NTTドコモは2018年5月25日より、スマートフォン利用者向けに「ベーシックパック」および「ベーシックシェアパック」という新しい料金プランの提供受付を開始します(2018年モデルiPhone XS/XS Maxで利用した場合の料金イメージも追加しました。【追記】2019年4月、残念ながらベーシックパックはたった1年で廃止されることが確定しました。詳細は下記で追加解説しています)。

これまでの携帯料金では「通話かけ放題」+「毎月○GBまで使えるデータ容量パック」という構成の料金プランが一般的なものとなっていますが、新しいドコモの料金プランは「かけ放題と無料通話無しが選べる」+「ネットを使った分だけ」がポイントになっています。

「ベーシックパック」と「ベーシックシェアパック」の違いは、一人向け(1回線で利用した量によって料金が変わる)と、家族向け(家族みんなが使った容量の合計によって料金が変わる)という差がありますが、基本的な考え方は同じです。ドコモの実質0円以下で買える格安スマホ割引「docomo with」とも併用が可能という仕様もあり、契約者数が増えているとのこと。

既存のドコモユーザーがベーシック/ベーシックシェアパックに乗り換える場合に、毎月のスマホ料金が安くなる可能性を秘めた興味深いプランになっているのですが、実は人によっては支払額が高くなってしまったり、優遇されていた特典を受けづらくなったりするというトラップもあります。

5月25日からの受付開始に先駆け、ドコモショップで詳しく料金プランの仕組みを勉強してきましたので、既存のドコモユーザーは現行プランのまま利用を続けた方が良いのか、新プランに変えたほうがよいのかを考えるために重要なポイントを、徹底的に解説していきたいと思います。

新プランの概要

2018年6月から本格的に提供が始まるベーシックパック/ベーシックシェアパックは、簡単に言えば「使ったデータ通信量に応じて4段階の料金に自動的に切り替わる」プランです。

図にすると上記のように、1GB(ギガバイト)・3GB・5GB・20GBの4つのステップがあり、それぞれの容量を超えると、階段的に料金がアップしていきます。

プラン名 利用できる
データ容量
ずっとドコモ割プラス
プラチナステージ特典
ベーシックパック [ステップ4]
~20GB
-800円
[ステップ3]
~5GB
-800円
[ステップ2]
~3GB
-600円
[ステップ1]
~1GB
-200円
ベーシック
シェアパック
[ステップ4]
~30GB
-1,200円
[ステップ3]
~15GB
-1,200円
[ステップ2]
~10GB
-1,000円
[ステップ1]
~5GB
-900円

ベーシックパック・ベーシックシェアパックは、FOMA/Xiそれぞれの接続が含まれ、それぞれの最大容量(20GB/30GB)を超えると128kbpsへ制限されます(追加オプション/スピードモードによる高速化も可能)。

それぞれのベーシックパックプランは、すでに提供中のカケホーダイ/カケホーダイライト/シンプルプラン(スマホ)などと組みわせることが出来ます。

一般的な料金プランの構成: カケホーダイ(基本プラン)+ベーシックパック(データプラン)+ spモード

従来であれば「データMパック(5GB)」や「データSパック(2GB)」というデータプランがありましたが、2018年5月24日を以って受付を終了します。

今後、ドコモのスマホ向けデータプランは、

たくさんネット通信を使う個人→ウルトラパック(20/30GB)
たくさんネット通信を使う家族→ウルトラシェアパック
(30/50/100GB)

あまりネット通信を使わない~ばらつきがある個人→ベーシックパック(最大20GB)
あまりネット通信を使わない~ばらつきがある家族→ベーシックシェアパック(最大30GB)

この4種類のカテゴリーから選ぶことになります。

余談:ベーシックプラン?今回ドコモから新しく提供されるプラン名は「ベーシックパック」であり、”ベーシックプラン”ではありません。ドコモには過去にFOMA向け料金プランとして”ベーシックプラン”が存在しており、無料通話を含んだ一般的なガラケー料金プランとして提供されていました。ベーシックパックとベーシックプランは全くの別物ですので、混同しないように注意してください

