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「すべてを分かったうえで使ってみたい」というのなら問題はないのですが・・・

”楽天モバイルMNO(UN-LIMITプラン)でiPhoneが使える”ということだけしか知らない人向けに、実際に楽天モバイルの自社回線サービスでiPhone SE2(第2世代,2020年モデル)を利用した際に感じたデメリット・問題点を解説します。

2020年4月からサービスが始まり、先着300万人まで基本料金2,980円が1年間無料で使えるキャンペーン中の楽天の自社携帯電話サービスプラン「Rakuten UN-LIMIT」では、新型のiPhone SE2を含む新しいiPhoneシリーズで通信や通話が出来ることが確認されています。

上記の写真の通り、実際にiPhoneで楽天モバイルのプランを契約すると、「Rakuten LTE」という表示がiPhoneに出て、接続が可能です。

しかし、2020年5月5日時点において、あくまで「iPhone/iPadなどiOS端末は動作保証対象外」である旨が、楽天モバイルの公式サイトには表示されています。

上記の記載から”どのようなトラブルが想定されるか”を読み取り楽天モバイルを契約するかどうか、あるいはiPhone以外のスマートフォンへ機種変更するかどうか判断するのは「使ってみないと判らない」という部分もありましたので、実際に楽天モバイルでiPhone SE2を使ってきて感じたデメリット・問題点、注意すべき点を紹介していきます。

解説はどうでもいいから実際にどうやって楽天モバイル回線でiPhone SE2が使えるのか・使った感想を知りたい方はこちら→「[実機レポート]iPhone SE2(第2世代,2020)楽天モバイルMNO回線で使ってみた・通話/データ通信利用可能な設定方法

デメリット①:iPhoneで動作しなくても自己責任

序章の繰り返しになってしまいますが、2020年5月時点、iPhone・iPadおよびiOSデバイスで楽天モバイルの自社回線サービス・UN-LIMITプランで利用することは、楽天モバイル公式には動作を保証していません

iPhoneでの利用方法がわからない・利用中に繋がらない・(通常はありえないですが)楽天モバイルに繋ぐことでiPhoneが壊れるようなことがあっても、楽天モバイルは(公式的には)何もしてくれません

楽天モバイルが動作保証をしている機種は、楽天モバイルが公式販売するスマホのみです(一部現在は販売終了している旧モデルのスマホも、SIMカードを入れ替える/ソフトウェアを更新することによって使える機種あり)。

将来的に楽天モバイルの回線で公式にiPhoneが対応する日が来る可能性はあるのかもしれませんが、2020年5月時点では「iPhoneで使うことは推奨されていない」ことを理解した上で利用する必要があります。

「実際にiPhoneで楽天モバイルが使えていること」と「公式に動作保証がされていないこと」は全く別の問題ですので、この意味をよく理解して契約するかどうかを判断しなければなりません(本ページで列挙するデメリットが理解出来れば問題無いと思います)。

デメリット②:利用するために特別な設定が必要

これはスマホ・iPhoneなどのモバイル機器をよく理解している人・使いこなしている人にとってはデメリット/問題点として数える程ではないとも言えるポイントなのですが・・・iPhoneで楽天モバイルを利用する場合には、「SIMカードを差し込むだけ」では使えるようになりません。

iPhoneで楽天モバイルのUN-LIMITプランを使う場合、「モバイル通信のオプション設定」および「APNの設定」という項目を自分自身で設定変更する必要があります。

やり方自体は楽天モバイルが公式にも案内しています。設定にかかる時間も1~2分もあればカンタンに変更が出来ます。

しかし、この設定について楽天モバイルではサポートしてくれませんので自分自身で設定ができる(設定しないと使えないということを理解している)知識が要求されます。

☆「楽天モバイル公式サイト-iPhone/iPadの初期設定手順のガイド

楽天モバイルのショップで相談しても、(スタッフが善意で教えてくれるようなケースを除くと)iPhoneについてはサポートはされませんので、「自分自身で解決する事ができる人」以外は、他の3大キャリア・iPhoneが使える他の格安SIMサービスを使ったほうが無難です。

