia 1 IIに比べて電池持ちに関してはXperia 10 IVのほうが圧倒的に有利となりました。

また、Xperia 10シリーズは歴代「6インチ」というサイズながら縦長で横幅が細いデザインを採用しており、軽く、持ち易い大きさであるという魅力があります。実際に持ち比べてみると、20グラムという重量差/幅の違いははっきりと感じられます。

Xperia 1 IIの「181グラム」という重さも6.5インチというパネルサイズにしては比較的軽い水準ながら、小型で使いやすスマホが好み(重い/大きなスマホが嫌い)という人はXperia 10 IVを買うべきです。

☆「ドコモ公式サイト Xperia 10 IVの価格・仕様をみる

Xperia 10 IVのデメリット/魅力不足な点

続いてドコモXperia 10 IV SO-52Cについて、他のスマートフォンと比べた場合に魅力不足と感じる部分を挙げていきます。

ドコモ版はeSIM非対応
カメラのセンサーサイズが小さい
ミドルスペックで6万円超という割高感

まず、ドコモのXperiaシリーズの2022年春夏モデルのうち、Xperia 1 IV SO-51CはeSIMに対応、他社のXperia Ace IIIもnano SIM+eSIMによるDSDS利用が出来るのに、ドコモモデルのXperia 10 IVはnano SIMのみ対応です。

もちろん従来どおり1枚だけのnano SIMでも困らないという場合もあるでしょうが、昨今のiPhoneやAndroidスマートフォンの多くが対応する便利なeSIMを使えない/デュアルSIMモデルではないことはSO-52Cの大きなデメリットとなりえます。

Xperia 1 IIシリーズ/5 IIシリーズ以降の高性能モデルで採用されている高性能センサーもXperia 10 IVにはありません。

Xperia 10 IVには超広角+広角+望遠の3つのカメラレンズを搭載、場面に合わせてワイド~ズームで撮影することが出来る/10シリーズとしては初の光学手ブレ補正も搭載するなどの強化は行われていますが、Xperia 10 IVのカメラセンサー自体がハイスペックモデルに比べて小さいため、高性能モデルに写真機能で劣ります。

もちろんXperia 10 IVでもある程度のシーン、クオリティでキレイな写真は撮れるものの、最新高性能モデルのように「デジカメで撮ったレベルのキレイな写真」を期待してXperia 10 IVを買うとがっかりするかもしれません。

そして、Xperia 10 IVは2022年モデルのソニースマートフォンとして「中間の価格と性能」である機種となりますが、たような性能を持つ他社スマートフォンに比べて非常に高額な設定です。

参照:2022年モデルSnapdragon 695 5G性能は?搭載スマホ一覧-スペックとサービス

Xperia 10 IVと同じCPU Snapdragon 695 5Gを搭載した機種の価格相場は2万円~4.5万円程度。それに対してドコモ価格は6.4万円。CPU以外の違い・ソニーブランドの価格を考慮して”高い”と感じるかどうかは人それぞれです。

ドコモでは2022年6月時点でXperia 10 IV SO-52Cの機種変更値引きもありません。

Xperia 1 IIを買うべき理由/メリット

ドコモオンラインで安く買えるXperia 1 IIは、もともと2020年春夏モデルとして登場した初代の5Gスマートフォンです。

発売当初は12万円を超えるハイエンドモデルでしたが、2021年モデル Xperia 1 III (SO-51B)、そして2022年モデル Xperia 1 IV (SO-51C)によって2世代分の型落ちとなったのがXperia 1 IIです。

Xperiaのフラグシップモデルである「1」シリーズは、もちろんより新しいモデルほど性能・機能は高くなっており、新型のほうがよりカメラがキレイ・電池持ちが良くなるなどの向上はあります。しかしながら2022年時点からXperia 1 IIを評価する場合でも、並のミドルモデルに比べればXperia 1 IIのほうが優れている部分もたくさんあります。

(Xperia 1 II/Xperia 10 IIのAntutuスコア)

例えば、Xperia 1 IIに搭載されているCPU Snapdragon 865は、Xperia 10 IVに使われているSnapdragon 695に比べて50~60%くらい処理能力は上です(Antutuベンチマークテストのスコア基準)。Xperia 10シリーズとして新型のIVは古い「Xperia 10 II/Xperia 10 III」より性能向上しているものの、まだ2年前のハイエンドには及びません。ゲームをほとんどしない/処理性能に拘らないのであればXperia 10 IVでも問題ないでしょう。

メモリもXperia 1 IIは8GBあるため、多くのゲームアプリは快適に動作する水準。まだまだ現役で使えるスペックといえます(この性能で物足りないと感じる場合は10万円~くらいの最新ハイエンドを買うしかないです)。

Xperia 1 IIから「ZEISS」レンズ・コーティングを冠するプロレベルのカメラにも対応するようになり、廉価なXperia 10シリーズよりもセンサーが大きく、Xperia 1 IIでも十分にきれいな写真が撮れます。同じ「トリプリカメラ」でも、そのクオリティは全く違います。

そして、値下がり+機種変更向けの割引があることがXperia 1 IIの魅力です。

Xperia 10 IV
SO-52C
Xperia 1 II
SO-51A
本体定価 64,152円 発売当時価格:123,552円
現在の定価:90,200円
機種変更割引:なし 機種変更割引
オンラインショップおトク割り:▲41,800円値引き
→ 一括48,400円

(2023年1月30日時点)

ドコモの機種変更価格で比較するとXperia 10 IVに比べてわずか4千円の予算を足すだけでXperia 1 IIが買えるため、軽さ/電池持ちを何より優先するというユーザー以外は、今買うなら圧倒的にXperia 1 IIがオススメです。

なお、2022年6月時点で1世代新しいXperia 1 III SO-51Bの機種変更価格は15万円、最新のXperia 1 IV SO-51Cの機種変更価格は19万円です。値段を気にしないなら新型を購入したほうが満足度は高いかもしれませんが、コスパではXperia 1 IIが圧勝です。

オンラインショップお得割の販売・価格は在庫限りで終了となる可能性があります。機種変更で割安な旧型モデルが欲しい人は、早めのオンライン手続きを推奨します。

ドコモオンライン機種変更クーポン配布

2022年6月末時点において、ドコモではXperia 1 II SO-51A等の機種変更に使える値引きクーポンをオンラインサイトで無料配布しています。

現時点で販売中の全Xperia シリーズが値引き対象となっているため、まずはお得なドコモスマホ値引きクーポンを手に入れてから機種変更手続きを開始しましょう。

[値下げ情報追加]ドコモXperia10IV発売日2022年7月8日発売 機種変更でおトクなXperia 1 II比較時のデメリットと評価