格安スマホサービスの最大手の一つ「IIJmio」が2020年3月19日から提供を開始した、日本初のeSIMサービス「eSIMデータプラン ゼロ」の契約方法・料金プラン体系・使い方、そして通常の格安SIMとの使い分け・お得な契約方法を解説します。

IIJmioではすでに「ベータ版」としてeSIMプランを2019年より提供していましたが、2020年3月より正式なプランとして、新たな料金プランシステムと共にサービスインさせています。

「eSIM」とは、上記写真のように一般的なスマホに使われている物理的なSIMカードではなく、ウェブ上で申し込み・契約をするだけで情報がスマホに書き込まれ、すぐに通信が使えるようになる(登録処理にある程度の時間が掛かることはあります)というサービスです。IIJmioはeSIMを提供する日本初のサービス(2020年3月時点)としていますが、海外ではすでに普及し始めている先進的なスマホの契約手段の一つとなっています。

SIMフリーのAndroidスマートフォンでは物理的に複数のSIMカードを挿入し、DSDV/DSDVが出来るモデルも存在しますが、2020年3月時点で国内iPhoneのDual SIM対応はnano SIM+eSIMによるものであり、一方をeSIMプランで契約する必要があります(eSIMの対応・仕様は通信キャリア/販売国によって異なることがあります)。

eSIMを利用するためにはeSIMに対応した端末が必要です。eSIMの対応デバイスを持っていればすぐに契約をして使い始めることが出来る便利なサービスとなっていますので、「eSIMを体験してみたい!」「eSIMによる格安スマホプランを追加して料金節約をしたい」というユーザーは、IIJmioの正規eSIMプランまたはベータ版のeSIMプランのメリット・デメリットを把握して契約検討をしてみてください。

eSIMの対応機種

eSIMのプランを契約・利用するためには、iPhone・スマホがeSIMに対応した機種であることが必要です。eSIMに対応していない機種では回線契約をしても使うことが出来ないため、必ず事前に対応機種かどうかをIIJのサイトで確認してください。

2020年3月末時点において、動作確認がされているモデルは以下の通りです。

*2020年3月発売の iPad Pro( 12.9インチ第4世代, 11インチ第2世代)のWi-Fi+Cellularモデルでもデータ通信が利用可能なことが確認されています。

OSのバージョン、SIMフリーではない一部機種はキャリアのSIMロック解除が必要になることもありますので、対象機種の仕様をよく確認してください。

eSIMベータプラン/データプランゼロの料金体系

2020年3月時点において、IIJmioではeSIMサービスとして「eSIMベータプラン」と「eSIMデータプランゼロ」の2種類があります。

 

現時点でどちらのサービスも新規で契約することは出来ますが、契約後にベータプラン↔データプランゼロの変更はできないため(プラン変更したい場合は解約→新規契約をする必要あり。別途手数料が必要になるため)、利用用途に合わせてプランを選択してください。

種別/仕様 eSIMベータプラン eSIMデータプランゼロ
利用できるサービス ・データ通信:○
・SMS:×
・音声通話:×
・テザリング:○
・データ通信:○
・SMS:×
・音声通話:×
・テザリング:○
月額料金 6GBプラン:1,520円
(ライトスタートプラン)
基本料金:150円
1GB追加:300円
2GB以降:450円/GB
(最大10GBまで)
バンドルクーポン 繰越可
(付与された月の翌月末日まで)
繰越不可
(チャージした月の月末まで)

*それぞれ2020年3月26日時点、税別。より詳しい各プランの仕様はIIJのサイトを参照ください。

eSIMのベータプランとデータプランゼロでは、上記の通り月額料金・利用できる通信データ容量の仕組み・利用に必要なプロファイルの再発行に関わる仕様が大きく変更されています。

ベータプランでは月間6GBまで使えるプランが月額1520円から使えます。一方のデータプランゼロでは、基本料金自体には通信データ容量(パケットプラン)が含まれておらず、パケット容量を1GB単位で追加購入しないかぎり、データ通信が出来なくなっています(低速通信での利用も不可)

データ通信を使いたい場合には、以下のような料金が掛かることになります。

利用したいパケット量 eSIMデータプランゼロ eSIMベータプラン
データ通信を使わない 150円
(基本料金のみ)
6GBまで
定額1,520円
1GBまで 450円
2GBまで 900円
3GBまで 1,350円
4GBまで 1,800円
5GBまで 2,250円
6GBまで 2,700円
7GBまで 3,150円 6GB超過時、各種追加購入可能
・200円(税抜)/100MB
クーポンカード
・500MB 1,500円(非課税)
・2GB 3,000円(非課税)クーポンカード/セレクタブル
・1GB 2,300円(非課税)
・3GB 4,100円(非課税)
・5GB 5,400円(非課税)
8GBまで 3,600円
9GBまで 4,050円
10GBまで 4,500円

このように、ベータプランの場合は6GBまで使えるパケット容量が含まれており、実際に使った量が多くても少なくても定額です。一方、データプランゼロの場合は、利用したい容量に合わせて1GBごとに追加購入をする仕組みとなるため、必要な月だけ追加料金を支払えばよく、あまり使わない月の維持料金を安く出来るというシステムです。

ただ、上記表を見れば分かるように、データプランゼロで4GB以上の追加購入を毎月のようにしてしまうとeSIMベータプランよりも割高になり、一般的な他社格安SIMプラン相場に比べても高い支払い請求が発生することになります。