関連記事:iPhone SE2が安く使えるIIJmio格安SIM 初期費用1円(eSIMは0円)・スマホ代100円~MNPキャッシュバックあり

デメリット③:専用無料通話・メッセージアプリが使えない

楽天モバイルのUN-LIMITプランでは、「データ通信使い放題・通話し放題で月額2,980円」とアピールしていますが、通信・通話の使い放題にも条件があります。

このうち、「国内通話のかけ放題」はiPhoneでは利用不可となります。

【更新】2020年7月8日より、iOS向けにRakuten Linkアプリの提供が始まりました。これにより本項目のデメリットは消滅しました!iOS版アプリはiOS11.0以上で利用できます。

これは、楽天モバイルの通話無料対象になる「Rakuten Link」アプリはAndroid専用(Google Play Storeにて配信)でありiPhone/iPad用のiOS向けバージョンが配信されていないためです。これは設定でどうこうなるものではありません。

2020年5月時点ではiOS向けにRakuten Linkが配信されるという情報はありません(iPhoneで動作保証が出来ない限り、アプリも配信されないでしょう)。

楽天モバイルの無料通話はこのRakuten Linkアプリを通じて行った場合のみであり、それ以外(iPhone標準通話アプリで)の国内通話は30秒20円(税別)の従量制課金になってしまいます。

iPhoneで楽天モバイルを使うことは「国内通話が無料になる」という大きなメリットを捨てることになります。通話をほとんどしない・LINEなどの別のアプリやサービスを使うことが出来るユーザーならば良いですが、「楽天モバイルなら通話は無料になるはずだ」と勘違いしないように気をつけて下さい。

☆「楽天モバイル公式-Rakuten Linkアプリキャンペーンについて

デメリット④:auエリアでSMS受信が出来ないケースあり

楽天モバイルが公式に案内しているiPhone利用時の不具合として、楽天モバイルの自社回線エリア以外ではSMSの受信が出来ないケースが確認されています(iOS13.4.1時)。

生活圏が完全に楽天モバイル自社回線エリアに入っていれば問題は少ないかもしれませんが、SMSはさまざまなサービスでの認証や確認に使われることもあります。特に二段階認証に楽天モバイルの電話番号を登録してしまうと楽天モバイルエリア圏外で受信が出来ないと困るケースもあるでしょう。

今後楽天モバイルの自社回線エリアが広がり、生活圏を完全にカバーできるようになる頃であれば解決するデメリットながら、2020年5月時点でまだまだ大都市部の中心地に限定されており、地方都市・山間部へのエリア拡大にはまだしばらく時間が掛かる見込みです。

☆「楽天モバイル公式サイト-通信・エリアマップ

デメリット⑤:自社-パートナー通信の切り替えが出来ないケース

前項でも解説したとおり、楽天モバイルの自社回線エリアはまだまだ限定的であり、「どこでも楽天モバイルの回線に繋がらる」わけではありません

楽天モバイルの自社回線ではないエリアでは「パートナーエリア」としてKDDI(au)のネットワークに繋がるようになっています。

ここで、動作保証のあるスマホであれば楽天モバイルの自社回線エリアでもauエリアでも接続が出来るのですが、iPhoneの場合は自社回線・パートナー回線の自動切り替えが出来ない不具合が発生することがあります。

これは「接続先回線切替」に関わる機能制限によるものです。

例えばau回線エリアにいて楽天モバイル自社回線エリアに移動してもデータ使い放題回線に切り替わらない、といったトラブルがあります。

この影響により「圏外になるはずのない都市部に居るのに楽天モバイルが繋がらない/データが使い放題にならない」という状況が発生しえます。このような場合には電源を入れ直し・機内モードオン/オフの切り替えなどをすると再接続が出来る可能性がありますが、楽天モバイルでiPhoneを使う限り、通信・通話の途切れが発生する可能性も覚悟しなければなりません。

