2020年4月8日から一般向け正規サービスが開始された楽天の自社回線携帯電話サービス「楽天モバイル」では、Apple iPhoneを含む他社が販売するスマートフォン・デバイスは動作保証の対象外となっています。
一方で、楽天モバイルが販売する自社回線(MNO)に対応したスマートフォンは何も楽天モバイルでしか使えない、というわけではありません。
楽天モバイルの自社回線では一般的に「1.7GHz帯」(1.8GHzと表記される場合もあり)や「バンド3」と表記される周波数帯の電波を使っています。
この「バンド3」に対応する=楽天モバイルの自社回線で使えるという意味ではありませんが、2021年3月時点において楽天モバイルプランで動作確認をしている機種については、すべてバンド3に対応しています。
一般的にスマートフォンは1台で複数の周波数帯(バンド)に接続できるようになっており、楽天モバイルが販売するスマートフォンも、たくさんのバンドに対応しています。
楽天モバイルの自社回線/パートナー回線のネットワークで使う場合は、楽天モバイルが販売する正規の動作保証機種を使っていれば問題ありませんが、SIMカードの差し替えなどにより他社の携帯電話回線使いたい・海外でローミングではなく現地のSIMカードを調達して利用したい場合などを想定して、楽天モバイルの自社回線利用周波数帯以外の対応状況を確認しておくことも重要です。
対応バンドが多いスマホを買うメリットもし将来楽天モバイルから他社へ携帯会社の乗り換えたくなった時、乗り換え先の携帯会社が使うバンドに対応したスマホを持っていれば、端末は買い変えずそのまま使える可能性があります。以下で解説するように、楽天モバイルだけではなくドコモ・au・ソフトバンクの全てで使える機種もあります。
楽天モバイル販売機種 対応周波数帯一覧
2020年4月10日時点、楽天モバイルで動作確認が行われているスマートフォン全23モデルのLTE対応バンドを一覧にしてみました。
*それぞれ楽天モバイル公式サイトおよびメーカーのデータを参照してリストを作っています。より詳しい対応バンド/周波数帯、対応ネットワークについては楽天モバイルおよび各メーカーにお問い合わせ下さい(同一機種名でも型番により対応バンドが違うこともあります)。
上記リストのうち、色を付けたバンドは日本国内の大手キャリアで利用されている周波数帯を表します。
参照: キャリアの3G・LTE通信周波数帯(Band)一覧まとめ
追記:Rakuten miniのBand1問題について
2020年6月10日、楽天モバイルは販売済みのRakuten miniについて、一部のモデルから対応周波数が異なる仕様の端末を提供していたことを発表・謝罪しました。
Rakuten miniの新しい対応周波数は、以下のとおりです。
FDD-LTE:Band 3 (1.8GHz) / Band 18 (800MHz) / Band 19 (800MHz) / Band 26 (800MHz) / Band 28 (700MHz APT) / Band 4 (1.7GHz) / Band 5 (850MHz)
TD-LTE:Band 41 (2.5GHz) / Band 38 (2.6GHz)
[ 製造番号(IMEI)351676110356708 以前の製品] 上記に加えBand 1 (2.1GHz)に対応しておりますが、Band 4 (1.7GHz) / Band 5 (850MHz)/Band 38 (2.6GHz)には対応しておりません。
[ 製造番号(IMEI)351676110356716〜351676110680487 の製品] 上記に加えBand 1 (2.1GHz)に対応しておりますが、Band 4 (1.7GHz) には対応しておりません。
楽天モバイルの自社回線およびパートナー回線であるauの周波数帯に関わる変更ではありませんが、製造番号によって国内でも使われているBand 1に非対応のモデル(IMEIが351676110680488以降の製品)があることが発覚しました。
Rakuten miniをドコモのMVNOであるIIJmioのeSIMで使う場合、海外で使う場合などに影響がありえるため、購入時にはご注意下さい(なお、購入でロット番号を選ぶことは通常出来ません)。
詳しい楽天ミニの仕様・対応周波数については公式の表記をご確認下さい。
☆「楽天モバイル公式サイト:Rakuten miniスペック詳細」
楽天モバイル販売スマホの他社VoLTE対応状況
各キャリアが使っているバンドに対応している=その携帯会社で使えることを保証するものではありませんが、多くのSIMフリーとして販売されているスマホの場合は、それぞれのキャリアおよびMVNOで動作確認が行われていることもあります。
例えばソニーの小型スマホ Xperia Ace(楽天モバイルが販売するSIMフリーモデル)の場合、楽天モバイルだけではなくドコモ・au・ソフトバンクのVoLTEに対応しており、対応したSIMカードを挿入(および必要に応じてAPN設定)をすると通話機能・通信が使えます。
楽天モバイルが販売するSIMフリースマートフォンのうち、VoLTEの対応表は以下のようになっています。
VoLTE対応 |
楽天(MNO) | docomo |
au |
SoftBank |
Galaxy S10 | ○ | ○ | ○ | × |
Xperia Ace | ○ | ○ | ○ | ○ |
Galaxy A7 | ○ | ○ | ○ | × |
Galaxy Note10+ | ○ | ○ | ○ | × |
AQUOS sense3 plus | ○ | ○ | ○ | ○ |
AQUOS sense3 lite | ○ | ○ | ○ | ○ |
AQUOS sense4 lite |
○ | ○ | ○ | ○ |
AQUOS sense4 plus | ○ | ○ | ○ | ○ |
arrows RX | ○ | ○ | ○ | ○ |
nova 5T | ○ | ○ | ○ | ○ |
Rakuten mini | ○ | × | × | × |
Rakuten Hand |
○ | × | × | × |
Rakuteh BIG |
○ | × | × | × |
OPPO A73 |
○ | ○ | ○ | × |
OPPO3 A |
○ | ○ | ○ | × |
A5 2020 | ○ | ○ | ○ | × |
Reno A 128GB | ○ | ○ | ○ | × |
*2020年4月12日(2021年3月27日更新)時点。上記は規格としてVoLTEに対応しているということであり、動作保証をするものではありません。ソフトウェアのバージョンやモデルによって異なることもあります。利用するSIMカードやプランによって利用可否が異なることもあるため、通信会社各社にお問い合わせください。
2021年3月時点で実施されている楽天モバイルのプラン基本料金1年間無料はとても魅力的ですが、1年後に無料期間が終わった後も楽天モバイルを使い続けるか、他社に乗り換えるべきかの判断が必要になるでしょう。対応バンドの多いスマホを買っておけば、将来の選択肢が増えて節約の幅が広がるはずです。
楽天モバイルでは自社回線対応のスマホ購入サポートキャンペーンも実施中ですので、お得に買えるチャンスを逃さず、使いやすい・便利な機種を手に入れましょう。
楽天モバイルの5G対応機種・エリア
楽天モバイル(MNO)は2020年9月30日より5Gサービスを開始しました。
楽天モバイルの5G料金プランは4Gプランと全く同じで、先着300万名まで1年間無料(2021年4月7日で終了)で使う事が可能です。
シャープから発売中のAQUOS R5G、そして新発売となる楽天限定モデル「Rakuten BIG」があります。
Rakuten BIG(ZR01)は楽天5Gのミリ波とSub6に対応(Band n77 (3.8GHz) Band n257 (28 GHz) )しています。
楽天モバイルでは4G通信に関してはパートナーエリア(au)での接続もできますが、5G通信に関してはパートナーエリアでの接続は提供されていませんので注意してください。