2018年9月の発売直後に購入したApple Watch Series4を2024年春まで丸5年以上使い続けて、アップルウォッチにどのような/どの部分に傷がついたか、バッテリーの劣化がどれくらい起きたのかをレポートします。

Apple Watch Series4は2018年9月21日に発売され、筆者も発売日に手に入れました。私はこれが初めてのアップルウォッチ購入であり、Apple Watch Series8に機種変更するまで長く使い続けてきました(Apple Watch以外のスマートウォッチもたくさん所有していますが、日常的に使っていたのはこのApple Watch4だけ)。

アップルウォッチはあくまで「時計」。常に身につけることを前提にどれくらい長く使い続けられるのか、耐久性がどれくらいあるのか未知数なところがあります。iPhoneのようにケースやフィルムを付けて使うべきか/故障保証をつけるべきか否か、実際に長く使ったApple Watchの状態を詳しく見て、保証加入や保護アクセサリー装着の参考にしてみてください。

5年使ったApple Watchの傷つき具合

今回実機で示すアップルウォッチのモデルは「Apple Watch Series4 アルミニウムケース /40mm /GPS スペースグレイ-スポーツループ」のモデルです。Apple Watchのケース素材には他にステンレススチール/チタンケースのモデルもあります。ケースの素材により傷つきやすさも変わりますので気をつけてください。

(購入直後のApple Watch Series4)

まずはApple Watchのディスプレイガラスです。Apple Watch Series4のガラス面はエッジ部分にかけて滑らかにカーブしています。

筆者はケースやフィルムなどは一切つけずに利用しており、ある日散歩をしていたところ、歩道で人とすれ違ったタイミングでブロック塀にアップルウォッチをガリっと当ててしまいました。

そのときに付いたのが以下の傷です。

細かい擦り傷がエッジ部分に多数ついてしまいました。5年間のうち記憶している限りで明確にディスプレイを傷つけるアクシデントはこの傷が付いた1回限りです。屋内で何度か(充電マグネットを置いた)机から落としたことはありますが、運良くガラス面には傷はつきませんでした。

じっくりとガラス面を観察しても、ブロック塀に当てたときに生じた傷以外は一切見えません。日常的に服の袖でガラス面を擦っているはずですが、その程度で傷がつくことは通常ありえないと言えるでしょう。

Apple Watchのディスプレイガラスはそれなりに頑丈です。しかし、コンクリートや金属など硬いものに強くぶつける・擦過してしまうと一発で目立つ傷がつくリスクは当然あります。

Apple Watchのディスプレイガラスはアップルストアで交換修理することが出来ます。出来ますが、交換料金は有料です。

例えばApple Watch Series9/アルミニウムケース/41mmの場合、Apple Care+加入時で9,200円/通常修理では最大45,800円掛かる可能性があります(実際の修理代金は状態のよる)。ガラス割れは過失・事故で生じるため、Care+に入っていないと保証対象になりません。保証なしで修理すると本体を丸ごと買うくらいのコストがかかる場合もあるため、装着中に動きが多い/うっかり時計をぶつけた経験が多い人は保証に入るべきでしょう。

Apple Watchのディスプレイガラス交換はユーザーが簡単に出来る修理ではない(仮に自己修理をすると防水性能などが劣化する可能性が極めて高い)ため、少しの傷でも気になる・ガラス割れが怖いのなら、Apple Care+に加入しましょう。

特にApple Watchを付けていろんな作業・活動をするユーザーは、保護フィルムなどを装着したほうが無難です。

アップルウォッチのディスプレイガラスを守る方法としては、

・ガラスフィルムを貼る
・PETフィルムを貼る(柔らかい素材)
・一体型カバーを装着する

などが考えられます。

Apple Watch用のフィルム・カバーはアマゾン等で安く購入できます。アクセサリーは各シリーズ・ケースサイズ専用のものを選びましょう。

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Apple Watchのケース(本体)の傷つき具合

続いてApple Watchのケース(アルミニウム)部分の状態です。

スペースグレイカラーのアルミニウムケースは、5年間使っても塗装ハゲや錆・目立つ傷などはほとんどつきませんでした。前述の「ブロック塀に接触」させた時にはガラス面が擦れてしまいましたが、時計を装着している限りボディ部分を損傷させる可能性は低いでしょう。

しかし、腕に装着している時以外では傷が付くタイミングがあります。それは、Apple Watchのバンド(ベルト)の交換時につく傷です。

Apple Watchの本体をよく見ると、バンドの結合部に多数の傷・塗装ハゲが生じていました。Apple Watchのバンドは1本のみを利用しており、バンドの取り付け/取り外しはそれほど多くの回数実施したわけではないはずなのですが・・・結構削れてしまっています。

