2020年モデルの新型iPhone SE(第2世代)をプリペイド回線で使う、超格安運用テクニックを解説します。
新しいiPhone SE2は、見た目は旧型のiPhone 6s, iPhone 7そしてiPhone 8と同じディスプレイサイズ・デザインを継承していますが、iPhone SE2(および2018年モデルより新しいiPhone)でしか出来ない新機能もいくつかあります。
その一つが「eSIMによるデュアルSIM運用」です。
iPhone SE2では1台で同時に2つの料金プランを契約・2つの通信回線を利用することが可能です。
デュアルSIMを使ったiPhoneの節約術・便利な活用方法はいろいろと考えられますが、今回はどちらかというと「使いすぎが心配な子供が使うiPhone」として、iPhone SE2をプリペイド回線で契約・利用する手順とオススメの契約方法および必要なお金・契約内容で出来ることを解説します。
月額0円のプリペイド回線+eSIMで格安ネットプランを使う
スマートフォン・iPhoneの利用方法をしっかりと把握して、正しい使いかたが出来る年齢の学生がiPhone SE2を使うのであれば携帯各社の「学割」で契約すれば維持費もそこそこ安く、通話・データ通信が使えるプランもありますが、連絡用・必要最低限なスマホの利用を前提に子供にiPhoneを持たせる場合、使いすぎのないプリペイドプランがオススメです。
現在国内の携帯会社では、ソフトバンクが「シンプルスタイル」という名前で料金前払いのプリペイドサービスを提供しています。
iPhone SE2とのセット販売はしていませんが、「プリペイド携帯(Simply)」についてくるSIMカードをiPhone SE2(SIMフリーまたはSIMロック解除モデル)に入れることで、通話とSMSが使えます(ただしSIMの入れ替え利用の動作保証はありませんので、自己責任にてご利用下さい)。
プリペイド携帯Simply向けのSIMカードは「nano SIMサイズ」であり、iPhone SE2に挿入することが可能です。
プリペイド携帯のプランでは本来モバイルデータ通信も利用可能なのですが、2020年時点でSimply専用であり、iPhoneや他スマホにSIMカードを入れ替えてもモバイルデータ通信は出来ません。
”iPhone SE2にソフトバンクプリペイド携帯用のSIMカードを入れる”だけで通話・SMSメールは使えるようになります(SIMフリーモデルの場合、特に設定は必要ありません。プリペイド4Gケータイ用のAPN/プロファイルは公開されていません)。
ソフトバンクのプリペイドプラン(シンプルスタイル)は、プリペイド残高が0円になっても360日間は「電話番号有効期間」というものがあり、この間は通話の受信・SMS受信だけならば追加料金無しで使えます。
家族からの連絡用として「通話・メッセージの受信だけ出来れば良い」というのであれば、年間3,000円だけで使い続けることが可能です(通話の発信をするためにはプリペイド残高が必要です)。
詳細解説:[レビュー]電話を受けるだけなら年間3千円でOK 超シンプルプリペイド携帯 Simplyで出来る事・買い方解説
eSIMを追加して、LINEやメッセージアプリも使えるようにする
前項の「iPhoneにプリペイド携帯用のSIMカードを入れて使う」というだけであれば、何もiPhone SE2でなくても古いiPhone 8やiPhone 7でも出来ます。
iPhone SE2やiPhone XS/XR/11シリーズならでは使い方として、nanoSIMカードで「通話受信用のソフトバンク回線」を契約した上で、さらにeSIMで「データ通信が出来る格安プラン」の番号も契約可能です。
2020年5月時点で日本国内のeSIM契約は「楽天モバイル」か「IIJmio」で出来ます。
楽天モバイルの回線「UN-LIMITプラン」では、通話もネットも使えるプランになるため「使いすぎが心配だからプリペイド契約」をした意味が無くなりますので、今回は省略します(プリペイドプラン+楽天UN-LIMITプランを同時契約すること自体は可能です)。
参照:[実機レポート]iPhone SE2(第2世代,2020)楽天モバイルMNO回線で使ってみた・通話/データ通信利用可能な設定方法
IIJmioでは2020年の新料金プランとして、eSIMが基本料金月額165円から使える「データプラン・ゼロ」がiPhone SE2で利用できます。
データプランゼロでは、月額165円の基本料金に加えて、使いたい容量を1GBずつ追加購入するという「データのプリペイド利用」のような使い方が出来ます。
最初の1GBは330円、2GB目以降は495円で追加出来ます。
つまり、子供にiPhoneでのインターネット接続を使わせる量を相談・決め事として、それに応じた追加購入が自由に出来るのです。
例えば1ヶ月で1GBだけ使わせたいのなら、「合計495円」の支払いになります。
追加のギガはIIJのマイページから自由にいつでも購入可能なので(メンテナンス時などを除く)、容量を使い切った後は親の許可を得てから追加する、といったルールを決めて使うのも良いでしょう。
普段インターネット接続を使わせたくないのであれば、追加データを買わずに維持すれば月々の支払いは150円のみになり、一般的な格安SIMプランよりも出費を抑えられます。旅行時や外泊時のみiPhoneのネット利用を許可・データ追加購入をするといった利用頻度にバラツキがある場合に有利な契約です。