新料金プランでは、「知らないうちにデータ容量を使いすぎてしまう」ことを防ぐために、料金が上がる(ステップが上がる)前のタイミングで、メール通知サービスを実施します(申し込みが必要。メール通知が不要な場合はオフにすることも出来ます)。

通知メールは「ステップが上がるまでの残容量1GB/200MB到達時」と「ステップが上がった到達時点」でそれぞれ配信されます。

具体的にいうと、ベーシックパックならば800MB利用時(のこり200MB)に初回の通知が行なわれ、1GBを超えてステップ2に上がった時にもメールが来ます。さらに、2.8GB利用時点で3回目の通知・3GBを超えた時点で4回目の通知~という具合です。

ドコモの基本料金プランは、既存回線のプランを変更する場合は申込の翌月から適用開始となります。そのため、切り替わる前後での日割り料金という状況は発生しません。

一方、新規・のりかえ(MNP)で新たにドコモ回線を契約した場合には申し込み月の定額料金が日割り計算されます(ただし契約月内に即解約した場合は1ヶ月分の満額請求です)。

2018年5月サービス開始前の時点での情報となりますが、ドコモの新プラン「ベーシックパック/ベーシックシェアパック」に加入・契約変更した場合においても、従来の月々サポート・端末購入サポートの対象になる予定とのことです(ドコモに確認済み)。

サービス発表時点において月々サポート・端末購入サポートの提供規約は変更されていませんが、申込受付開始の2018年5月25日以降に改定される見込みです(→実際に変更され、ベーシックパック/ベーシックシェアパックも適用条件に含まれました。詳しくは「ドコモ 端末購入サポート」を参照)。

現在月々サポートを適用中の回線の場合は、そのまま月々サポート額は変更することなく継続します。

端末購入サポートを適用中の回線の場合は、新プランへの変更によって割引解除料が発生することはありません。また、ベーシックパックと旧プラン(SプランやMプランの固定パケット容量プラン)・大容量プランのいずれを選んでも基本的に割引額が増減することはありません。

ドコモケータイの場合はスマートフォン向けのベーシックパックではなく、月額300円から利用できる専用プラン「ケータイパック」を利用することが可能です(*スマートフォン機種では契約出来ません)。

従来このケータイパックはカケホーダイ/カケホーダイライトのどちらかに加入した場合にのみ選択できましたが、2018年5月25日のベーシックパック拡大と同時に、通話し放題無しの月額980円・シンプルプラン(ケータイ)とも組み合わせられるようになりました。

この拡大によって、お一人だけの利用時において、ドコモケータイの最安値維持プランは「シンプルプラン+ケータイパック+spモード=月額1580円~」と安くなりました。

→2018年11月よりxiケータイを新しく購入(機種変更も含む)した場合、月々サポートの規約が改定されてspモード/パケットプラン無しでも月額割引が継続されるようになり、月サポを維持したままの最安維持費は「カケホーダイライトのみ=1200円」が選択可能になりました。

より詳しいドコモケータイ用プラン料金についてはSH-01Jの料金シミュレーション結果を参照ください。

参考2:ケータイ向け料金改定(2018.11)

NTTドコモは2018年11月1日より、ドコモケータイ(spモード)用の月々サポートの適用条件を緩和し、指定パケットプラン/シェアオプションを廃止しました。

スマートフォン機種の場合は引き続き月々サポートや端末購入サポートを適用する場合にはパケットプラン(ベーシックパックなど)に入る必要がありますが、ガラケー機種の場合は「カケホーダイのみ」・「カケホーダイライトのみ」という、通話用基本プランだけでも割引を受けることが出来るようになり、最安月額1,200円(5分カケホ付き・機種代コミ)で利用が可能になります。

