日本では2024年2月20日に発売されるHuaweiの新型オープンイヤホン「FreeClip」(フリークリップ)の先行実機レビューです。

ファーウェイのフリークリップイヤホンは、その名の通り「クリップ」のように耳たぶを挟むように装着するイヤホンです。一般的なインナーイヤー(耳の穴に押し込むようにして使うもの)やオーバーイヤー(耳全体を覆って使うもの)のイヤホン・ヘッドホンとは異なり、耳の穴自体を塞がず、周囲の音が聞こえる状態に保ったまま使えるのがFreeClipの特徴です。

ビジネスのオフィスで
屋外でのランニング/運動時に
子供のいる家庭内で
インナー型イヤホンの圧迫が苦手な人に

”周囲の音を遮らずにイヤホンを使う”という目的なら骨伝導イヤホンでも似たようなことは出来るのですが、このFreeClipは圧倒的な装着安定性と高い音質、そしてデザイン性の高さに特長があります。

ビジネスや屋外でのスポーツ・運動時に周囲の音が聞こえていないと困る/普通のデザインのイヤホンに飽きたという人は、FreeClipを検討する価値があります。

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*本記事のコンテンツは2024年2月時点の製造ロット・ソフトウェアで評価したものです。一般販売されるモデルとは仕様が異なる可能性もありますので、詳しくは公式サイトの情報も合わせて確認してください。

球体+豆型ボディのイヤーカフデザイン

ファーウェイ FreeClipは「イヤーカフ型」と呼ばれる、耳の中心に引っ掛けるように使うアクセサリーのデザインに似たイヤホンです。

スピーカーの開口部が搭載された球体部分と耳の後ろに配置する豆型部、そしてそれらをつなぐ柔らかくもクリップ力のある形状記憶合金のケーブルで出来ています。

ケーブル部分を押し開き、上記イラストのように耳たぶを優しく挟み込むことで固定され、マラソンランナーがトレーニングで利用しても外れない安定性を誇ります。

ケーブルはかなり大きく広げることも可能ですので、多くのユーザーに合わせることが可能な構造です。

”耳からうどん”と揶揄されることもあるApple社の”AirPods Pro 2nd Gen”と比べても、コンパクトなデザインです。


耳の中に収納するタイプではないため、外部からもFreeClipを装着している様子は見えますが、正面方向から見ると耳にアクセサリーをつけているかのようにも見えるデザイン性の高さが魅力です。カラーバリエーションはブラック(今回入手したもの)とパープルがあります。

このイヤホンには左右の区別がなく、どちらの耳にも装着可能(自動で左右を判定し、正しい音が出る)/充電ケースもどちらの穴にもハマります。

AirPods Proの充電器と比べると全体的に丸みを帯びています。USB-Cケーブルおよびワイヤレス充電にも対応しています(充電器は別売り)。

FreeClipの音質については「フツーに良い」という以外に評価のしようがない(音の聞こえ方は音楽アプリの設定/個人の聴力と好みに依存するので)ので省略しますが、ステレオでの聞こえ方に違和感は全く無く、音楽でも通話でも問題なく使うことが出来ています。

FreeClipの操作方法・アプリ設定

続いて、独特の形状をしているFreeClipの操作性・アプリでの設定可能項目についての評価です。

FreeClipのイヤホン本体でのコントロールは、「ダブルタップ」と「トリプルタップ」の動作を球体部分・ケーブル部分・豆状部分のいずれかで感知します。一箇所だけでなく、どこでも動作するという特殊な仕様です。

初期設定の状態だとダブルタップで電話に出る/電話を切る、音楽再生の一時停止/再開、トリプルタップは曲送りに対応しています。これらの機能入れかは専用のアプリから変更も出来ます。

2024年2月時点で、上記以外に設定出来るのは音声アシスタントの起動だけであり、音量調節はイヤホンのタッチ操作では変更出来ません。完全ワイヤレスイヤホンではしばしば音量が変更できない機種が存在しますが、この仕様は不便です。

ダブルタップ/トリプルタップの操作性はまずまずで、少し強めにケーブル部分をタップする操作に対する反応は良好です。しかし、優しくタッチすると反応しないことがあります。

フリークリップはスワイプ操作やロングタッチ操作には対応しません。構造・仕組み上の問題なのかもしれませんが、もう少し操作性・多彩なコントロールが出来ればもっと良かったです。