また、ボタン周りの段差部分も塗装がわずかに剥げています。ここは日常的に指・爪で操作しますので、塗装の縁部分は剥がれやすくなってしまうのでしょう。

それ以外には5年間の利用中に硬い地面や物体にぶつけた記憶はないため、アルミケース本体に大きな傷や凹み・破損は生じませんでした。

Apple Watchのケース裏の傷つき具合

Apple Watchのケース本体の裏側は、セラミックとサファイアガラスによる裏蓋があります。この部分も使い方によっては傷がつくことがあります。

筆者の場合、利用していたバンドが柔らかい素材のスポーツループであったため、5年間利用しても裏蓋部分に目立つ傷や擦れは生じませんでした

ここで利用しているバンドが金属製、ミラネーゼループ系の素材である場合は裏蓋分に多数の傷が付いてしまう場合があるようです。金属で擦ればどれほど強固な塗装でも多少は剥げてしまいますので、金属・ステンレスバンドを使う場合は十分に注意して利用するか、裏側の傷は諦めるしかなさそうです。

Apple Watchの竜頭(Digital Crown)の傷つき具合

Apple Watchの本体から突出しているパーツである「デジタルクラウン」(竜頭)部分も見てみましょう。

デジタルクラウンの素材は何で出来ているのか良く分かりませんが、5年間の利用で僅かですが傷がついたようです。

凹凸のある周辺部分の角が少しだけ削れているようにも見えます。切り込みが入った部分は構造的に柔らかいでしょうから、落とした際に凹んだりしたのかもしれません。ボタンの側面部分には目立つ傷や塗装ハゲは生じていません。

以上、5年間使ったApple Watch Series4の傷は、気にしなければ気にならない程度でした。ディスプレイ部分の擦り傷は手触りが悪くなったものの、ふち部分であり視認性・操作には全く問題ありません。

ディスプレイ自体も5年間使って不具合・不良はありませんでした。

5年間使ったApple Watchのバッテリー劣化

今回、アップルウォッチを5年で買い替えた大きな理由の一つが「バッテリー劣化」です。

5年間、ほぼ毎日利用+利用していない時間はスタンドで充電しっぱなしで使ったApple Watch Series4は新品時に比べて体感でも電池消耗が早くなっていました。

設定画面から確かめると、バッテリーの最大容量は「87%」になっていました。Apple Watchは通常「80%以上」なら正常品として扱われるため、87%なら良く保ったほうでしょう。Apple Care+に入っていて保証期間中に80%未満になった場合は無償でバッテリー交換ができる(不良扱い)ものの、87%でも劣化を感じましたので、使用頻度が極めて高い場合は延長保証に入る価値があるかもしれません。

Apple Watchの電池持ちはUltraシリーズを除くと、ほぼすべてのモデルが通常利用で「最大18時間」とされているように、毎日の充電が必要とされます。

5年間使ったあとのApple Watch Series4では夜間外していても24時間は保たず、一泊旅行の2日目の午前中にはゼロになる、という感じでした。同じ使い方でApple Watch Series8(最大容量100%)では30~40%は残るため、買い替えた価値がありました。

Apple Watchのバッテリー交換費用は2024年5月5日時点の見積もりで以下の通りです(Care+除く)。

モデル バッテリー交換料金
Apple Watch Ultra(初代) 15,800円
Apple Watch Series 9 15,800円
Apple Watch Series 8 15,800円
Apple Watch Series 7 15,800円
Apple Watch Series 6 15,800円
Apple Watch Series 5 15,800円
Apple Watch Series SE/SE2 15,800円
Apple Watch Series 4 15,800円
Apple Watch Series 3 12,800円

このとおり、2018年モデル以降は一律15800円の見積もりになります(実際の請求額はアップルにお問い合わせください)。ボディに全く傷がなく機能に不満が無いなら正規バッテリー交換をして使い続けるのもありでしょう。

今回はApple Watch Series4を購入して5年間、特に不具合らしい不具合や破損はなく、修理・交換も一度もせずに使い切る事ができました。電池劣化を我慢すれば、あと1~2年くらいは使えたかもしれません。ブロック塀にぶつけて傷をつけてしまった後、より一層大切に使いました。

筆者が今回Apple Watchを買い替えた理由は、

・ガラス面にやや目立つ傷があった
・バッテリー劣化が気になった
・40mm→41mmの大画面モデルに変えたかった
・ステンレスケースがカッコよく惹かれた
・新型は高速充電に対応

・GPSモデル → Cellular対応版が安く買えた

という、多数の理由があってApple Watch Series4からの機種変更を決意しました。5年間も同じアップルウォッチを使うと傷や劣化だけが問題ではなく、新型に買い替えるべき理由はいろいろ出てくると思いますので、同じ機種を長く大切に使うのも良いですが、程よいタイミングでの買い替えも検討すべきでしょう。

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Apple WatchのCare+保証は入るべきか?丸5年使ったあとの傷・バッテリー劣化をチェック