関連記事:2018年11月1日~ドコモのガラケーが更に安く月額1200円~ 月サポ値引き条件緩和 パケットプラン不要へ

(Xiケータイ向けのカケホ/カケホライト/シンプルプランおよびケータイパックも2019年5月31日で新規受付を終了しました。現在は2019年6月1日/2019年10月1日から提供開始となった「ケータイプラン/ケータイプラン2」(F-03Lを例に解説しています)に切り替わっています。)

新プラン「ベーシック」のトラップ・注意点

完全な従量制(1パケットあたり○○円)ではなく、ステップを跨ぐと料金が急激に上がる点に注意が必要となります。

ステップアップをしたタイミングで、1000円~2000円の月額料金が一気に跳ね上がります。

たとえば、「(旧)5GBプランを契約しながら1GBしか使わない」という状態ならば、ベーシックパックのほうが料金が安くなる一方で、これまで2GBプラン(3500円)を使っていたユーザーが3GB を少しでも超えると、ステップ3の5,000円に料金が上がることになります。

前述の「データ量到達通知メール」はあくまでも目安であり、実際の利用量からズレていることもあります。ドコモのスマートフォンでは現在最大800Mbps(メガビット毎秒)の下り速度を実現していますが、単純計算するのであれば1秒間で100MB(メガバイト)、10秒あれば1GBのデータ容量を送受信完了してしまう恐れもあり(ベストエフォート方式であるため、本当に800Mbps出ることは通常ありえません)、今後ますます高速化が進む高性能スマートフォンで利用する場合に、短時間だけネットを使ったつもりでも実は超大容量の転送を行ってしまってしまうこともありえます。

特に、テザリングによってパソコンを接続したまま、パソコンのシステムアップデートが行なわれたときは危険です。実際、管理人もほんの数十分の間に5GBくらいを消費してしまったこともありました・・・。これはベーシックパック契約時に限りませんけれど、十分に注意してください(Windows PCなら、モバイル回線のテザリング接続を「従量制課金接続」として指定することでシステムアップデートを行なわないネットワークとして設定することも出来ます)。

先述のとおり、通信量通知サービスにより、全く知らない間に高額の料金ステップまで進んでしまったという事態を避けることが出来るはずですが、当然通知/メールを無視してしまえば、料金は上がっていきます。短時間に大量のデータ通信をした場合には通知メールが間に合わないこともあるとの但し書きもありますので、新プランに切り替えたのならデータ容量の使用状況管理をしっかりと行なうようにしましょう。

実際にベーシックパックに変更するとMy docomoの表示上では最大20GBまで使えるという表示になります。

従来の定額パケットパックであれば「利用可能データ量合計」に到達するまでの料金は一定額になりましたが、新料金プランであるベーシックパックの場合は先述の通り多段階で料金ステップが変わっていき、最大の20GBまで低速化が発生しないという表記になります。

ドコモでは過去に学割やU25向けの契約特典として、通常のデータプラン容量に加えてパケット通信をもっとたくさんできるようになる「ボーナスパケット」という特典がありました。

(上記は2016年に実施されていた学割キャンペーン特典)

これらのボーナスパケットは新プランのベーシックパック契約時にも適用期間が残っている場合は継続します。しかし、その適用は「ステップ4の月間利用データ最大利用後」に変更されます。

例えば、個人向けのベーシックパックならば、ステップ4の20GBまで到達した後にパケットボーナス分+1GBが追加され、21GBまで月額7000円で利用できるようになります。

これが「1GB+1GB=2GBまでステップ1で使える」という仕様だったのなら嬉しかったユーザーも多いと思われますが、残念ながらそうではありませんので、U25応援割やボーナスパケットを活用中の回線をベーシックパックに切り替える場合は注意してください(適用中の回線を切り替える場合はアラートが出る予定です)。

今回の新プラン「ベーシックパック/ベーシックシェアパック」の追加に伴い、以下の現行プランの新規受付は終了します。

「シェアパック5/10/15」「データSパック(小容量2GB )」「データMパック(標準5GB )」

5月25日以降も上記プランのまま変更をしなければ継続して利用は可能ですが、一度新プランに変えてしまうと上記プランに戻すことが出来ないため、現行プランのほうが便利そうだと感じる人は変更しないでください。

