2021年5月19日に発表された富士通の人気国産スマホシリーズ「arrows」の最新作 arrows Be4 Plus (あろーずびーふぉーぷらす/型番 F-41B)と、旧モデル arrows Be4 (F-41A)の違いや機能・性能の進化点、価格の安さの魅力を比較・レポートします。
2021年夏モデルとなるarrows Be4 Plusは、その名の通り旧モデル「arrows Be4」のマイナーチェンジモデルとなる後継機です。他社のスマートフォンでは「Plus」が付く派生モデルは大画面化であったり、性能が強化されたモデルになることもあります。arrows Be4 Plusの場合は主に「中身」が変わっています。
arrows Be4 Plus (F-41B)は2021年夏モデルを含む2021年5月時点において、ドコモで最も安く買えるスマートフォンです(本体通常価格での比較)。驚くべきことに、旧モデル arrows Be4 (F-41A)よりも性能が上がっているのにF-41Bは値下げされています。
スマートフォン購入の検討時に”とにかく安いスマホを使いたい”、”安心の国産スマホを使いたい”という希望があるのなら、arrows Be4 Plusの機能・スペックや対応サービスで満足できるかどうかチェックしてみましょう。
arrows Be4 Plusとarrows Be4の違い・スペック
スペック・仕様 | 2021年モデル arrows Be4 Plus |
2020年モデル arrows Be4 |
ディスプレイ | 5.6インチ HD+ 有機ELパネル |
5.6インチ フル HD+ 有機ELパネル |
サイズ | 148 × 71 × 9.4 mm |
147 × 70 × 8.9 mm |
重さ | 160グラム |
144グラム |
電池容量 | 3600mAh | 2780mAh |
連続待ち受け |
790時間 |
620時間 |
CPU | Snapdragon 460 |
Snapdragon 450 |
RAM | 4GB | 3GB |
ROM | 64GB |
32GB |
5G通信 | 非対応 | 非対応 |
おサイフケータイ |
対応 |
対応 |
ワンセグ/フルセグ |
非対応 |
非対応 |
ワイヤレス充電 |
非対応 |
非対応 |
外部ストレージ |
micro SD(最大1TB)対応 |
micro SD(最大1TB)対応 |
カメラ | 1,310万画素 F 1.8 1/3.06インチセンサー |
1,310万画素 F 1.9 1/3.0インチセンサー |
防水防塵 |
対応 | 対応 |
生体認証 |
指紋 | 指紋 |
価格 | 21,780円 | 23,760円 |
*すべての仕様・対応機能については公式サイトを参照ください。
2021年モデルのarrows Be4 Plusと旧モデル arrows Be4は、どちらも「安くて頑丈、安心して使えるスマホ」というコンセプトが同じ機種です。
ディスプレイのサイズはどちらも5.6インチ。ボディのサイズは若干変更となっていますが、背面のデザインもほとんど同じです。
しかし、物理的なパーツが全く同じというわけでもありません。
まず、ディスプレイは有機ELパネルを採用していますが解像度がフルHD+からHD+へ下がりました。
(arrwos Be4実機)
フルHD+でもHD+でも、よほどじっくりと画面を見比べない限り一般的なメニュー画面・アプリ操作の見やすさには影響しません。ディスプレイの解像度が下がることでむしろパフォーマンスがアップすることもあります(高性能スマホでも、省エネモードや解像度を下げて表示させるパフォーマンスモードが搭載される機種もよくあります)。
ディスプレイパネルの解像度については旧モデルより性能が下げられていますが、その他の部分はグレードアップされたところも多くあります。
まず、電池容量が2780mAhから3600mAhへ大幅アップして、電池が長持ちになりました。
2020年型のF-41Aも電池の持ちが悪いということはありませんでしたが、新型F-41Bはおよそ30%も電池がよく保つようになります。arrows Be4 Plusは電池消耗が大きい5Gは使いませんので、待機時間・利用可能時間ともに進歩していると言って良いでしょう。
処理性能面ではメモリーが3GBから4GBへアップ、ストレージ(写真やアプリデータなどの保存容量)は32GBから64GBへ2倍に増えました。CPUも新しいSoC Snapdragon 460に変更され、旧モデルより処理性能がアップしています。
Antutuベンチマークのスコアで言えば、Snapdragon 450搭載のarrows Be4は9万点(当サイト測定値)でしたが、SDM460+RAM4GBへアップしたことにより12~13万点前後のスコアになります。
Snapdragon 460はエントリーモデル向けのチップセットであるため、快適にゲームが遊びたい人には性能不足となります。しかし、通話やメール・SNS/メッセージアプリなどの基本的なスマートフォン機能を動作させるのであれば問題ない程度の性能はあります。
ある程度スマホでゲームがしたいのであれば、arrows Beシリーズではなくarrows NX9という上位モデルがありますので、そちらを購入してください。
