ドコモから発売される一般向けケータイ2016年冬以降、すべてが「ガラホ」や「ガラスマ」と呼ばれるスマートフォンと同じシステム(Android)・通信方式(spモード)に一本化される方針が示され、iモード・FOMA用のケータイは今後発売されないことが公式にアナウンスされています。
2018年時点において、いよいよiモードケータイの在庫はショップ店頭から少なくなり、もうFOMAプランでの契約維持は困難なレベルになってきています。ドコモのガラケーユーザーさんもiモードからspモード対応携帯への機種変更、あるいはスマホデビューを考えている頃だと思います。
携帯でインターネット・アプリをバンバン使いたいのならもう従来型携帯端末の利用を強引に続けようという人はいないと思いますが、「携帯は電話とメールが出来れば十分」という人にとっては、やはり「ケータイ」であることが重要だと思います。そこで今回はネット料金はさておき、通話料金に関する旧料金プラン(FOMAプラン)と新料金プラン(カケホーダイ系)の違い・支払い料金イメージ・お得になる分岐点をチェックしてみましょう。
FOMA料金プランのおさらい
まずは先にガラケーの旧料金プラン体系である「FOMAプラン」の基本料金・通話料機のシステムについて簡単に復習しておきましょう。現在の契約プランを理解せずして、新料金プランの比較検討が出来るわけがありません。
細かい料金プランはたくさんあるのですが、ここでは料金が安く多くのガラケーユーザーが契約しているであろう「バリュープラン」を中心に見ていきます。
こちらが通常のバリュープランの基本料金と無料通話分です。ここから「ファミ割MAX50」または「ひとりでも割」(2年の定期契約)に加入することで無料通話分はそのままに月額料金が半額になるというお得感があります。
バリュータイプ名 | 最大無料通話 |
SSバリュー | 25分 |
Sバリュー | 55分 |
Mバリュー | 142分 |
Lバリュー | 300分 |
LLバリュー | 733分 |
シンプルバリュー | なし |
リミットバリュー | 55分 |
(以下すべて2017年3月12日時点の公式HP記載の情報に基づき記載しています。最新情報は必ずドコモの公式サイトにて再チェックしてください)。
ファミ割MAX50の場合は家族間通話が無料になりますので、家族でファミリー割引に入っていれば無料通話分が少ない低価格維持プランで運用すると節約になるというメリットがありました。
FOMA向けの通話料金プランでは「家族向けとそれ以外」でどのくらい通話をするのか?という点に着目して無料通話分の大小を決めるのがプラン選択の基本でした。ほとんど外部通話をしないのなら「タイプシンプルバリュー」が最安値となります。
しかし、新ケータイプランでは「無料通話○○分」という概念がなくなっています。
新ケータイ向け料金プラン
新料金体系の基本料金は2種類「カケホーダイ」または「カケホーダイ・ライト」のみです。S~L,無料通話分が全く無いプランはなくなりました→ 2017年より新プラン「シンプルプラン(ケータイ)」の提供が始まりました!(ここに追記するとぐちゃぐちゃになるため、ガラケー向けシンプルプランについてはこちらのページで解説しています)
プラン | カケホーダイ (ケータイ) |
カケホーダイ・ライト (ケータイ) |
シンプルプラン (ケータイ) |
月額料金* | 2,420円 | 1,320円 | 1078円 |
通話可能対象** | 国内宛通話が 24時間無料 |
国内宛通話が5分以内 であれば回数無制限で無料 |
無料通話 無し |
5分超過料金 | 5分を超えても無料 | 有料 | 有料 |
家族間通話 | 同一ファミリー割引内へは無料 |
*月額基本料金は2年契約をした場合。
**定額対象外の海外通話・他社接続サービス経由の電話などがあります。
詳しい基本料金のシステムについては公式サイトを参照下さい→ ☆「ドコモ 基本プラン一覧」
FOMA専用プランと通話し放題系のポイント
さて、一般的なケータイ向け新旧通話料金プランは上記でイメージが出来ると思いますが、維持費の安さであればFOMA向けのタイプシンプルバリュー(月額734円~)が最安値になり、まったく有料通話をしない場合ではFOMAプランの方が有利になるでしょう。
FOMA用の旧料金は維持費が安く、無料通話分の時間(SSバリューなら25分)を1回の通話で使い切っても良いですし、5分×5回、3分×8回のような使い方が出来ます(正確には通話時間ではなく「無料通話料金分」での計算になりますので、端数により無料通話で電話が出来る時間・回数は変動します)。
一方で、新料金体系のカケホーダイ・カケホライトでは「毎月○分間まで電話できる」という仕組みではなく、カケホーダイプランでは通話をたくさんする人は月額2,200円の基本料金で24時間かけ放題になります。1回の通話が何分間でも、何度かけても2420円定額です(あまりにも長時間接続されている場合は、自動で通話が終了されることもあります)。
料金の安いカケホーダイ・ライトでも、5分以内の通話であれば家族以外・ドコモ以外への携帯キャリア・固定電話への電話をいくら掛けても追加料金は発生しません(無料対象外の電話宛は除く)。1回の電話が短めで済む人はカケホーダイ・ライトの方が毎月1,100円維持費が安くなりますので、賢く使えばカケホーダイ・ライトプランは大きな携帯料金節約に繋がるはずです。
ただし、ライトプランの場合で5分超過分は22円/30円の料金が上限なく掛かって行きますので、例えば1回10分間の通話をしてしまうと超過5分~10分相当で220円(20円/30秒×300秒)が基本料金以外に請求されます。5分超過状態で1ヶ月にトータル25分以上通話をすると、通常のかけ放題プランと同じ料金(月額2,200円)になってしまいますので、毎月超過分の請求が1000円以上出てしまったらプラン変更を検討すべきです。
