2019年冬モデルとして発売されるソニー Xperia 8および Xperia 5が公式に発表されましたので、それぞれの機種の違いや価格・取り扱いキャリア・販売ルートについて情報を比較します(実機のレポートはそれぞれの発売後に追加予定です)。
Xperia 8は2019年10月7日に、ソフトバンク(ワイモバイル)より発表され、2019年10月9日より予約受付が始まります(10月10日、auからも発表・10月下旬より発売されます)。一方のXperia 5はグローバル向けにすでに発表・発売済みのスマホであり、国内向けにも2019年10-11月頃より発売される見込みです。
どちらも「ソニーの2019年冬モデル」であり、約6インチ・21:9比率の縦長ディスプレイを採用しているという点で似ています。しかし、その中身(性能や機能、そして価格)は結構違います。
Xperia 5と8の違いを理解して、どちらが自分の使い方に合っているのか、予算的に高いモデル・安いモデルのどちらを買うべきか比較検討していきましょう。
Xperia 5とXperia 8のデザインの違い
Xperia 5とXperia8は、どちらもおよそ6インチ・縦長のディスプレイ比率を採用しているため、デザイン面・大きさでは似た部分があります。
上記がXperia 5です。Xperia 5にはブラック・グレイ・ブルー・レッドの4色があります(海外向けの場合)。
一方のワイモバイル向け Xperia 8は、ブラック・ホワイト・オレンジ・ブルーの4色展開です。
パッと見で分かる最も大きな違いは、背面のカメラレンズです。Xperia 5は2019年夏モデルのXperia1と同じくトリプルレンズを搭載しているのに対して、Xperia 8はダブルレンズ仕様です(カメラの詳細については後述)。
どちらもスマホ本体の右側に指紋認証センサーを内蔵したホームボタンがあります。
Xperia 8の背面はガラスパネルになっており、フロントパネルともにCorning® Gorilla® Glass 6が利用されています。フレーム部分はメタル+樹脂素材で作られており、丸みがあります。
過去に販売されたXperiaのミドルスペックモデルであったXperia X Compact(SO-02J)あたりだとボディが樹脂素材で構成されており、やや安っぽい印象がありましたが、Xperia 8は比較的上質な仕上がりに感じられます(樹脂素材のボディでもコーティング次第・好み次第で好き嫌いは分かれるでしょう)。
また、Xperia 8には本体左上にイヤホンジャックがありますので有線タイプのイヤホン・ヘッドホンを利用したいユーザーには向いています。
Xperia 5と8のサイズの違い
項目 | Xperia 5 | Xperia 8 |
縦 | 158 mm | 158 mm |
横 | 68 mm | 69 mm |
厚さ | 8.2 mm | 8.1 mm |
重さ | 164グラム | 170グラム |
(Xperia 5のデータはドコモモデルの場合)
Xperia 5と8のサイズは非常によく似ています。パネルやボディの素材の違いが影響しているのか、重量はXperia 8のほうがやや重くなっています(日本向けのXperia5とは仕様が異なるため、重量については国内向けモデルの正規発表後に情報を追記します)。
比較参考:Xperia 8とXperia Aceのサイズの違い
Xperia8は6インチというディスプレイサイズの割には横幅が細く・持ちやすい形状ですが、ここでXperiaのコンパクトシリーズ最新モデル・2019年夏モデルとしてドコモから発売されているXperia Ace (SO-02L)ともサイズを比べてみましょう。
項目 | Xperia Ace |
Xperia 8 |
ディスプレイ |
5.0インチ (18:9比率) |
6.0インチ (21:9比率) |
縦 | 140 mm | 158 mm |
横 | 67 mm | 69 mm |
厚さ | 9.3 mm | 8.1 mm |
重さ | 154グラム | 170グラム |
Xperia AceもXperiaXZ1以前のモデルに比べると縦長のディスプレイ比率を採用しており、Xperia 8よりも縦に短く、片手での操作がしやすいサイズ感です。
Xperia AceとXperia8の処理性能は同程度であり、ワイモバイルのXperia 8よりもドコモのXperia Aceのほうが安く設定されています(2019年10月時点)。
続きを読む▶:2019年6月1日発売 4.5万円のドコモスマホXperia Ace SO-02Lスペックや価格・質感レビュー/Compact機種と比較
ディスプレイパネルの違い
Xperia 8とXperia5はともに「21:9」という縦長ディスプレイを採用していますが、パネル自体は同じではありません。
ここでは夏モデルのXperia 1も含めて比較してみましょう。
項目 | Xperia 1 | Xperia 5 | Xperia 8 |
ディスプレイの仕様 | 6.5インチ HDR-OLED |
6.1インチ HDR-OLED |
6.0インチ IPS-TFT |
解像度 | 4K | フルHD+ | フルHD+ |
Xperia 1と5は有機ELパネル、Xperia8は液晶パネルです。また、解像度はXperia1のみ4Kです。
