NTTドコモは2018年10月26日より新モデル iPhone XRの販売を開始します。
久しぶりにドコモで機種変更をするユーザー・他社から初めてドコモに乗り換え(MNP)契約をする場合に、どのスマホ料金プランを選んで良いのか判断に困った人向けに、ドコモの新料金プラン「ベーシックパック/ベーシックシェアパック」をiPhone XR購入時に契約した場合の料金とプランに含まれるサービス内容・料金割引の適用条件や節約方法を詳しく解説します。
ドコモのベーシックパック・ベーシックシェアパックは、2018年5月25日より提供を始めた新しい料金プランです。2年くらい前にドコモで契約を行なって今回iPhone XRへ機種変更するユーザーも、この機会に料金プランを見直す価値があります。
なおこのベーシックパック・ベーシックシェアパックの登場と共に一部の旧プラン(小容量側の定額パケットプラン)の新規加入が打ち切られており、既存のドコモスマホユーザーが新プランに切り替えるともとに戻せなくなりますので、iPhone XRや2018年冬モデルスマホの購入時にプラン変更をして節約になるかどうか、よく検討する必要があります。
既存ドコモユーザー向けの解説はこちらから→「ドコモの新スマホ料金「ベーシックパック」の罠を解説 変更して安くなる人・損をする人」
ベーシックパックは「ネットを使う量で料金が変わる」
iPhone XRの購入費用を含めた料金シミュレーションの前に、ざっくりとベーシックパック/ベーシックシェアパックについて解説します。
ドコモの新料金プランで「ベーシック」と付くプランシリーズは、1ヶ月に使ったインターネット接続量(パケット通信量)に応じて、4段階に料金が切り替わる「料金変動制プラン」です。
従来であれば「データパック S(2GB)」や「データパック M(5GB)」など、1ヶ月間に使える容量とパケット料金が決められた”定額プラン”が一般的でしたが、携帯ショップで大容量の高い料金プランを勧められるがままに契約して、無駄にスマホ代金を支払うことに不満を持つ人が多かったことから、「使った分だけ料金を支払うタイプ」のパケットプランがドコモ(ベーシックパック)・au(ピタットプラン)・ソフトバンク(おてがるプラン/ミニモンスター)各社で導入されることになりました。
au, SoftBankの料金変動制プランの解説は以下を参照下さい。今から解説するドコモのベーシックプランと似ているようで、大きな違いもあります。
☆「ソフトバンク新プラン「ウルトラギガモンスター+/ミニモンスター」契約条件や2年縛りは?デメリットを分析」
☆「auピタットプランを契約する前に必ず理解しておくべき10個のポイント」
「ベーシックパック=個人向け」・「ベーシック”シェア”パック=家族向け」の2種類があり、1回線だけで使うなら前者、家族みんなでドコモの契約をしているのなら後者を選ぶのが一般的です。
ベーシックパック・ベーシックシェアパックはそれぞれ使ったパケット容量に応じて以下のように料金が変わります。
ベーシックパック | 1人向け | 家族向け (シェア) |
1段階目 (下限) |
1GBまで 2,900円 | 5GBまで6,500円 |
2段階目 | 3GBまで4,000円 | 10GBまで9,000円 |
3段階目 | 5GBまで5,000円 | 15GBまで12,000円 |
4段階目 (上限) |
20GBまで7,000円 | 30GBまで15,000円 |
スマートフォンでたくさんの通信容量を使うことが解っているユーザーは、ベーシックパックではなく「ウルトラパック(20GB/30GB)/ウルトラシェアパック(30GB/50GB/100GB)」の大容量定額プランも2018年10月時点で提供中です。
ウルトラパックを選んだ場合は、1ヶ月に使う容量が少なくても必ず定額の料金が発生するかわりに、同じ通信量を使う場合にベーシックパックよりも安く設定されています(ウルトラパックでは使わなかったデータ容量の翌月繰越も出来ます)。
毎月のネット接続利用量にばらつきが大きいユーザーはベーシックパック、毎月たくさんネットを使うことが解っているユーザーはウルトラパックを選ぶほうが有利になります。
ベーシックパックと組み合わせられる基本プラン
ドコモのスマートフォン料金は、
「基本プラン」+「パケットプラン」+「ネットサービス使用料(spモード)」(+オプション各種)
という構成になっています。今回のテーマであるベーシックパック/ベーシックシェアパックは”パケットプラン”に関してのみの料金ですので、別途スマホ用の基本プランを選ぶ必要があります。
