2020年発売の新しいiPhone SE(第2世代,2020)のカメラで写真を撮影するときに生じる、青~緑色の斑点について解説します。

Apple iPhone SE2で月を撮影してみたところ、上記の例のように月の隣に薄っすらと斑点が生じることがありました。

月の横に肉眼では何も見えず、別の星や人工衛星が写り込んでいるわけではありません。もちろんUFOでも幽霊でも無いはずです。

この斑点の正体は一般的に写真用語で「ゴースト」・「フレア」と呼ばれる現象です。

ゴースト・フレアはiPhone SE2特有の不具合や症状ではなく、他のiPhoneやスマートフォンでも発生します。

ゴースト・フレアが生じる理由は主に2つがあり、

・スマホのケース/レンズカバーなどに光が反射して生じる
・カメラレンズの内部/センサー内部で光が反射して生じる

このような原因が考えられます。

前者の場合はケース・レンズ保護カバーやフィルムなどを貼っている場合に写真に影響を与える可能性があるため、ケース・カバーを外して確認してください。

特にクリアケースをつけている場合、ケースの表面で光が屈折し、本来の写真に被って光が映り込むこともありえます。

ケースやフィルムなどの影響が考えられない場合は、iPhoneのレンズ・個体の特性の可能性が高いです。

ゴースト・フレアの生じ方・写真に映り込む場合の影響は、機種の設計上の問題(仕様)である場合と、機種個体の状況によって変わる可能性もあるため、iPhone SE2が不良品であるかどうか、本ページの例と比較してみてください。

iPhone SE2のゴースト・フレアの発生状況

iPhone SE2で写真を撮る場合、ゴースト・フレアが生じやすい条件があります。

それは「太陽光やライトなど強い光を逆光で受けている場合」です。前出の月を撮影した場合に生じた青緑の斑点も、この例です。

LEDライトを直接撮ると、もっと派手にゴーストが出ます。

非常に明るいLEDライトの電球部分が真っ白になり、フレアが生じています。画像の左下には緑色でレンズの形が分かるほど、くっきりとゴーストが生じています。

光源が複数ある場合には、ゴーストもたくさん生じます。

(画像左・中央・右に、緑色のゴーストが発生)

夜景やライトアップをiPhone SE2で撮影する場合、ゴーストが発生して空に謎の斑点がたくさん映り込むことがあります。光る看板などを撮ると、文字が反転・逆転したような像が写ることもあります。

ただし、これらはiPhone SE2以外のiPhone・スマホでも同様です。

(iPhone SE2で撮影した写真)

同じ環境で撮影をするとiPhone 11でも、全く同じゴースト・フレアが出ます。


(iPhone 11 Proで生じたゴースト)

続きを読む ▶ iPhone11のカメラ不具合?不良品? ナイトモード/夜景撮影時に青~緑の点・フレア・ゴーストが発生する条件/原因と対処方法

これらのゴースト・フレアは、レンズの内部・センサー内部で光が反射することが原因であるため、不具合ではありません

ただし、レンズ・センサーに本当に不具合・不良が原因でゴーストやフレアが極端に多く出ることもありえるため、上記のように月やライトなどを撮影してみて、ゴースト・フレアの発生状況を確かめ、例に比べて異常と言えるレベルかどうかをチェックしてみてください。

通常、強い光を直接レンズに入れなければiPhone SEできれいな夜景やライトアップ写真も撮ることが出来ます。

撮影の場所・カメラの角度などを調整し、構図を工夫することでゴーストやフレアを消す(あるいはわざと生じさせて不思議な写真を作る)ことも出来ます。

一般的なカメラの場合にはレンズフードを装着して不要な光を遮ることでゴースト・フレアを防ぐこともありますが、iPhoneのようなスマホではフードの装着は現実的ではありませんので「iPhoneカメラの特性」と割り切って使うしかありません。

強い光を撮っていない・まともに撮れないほどたくさんのゴーストが出すぎる・写真が真っ白/真っ黒になるような場合は不良品である可能性もありますので、アップル・販売店に相談することをオススメします。

iPhone SE2レビュー: カメラ・写真に映る謎の青緑斑点の正体-フレア・ゴーストの映り込み具合