たとえば、毎月2GB弱を使うことが多かったユーザーにとって、1GB未満(2900円)で済ますことが出来れば安くなりますが、それを超えると一気にステップ2の4,000円になり、従来のデータSパック3,500円より料金が高くなってしまいます(もちろんその場合は2GBを超えて3GBまで使えることになりますが、1GBを少し超えただけでステップ2になってしまうのは損というケースがありえるはずです)。

旧プランも残しておいてくれればよいのに、とは思いますけれども、新プランと旧プランが混在することによる複雑化を回避し、シンプルな料金体系にするために旧プランは終了させるとのことです。

→ 2019年6月以降、さらに新しい「ドコモ料金プラン ギガホ/ギガライト」の登場により、ベーシックシリーズのプランから変更した場合にも、ベーシックパック・データS/Mパックへも戻すことは出来なくなります。

従来のデータパックは料金が定額で満額発生してしまう一方で、使い切らなかったデータ容量残量を繰り越すことが出来るプランがありました。

ベーシックパックプランの場合、例えばステップ3(~5GB)に到達した状態で1ヶ月に4GBを使ったケースでは、ステップ4に到達するまでさらに1GB分のデータ通信を使っても同じ料金のまま使えますが、この1GB分を翌月に繰り越すことは出来なくなります。

ベーシックパック/ベーシックシェアプランのどちらもデータくりこしが出来なくなりますので、1ヶ月間隔で使う月/使わない月が周期的に入れ替わるような使い方をするユーザーがいたとすれば、新プランよりも旧プランのままデータ繰越サービスを使い続けた方が良いのかも知れません。

docomoではベーシックシェアパックを利用中に、ステップが強制的に上がらないようにするための防止策として、メール通知の他に「データ量設定オプション」も用意されています。

データ量設定オプションは、事前に設定した容量に達した時点でドコモの通信に速度制限かけるサービスです。これを上手く使えばベーシックパックの上のステップに入る前に速度低下が起こることで状況を把握できるという便利機能になります。

しかし、この速度制限は”設定したピッタリの容量で止まらない”ことがあります。

例えば、ベーシックパックにおいてステップ3(~15GB)からステップ4(~30GB)へ上がらないようにしたいのなら、上限を15GBぴったりにするのではなく、数百MB~1GB程度の余裕を持った数値を設定しなければ、意図せず上のステップに進んでしまい高い料金請求が来てしまうリスクがあります。

通信量設定からどの程度ずれてしまうかは利用状況(電波強度・設定値前後での通信速度)によるため、十分に余裕を持った設定を考えて行ってください。

2018年にリニューアルされたドコモの長期・たくさんのサービス利用者特典である「ずっとドコモ割プラス」について、ベーシックパック/ベーシックシェアパックも対象になっていますが、低ステージ・利用量が少ない場合は割引の対象外となるステップ・ステージがあります。

プラチナステージまで到達すればほとんどデータ容量を使わない場合でも特典がありますが、4th以下・ライトユーザーはずっとドコモ割特典を享受できなくなる可能性があるため、利用状況に応じてデメリットが生じえます。逆に、長期ユーザー・ドコモのサービスを多く使っているユーザーならベーシックパックでも特におトク度は変わらないはずです。

2018年モデルiPhone XS/XS Maxの場合

 

2018年9月21日に発売された最新モデル iPhone XS(5.8インチ)およびiPhone XS Maxは本体価格が10万円~18万円まで高額化してしまいました。

iPhoneの性能は数年前のモデルに比べて格段にアップグレードされているのである程度高くなるのは仕方のないことかもしれませんが、機種代金+ドコモの基本料金が今までのプラン契約だと高すぎて支払いが辛いという人は、ベーシックパックに変えて機種変更をしてみるといくらの負担になるか計算してみましょう。