ドコモのスマホ向け基本プランは大きく分けて3種類があります(通話が不要な場合はデータプランもありますが、無料通話無しのシンプルプランの方が安いので、iPhone用にシンプルプランを選ぶメリットは通常ありません)。
ベーシックパックと組み合わせられる「カケホーダイ」・「カケホーダイライト」・「シンプルプラン」の3種類は、どれを選んでもiPhoneの月々サポート割引の対象となります。通話をどのくらい使うかによって、かけ放題付き・無料通話無しのプランを自由に選ぶことが出来ます。
ベーシックパックは各種割引の対象プラン
ドコモのベーシックパック/ベーシックシェアパックは、ドコモのスマートフォン・iPhone向けの各種料金割引の条件となる「指定プラン」の対象となります。ベーシックパック(およびそれに付随する一般的なサービス(spモード・基本プラン))に加入すればほぼすべての割引・特典を利用できると考えて問題ありません。
ドコモの現行プランではベーシックパック/ウルトラパックなど、加入するパケットプランの容量によって公式施策の割引額が変わることはありません。店頭や代理店の場合はショップ店員が奨励金目当てに高額料金プランや抱き合わせ購入を強く薦めることがありますが、少なくとも公式の「ドコモオンラインショップ」では大容量プランを選ばないと割引を受けられないといったことはありませんので、各自に必要パケット容量に応じて選べば損することもありません。
例えばドコモのiPhoneやスマートフォンを契約時に使える割引クーポンやポイント還元クーポンは、対象の契約種別であればベーシックパックを選んでも適用されます。
ベーシックパックを契約しながら適用できる主なiPhone向けの割引としては、
・月々サポート
・端末購入サポート
・docomo with割引 (2018年10月時点ではiPhone 6s 32GBが対象)
・オンライン限定特典(ウェブ申し込み,期間限定)
・秋のサン9キャンペーン(ウェブ申し込み,期間限定)
・「dカード GOLD」のケータイ割引クーポン・DMクーポン
・下取りプログラム
・機種変更応援プログラムプラス
・ドコモ光セット割
・ドコモ スマホのりかえサポート
・ドコモのご家族紹介特典
*2018年10月25日時点。利用できる割引はiPhoneの中でも機種/契約種別によって異なります。ベーシックパックを利用することで対象外になる割引は無いはずですが、ベーシックパック以外の指定条件が各種設定されていることはありますので詳しくは「ドコモ 実施中のキャンペーン一覧」を参照下さい。
公式ページ | 期間* | 割引額 |
![]() |
終了未定 | 5Gギガホ契約で 最大6ヶ月間 月額1000円割引 |
終了未定 | 5G機種限定 最大2.2万円相当 機種値引き・還元 |
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終了未定 | 対象機種限定 機種変更で 機種値引き・還元 |
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ギガホ割![]() |
~未定 | 新料金プラン 月額1000円引き 最大6ヶ月適用 |
はじめてスマホ割
![]() |
~未定 | 他社利用者OK スマホデビューで 1000円×12ヶ月 値引き上乗せ |
はじめてスマホ購入サポート
![]() |
~未定 | 他社利用者OK スマホデビューで 最大2.2万円還元 |
対象機種購入特典![]() |
CPに依る | [対象機種限定] 対象機種購入で 各種特典・ プレゼントあり その他特典多数 |
プログラム ![]() |
指定なし | 最大7.15万円還元 (iPhone7 32GBなら 通常13,000円) |
dカードで決済
![]() |
指定なし | [オンライン限定] dカード決済で ポイント2倍 (付属品も対象) |
iPhone XRをベーシックパックで契約した場合の料金
6色のカラーバリエーション、3種類のストレージ容量から選べるiPhone XRをドコモで購入した場合の料金シミュレーションです。
先述のとおりベーシックパック/ベーシックシェアパックを選んだ場合は、利用するパケット通信量に応じて月額料金が変動しますが、ここでは最も安い料金で計算していきます。
iPhone XR 64GBモデルを分割購入する場合
料金内訳 | 月額料金(税込) |
iPhone XR 本体価格 |