arrows Be4 Plusは富士通スマホらしい「頑丈スマホ」の性能も引き継いでいます。
arrows Be4 Plusは抗菌ボディ・ハンドソープでのスマホ丸洗い・アルコール消毒液でのお手入れも可能です。withコロナ時代でウイルス・雑菌が気になる場合にはいつでも清潔にしておけるスマホが選ばれています。
MIL規格(mil-std-810G)はF-41A/F-41Bともに23項目に準拠しており、同等の頑丈さです。
arrows Be4 Plusは普通のスマートフォンに比べて落としても割れづらいというだけでなく、夏の暑さ・冬の寒さ、日差しや湿気にも強い構造をしています。もちろん精密機器ですので絶対に画面が割れない・故障しないことを保証するものではありませんが、”ガラケーに比べてスマホを壊れやすそうだから買い換えない”という家族にスマホデビューをしてもらいたいのなら、F-41B以上に適した機種はそうそうありません(arrowsより頑丈さをアピールするモデルはいわゆる「タフスマホ」のようなゴツゴツした機種くらい)。
arrows Be4シリーズは、最新のiPhoneでは非対応になった指紋センサーを搭載しています。マスクをしたままでもロック解除が出来るため、人が多く集まる場所でのスマホ利用も安心です。
カメラ機能については画素数はどちらも同じ1,310万画素です。カメラのレンズが少し明るいものに変更されていますが、写真性能については同程度です。arrows Beシリーズは格安スマホですので、カメラ性能はスマホとしては最低限クラスのものとなっています。
しかし、arrows Be 4の”カメラの性能”は他社スマホと比べて高くはないものの、画像処理については「Adobe Photoshop Expressモード」を搭載することにより、スマホ初心者・カメラ初心者でも簡単にキレイな写真に仕上がります。
Adobe Photoshop Expressモードとは、パソコンソフトでも有名なフォトショップの自動補正機能で、写真の明るさを自動で最適化してくれます。撮影後に自分で調整しなくても良いため、画像加工をしたことのないパソコン初心者でも「映える」写真を撮れるようになっています。
以上のように、マイナーチェンジモデルであるため極端に大きく性能が変わった部分はそれほど多くないものの、arrows Be4→arrows Be4 Plusの違いは日常の利用に関わる「電池持ち」「処理性能」「保存容量」などのアップにより、より快適に使えるスマホに進化しています。
劣化した点としては「ディスプレイの解像度がHD+に変更」・「本体重量が16グラム重くなった」という部分もありますが、値段が安くなり、電池持ちが良くなった代償だと思えば妥協出来るでしょう。
そして、何よりも重要な「価格」が値下げされている点も大きな魅力です。
ドコモスマホ最安値 arrows Be4 Plusの価格
arrows Be4 Plus最大の魅力、ドコモスマートフォンで最安値(2021年5月取り扱い機種の中で)かつ、ガラケーよりも安い価格も比較してみましょう。
arrows Be4 Plus F-41Bの価格はドコモ最安の21,780円です。これは旧モデルF-41Aの23,760円に比べても2千円も安くなっています。
ドコモの5Gスマートフォン・iPhoneではスマホ本体価格が10万円を超える機種も多く、携帯電話に高いお金を出したくない人はarrows Be4 Plusのような最新の格安機種を選ぶのが良いでしょう。
arrows Be4 Plusは、現存するドコモの携帯電話機種よりも価格が安い点にも注目です。
ドコモ取扱機種 | 本体価格 |
arrows Be4 Plus (F-41B) | 21,780円 |
arrows 5G (2020年型高性能モデル) | 118,008円 |
iPhone 12 64GB (2020年型の5G iPhone) | 101,376円 |
arrowsケータイ (F-03L/折りたたみ携帯) | 31,680円 |
らくらくスマホ (F-42A) | 41,976円 |
(2021年5月23日時点)
上記のように、arrows Be4 Plusより安い携帯電話・スマートフォンはほとんどありません。10万円以上する高性能モデルを使いこなせるなら最先端機種を買うのも良いですが、必要のない機能にまでお金を出す必要はありません。
また、ガラケータイプの折りたたみ携帯電話でも、らくらく機種でも、arrows Be4 Plusより高くなっています。たまに「安いらくらくスマホ・らくらくホンが欲しい」というガラケーユーザーもいらっしゃるようですが、今の時代は逆にガラケータイプの機種を作るほうがコストが高くつくため、arrows Be4 Plusより安い携帯電話はドコモにはありません(F-41Bより本体価格が安いのはキッズケータイくらい)。
arrows Be4 Plusは2021年5月28日より発売開始となります。公式オンラインショップではドコモおよびアハモ(ahamo)プランでの購入手続きが可能です(ドコモからアハモに変更予定の場合は、変更前に機種変更手続きをしてください)。
☆「ドコモ公式サイト arrows Be4 Plus F-41Bの価格・値引き情報をみる」
arrows Be4 Plusの利用料金については家族の加入状況等によっても変わるため、料金シミュレーションを参照ください。