2018年7-8月は酷暑が全国的に続き、あまりの暑さにスマートフォンの正常動作想定範囲温度を外気温が超えてしまうほどになっています。
そんな炎天下に長時間滞在する事自体も危険ですけれど、連続でスマートフォンを使い続ける・高負荷を掛けた状態を続けることにより、スマホが過熱状態に陥ると機能制限・性能低下や故障を引き起こすことがあります。
ここで、スマホの発熱のしやすさは搭載されるCPU(SoC)に依存することも多く、同じチップを搭載しているモデルだと似た傾向の熱の持ち具合になることがあります。
そこで今回は2018年最新低価格モデル帯のAndroidスマートフォンに搭載されることがある、Qualcomm Snapdragon 450(SDM450)を採用した ドコモウィズ arrows Be F-04Kを用いて、連続利用による発熱実験を行ってみました。
実験方法
空調のきいた日光の当たらない室内において、arrows Be F-04Kの実機をスマホスタンドに立てかけた状態でAntutu Benchmarkアプリを連続稼働させ、その時のスマホ表面の温度を「 非接触型 放射温度計」にて測定しました。
(実際のF-04K表面温度測定の様子)
arrows Be F-04Kの場合、1回のAntutuベンチマークスコア測定においておよそ9.5分(570秒)が掛かります。ベンチマークのスコアが表示された直後に表面速度を測定し、すぐさまベンチマーク測定を再開しています。
簡易的に温度の変化のみを追跡するため、反射率は装置のデフォルトである0.95を採用しています。スマートフォンの表面コーティングの素材・化学的組成および精密な放射率を測定・反映させたものではありませんので「正確な表面温度」を表示しているわけではありません。しかしながら触感ではおよそ表示された数値通りの温度になっているようですので、温度変化状況の簡易分析には十分でしょう。
同様の実験をSnapdragon 845, 835を搭載したハイスペックスマホやiPhoneでも実施しています。
F-04K発熱実験結果
ベンチマークテストを5回実行した前後のスコアと温度変化は以下の通りとなりました。
測定回数 | 表面温度 | ベンチマークスコア |
0回(テスト前) | 29.1℃ | — |
1回め | 32.2℃ | 71168 |
2回め | 33.5℃ | 71138 |
3回め | 33.4℃ | 71530 |
4回め | 34.0℃ | 71400 |
5回め | 33.8℃ | 71150 |
5回の測定でおよそ50分間連続でスマホを使い続けた状態となっています。
実験の結果、Snapdragon 450を搭載したarrows Be F-04Kは連続で使用し続けることによって若干の温度上昇は見られるものの、パフォーマンスは全く落ちること無く利用が続けられることが分りました。
テスト後のスマートフォン本体を触ってみたところ、34℃前後の温度は手で触るとほんのり温かいレベルであり、「熱い」と感じることは無いでしょう。体温より低いですから。
スマートフォン全体の発熱傾向としては、背面上部のカメラ周りが最も熱くなりやすく、5回目のベンチマーク測定終了直後の表面温度が34℃の時点で、カメラレンズ付近は35.4℃となっていました。
35.4℃という温度も手で触っても「温かい」とは感じるものの、やけどの危機を覚えるほどの温度では決してありません。
arrows Be F-04Kの公式取扱説明書の記載では、5℃~35℃の範囲内で充電を行うようにとの記載があります。この温度を著しく超えると充電開始に制限がされることもあるはずですが、エアコンが効いた室内なら夏場でも通常利用でめったに35℃を超えることはないでしょう。
なお、arrows Be F-04Kは防水・防塵にも対応しており、お風呂場の利用に関しては以下のような記述もあります。
風呂場では 、温度は5°C~45°C、湿度は45%~ 99%以下でご使用ください(但し、温度36°C以上または湿度86%以上は一時的な使用に限ります)。なお、すべての機能の連続動作を保証するものではありません
温度の上昇傾向は2018年最新モデルのハイスペック機種シリーズ(SDM845搭載機種)に比べても非常に穏やかで、Snapdragon 450を採用したスマホでは発熱を気にする必要は少ないと考えられます。少なくともF-04Kに関してはゲームを長時間プレイしても発熱により処理能力が低下したり、アプリがフリーズすることは考えにくい結果となりました。
Snapdragon 450はハイスペックモデルではありませんので重い3Dゲームを動かすには不十分な処理性能ながら、簡単なパズルゲームくらいであれば問題なくスムーズに楽しむことが出来ます。
より詳しいF-04Kの購入レビューは「2018年夏ドコモウィズ アローズビー F-04Kを買って判った人気上位をキープしている理由」のページをご覧ください。
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