ライトプランで維持費を安くすることを狙うのか、初めから時間制限のないかけ放題プランでたくさん通話を使うのかの選択は自分自身で考えるべきことです。節約目的でFOMAプランを選びたい人は、本当にそれが新プランに比べて安く使えているのかを下のテーブルを参考に再考してみましょう。
料金体系 | プラン名 | 月額料金* |
FOMA | シンプルバリュー | 743円 |
リミットバリュー | 1,300円 | |
SSバリュー | 934円 | |
Sバリュー | 1500円 | |
ケータイ用 新プラン |
シンプルプラン | 980円 |
カケホーダイ ・ライト |
1,200円 | |
カケホーダイ | 2,200円 |
*料金はすべて基本料金分のみ、2年定期契約の割引を適用した場合です。
従来のFOMAプランではたくさん通話をする人向け(1ヶ月に1時間以上)にプランM~LLプランがありましたが、これらのプランよりも新プランの「カケホーダイ」プランの方が維持費は安くなりますので、旧プランの通話料金基本料金が2,200円を超えている人は新料金プランのかけ放題の方がお得になるでしょう。
かけ放題のプランにしてもほとんど電話なんてしないし・・・という人はFOMAプランの方が確かに最低維持費は安くなる可能性を秘めていますので、「たくさん電話をしなければならない事態に備えた契約」をするのか、「とにかく維持費を安くしたい」のかを考えてプランを選択してみましょう。前者ならカケホーダイ、後者なら旧料金体系のバリュープランを契約維持するのが良いかもしれません。
通話をほとんど行なわない場合には、無料通話/かけ放題を含まない最安プランの「シンプルプラン(ケータイ)」も選べるようになりました。家族からの連絡を受けるだけ、予備用の回線などはシンプルプランにすると携帯料金が安くなる可能性があります。ただ、+220円で5分間かけ放題のカケホーダイ・ライトが選べますので、少しでもこちらから通話をする可能性があるのなら、カケホーダイ・ライトを選択すると良さそうです。
データ通信料金も変わります
FOMAケータイでメールやインターネットをする場合、以下のプランに加入している人が多いはずです。
パケ・ホーダイ フラット
パケ・ホーダイ ダブル
パケ・ホーダイ シンプル
これらのFOMA用ケータイプランは、ドコモ「Xiケータイ(SH-01J,P-01Jなど)」では契約出来ません。しかし、料金体系的にはパケ・ホーダイダブルと類似の月額330円から利用できる「パケットプラン(ケータイ)」があります。
まずこちらが旧パケ・ホーダイダブルの料金変動イメージイラストです。
続いて、下のイラストが新しい「ケータイパック」の料金イメージです。
昔はデータ通信量を「パケット」で表すのが通例でしたが、昨今では「MB(メガバイト)」や「GB(ギガバイト)」で表示することが多くなりました。旧プランの定額上限52500パケット=6.4MB・spモードケータイ用の1,050,000パケット=128MBとなり、ほぼ新旧プランで同じ料金(spモード利用時)になるように設定されていることが判るはずです。
iモードケータイとspモードケータイでは消費されるデータ通信量は多いながら、変動料金の従量部分については1/20のパケット料金になっているのです。spモードケータイでも上手くデータ通信を制御すれば、料金を安く済ませる方法もあります(2016年冬モデルケータイはWi-Fi接続を利用出来ます)。
詳しい新ケータイの料金プランについては以下の記事で解説しています。
☆「ドコモ新ガラケー AQUOSケータイSH-01J 機種変更時の維持費シミュレーション」
インターネットをケータイでたくさん使いたい場合には変動型の「パケットプラン(ケータイ)」ではなく、毎月2GB/5GBといった一定量が使える「パケット定額プラン(2GBプラン・5GBプランは2018年5月24日を以って受付を終了しました)」を選ぶことも出来ます。
2018年5月~最安月額1,580円プラン登場
上記で解説したかけ放題・通話無料が付いていない最安値の基本プラン「シンプルプラン(ケータイ)」と、変動型パケット料金の「ケータイパック」の組み合わせが2018年5月25日より選択出来るようになり、ドコモガラケーを1回線のみで契約する場合の最安プランが変わりました。
最安プランの内訳:シンプルプラン(ケータイ)980円 + ケータイパック(300円~変動)+ spモード 300円=月額合計1,738円~
この最安プランも月々サポートの対象となるため、実質0円で機種変更出来るSH-01Jを選べば、機種代金の負担もコミで月額1738円から利用できるようになりました。
インターネットを使うためにはプロバイダーとして「iモード」の代わりに「spモード」を契約することになりますが、こちらの基本料金は同じ(月額330円)です。
2018年9月1日~FOMA→Xiケータイ契約事務手数料無料化
2018年9月より、NTTドコモは公式のオンラインショップを利用することで事務手数料を完全無料化するおトクなサービスを開始します。これまでFOMAガラケーから新型ガラケー(SH-01Jなど)に取り替える場合は事務手数料が2200円発生していましたが、今後はオンラインショップを使えばタダになります。
*システム変更に伴い、8月27日~9月1日9時59分まで、一時的にオンラインショップでFOMA→Xiケータイへの機種変更手続きの受付が停止されます。新型ケータイデビューをしたい人は、事務手数料が無料になる2018年9月1日10時以降になってから買い替えを行って下さい。
☆「お知らせ-オンラインショップにおける事務手数料変更(無料化)について」
2018年11月~ パケット無しで月サポOKに変更!