*毎月たくさんのギガを使う場合はデータゼロプランより月間6GBまで使える「eSIMベータプラン」のほうが割安です。
プリペイド+eSIM契約に掛かる料金・維持コスト
「2つの電話番号を契約する」というと維持費・初期費用が高くなるようなイメージもありますが、2020年5月時点ではキャンペーンにより、超激安で契約・維持可能です。
iPhone SE2で「ソフトバンクプリペイド回線」+「eSIMデータプランゼロ」を契約するのに必要な料金は、以下のようになります(2020年5月時点)。
*ソフトバンクではiPhoneの本体のみを買うことも出来ますが、iPhone SE2本体はSIMフリーモデルを買ったほうが安くなります。SIMフリーのiPhone SE2はビックカメラで買うとポイントが付いてお得です →iPhone SE2(第2世代)がすく買える!ポイントも付くビックカメラ在庫・買い方
nanoSIM用:プリペイド回線契約の初期費用・維持費
ソフトバンクのシンプルスタイル(4Gケータイ用)は、オンライン手続きではSimply携帯本体と初期チャージ込で販売されています。
4,000円分の初期チャージ代金込で、6,578円(税込み、送料無料)です。
プリペイド回線の事務手数料は初回4,000円チャージ分から差し引かれますので、プリペイドチャージを自分で行わない限りは6,578円以上のお金が掛かることはありません。月々の維持費は0円(ユニバーサル料金も初期チャージから自動で引き落としされる)です。
☆「ソフトバンク公式サイト-プリペイド携帯(Simply)の購入手続きはこちら」
ソフトバンクのシンプルスタイル(プリペイド回線)は、電話番号有効期限が切れると自動的に解約されます。契約をずっと維持したい場合は1年2ヶ月に一度、プリペイドチャージを行って下さい(1回あたり3,000円~)。毎回プリペイド携帯本体ごと買う必要はありません。
参考:ソフトバンクプリペイド携帯チャージ方法変更「My Softbank」で1分リチャージ&有効期限を延ばす方法
eSIM用:データプランゼロの初期費用・維持費
2020年5月時点で、IIJmioでは「eSIM初期費用0円キャンペーン」を実施しています。エントリーパッケージなども不要で、公式サイトから申し込むだけで初期費用は無料になります。
eSIMのデータプラン・ゼロの月額料金は150円~です。
毎月1GB使うとして、月々の支払いは495円(ユニバーサル料金別)です。
以上から、プリペイド回線+eSIMの合計初期費用と1年間利用した場合の合計料金を計算してみると、
・プリペイド携帯購入、初期費用:6,578円
・プリペイド回線維持費:0円
(番号有効期限延長:3000円/回)
・IIJ eSIM契約初期費用:0円
・IIJ eSIMカード発行手数料:220円
・IIJ eSIM利用料金(毎月1GBまで利用):495円×12ヶ月=5,940円
→ 年間合計 12,738円(10%税込、ユニバーサル料金別)、2年目以降 8,940円
このような維持費になります(eSIMの利用端末を変える場合「SIMカード再発行手数料」ではなく「SIMカード発行手数料」が都度生じます。変更しなければ初回以外は手数料は発生しません)。
プリペイド携帯本体を買わなくていい2年目以降は年間8,940円で維持出来ます。”月額9千円”ではなく、”年間9千円”です。
データ追加購入をしない月があれば、もっと料金は安くなります。
料金の安い格安SIMプランであれば年間2~3万円程度で利用できるデータ量付き音声通話プランもいくらでもありますが、プリペイド回線+eSIMデータプランのデュアル契約をすることで”敢えてiPhone SE2で通話やネットの使いすぎをさせない”という目的が達成出来るはずです。
ソフトバンクのシンプルスタイルは1年未満で解約すると短期解除料金が掛かるものの、チャージをせずに電話番号有効期限を過ぎれば自動で解約(違約金や手数料無し)されます。IIJmioのデータプランも最低利用期間はありませんので、いつ契約を解除してもOKです。
eSIMのデータ通信量(ギガ)の購入も、プリペイドの残高チャージもオンラインでカンタンに手続きが出来るため、一時的に通話・ネットが出来るようフレキシブルに対応できることも、このプリペイド+eSIMのデュアル運用だからこその利用方法と言えます。
昨今の格安SIMプランには月額1千円台・2千円台で便利に安く使えるプランも多くあり、わざわざ「プリペイド+eSIM」なんて面倒な契約をする必要が無いこともあるでしょう(少なくとも、単なる節約目的で契約するメリットは小さい)。
(OCNの格安SIMなら1GB付き音声プランが月額1298円~で使える)
プリペイド回線+eSIMデータプランが合わなくなった場合には普通の携帯会社のプラン・格安SIMプランのほうが良いと感じたらいつでも契約変更をすればよいだけの話ですので、プリペイド・eSIMプランを契約するメリットがあるかどうか、iPhoneの使わせ方を子供・家族と相談して考えてみる価値はあるはずです(ソフトバンクのプリペイド携帯(シンプルスタイル)を未成年者が契約する場合、親権者の同意書・利用者登録等が必要です)。
各キャンペーン情報は記事執筆時点のものです。内容は変更されることがあるため、必ずIIJmio公式サイトで正しい情報をご確認下さい。