デメリット⑥:地震速報・緊急速報を受け取れない可能性あり

大きな地震や津波、大雨での河川氾濫などの緊急速報時に情報配信に使われる「ETWS」という機能が、楽天モバイル回線+iPhoneでは一部動作しないことが確認されています。

(ドコモ-テクニカル・ジャーナル Vol. 17 No3より)

ETWSでは通常のエリアメールよりも素早く情報をモバイル端末に届けることが出来る技術の一つであり、緊急時の避難に重要な役割を果たすことが期待出来ます。

他にETWSを受信出来るスマートフォン・回線も携帯しているのであれば問題ないかもしれませんが、iPhone+楽天モバイル回線のみで運用する場合、緊急時の情報入手が遅れる可能性を覚悟する必要があります。

各スマートフォンのETWSの受信可否は、楽天モバイルの公式サイトにチェック結果が掲載されています。

参照:楽天モバイルMNO  対応チェック機能

デメリット⑦:iPhoneではキャンペーン特典の適用が出来ない

2020年5月現在、楽天モバイルのUN-LIMITプランを契約すると、事務手数料相当の3,300円・オンライン契約特典の3,000塩分、合わせて6,300円分のポイントが貰えるキャンペーンを実施しています。

しかしiPhoneしか持っていない人はこのキャンペーンに登録が出来ません

オンライン契約特典および事務手数料全額還元キャンペーンでは、UN-LIMITプランの契約に加えて「Rakuten Linkアプリ」の利用・承認が必要です。前述のとおり、iPhoneではRakuten Linkアプリが利用できないため、特典適用に必要な承認も不可能です。

別途Rakuten Linkアプリが利用できるスマートフォンを持っているのであれば、一度Androidスマホに楽天モバイルのSIMカードを入れて、アプリをダウンロード・SMS受信をして承認してしまえば「普段使う機種がiPhone」でも特典を受け取ることが可能です。しかし「iPhoneしか持ってない人」は、この特典を諦めるしかありません。

楽天モバイルで使えるスマホはセット購入するとポイントが最大15,000円分貰える(2020年5月時点)購入サポートもありますのでiPhoneで使えなくなった場合・トラブル発生時のために楽天モバイル公式端末を一台予備で持っておくことを推奨します。

☆「楽天モバイル公式サイト-対象製品+プランセット購入サポートキャンペーン

楽天モバイルは”Dual SIMの副回線”がオススメ

以上のとおり、楽天モバイルのMNO回線でiPhone SE2を利用するには、まだまだいろんな問題があることが判っています。

これらの「デメリット・注意点」をすべて理解した上で契約する・利用したいのであれば問題ないとも言えますが、一般的なユーザーには楽天モバイルのUN-LIMITプランは「予備」での利用を推奨します。

iPhone SE2およびiPhone XR以降のiPhoneでは通常のnano SIMカードの他に、「eSIM」と呼ばれる第2の回線を契約する機能が備わっています

iPhone SE2ならば、今契約しているドコモやソフトバンク・auといった回線をそのまま残し、楽天モバイルの契約をeSIMプランで申し込むことで、1台で同時に2回線の番号を登録することが出来ます。

eSIMをiPhoneに追加すると、通話に使う電話番号・通信に使う回線の優先順位をつけたり、任意のタイミングで切り替えたりすることが出来ます。

この「デュアルSIM運用」機能を活用することで、上記に挙げた「楽天モバイルで繋がらない/切り替えが出来ない」といったデメリットを克服することが出来ます(楽天に繋がらない場合に、もう一方の回線に切り替えれば良いので)。

楽天モバイルの通常nano SIMカードとeSIMは、申込時に選択・または契約後に交換することも可能です(SIMカード交換は手数料が掛かります)。

eSIMでの利用もやはりiPhoneの場合は動作保証対象外ですが、「仮に楽天モバイル回線がiPhone使えなくなっても、もう一つの番号で乗り切れる」という安心感が欲しい人には、せっかくですからeSIM対応iPhoneの機能を有効活用することを推奨します。

楽天モバイル自社回線(UN-LIMITプラン)でiPhoneSE2を使うデメリット・問題点-繋がらない/緊急速報鳴らないなど
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