4,104円×24回 (総額98,496円) |
月々サポート (機種変更時) |
▲2,457円×24回 (総額58,968円引き) |
ベーシックパック | 3,132円 (1GBまで) |
シンプルプラン(スマホ) | 1,058円 |
spモード | 324円 |
総額* | 月々6,161円~ (機種代コミ) |
*別途ユニバーサル料金が掛かります。購入時に各種割引・還元キャンペーンを併用することで実際にはもっと負担額・月々の支払いを減らすことが出来ます。
iPhone XR 64GBモデルを一括購入する場合
料金内訳 | 月額料金(税込) |
iPhone XR 本体価格 |
0円 (購入時に一括支払い) |
月々サポート (機種変更時) |
▲2,457円×24回 (総額58,968円引き) |
ベーシックパック | 3,132円 (1GBまで) |
シンプルプラン(スマホ) | 1,058円 |
spモード | 324円 |
総額* | 月々2,057円~ (機種代は別途一括支払い) |
参考:iPhone XRをシェアグループ子回線として追加する場合
料金内訳 | 月額料金(税込) |
iPhone XR 本体価格 |
4,104円×24回 (総額98,496円) |
月々サポート (機種変更時) |
▲2,457円×24回 (総額58,968円引き) |
シェアオプション | 540円 |
シンプルプラン(スマホ) | 1,058円 |
spモード | 324円 |
総額* | 月々3,569円~ (機種代コミ) |
64GBモデルではなく128GBモデル・256GBモデルを選ぶ場合は、それぞれ上記総額に+270円/月・+756円/月で計算してください。
より詳しいiPhone XRの料金プラン・販売価格・在庫状況については公式ホームページを御覧ください。
もっと安い iPhone 6sでもベーシックパック契約OK
ベーシックパックを利用してもiPhone XRの料金が高いと感じたユーザーは、もっと安く買えるdocomo with用iPhoneを選ぶことをオススメします。docomo withのiPhoneなら最安月額280円で回線追加購入も可能です。
ドコモのiPhone 6s 32GBモデルは2018年10月時点でも継続販売されており、300万回線以上で利用されている専用割引「docomo with」が適用出来ます。
先程のiPhone XRの場合と同様にベーシックパック/ベーシックシェアパックを使って契約・割引を適用することで、最新のiPhoneの数分の一の維持費を実現出来ます。
料金内訳 | iPhone 6s 32GB![]() |
iPhone XR 64GB![]() |
機種代金 | 1,782円×24ヶ月 | 4,104円×24ヶ月 |
月々サポート | — | ▲2,457円×24ヶ月 |
docomo with割引 | ▲1620円割引 | — |
シンプルプラン(スマホ) | 1,058円 | 1,058円 |
spモード | 324円 | 324円 |
ベーシックパック (1GBまで) |
3,132円 | 3,132円 |
2年間の月額料金 | 月額4,676円~ | 月額6,161円~ |
3年目以降の月額料金 | 月額2,894円~ | 月額4,514円~ |
iPhone XRは「廉価モデル」と言われていますが、最も安い機種でも10万円近くのお値段です。それに対してiPhone 6s 32GBモデルは半額以下の販売価格・機種変更をしなければずっと続く割引の効果で、維持費を安く追加できる魅力があるため、最新機能に拘らない・学生や子供用にスマホを買いたいファミリーに圧倒的な支持を受けています。
もちろんiPhone XRのほうがiPhone 6sより高性能であることは間違いありませんが、料金の性能のバランスを考えて、ベーシックパックを契約する際には選べる他のiPhoneも検討してみてください。
より詳しい docomo with回線の節約運用方法は下記のページで解説しています。
参照:9月1日からドコモiPhone6sがdocomo with対象に!月額280円でiPhoneを追加契約する方法
docomoのiPhone XRやiPhone 6sの購入およびベーシックパックの加入・プラン変更はドコモの公式オンラインサイトで受け付けています。注文方法が判らない人は下記ページにイラスト・画像付きで注文~審査~機種受け取り・開通までの手順を解説していますので参考にしてみてください。