2023年10月時点において、本来の価格設定に比べて非常に安価に購入することが可能なツートップスマホと言っても過言ではないソニー Xperia 5 IV (A204SO)とOPPO Reno10 Pro 5G(A302OP)の機能・スペック・仕様および価格比較です。

2023年10月6日に新発売となったOPPOのミドルスペック~ややハイスペック寄りの新型スマホ「Reno10 Pro 5G」は、従来の日本向けモデルよりやや性能が高い(日本で販売されなくなったFindシリーズ除く)モデルとして投入され、Reno 10 Pro 5Gの発売日当日からとんでもない安価のセールが全国の取り扱いショップで行われたことで業界がザワつきました(投げ売りセールの詳細を知らない方は下記ページを参照)。

一方、ソニーの2022年秋モデルとして投入されたXperia 5 IVも2023年10月までに非常に安く購入できるキャンペーンが各社で展開され、同程度の性能・機能を持ったスマホと比べた場合に異常に安く購入が可能です。

一般的にスマートフォンはより新しいモデルほど高性能・新機能が搭載されるものの、OPPO Reno 10 Pro 5Gは「2023年10月最新モデルで定価8万円」であり、Xperia 5 IVは「2022年秋モデルの型落ちながら定価(発売時)は15万円」のスマホです。そのため、機種の性能や機能にはどちらにも一長一短があります。

Reno10Pro 5GとXperia 5 IVではOPPOとSONYというメーカーの違いもあり、その差はかなり大きなものがあります。それでも「メーカーに拘らず高コスパ/性能がそれなりに高い機種が欲しい」という場合に、この投げ売りツートップの2台は狙い目になっていますので、違いを良く確認して自分に合う(あるいはどちらも合わないか)を確認する価値があるでしょう。

Reno10Pro5GとXperia 5 IVの違い

まずは数字的なデータで違いを見てみましょう。

スペック・仕様 Reno10 Pro 5G Xperia 5 IV
メーカー OPPO
SONY
定価
80,640円
発売時:147,600円
2023年10月:115,200円
ディスプレイ 6.7インチ
FHD+
(2410×1080)

有機ELパネル
6.1インチ
FHD+
(2520×1080)
有機ELパネル
リフレッシュレート
最大120Hz
最大120Hz
(ゲームエンハンス240Hz)
サイズ 163 × 75
× 7.9 mm
156 × 67
× 8.2 mm
重さ 185グラム
172グラム
SIMスロット
nano SIM+eSIM
(nano SIM×2枚)

nano SIM+eSIM
電池容量 4600mAh 5000mAh
急速充電
最大80W
対応
充電時間
約28分
約120分
連続待受(5G)
約534時間
約500時間
CPU Snapdragon 778 5G
Snapdragon 8 Gen 1
RAM 8GB 8GB
ROM 256GB
128GB
おサイフケータイ
対応
対応
ワンセグ/フルセグ
非対応
非対応
ワイヤレス充電
非対応
対応
外部ストレージ
非対応
micro SD(最大1TB)対応
カメラ 5000万画素[メイン]
(1/1.56″)
+3200万画素[超広角] +800万画素[望遠]
1220万画素[メイン] (1/1.7″)
+1220万画素[超広角] +1220万画素[望遠/60mm相当]
防水防塵
IP54 IPX5/IPX8・IP6X
生体認証
顔+指紋(画面内) 顔+指紋(本体横)
初期OS
Android 13
Android 12

*すべてソフトバンク向けモデルの場合。詳細スペック・全対応機能等は公式HPの参照ください。


OPPO Reno10Pro 5GとXperia 5 IVで物理的に大きく違う・決定的に違う点を列挙してみると、

・Xperia 5 IVのほうが小さく、軽い
・Reno10Proはnano SIMが2枚使える(物理SIM×2+eSIM仕様)
・充電速度はReno10Proのほうが圧倒的に速い
・Xperia 5 IVはワイヤレス充電が使える
・CPU性能はXperia 5 IVのほうが圧倒的に高い
・本体保存容量はReno10Proのほうが圧倒的に大きい
・Xperia 5 IVならmicro SDカードが使える
・カメラセンサーはReno10Proのほうが大きい
・防水防塵性能はXperia 5 IVのほうが上

などが挙げられます。どの部分を重視・優先するかは人それぞれの判断基準となりますが、Xperia 5 IV/Reno10Pro5Gでは基本機能が大きく違う部分が上記の通りたくさんあります。

例えば、電池の持ち時間はXperia 5 IVもOPPO Reno10 Pro 5Gもそれほど大きな違いはないものの、充電に掛かる時間はReno 10 Proのほうが圧倒的に速いという特長があります。これはReno10Pro 5Gの一番のウリです。