(有機ELパネルのiPhone XとXperia 1の比較)
21:9のシネマワイドサイズにより、横に長いムービーも画面いっぱいに拡大して表示が可能な点はXperia 1/5/8ともに共通ですが、パネルの素材は色の見え方に差があるため、有機ELのコントラストの強いパネルが好みな人は1か5を選ぶほうが良いでしょう。
Xperia 1と5と8のカメラの違い
Xperia 1とXperia 5はトリプルレンズを搭載、Xperia 8はデュアルレンズ仕様です。
項目 | Xperia 1/ Xperia 5 |
Xperia 8 |
メインカメラ | 26mm相当 1200万画素 1/2.6″センサー 1.4μm F1.6 |
1200万画素 F1.8 |
ズームカメラ | 52mm相当 1200万画素 1/3.4″センサー 1.0μm F2.4 |
光学2倍相当 800万画素 F2.4 |
ワイドカメラ | 16mm相当 1200万画素 1/3.4″センサー 1.0μm F2.4 |
非搭載 |
なお、Xperia 8のベースとなっている「Xperia 10」とはカメラレンズが変更されています(画素数やF値が違う)。
処理性能・電池容量の違い
項目 | Xperia 5 | Xperia 8 |
OS(初期) | Android 9 Pie | Android 9 Pie |
CPU | Snapdragon 855 | Snapdragon 630 |
RAM | 6GB | 4GB |
ROM | 64GB | 64GB |
電池容量 | 3000 mAh | 2760 mAh |
(Xperia5はドコモモデルの場合)
処理性能や電池容量については、上位モデルであるXperia5のほうが圧倒的に8を上回っています。
特に処理性能については、Antutu Benchmark(ver7系)のスコアでいうと3倍以上の差があり、Xperia 8では3Dアニメーションを多用する重いゲームはカクつく可能性が高いです。
Xperia 8の性能は、2019年夏モデルとしてドコモから発売中のXperia Ace SO-02Lと同等です(CPU, RAM, ROMがすべて同じ)。
関連記事:2019年6月1日発売 4.5万円のドコモスマホXperia Ace SO-02Lスペックや価格・質感レビュー/Compact機種と比較
Xperia 8に搭載されたSnapdragon 630はエントリーモデルよりやや性能が高いため、ゲームをしないのなら十分な性能です(ゲームもカンタンなパズルゲームくらいならスムーズに動きます)。
Xperia Ace SO-02Lと同等の処理性能であることから、AntutuベンチマークのスコアでいうとXperia8は90,000点前後となるでしょう。これはSDM450を搭載したエントリーモデルよりは高いものの、SDM660・SDM670・SDM710などよりも一回り以上低い性能であることを表しています。
ハイエンドモデルのSDM855はAntutuベンチマークスコアでは350,000前後という数値になるため、Xperia 1とXperia 8では性能は文字通り桁違いです。ただ、ゲームをしないのであれば、どちらでも日常的な操作・ツールアプリの動作には大きな違いは感じられないかもしれません。
ゲームをたっぷりと遊びたいユーザーは最新SoCのSDM855搭載モデルを選んだほうが無難です。
関連記事:2019年春夏~SDM855(Snapdragon855)搭載スマートフォン比較/スペック 最新モデル情報まとめ
Xperia 8とXperia5の販売価格差
2019年10月7日時点で、ワイモバイル向けのXperia8は54,000円(10%税込)での発売予定とされています。
契約種別 | ウェブ割引 | 割引後本体価格 |
新規・乗り換え | 18,216円値引き | 35,784円~ |
機種変更 | 7,128円値引き | 46,872円~ |
ワイモバイル公式サイトにて購入した場合(10%税込み)。
☆「ワイモバイル公式サイトで最新料金・割引キャンペーンをみる」/最新情報は必ず公式HPで確認してください
また、ワイモバイルでは発売記念キャンペーンとして1,000円分のPayPay還元があります(2020年2月29日までの購入分が対象予定)。
一方、Xperia 5シリーズは国内の取り扱いが未発表であるため、価格は不明です(auでのSOV41として10月下旬発売が確定しました)。
海外でのXperiaスマホの価格は香港の場合、
・Xperia 5 5,599香港ドル=およそ76,300円
・Xperia 1 6,999香港ドル=およそ96,300円
です。日本国内ではXperia 1はおよそ10万円であることから、Xperia 5は8~9万円程度で発売されることが予想されます。従って、Xperia 5とXperia 8の価格差は3万円前後になる見込みです。
*10月11日、ドコモの価格が決定しました(ドコモではXperia 8の取り扱いはありません。auは5と8の両方を販売します)。
☆「NTT docomo Xperia 5 SO-01Mの価格・割引をみる」/本体87,912円~(2019年11月1日発売日)
ワイモバイルのXperia 8は10月9日予約受付開始(乗り換えは10月18日より)、10月下旬発売開始となります。