国内の携帯会社ではauのみが扱う2016年ハイエンドモデルスマートフォンの一つ、HTC10。6月中旬の発売が予定されていますが、2016年夏モデルの中で「HTC10は買いなのか」を検討するためにスペックの特徴や旧モデルとの比較を行ってみましょう。

htc10ちなみにauの2016年夏モデルは、auの直営店ではすでに実機展示が始まっています。au SHINJUKU, OSAKA, NAGOYA, FUKUOKA,HAKATAの5店舗がKDDIが運営する旗艦店となりますので、発売前に新機種が見たい人は行ってみましょう。

基本スペックと旧機種比較

auではこれまでにもHTC製のスマホを数多く発売してきました。私も今、2012年モデルとなるHTC J Butterfly HTL21を持っています。今から2年前のモデルは2014年夏に発売されたHTC J Butterfly HTL23ですね。今回はこのHTL23とHTV32を比べてみます。

HTCスマホ
HTV32
htv32-mini
HTL23
htc23-mini
発売日 2016年6月10日 2014年8月19日
画面 5.2インチ WQHD 5.0インチ フルHD
サイズ 146 × 72
× 9.2(10.1) mm
145× 70
× 10.0 mm
重さ 約161グラム 156グラム
OS Android 6.0 Android 5.0まで
電池 3000 mAh 2700 mAh
カメラ
(メイン/サブ)
1200万/
500万画素
1300万/
200万画素
CPU Snapdragon 820
2.2+1.6GHz 4コア
Snapdragon 801
2.5GHz 4コア
RAM/ROM 4GB/32GB 2GB/32GB
最大通信速度 370Mbps 150Mbps
指紋認証 タッチ式 非対応
防水 非対応 対応
おさいふ機能 非対応 あり
テレビ 非対応 フルセグ

画面については1つ前のHTV31と同じディスプレイサイズ・解像度である5.2インチ SUPER  WQHD(2,560×1,440ピクセル) であるのですが、IPS LCD3からIPS S-LCDという仕様に変わっているようです。正直実機を見てもドコが変わったのか管理人には良くわかりませんでした^^; 564ppiの密度で表示される画像はとても綺麗です。

HTL23のメインカメラは1300万画素、そしてHTV32では1200万画素になっており、一見すると画素が減ったために綺麗な写真が撮れないのではないかと思ってしまうところですが、そうではありません。むしろHTC10はカメラこそが最大の特長と言えるスマホです。

htc10-camera

HTV32より少し前のモデルからですが、HTCのスマホには「ウルトラピクセル」という通常のスマホカメラセンサーよりも高密度に光を採り入れる技術を使っているため、めちゃくちゃ綺麗な写真が撮れます。海外での評価は同じく2016年夏モデルとして発売中のGalaxy S7 edgeと並び、過去最高ランクの画質とされています。

カメラの起動時間はわずか0.6秒。ただ、HTC10のカメラ起動も十分に早いのですけども、これだけならXperia X Performance(SOV33)では「起動から撮影まで含めて0.6秒」であったり、AQUOS SERIE(SHV34)は「起動0.4秒」なので、HTC10が最速というわけではありません。速さに拘る人は国内メーカー端末も検討しましょう。

さらにメインカメラだけではなくインカメラにも光学手ブレ補正機構を搭載、RAW形式での画像保存、4K動画&ハイレゾ音質でのムービー撮影など、カメラ周りの機能はかなり充実していると言えます。

HTC10に搭載されたCPUはQualcomm Snapdragon 820という、2016年夏モデルスマートフォンの上位機種に揃って搭載されている最高峰のチップです。管理人も一台このチップを積んだ機種を先月より利用していますが(ただしCPU動作が1.8GHzに制限されたバージョン)、非常に快適です。

また、一度にたくさんのアプリ・プログラムを動作させることが出来る目安になるメモリー(RAM)にも4GBの大容量メモリを積んでおり、日本で発売される夏モデルではこのHTC10とGalaxy S7 edgeがツートップとなります。国内メーカーのスマホはまだRAM 3GBです(3GBでは一般利用に足りないという意味ではないですが・・・)。

2年前のSnapdragon 801も優れた性能で、個人的には現状でもそれなりにアプリも快適に動かせるとは感じますが、やはり最新のスナドラ820は次元の違う高処理を期待して良いと思います。

htc10-sideHTC10では最新のキャリアアグリゲーション(CA)規格に対応したアンテナを内蔵しており、4G LTEとWiMAX2+の重ねあわせにより最大ダウンロード速度は370Mbpsという光回線並の速度が出ます。まだ2016年時点では最高速CAが利用できるエリアは限られるものの、ネットを快適に使いたい人はこの夏モデルのCA対応端末に買い換えてみるのも良いでしょう。

ハイレゾイヤホン

どんなモデルのイヤホンなのかはまだ不明ですが、ハイレゾ対応のイヤホンがもれなく付いて来ます。良い音楽を良いイヤホンで楽しみたい人向けです。

HTC10の弱点

HTC10ではグローバルモデルの仕様をほぼそのままauで使える携帯用電波のアンテナを入れたような状態になっており、日本で便利に使うための機能が追加されませんでした。

電子マネーの支払いに使える「おさいふケータイ機能」、ポータブルテレビ代わりになる「ワンセグ・フルセグ」、そして防水機能がありません(防塵機能はあり)。これまではHTCのスマホでも、auから発売されるモデルではこれらの日本向け便利機能が追加されたカスタマイズがされてきたのですが、HTC10では全く対応が行われませんでした。

最近のハイエンドスマホはこれらの機能を含めて「全部入り」の機種がほとんどになっていますが、そういう意味でHTC10は万能ではありません。

良くも悪くも「海外モデルそのまま」の状態になっているため、テレビ・防水・おさいふケータイ機能が欲しい人はHTC10は候補に入らないでしょう。auの夏モデルでは他の新ハイエンドスマホ機種(Xperia, Galaxy, AQUOS)はすべてこの3機能に対応していますので、選択肢は他にもたくさんあります。

2016年6月2日時点ではまだ未定です。

その他詳しいHTC 10 HTV32の仕様・契約別の価格・割引キャンペーンは公式サイトをご覧下さい。

国内ではauのみ発売 HTC10(HTV32)はどんな機種? スペックの特徴と旧モデル比較