2016年10月1日により正式提供されるという予定を前倒しにして、9月21日より通常サービスの提供が始まった新しい格安スマホ料金サービスの「LINEモバイル」を先行提供時に申し込みをして使っていますので、これから契約をしてみようと考えている方向けに通信速度の実測テスト結果を提供しておきましょう。

speedtestimage格安スマホ、格安SIMサービスでは「ドコモやauと同じ接続で利用できる」や「今(キャリア)と同じエリアで使える」という表現でも確かに間違っていないのですが、キャリアと同じ快適さ(通信速度)で利用できると思ったら大間違いです。格安SIMには「格安」である理由があります。

契約の方法やサポート・サービスの種類が限定されるというのもあるのですが、何をおいてもまず「通信スピード」にクセがあるのが格安SIMの特徴です。

格安SIMサービスでは、サービス提供事業者(MVNO)が契約しているインターネット回線をたくさんの人数で分け合って使うようなシステムになるため、人が集中すると通信速度が著しく悪化することがあります。逆に言えば、「同時に利用中の人が少なければ快適な通信」が格安で体験出来るのも格安SIMサービスの面白さでもあります。

*LINEモバイルは2021年3月31日を以てサービス加入受付を終了しました。今後は「LINEMO」としてソフトバンクと統合されます。

MVNOスピードテスト

スピードテストを行った9月22日は木曜日ですが春分の日で祝日です。12時15分から15分おきに測定を行いました。青がfiimo(au回線)、オレンジがmineo(docomo)、黄色がLINE、緑がワイモバイルです。

20160922-sptest 色の配色を完全に間違えました^^;ここは各コーポレートカラーに合わせるべきでしたね。mineoとLINEは緑で被っていますけど・・・さて、では測定結果について所感を書いていきましょう。

今回の測定で3回の平均速度で最高速となったのはワイモバイルのデータ専用SIMプラン(Nexus6利用)でした。ワイモバイルはMVNOではありませんが「ソフトバンクの格安プラン」とも言えるポジションを担当しており、他の格安SIMとは次元の違う速度安定性を維持しています。

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1ヶ月前の測定からもほとんどワイモバイルの通信速度は落ちること無く、平日・休日のどんな時間帯でも安定したスピードが出ています。

データ専用プランは通常1GB 980円で提供されますが、Yahooのプレミアム会員(月額有料)に加入することでたったの500円でこの快適な回線が利用できるのは驚異的です。通話プラン・大容量プランを契約したい場合は2年縛りの通常S/M/Lのスマホプランを選ぶことになりますが、ライトユーザーには一推しの格安プランの一つです。

☆「ワイモバイル 500円データ専用SIM 申し込み方法・全手順解説

少し前までのmineoの通信環境を知っている人がから見ると、ちょっと信じがたいほどの速度が出ています。休日の測定なのでお昼でも利用者が比較的分散しているだろうことは予想されましたが、まさかここまでの速度が回復しているとは。

mineoではユーザーの増加にあわせて毎月2~3回程度の設備投資・回線速度の増強を図っていることが明かされています。2016年9月21日にも設備投資が行われており、その影響なのか今回の測定ではMVNOとは思えないほどのスピードとなりました。

mine0217ただ、mineoは上記の2016年2月のスピードテスト時のように、先月頃まで決して快適とはいえないレベルまで速度品質が低下していた時期が続いたため、今後の頑張りに期待したいところです。

linemo2

この時間帯で9Mbps前後で安定しているLINEモバイルの通信速度は決して遅くはなく、むしろ格安SIMの中では相当に速い結果ではあるのですが、9月上旬頃に比べてすでに速度が少し落ち始めています。

というのも、このLINEモバイルで9月18日の朝・夜などに測定したときには下りでなんと90Mbpsという超高速スピードを叩き出しており、平日お昼の時間帯でも圧倒的なスピードが出ていたのです。そこから比べると9Mbpsという速度もやや平凡な結果と感じてしまいました。

LINEモバイルではもともと「2万回線」を上限として先行利用者を募集していましたが、あれだけの快適性を保っていたということは目標には遠く届かなかったのでしょう(事実はどうであるか知りませんけど)。LINEとしてはもちろんユーザーが増えてもらわないと困るのは解りますが、やはりサービス開始直後の圧倒的スピードは今後体験することは難しいかもしれません。

しかし、それでも2016年9月22日時点ではとても快適な速度を保っていることには間違いないと思いますし、10月31日までに開通・LINEモバイルのLINEアカウントと連携させることでLINEスタンプの購入が出来るポイントが貰えるキャンペーンもありますので、LINEやSNSサービスを良く使う方は検討してみる価値があるでしょう。

この速度でも使えないというわけではないのですが・・・休日のお昼時でこの速度ははっきり言って遅い部類に入るでしょう。混雑時を除けばもう少しマシなスピードが出るときもありますし、何と言っても2016年2月にサービスが始まった当初から今まで、私は毎月2円しか払っていないのでこの速度でも十分サービスには満足出来ています。

でも、無料期間が終わる10月には解約するつもりです。fiimoは最近マイページの表示が少し変わって通信使用量が確認しやすくはなったのですが、速度切替スイッチがなく、料金プランも平々凡々。特に今プッシュできるようなポイントはありません。

ちなみに各回線のアップロード速度は以下の通りです。

20160922-sptest2

LINEモバイルはアップロードも速いのですね。LINEを使って写真や動画を送信する場合にはこの速度特性は嬉しいものがあります。問題はこの品質をいつまで保つことが出来るのかということになりますので、格安SIMを通信速度品質を重視して選びたい方は最新の情報をチェックしてから選んでみましょう。

「安かろう悪かろう」がイヤな人は、ワイモバイル・UQモバイルなどのサブブランド、あるいはアハモ・ラインモ・ポヴォの20GBプランを選ぶのが良いでしょう。

新登場の格安SIM LINEモバイルの実力は?休日お昼時のMVNO実測度比較