ドコモのiPhone XS/XS Max/XRの価格は以下のとおりです。

機種/容量 64GB 256GB 512GB
iPhone XS 128,952円
(実質69,984円)
147,096円
(実質88,128円)
171,720円
(実質112,752円)
iPhone XS Max 141,912円
(実質82,944円)
160,056円
(実質101,088円)
184,680円
(実質125,712円)
機種/容量 64GB 128GB 256GB
iPhone XR 98,496円
(実質39,528円)
104,976円
(実質46,008円)
116,640円
(実質57,672円)

ベーシックパック/ベーシックシェアパック(およびシェアオプション)はiPhone XSシリーズの月々サポート適用条件になっていますので、上記の負担額を基本料金にプラスしたものが支払料金になります。

最も高いiPhone XS Maxと一番安い iPhone XSにて、ベーシックパック契約をした場合の最安プラン(1人で利用)をシミュレーションしてみましょう。

内訳 機種変更価格
(月額負担)
本体分割代金(XS/64GB)
月々サポート適用時
2,916円×24回
シンプルプラン(スマホ/タブ) 1,058円
SPモード 324円
ベーシックパック 3,132円
月額支払 7,430円/月~

*8%税込み計算。上記以外に「ドコモオンライン限定特典」で5,184円引き(または同額の即時付与ポイント還元)、下取りプログラムなども併用可能です。詳しいiPhone向け割引料金は「ドコモ 実施中のキャンペーン一覧」を参照下さい。

内訳 機種変更価格
(月額負担)
本体分割代金(XS Max/512GB)
月々サポート適用時
5,238円×24回
シンプルプラン(スマホ/タブ) 1,058円
SPモード 324円
ベーシックパック 3,132円~
月額支払 9,752円/月~

ドコモのベーシックパックはauピタットプラン上位互換

ドコモの新しいスマホ料金「ベーシックパック」は、auが2017年から導入した「auピタットプラン」に似ていますが、その内情にはかなり大きな違いがある点も見逃してはいけません。

auの場合は、1GB8/2GB/3GB/5GB/20GBという5段階に分かれており、上記のイラストではパケット料金分だけでなく、基本料金プラン(スーパーカケホ)分の料金も含まれているという違いがあります。

1GBまでの料金を比べると、ドコモのベーシックパックでは「2,900円」auピタットプランでは「1,980円/月」と書かれていますが、これは全く異なる料金体系になってしまっていますので、上記のイラストで比較する意味はありません。

auのプランではインターネットのセット割引「auスマートバリュー」による値引きと、1年間だけ適用される「ビッグニュースキャンペーン」の値引きが適用されて表示されているのに対し、ドコモの料金は途中から値上がることはありません。

もう少し条件を揃えるために、auピタットプランから2年目以降の料金をネット接続セット割引を除外し、ドコモのベーシックパックにカケホーダイライト+spモード料金を合計して比較してみると、以下のようなテーブルになります。

データ
利用量
auピタット* docomoベーシックパック
+docomo with利用**
~1GB 3,480円 3,400円→ずっとドコモ割プラス
適用で最大3,200円
~2GB 4,480円 4,500円→ずっとドコモ割プラス
適用で最大3,900円
~3GB 5,480円
~5GB 6,480円 5,500円→ずっとドコモ割プラス
適用で最大4,700円
~20GB 7,480円 7,500円→ずっとドコモ割プラス
適用で最大6,800円

* auピタットプラン(誰でも割・スーパーカケホ、2年目、スマバリ無しの場合)
** docomoベーシックパック(定期契約・カケホーダイライト+docomo with割、spモード契約、ドコモ光セット割無し)

auのプランに比べていずれのステップでもドコモのベーシックパック+docomo with値引き適用時の料金は安くなります。長期利用(または過去6ヶ月のdポイント獲得状況)で決まるずっとドコモ割プラスを効果を考えると、すべてのステップでドコモの新料金プランが安くなります。ベーシックパック/ベーシックシェアパックはあまりモバイルデータ通信を使わない人の需要に応えるプランですので、パケット通信量が少なくてもOK/上手く容量を調整・節約できる人ならばスマホ料金を安く出来る可能性が高いと言えます。

