ドコモの新料金プランブランド「ahamo」(アハモ)で購入できる型落ちソニースマートフォン「Xperia 1 II」 (型番 SO-51A)と、2021年夏モデルとして携帯各社が取り扱う新型 Xperia 1 III(エクスペリアワン マークスリー)の違いをスペック・実機レビューによる評価をレポートします。
アハモで購入できるスマートフォンは2021年5月時点で3機種があり、そのうち最も画面が大きなスマホ・唯一の国内メーカースマホがXperia 1 II です。
かつてドコモ向け(ギガプラン)に販売されていたXperia 1 II (SO-51A)は、アハモ向けに再販売されると同時に大幅値下げされました。
ahamoプランでは既存のたくさんのドコモが発売したスマートフォンやiPhoneを利用可能です。数年前の古いタイプのスマートフォンも使うことは出来ますが、アハモの基本料金には5G通信が出来るサービスも含まれています。アハモの高速な5G通信を使うには5G対応のスマホをセットで購入することも可能です。
「せっかくなのでahamoプランと一緒に5Gデビューをしよう」という場合には、Xperia 1 IIの購入検討をする価値があります。
一方で、Xperia 1 IIはすでに型落ちモデルとなっており、後継機となる2021年夏モデル Xperia 1 IIIもドコモ・au・ソフトバンクから販売中です。
もしXperia 1 IIIをアハモで使いたい場合には、ドコモでXperia 1 IIIを予約・購入してからでないとアハモにプラン変更が出来ないため(2021年5月時点。プラン変更が出来ない条件・事例はこちらを参照)、Xperia 1 IIではなく Xperia 1 IIIを買いたい場合にはプラン変更のタイミング調整も必要となるため、Xperia 1 II/IIIの違いをよく理解してどちらを買うか決めましょう。
*2022年2月、ahamo向けXperia 1 II SO-51Aaの価格改定が実施されました。
Xperia 1 IIとXperia 1 IIIの違い・比較
スペック・仕様 | 2021年モデル Xperia 1 III |
2020年モデル Xperia 1 II |
ディスプレイ | 6.5インチ 4K HDR 有機EL シネマワイド |
6.5インチ 4K HDR 有機EL シネマワイド |
リフレッシュレート |
120Hz |
90Hz |
サイズ | 165 × 71 × 8.2 mm |
166 × 72 × 7.9 mm |
重さ | 188グラム |
181グラム |
電池容量 | 4500mAh | 4000mAh |
電池持ち時間(5G) |
非公開 |
約85時間 |
CPU | Snapdragon 888 | Snapdragon 865 |
RAM | 12GB | 8GB |
ROM | 256GB |
128GB |
5G通信 | 受信最大4.2Gbps |
受信最大3.4Gbps |
おサイフケータイ |
対応 |
対応 |
ワンセグ/フルセグ |
非対応 |
対応 |
外部ストレージ |
micro SD(最大1TB)対応 |
micro SD(最大1TB)対応 |
カメラ | 16mm超広角 1220万画素 24mm広角 1220万画素 70mm/105mm望遠 1220万画素 3D iToFセンサー |
16mm超広角 1220万画素 24mm広角 1220万画素 70mm望遠 1220万画素 3D iToFセンサー |
防水防塵 |
対応 | 対応 |
生体認証 |
指紋(本体横) | 指紋(本体横) |
価格 | docomo:154,440円 SB:188,640円 au:178,000円 |
ahamo:71,500円~ →60,170円に値下げ docomo(発売当時):123,552円 |
*2021年5月時点→各社の発売日・価格について2021年7月情報更新→2022年2月18日価格改定。
Xperia 1 IIとXperia 1 IIIは同じ4K解像度の6.5インチディスプレイを採用しており、スマホの大きさ・サイズ感・操作感は似ています。
Xperia 1 IIIのほうが僅かに厚みが増し、重量も7グラム増えていますが、電池容量も4000mAhから4500mAhへアップしています。電池の持ち具合に関しては2021年5月時点で未定・非公開となっていますが、CPUによる電池消耗が大きくなっていることが予想されるため、容量は大きくなってもバッテリー持ちは同程度でしょう。
Xperia 1 IIとXperia 1 IIIのディスプレイは同じ大きさですが、画面の最大リフレッシュレートが変更されました。
Xperia 1 IIのリフレッシュレートが90Hzであったのに対して、Xperia 1 IIIは120Hzになりました。2021年4月時点、スマホとして初の4K解像度での120Hzの滑らかな表示を体験出来ます。
