2017年11月上旬発売予定(発売日:11月10日に確定)のドコモ冬モデルスマートフォン AQUOS sense SH-01Kの実機を一足早く触ってきましたので、新機種の性能・旧モデルとの違い・料金/価格の安さの魅力をレビューしたいと思います。
新機種AQUOS sense SH-01Kは一括3万円という安さだけでなく、対象プランで使い続ければずっと月額1,650円の割引が3年目・4年目以降も続く「docomo with(ドコモ・ウィズ)」の割引対象になりました。これにより2年毎に機種変更を続けなくても料金値引きが続き、長く使い続けてもおトク度が変わらない人気プランとなっています。
2018年4月時点でドコモウィズの利用回線数は200万契約を突破し、その中でもAQUOS sense SH-01Kはトップの人気機種となりました。
以下でたっぷりと解説していきますが、実際に使ってみるとAQUOS senseが多くのドコモユーザーに選ばれる理由が分ります。それは、「シャープ製である安心感」+「従来の低価格スマホのクオリティ/機能を凌駕する妥協のなさ」です。
もちろんもっと高価な最新・最上位モデルに比べて性能が高いわけではありません。しかし、スマートフォンに高性能さではなく「日常の利便さ・必要十分のパフォーマンス」を求めているユーザーにはどストライクな仕上がりになっていること人気の理由でしょう。
すでに家族がドコモでパケットシェアプランを使っているのなら、最安月額308円で維持することが可能になりますので小中高生などの学生が新しくスマホを買って持たせたい場合にも向いています(シェアグループ内の家族への通話料金は無料)。
[追加情報]2018年12月14日、次世代モデルのAQUOS sense2 SH-01Lが発売されました。SH-01KとSH-01Lの公式販売価格差はわずか1,296円で、カメラ機能や電池の持ちが向上しています。より詳しいSH-01L実機レビューはこちらで掲載中です。
ドコモ・ウィズを利用した月額280円維持プランについては以下の記事も参照ください。
☆「最安月額280円でスマホ追加契約が可能”docomo with”(ドコモ・ウィズ)割引のお得な運用方法」
AQUOS senseはワンランク上の格安スマホ
従来ドコモのシャープ・AQUOSスマートフォンブランドとしてはハイスペックな「ZETA(ゼータ)」シリーズと、低価格な「EVER(エバー)」シリーズがありました。シャープとしては名前に統一感がなく・ドコモ/au/ソフトバンクのそれぞれで販売される機種名がすべて少しずつ変えられる(実質の機種性能としてはほとんど同じものでも)という分かりづらいものでしたが、2017年のシャープスマホではコンセプトを統一した「AQUOS R」シリーズを3キャリアから同名・同スペックで出すようになりました。
このAQUOS senseはシャープのミドルスペック・低価格モデル帯を担うシリーズとして、2017年冬モデルとしてau(SHV40)からも同時期に発売されます。
AQUOS senseはハイエンドの「AQUOS R」とはブランドシリーズは異にしていますが、「AQUOS Rで取り入れたコンセプトを土台に、販売価格帯に比べて高いクオリティに仕上げた」とシャープの開発担当者さんが語っていました。今後は「R」と「Sense」の2ブランドで展開される予定となっています。
ドコモでの販売価格は一括3万円であり、2017年夏モデルのAQUOS R SH-03J(89,424円)のおよそ1/3の値段で買うことが出来る格安スマホですが、以下に見ていくようにコストを下げるためにチープになってしまいがちだった過去の低価格スマホから改良された端末になった、docomo with対象機種の中では高機能なものになり、3年以上前のハイスペックスマホから買い換えるのであれば、SH-01Kの性能でも違和感なく使えるものと思われます。
AQUOS sense SH-01Kのスペック比較
AQUOS senseの数値上としての性能を夏モデルAQUOS R(SH-03J)・旧モデルのAQUOS EVER(SH-02J)・2年前のコンパクト機種 AQUOS EVER SH-04Gと比べてみましょう。
モデル | AQUOS R2 SH-03K | AQUOS R SH-03J | AQUOS sense SH-01K | AQUOS EVER SH-02J | AQUOS EVER SH-04G |
---|---|---|---|---|---|
発売日 | 2018年6月8日 | 2017年7月7日 | 2017年11月10日 | 2016年11月 | 2015年6月19日 |
本体定価 | 95,904円 | 89,424円 | 30,456円 | 32,400円 | 54,432円 |