【他社の6GB前後のデータプラン 比較参考】

・eSIM データプランゼロで6GB使う → 2,700円
・eSIM ベータプラン(6GB)→ 1,520円
・OCNモバイルONE (6GBコース) → 1,380円
・ビッグローブモバイル(6GBプラン-ドコモ回線)→ 1,450円
・mineo (6GBプラン-ドコモ回線) → 1,580円

(各社税別、割引やキャンペーンを考慮しない基本料金)

このように、IIJmioのeSIMの基本料金は、特に他社に比べてパケット通信料の単価が安いわけではありません。データプランゼロの場合はあくまで「eSIMによる通信をあまり使わない/全く使わない月」があるようなユーザー向けのプランだと言えます。

eSIMならではの利点

料金面以外でのIIJmio eSIMプランを契約するメリットは、対象のiPhoneでDSDS (Dual SIM, Dual Standy)状態で使えることが挙げられます。

現在日本で正規販売されているiPhoneシリーズのうち、iPhone XS/XS max/XR, iPhone 11シリーズなどの最新機種はeSIMに対応しています。

そして、iPhoneは通常の物理SIMカード(nano SIMサイズ)は1枚しか挿入することが出来ないため、eSIM以外の回線契約・プランでは1台で2つの回線を同時に使うことは不可能です(海外では一部物理的に2枚のSIMカードを挿入できるiPhoneモデルもあります)。

音声回線はauやソフトバンクの回線を契約したまま、データ通信だけをIIJ mioのeSIMに切り替えて使うことが出来ます。これにより、他社回線の契約パケットプラン容量を小さい低料金の契約に変更して料金の節約をしたり、万一の通信障害発生が発生した際には、いずれかの一方の回線で通信を継続できるといったリスク回避手段としてもメリットがあります。

(2020年3月時点、IIJmioのeSIMはドコモ回線を使ったデータ通信プラン専用です。eSIM回線で音声通話は出来ませんので「DSDV」にはなりません。データ通信しかできないiPadでは通信回線を切り替えて使う、という使用方法になります)

また、eSIMは一般的な大手携帯通信会社での契約・格安SIMプランのウェブ申し込みとも異なり、eSIMなら物理的なSIMカードの発行・配送がないため、すぐに利用開始出来るというメリットがあります。

普通の格安SIMをネットで申し込みと、申し込み・契約審査→SIMカードの配送→SIMカードを受け取って設定してから利用開始、という流れになり早くても申し込みから利用開始まで数日を要します。

一方、eSIMの利用は申込み後すぐに契約登録が完了し、通信プラン(プロファイル)をスマホにインストールするだけで、即日利用開始が出来ます(メンテナンス時を除く)。

例えば普段は海外在住で一時的に日本に戻ってくる場合など、短期間の滞在時だけeSIMプランを申し込み、すぐにスマホでデータ通信が使いたい、というケースにもeSIMが適しています(IIJmioのeSIMには最低利用期間はありませんが、契約は1ヶ月単位。利用開始月は日割りです(初月解約を行った場合には、日割りではなく1ヶ月分請求発生)。携帯ショップに行く時間が勿体ない・SIMカード配送を待つ日数があると困る場合には、eSIMデータプランゼロが有利です(利用しない月が数ヶ月程度あっても、月額150円の支払いだけで回線を維持し続ける事もできる)。

IIJではeSIMのスマホセット販売は無し

IIJmioでは通常の物理SIMカードの契約時には、2020年3月時点でスマホ端末のセット値引きや還元セールを実施中です。

しかし、eSIMの申し込みに関しては現時点でeSIMが使えるスマホとのセット購入特典はありません。

関連記事:[期間限定&サイト限定]IIJmioへMNP契約 初期費用1円+スマホ一括100円+キャッシュバック増額キャンペーン

eSIM間のプラン変更/物理SIMカードの変更は不可

IIJmioのeSIMプラン「ベータプラン」および「データプランゼロ」は、現時点でそれぞれeSIM専用のプラン料金であり、通常のSIMカードが発行される通常プラン(ミニマムスタート、ライトスタート、ファミリープラン)へ変更することは出来ません

通常の音声プラン付きSIM、SNS機能付きSIMを使いたい場合には、eSIMプランからの”変更”は出来ず、また新規での契約手続きが必要となります。

物理的なSIMカードであれば自由に使いたい端末(スマホ)を入れ替えて使うことが出来ますが、eSIMの場合はプロファイルを再発行する場合は1回200円(SIMカード発行手数料として)が必要となるといった違いもあります。

契約月の月額料金は日割りとなりますので、月初めでも月末でも、どのタイミングで契約しても損得はありません。IIJmioのデータ通信専用プランには最低利用期間/短期解約違約金はありません。

物理的SIMカードが発行される通常の格安SIMプランとeSIMでは以上のように利用用途・利便性・料金的な損得感がやや異なります。eSIMの特性・特徴をうまく使いこなしてスマホ料金の節約・便利な使い方を考えてみてください。

続きを読む → [実体験レポート]iPhone11/Pixel4でeSIM契約(Dual SIM利用)をする方法・手順(申し込みからプロファイルインストールまで全体の流れ)

参考:Apple-eSIMでデュアルSIMを活用する

iPhone11でDSDS利用も可「IIJmie eSIMデータプランゼロ」通常の格安SIMとの違い/スマホ料金節約のコツ
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