日本向けのスマートフォンやタブレット端末に使われることも増えてきたモバイル用CPU(SoC)「MediaTek Dimensity」(メディアテック ディメンシティ)シリーズを搭載した機種のゲーム性能目安です。
日本向けのスマートフォンに利用されるCPU/SoCとして、iPhoneなら「Apple Aチップ」シリーズ、Androidなら「Qualcomm Snapdragon」シリーズが主流です。
一方で、近年日本国内でも普及している海外製のスマホにはMediaTek社(Mediatekは台湾の半導体メーカー)が作っているDimensityシリーズを採用した格安スマホも増えています。
MediatekのCPUを採用しているメーカー/ブランドとしては、
・Galaxy
・AQUOS
・Realme
・Redmi
・Vivo
・OPPO
・motorola
・OnePlus
・Doogee
・IQOO
・TCL
・ASUS
・ZTE
などがあります(機種・発売地域によって搭載CPUが異なる場合もあります)。
MediaTek DimensityシリーズのCPUチップにも性能が低いものから高いものまで多数の型番があります。そのゲーム性能・機能はピンキリとなっていますので、スマホを購入する前におよその性能・目安を確認しましょう。
DimensityシリーズのAntutuスコア目安
スマートフォンの処理性能は大雑把に搭載されているCPU(SoC)およびメモリの性能に依存しており、同じCPUを搭載したモデルなら似たような性能を示します(実際の性能・体感はもちろんさまざまな要因により左右されます)。
Mediatek Dimensityシリーズのざっくりした性能・ゲームが遊べるかどうか知りたい場合は、ベンチマークアプリのスコアを目安にすることが出来ます。
ここではスマホ業界で最も有名なベンチマークアプリのひとつ、「Antutuベンチマーク」のスコアを使って各Dimensityチップの性能を一覧にしてみましょう(現在Antutu BenchmarkアプリはGoogle Playでは配信されていません。一般ユーザーの利用は推奨しません)。
Antutuスコアは一般的に数字が大きいほど高い性能を表します(ここでは参考用に海外のみで採用されているモデルもピックアップしています)。
Antutuスコア(ver10系) | Dimensity CPUチップ |
200万点超 | Dimensity 9300 |
170万点~200万点 | |
140万点~170万点 | 【Xiaomi 13T Proはココ】 Dimensity 9200+ |
120万点~140万点 | |
100万点~120万点 | 【OPPO Pad2はココ】 Dimensity 9000 |
80万点~100万点 | 【Xiaomi 13Tはココ】 Dimensity 8020-Ultra Dimensity 8100-Ultra Dimensity 8100 【Xiaomi 11Tはココ】 Dimensity 1200-Ultra |
60万点~80万点 | 【motorola edge 40はココ】 Dimensity 8020 Dimensity 8200 Dimensity 7200 Dimensity 900 Dimensity 1100 |
50万点~60万点 | Dimensity 1080 Dimensity 7030 |
40万点~50万点 | 【motorola edge20 fusionはココ】 Dimensity 7020 Dimensity 6020 【Redmi Note 9Tはココ】 Dimensity 800U |
30万点~40万点 | 【Libero 5G III/IVはココ】 【AQUOS wish3はココ】 【Galaxy A23はココ】 Dimensity 700 |
*上記の数値は大雑把な目安です(最新スコアはAntutu公式HPも参照。古いアプリのバージョンだと数字の評価が異なります)。スマホ機種の設定・測定環境等によって大きく数字が上下することがあります。あくまで参考値としてのみご利用ください。特に古いスマホ・低スペック機種の場合、一部スコアが正確に反映されない(Lite版)ことがあります(スペックが不足してそもそも測定自体が出来ない機種もありますので、過去の測定値から類推で掲載しています)。
Snapdragonシリーズとのスコア比較
今使っている・過去に使っていたスマホがQualcomm Snapdragonシリーズであったというユーザーは、Snapdragon CPUのおよそ数字と買い替えたいDimensityシリーズで性能がどのくらい変わるか・ゲーム性能がアップ/ダウンする可能性があるのかもチェックしておく価値があるでしょう。
Antutuスコア (ver 10.x) |
搭載CPU/目安 | Dimensityシリーズ |
200万点前後 |
Snapdragon 8 Gen3 /2024年の最高峰機種 |
Dimensity 9300 |
140万~160万点 |
Snapdragon 8 Gen 2 /2023年の最高峰機種 |
Dimensity 9200+ |
100万~120万点 |
Snapdragon 8 Gen 1 /2022年の最高峰機種 |
Dimensity 9000 |
80~90万点 |
Google Tensor G2 Snapdragon 888 /2021年のハイエンドクラス |
Dimensity 8020-Ultra Dimensity 8100-Ultra Dimensity 8100 |
60~80万点 |
Snapdragon 7 Gen 1 Google Tensor G1 Snapdragon 865 /2020年のハイエンドクラス |
Dimensity 8200 Dimensity 7200 |
55~60万点 |
Snapdragon 6 Gen 1 Snapdragon 778・ Snapdragon 855 /2019年のハイエンドクラス |
Dimensity 1080 Dimensity 7030 |
40~45万点 |
Snapdragon 765 5G・ Snapdragon 695 5Gの水準 /2021-2023年のミドルクラス |
Dimensity 7020 Dimensity 6020 |
35~40万点 |
Snapdragon 690 5G /2021年のミドルクラス |
Dimensity 700 |
30~40万点 |
Snapdragon 480 /2022年のエントリーモデルクラス |
*Android版とiOS版の数字は比較出来ません。
上記のスコアテーブルから、例えば、
・Xiaomi 13T Pro(Dimensity 9200+) → 2023年春夏ハイエンドクラス並
・Xiaomi 13T (Dimensity 8200-Ultra) → 2021/2022年のハイエンドクラス・Google Pixel 7 Pro並
のベンチマークスコアであると言えます(スコアは同世代の同じCPUを積んでいても多少上下します)。ベンチマークのスコア上は、Dimensityの最新・最上位クラスのSoCもQualcomm Snapdragonと同じように高パフォーマンスを発揮するものがあります。
ただし、ベンチマークスコアの大小は必ずしも「特定のゲームが快適に動く」ことに比例しません。総合スコアだけでなくCPU/GPU/RAMなどの各スコアによっても変わり、かつアプリとの相性(ゲームのシステムやバージョンに依存)や設定でも挙動が大きく代わることもあります。個別のアプリの動作状況はアプリ配信メーカーに問い合わせてください(アプリによって推奨端末等を公開している場合もあります)。
また、ゲーム性能(CPUの処理性能)だけでなく、カメラ・通信・音楽再生などの対応規格がSoCによって規定・制限されることもあります(SoCの最大性能に依存するため)。このあたりにものすごく拘りたいという人・興味がある人はMediatek社のHPを参照ください。
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