さらにauのピタットプラン/フラットプランでは毎月割が適用対象外になるのに対し、ドコモでは月額1,500円引きの「docomo with」が併用可能です。

家族以外へ通話をしないのなら、”かけ放題”は要らないかも知れません。そんな場合にドコモでスマホ料金を下げたいのならシンプルプラン(スマホ)の月額980円も選択出来るため、最も安いプランでは1人の利用で月額2480円になります。

1人利用の最安プラン=シンプルプラン(スマホ)980円+ ベーシックパック 2900円+spモード 300円 – docomo with割引 1500円 – ずっとドコモ割プラス(プラチナステージ)200円=月額2,480円~で使える

ドコモの新プランには上記のとおりいくつかの注意点・トラップもありますが、シンプルプラン+1GB以下のというライトユーザーであればauのピタットプランに比べれば値段を安くするためのハードルが低く、使い方に合わせて適切なプラン選択をすることで維持費を下げることが可能な料金体系にリニューアルされると言えるでしょう。

docomo withの人気スマホはアクオスとiPhone 7

2019年春時点で人気のdocomo with対応スマートフォンは、シャープの第二世代低価格スマホのwith向け「AQUOS sense2 SH-01L」と2019年2月末に突如追加されたiPhone7です。

旧モデルのAQUOS senseも大ヒットしましたが、2018年にリニューアルされたAQUOS sense2はディスプレイを大画面化・処理性能も若干アップしたにもかかわらず価格はほぼ変わらず、圧倒的なコスパ&安定感を誇っています。

また、iPhone 7についてはもう解説の必要がないほど、2016年9月に通常販売をされたときにも人気になりましたが、docomo with化されることで本体の負担額は月々150円(1650円×24回から、with値引き分1500円を2年間差し引き続けた場合)というリーズナブルな格安iPhoneになりました。

新プランについての解説はドコモの公式サイトにもありますので、プラン変更をかけようかどうしようか迷っている場合は、じっくりと考えてみてください。一度旧プランから変えてしまうと終了してしまうプランには戻せないので、慎重に検討することを推奨します。

NTTドコモは2018年8月24日より、低価格なAndroidスマートフォンに加えてApple iPhone 6s 32GBモデル/iPhone 7 32GB(2019年2月27日発売)を購入した場合でも月額1650円の割引がずっと続く、docomo with割引を適用させることを発表しました。これにより、「月額308円~でiPhoneを追加契約する」ことが可能となりました。ベーシックパックと組み合わせる場合には一人で利用する場合にも月額2千円台~で維持が可能です(FOMAからのスマホデビュー・他社ケータイ利用者であればさらに「ウェルカムスマホ割」を併用して月額1078円~も実現可能です)。

Apple社製品のスマートフォンをdocomo withの対象とするのは今回が初めてのことで、最新機種では無いながら安くiPhoneを持ちたい小学生~中高生用の新規契約に向いています。

☆「ドコモ公式ウェブサイトでdocomo with用iPhoneを予約する/ ウェブ購入時、iPhoneの新規事務手数料は無料です(2018年9月1日~)

(上記の内容は2019年3月1日時点までに確認した情報に基づき記載しています。最新情報・より詳細な仕組みは公式HPで確認してください)

iPhone XRも端末購入サポート+ベーシックパックで割安

最新のハイエンドモデルを求めるのならiPhone XS/XS Maxのほうがより上位の性能を持っていますが、ベーシックパックに切り替えて料金節約を目指すのであればiPhone本体も安いほうが良いでしょう。

NTTドコモでは2018年11月26日よりiPhone XR(64GB/128GB/256GB)モデルに対して、新規およびMNP(乗り換え)契約時の割引方法を月々サポートから端末購入サポートに変更し、一括値引き価格を導入しました。