2018年11月1日より、NTTドコモは新型ケータイ(Xiケータイ)の月々サポート・端末購入サポート割引条件として、基本プラン(欠けホーダイ/カケホーダイライト)を選ぶと、従来適用に必須だったパケットプランへの加入条件を緩和するように変更を実施しました。
この変更により、ドコモケータイは最安月額料金1,320円(カケホーダイライトのみの契約、実質0円機種の機種代金を含む)だけで機種変更維持が出来るようになりました。
(本変更は2018年11月以降に、機種購入を伴う変更を行った場合に限ります。変更以前にですでに月々サポートを適用中の場合は、引き続きパケット加入が月々サポートなどの割引条件になっていますので、「カケホライトのみ」で格安維持がしたい場合は機種変更をしてください)
関連記事:2018年11月1日~ドコモのガラケーが更に安く月額1200円~ 月サポ値引き条件緩和 パケットプラン不要へ
まとめ
古いFOMAプラン・iモードサービスを今後も長く使い続けたいと考えているドコモユーザーさんも居ることと思いますが、上記のように通話の利用時間次第では旧FOMAプランの「無料通話分」システムよりも定額プランの方が携帯料金が安くなる可能性があります。
しかもドコモの新型ケータイ向けには、あまり通話を使わない・こちらから電話を掛けることが少ないユーザー向けに、かけ放題を付けずに安く契約できる「シンプルプラン(ケータイ)」も提供されていますので、利用状況次第ではFOMAプランよりも有利になります。
データ通信の料金についてもたくさん使ってしまうと月額4000円を超えるパケット料金が掛かることもありますが、それは旧FOMAのパケ・ホーダイでも同じことです。「なんとなくガラホに変えると料金が高くなるから、FOMAケータイが欲しい」という人は、上記で解説したようなポイントに注目し、自分が今どれくらい通話をしているのか・かけ放題の方が安くなる可能性はないか、考えてみると良いでしょう。
旧FOMAケータイに比べて新型ケータイは高速インターネット通信のLTE(Xi)に対応し、音声通話も高品質なVoLTEが使えます。スマートフォンと違い、従来通りのテンキー(ボタン)入力・折りたたみ方式・おサイフケータイ付き・防水機能付きの機種もありますので、使い勝手で利用が可能です。
・基本料金プランはスマホより安い
・家族のスマホ用データプランとシェアも出来る
・今後のドコモケータイはすべてXiタイプに変わる
・今後FOMAガラケーは購入できなくなるので早めの買い換え推奨
・新プランならパケットプランなし、5分かけ放題付きで1200円維持が可能(2018年11月以降)
もうiモード・FOMA契約が出来る携帯の在庫が見つからないと困っている場合はこの機会に新しいケータイに買い替えてみましょう。私のオススメ機種はシャープの「アクオスケータイ SH-01J」です。
今FOMAケータイをだましだまし使っている人もまだ多いはずですが、最後のFOMAプラン向け携帯として発売された同じくシャープのSH-06Gでも、2019年6月を以って修理受付が終了します。さらに古い機種の場合はすでに修理をドコモショップでも拒否しており、万が一壊れた場合にデータの復旧や継続利用が困難になりますので、スマホへ機種変更したくない人は早く新型ケータイへの買い替えを行うことをオススメします。
ドコモのケータイはオンラインショップショップで新規契約・機種変更・乗り換え(MNP)の注文が出来ます。店頭での長い契約待ち時間は一切なく、ネット注文だけでケータイの機種変更が出来ます。公式サイトで買うと頭金が無料・dカードで支払うとポイントアップとなる特典もありますので、ガラケーの買い替えを予定していた人はウェブから簡単に機種変更してしまいましょう。