OPPO Reno 10 Proはフル充電に掛かる時間がわずか約28分、5分間の充電で2時間ものゲームプレイが可能になるという超急速チャージが使えます。これは最新のXperia (2023年モデル)でも勝てない仕様です。

一方で、OPPO Reno 10 Pro 5Gに搭載されているCPU「Qualcomm Snapdragon 778 5G」というチップは2023年の最新パーツではありません。ゲームが出来ないほど性能が低いわけではないものの、2023年時点からみて「ハイスペック」といえるかどうか微妙なラインです。

ベンチマークスコアで比較するなら、

Antutuスコア(ver.9.x) 搭載CPU/目安
100万点~120万点前後
Snapdragon 8 Gen 2
/2023年の最高峰機種
[Xperia 5 IVはココ]
90万点~100万点前後
Snapdragon 8 Gen 1
/2022年の最高峰機種
70万点~80万点前後 Google Tensor G2
Snapdragon 888

/2021年のハイエンドクラス
60万点~70万点前後 Google Tensor G1
Snapdragon 865

/2020年のハイエンドクラス
[Reno10Pro 5Gはココ]
50万点~55万点前後
Snapdragon 778・
Snapdragon 855

/2019年のハイエンドクラス
35万点~40万点前後 Snapdragon 765 5G・
Snapdragon 695 5Gの水準

/2021-2023年のミドルクラス
30万点~35万点前後
Snapdragon 690 5G
/2021年のミドルクラス
25万点~30万点前後 Snapdragon 480
/2022年のエントリーモデルクラス

*数字はあくまで目安です。

このように、Reno10ProのCPUではXperia 5 IVのようなハイエンドクラスには遠く及びません。Reno 10 Proの性能は3~4年前のハイエンドクラス相当だと言えます。

数世代古いスマートフォンから買い替え/定価3~4万円以下の格安スマホの性能でも満足できる(ゲームはあまりしない)のであれば、Reno10Pro 5Gの性能でも特に問題は感じない場合もあるでしょう。

さらに別の問題として、Xperia 5 IVのようなハイエンドクラスのCPUは発熱・電池消耗が大きいという欠点もあります。


前出のスペックデータでも分かる通り、OPPO Reno10Pro 5Gのほうが電池容量が小さいにもかかわらず、連続待機時間はXperia 5 IVより長く保ちます(電池持ちは環境や設定により変動します)。

高処理CPUを必要としないソーシャルゲームを長く遊びたいならOPPO Reno 10 Proのほうが向いている可能性があったり、3D描写の多いアクションRPGを遊ぶならXperia 5 IVのほうが向いていることもあるため、ゲーム体験を重視するユーザーは選ぶポイントを明確にしましょう。

カメラ性能については、「ソニー」と「OPPO」のメーカーによる違いが大きいです。

どちらの機種も初心者向け/数世代古いスマホから比べれば綺麗な写真が誰でも撮れる高性能なカメラだと言えます。一方で、OPPO Reno10Pro 5G・Xperia 5 IVに使われているカメラは2023年時点で最高峰というレベルではありません。

メインカメラのセンサーのサイズ・画素数ははXperia 5 IVよりReno10Pro 5Gのほうが大きいものの、センサー・画素数が「カメラの良さ」のすべてを決めるわけではありません。SonyとOPPOでは画像処理の傾向がかなり違うため、好みの差も出るでしょう。

何よりもカメラ性能を重視したいというのなら、2023年の最新ハイエンドモデルから(値段は高いですが)選ぶべきです。

関連記事:[実機レビュー]4800万画素カメラXperia1V(2023)とiPhone14Pro 写真がキレイなのは?望遠・暗所比較

Xperia 5 IVとReno10Pro 5Gの価格比較・安い白ロム

モデル 通常定価 最安値クラスの白ロム情報
Xperia 5 IV
A204SO
115,200円 楽天市場 らいぶShop」で
未使用5.6万円~
OPPO Reno10 Pro 5G
A302OP
80,640円 楽天市場」で
未使用4.6万円~

*価格は記事執筆時点のもの。最新価格は各販売ページで確認してください。

2023年10月時点において、Xperia 5 IVは定価の半額以下で買える未使用白ロム(本体のみの二次流通)がゴロゴロしています。一方で、OPPO Reno10 Proも発売間もない時期ながら、定価から何万円も安く購入可能です。

Xperia 5 IV/OPPO Reno 10 Pro 5Gの良いところ・悪いところを理解して、安売りされている価格で満足できるかどうか判断しましょう。

2023年2大投げ売りスマホ Xperia 5 IV・Reno10Pro5Gスペック比較・価格