さらに、ベーシックパック加入者も対象となる「iPhoneデビュー割によって、一律値下げも実施しています。

docomo withのiPhone 6sも悪くはないのですが、iPhone XRのほうが画面・カメラ・処理性能、防水性能・おサイフケータイなどなど、あらゆる面で格段に進歩したiPhone XRがMNPなら一括2.6万円~で買えるようになっていますので、ドコモでベーシックパックを契約して新規・MNPによる回線追加を考えるのならば、iPhone XRの購入が今はイチオシです。

irumo

[追加情報]2019年、早くもベーシックパック廃止かも

2019年春以降、ドコモでは現状の月々サポート・docomo with割引を廃止する動きが報道されています。具体的な時期は未公開となっていますが、2019年中にも上記で解説したベーシックパック/ベーシックシェアパックではない新しい料金プラン「分離プラン」が出てくる見込みです。

2019年の新プランでは現在のベーシックパックよりも基本料金が安くなる予定ですが、機種購入補助割引が適用されなくなり、通信料金+機種負担額の合計が値上がりする可能性が危惧されています。

2019年の新プラン(分離プラン)が発表された直後にベーシックパック/月々サポート系の現行プランがすぐに使えなくなるのか、新旧プランのどちらを選んだほうが総合的に安くなるのかは明らかではありません。しかし月々サポートやdocomo with割引を併用して料金を安く出来るのは今だけだということも覚悟して、早めの機種変更をしておくことをオススメします。

関連記事:2019年分離プラン改悪 ドコモスマホ “料金4割値下げ”でもdocomo with廃止で料金が高くなる可能性大

【確定情報】ベーシックパック/シェア、2019年5月31日で廃止

NTTドコモは2019年6月1日より提供を開始する新プラン「ギガホ/ギガライト」の投入と入れ替えに、当ページで解説した現行のベーシックパック・ベーシックシェアパックの新規受付を2019年5月31日を以って終了させることを発表しました。

新プランの提供が始まると、旧プランを選ぶことは出来なくなります。ベーシックパックを契約しておきたいユーザーはお急ぎください。

新プランでは「基本料金を最大4割値下げ」出来るとアピールしていますが、その実態は”機種代金の割引(購入補助)の廃止”が考慮に入っておらず、かつ特定の条件を満たす場合のみの比較によるものです。

ベーシックパック系のプランから新プラン「ギガホ/ギガライト」へ変更することは出来ますが、ギガホ系からベーシックパック系へ戻すことはできなくなるため、プラン変更は慎重に行ってください。

新プランに変更して料金が高くなるか、安くなるか、ドコモの公式シミュレーターを使って計算することも出来ます。

【2020年新プラン情報 ギガホ60GB】

ドコモは2020年1月より、本ページでメインに扱ってきた「ベーシックパック」の次世代プランに相当する、「ギガホ」・「ギガライト」のサービス内容や特典を変更しています。

現時点では期間限定のキャンペーン扱いとなっていますが、終了日未定で2019年までは月間30GBまで高速通信が使える「ギガホ」プランにおいて、同じ料金のまま2倍のパケット通信「60GB」まで使える「ギガホ増量キャンペーン」を実施しています。

ベーシックパックでは上限の20GBで月額7,000円という設定であったことを考えると、ギガ容量の単価が大きく下がっています。

ギガホプランは学割やスマホデビュー割引、家族割引などを最大限に活用すると月額3480円から利用することも可能な値引きキャンペーンもあります。

ベーシックパック・ベーシックシェアパックはすでに古いプランになっており、現在新たに契約することは出来ません。

「ベーシックパック」や「ギガホ/ギガライト」が発表された当初に比べて2020年時点で新プランに切り替える人向けの優遇が増えているはずです。旧プランと新プランでは割引の仕組み・対象が変わっていますので、利用状況・利用目的に合わせて新プランに切り替えるべきか旧プランを維持すべきか、比較検討をしてみてください。

ドコモの新スマホ料金「ベーシックパック」の罠を解説 変更して安くなる人・損をする人