さらに、カメラも同じ「トリプルカメラ」の仕様ながら、Xperia 1 IIIは望遠レンズが可変焦点距離という珍しい機構を採用しています。
Xperia 1 IIIでは焦点距離70mmと105mm(一般的に数字が大きいほうが望遠効果が高い)を、内部のレンズパーツが動くことで光学ズーム倍率を調整する事ができます。よって、Xperia 1 IIに比べてXperia 1 IIIのほうがより綺麗にズーム写真が撮れるようになっています。
Xperia 1 IIIを実際に利用して写真や夜景撮影を試してみたところ、たしかにズーム性能は従来モデルより向上していることが感じられます。
過去のXperiaでは難しかった、月面の模様まで新型のXperia 1 IIIなら撮影可能です(ただし月を綺麗に撮るにはマニュアル設定が必要)。
Xperia 1 IIもデジタルカメラのレンズでも採用している「ZEISS」レンズを利用した、きれいな写真を撮ることが可能です。
Xperiaシリーズのカメラは「映える」というより、実際に目に見える風景・色合いをそのまま表現することが得意です。
(実際にXperia 1 IIで撮影した写真)
機能面ではXperia 1 IIから搭載されたプロフェッショナル向け撮影アプリと、AIによる連続オートフォーカスが出来る新機能「リアルタイムトラッキング」が搭載されました。
処理性能に関わる部分でもXperia 1 IIとXperia 1 IIIには大きな違いがあります。
搭載されるSoCは、Qualcomm Snapdragon 865→888へとアップし、CPU性能はおよそ20~30%ほどアップしています。さらにRAM容量も1.5倍・ストレージ容量も2倍に増えるなど、全体的な処理性能が底上げされました。
当サイトでのAntutuベンチマークスコアテストではXperia 1 IIIのスコアは約70万点まで向上しています(アプリバージョンは8.3.7を利用。最新のver9系より数値が低く表示されるため、他情報との比較には注意してください)。同じSDM888搭載スマホの多くと同程度の、高いパフォーマンスを発揮出来ています。
このように、Xperia 1 IIとXperia 1 IIIは「6.5インチのスマホ」という部分やスペックの概要はよく似ている部分もあるものの、細かな性能はいろいろと変更・進化しました。
ただし、ワンセグ/フルセグのテレビに関してはXperia 1 IIのみが対応するという利点もあります。
より高い性能を求めるのであれば新型Xpeira 1 IIIを選ぶべきでしょう。しかし、値段重視ならアハモのXperia 1 IIのほうがお買い得です。
☆「ドコモ公式サイト- Xperia 1 III (SO-51B)の価格・値引き情報をみる」
アハモのXperia 1 II値下げ状況
1年前のモデルとなるXperia 1 IIは、ドコモから発売された2020年時点の価格よりも大幅値下げされています。
モデル | 販売価格 |
ahamo Xperia 1 II | 71,500円~ →60,170円 |
ドコモ発売時のXperia 1 II | 123,552円 |
ドコモのXperia III | 154,440円 |
au発売時のXperia 1 II (SOG01) | 122,500円 |
auのXperia 1 III | 178,000円 |
SIMフリーモデル Xperia 1 II (XQ-AT42) | 118,800円 |
SBのXperia III | 188,640円 |
(ドコモ、auモデルは発売当時価格、ahamo, SIMフリーモデルは2021年5月時点の販売価格。Xperia 1 IIIのSB/au/docomo価格は2021年7月発売日時点)
各社のXperia 1 III販売価格・キャンペーンの最新情報はそれぞれ公式サイトを参照ください。Xperia 1 IIIの発売日は2021年7月9日です。
1年間でXperia 1 II SO-51Aは最大5万円も安く買えるようになりました。Xperia 1 IIIも10万円を遥かに超える価格であり、Xperia 1 IIが今なら半額で買えるほどの価格差がついてしまいました。
コスパ重視ならXperia 1 IIでも5G通信を体験出来ますので、アハモプランで基本料金もスマホ代も安くしたいユーザーはXperia 1 IIをセットで購入することをオススメします。
なお、ドコモユーザーがXperia 1 IIIをアハモで使いたい場合、アハモプラン契約状態だとXperia 1 IIIをウェブ予約することが出来ない/Xperia 1 IIIを予約した状態だとアハモプランに変更手続きが出来ない仕様(→2021年6月にシステム改修により、アハモプラン契約中でも購入可となりました)となっています。よって、Xperia 1IIIを購入・開通手続き後にアハモプランへの変更手続きを行えば問題ありません。