専用のアプリを利用すると音響の設定や前述の機能割当・変更が可能です。

デフォルトの状態だとイヤホンを耳から外すと自動で音楽再生を止める機能がありますが、これらもアプリから変更可能です。

FreeClipの音漏れ・音質

これもフリークリップの魅力の一つです。

FreeClipは「オープン型オーディオ」であり、耳に栓をするような構造ではないため音漏れが気になるところですが、逆位相音波を出すことで外からは音が聞こえづらくするギミックが搭載されています。

利用者が装着して音楽を再生している状態で、50センチも離れれば周囲がかなり静かな環境であっても内容を聞き取ることは出来ないでしょう(電車で隣り合う人に内容が聞こえることはまずない)。ただ、全く音が聞こえない(音漏れしない)というレベルまで到達しているわけでもありません。静寂な空間で20~30センチくらいまで近づけばある内容が程度は聞こえる、という程度でしょうか(もちろん再生している音量にも依る)。

管理人が所有する骨伝導タイプ(Shokz製)のイヤホンに比べてもFreeClipのほうが音漏れは小さく感じられ、実用性としては十分だという評価です。本機種を利用していて音漏れが気になる場面はめったにないでしょう。

また、FreeClipで聞こえる音量・音質について、イヤホンを装着する位置によっても変動します。これはイヤホンに内蔵されたスピーカーの指向性の高さにもよるものですが、耳の穴に対してスピーカー口がより近づく位置にずらず(上記のイラストの場合よりもっと下方向にイヤホンのポジションをずらす)と、大きな音で聞こえます。

FreeClipの接続安定性

FreeClipは完全ワイヤレス・左右分離タイプのイヤホンです。接続はBluetoothを利用するため、見通し距離でおよそ10メートルくらいまで無線接続が可能です。Bluetoothの規格は「5.3」とされています。

実際にiPhone/スマートフォン/パソコンとそれぞれ接続して利用してみたところでは、通常の利用範囲であれば音が途切れる・ノイズが入るなどの不具合もなく、安定した接続が出来ています。ごく一般的なBluetooth接続機器と同程度の安定性であるという評価です(距離が遠くなる/ドアを挟むなど遮蔽・障害物があると5~6mくらいでも不安定になることはある)。

FreeClipのメリット&デメリット(他種との比較)

FreeClipを他のさまざまなタイプのイヤホンと使い比べた場合に感じたメリット/デメリットを挙げてみましょう。

FreeClipのメリット FreeClipのデメリット
・耳に圧がなく、長時間の利用に向く
・周囲の音が聞こえるので屋外でも安全
・音漏れはほぼ気にならない
・デザインがかっこいい
・左右の区別がないので装着/充電もラク
・最大8時間連続動作する長い電池持ち
・10分で3時間使える急速チャージ対応
・アクティブノイズキャンセル機能はない
・音量は本体タッチで変更不可
・システムメッセージ音声は消せない(?)

上記の中で一番気になったのは、耳の左右を自動判定したときのシステム音声?が結構大きなノイズを含むサウンドに感じられ、やや不快でした。設定アプリで消すことも出来ないみたいなので今後のアップデートに期待です。

FreeClipはオープン型であるため、周囲の音を消すアクティブノイズキャンセリング機能はありません。別途発売中のHuawei Freebuds 5ならオープン型でノイズキャンセリング機能を搭載しています。耳栓的な機能を求める場合はFreeClipは向きません。

FreeClipの主な仕様

タイプ イヤーカフ型
オープンーディオ
完全分離イヤホン
対応コーデック SBC/ACC
L2HC
ドライバーサイズ 約10.8mm 電池持ち 単体約8時間
ケース込み約 36時間
Bluetooth規格 5.3 充電時間 イヤホン:約40分
ケース:約60分
(有線接続時)
重量 1個5.6グラム
ケース 45.8グラム
充電 USB-C
/ワイヤレス充電
防水防塵 IP54 マルチポイント 対応
(最大2台同時接続)

*より詳しい仕様は取扱説明書やメーカーサイトを参照ください。

FreeClipの値引きクーポン配布中

期間限定でHuawei公式サイトで利用可能な値引きクーポンがあります。

クーポンコード  Aclip0320
対象商品  Huawei Free Clip
利用期限 2024年3月20日まで
値引き額 表示価格から1,500円オフ

クーポンは商品をカートに入れた後、専用入力欄で適用するタイプです。上記コードをコピペして使ってください。

クーポンは予約時点から利用可能となっています。予約購入をすると別途オリジナルポーチが貰えるキャンペーンも適用されます。

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