機種変実質価格 | 49,248円 | 25,920円 →20,736円 | - 8,424円 | 5,823円 | 10,368円 |
ディスプレイ | 6.0インチIGZO WQHD+ | 5.3インチIGZO WQHD | 5.0インチIGZO フルHD | 5.0インチIGZO HD | 5.0インチTFT HD |
OS | Android 8.0 | Android7.1 →8.0更新確定 | Android7.1 | Android6.0 →8.0更新確定 | Android5.0 →最終 5.0 |
CPU | スナドラ845 | スナドラ835 | スナドラ430 | スナドラ430 | スナドラ400 |
RAM/ROM | 4GB/64GB | 4GB/64GB | 3GB/32GB | 2GB/16GB | 2GB/16GB |
重さ | 181 g | 169g | 148g | 138g | 139g |
電池容量 | 3130mAh | 3160mAh | 2700mAh | 2700mAh | 2450mAh |
カメラ | 2260万画素(標準) +1630万画素(動画) | 2260万画素 | 1310万画素 | 1310万画素 | 1310万画素 |
ロボクル | 対応 | 対応 | 対応 | 非対応 | 非対応 |
HDR | 対応 | 対応 | バーチャルHDR | 非対応 | 非対応 |
防水/防塵 | ○/○ | ○/○ | ○/○ | ○/○ | ○/○ |
AQUOS senseは昨年モデルのAQUOS EVER SH-02Jと似たスペックを持っていますが、ところどころの機能がアップしています。では細かく違いを見ていきましょう。
ドコモウィズ用に”長く使える”スペックアップ
docomo withでは「2年以上長く使い続ける」ことで機種代の負担を軽減し、節約につなげるというコンセプトがあるため、AQUOS senseも従来機種よりも長く使い続けても便利・安心できるような調整が行われました。
従来の格安帯AQUOSスマホではメモリー(RAM)は2GB、ストレージ容量(ROM)には16GBを搭載してきましたが、SH-01KではRAM 3GB/ROM 32GBにアップしました。RAMが大きいほど複数のアプリを同時に動かしてもスムーズになり、ROMが大きいとたくさんの写真やアプリを本体に保存出来るようになります。もっと高い機種であれば64GB,256GBというパソコン並の保存容量がある機種もありますが、スマホカメラの写真なら数千枚が保存出来る容量です(保存数は写真の画質設定によって変化します)。
旧モデルのSH-02Jでは本体の横に指紋認証ボタンを搭載していましたが、AQUOS senseではAQUOS Rと同じくディスプレイ画面の下に移動しました。本体の横にある場合は手で持ち上げた状態ですぐにロック解除出来るというメリットがある反面、机に置いたままだとちょっと使いづらいというケースもありますので、スタンダードな位置に戻ったと言えそうです。
物理ボタンではなくタッチ式なので、そっと触るだけですぐにロック解除が可能です。
その他のデザインは旧機種のAQUOS EVERとよく似ており、5インチサイズのほどほどな大きさ・ラウンド形状で持ちやすいデザインになっています。旧モデルのSH-02Jはドイツで開催された「2017年 iFデザイン賞 プロダクトデザイン部門」を受賞しており、そのデザインをそのまま踏襲したものとなっています。
背面の素材はSH-02Jから変更され、より滑りにくいものになりました(何の素材で出来ているかは触ってもよく解りませんでしたが、メタル素材やガラスではなく、何らかのコーティングがされた強化プラスチック系かと思われます)。
なお、ドコモ向けの専用カラーとして「シャンパンゴールド」「フロストラベンダー」の2種が用意され、ドコモでは全4種類が販売されます。
従来モデルではHD(1280×720ドット)だったディスプレイから、SH-01KではフルHD(1920×1080ドット)に変更され、さらにAQUOS Rから採用された「リッチカラーテクノロジー」を引き継いだ綺麗な画面がSH-01Kの大きな魅力の一つとなっています。
IGZOディスプレイでは色の綺麗さ・鮮明さだけでなく、パネルに使われるトランジスタのサイズが一般の液晶より小さくすることが出来るため、より少ない明るさのバックライトで見た目を明るくすることが可能であり、省エネ性能に優れています。
バーチャルHDRとは、2017年モデルのスマホで増えてきた「HDR(ハイダイナミックレンジ)コンテンツ」のように、色の幅を広く・コントラストを綺麗に表現することが出来る動画技術に対し、HDRコンテンツではない普通の画質の動画を綺麗に再生する機能です。
HDRのコンテンツはドコモの動画サービスdTVでも配信されていますが、対応しているのはまだまだ一部の動画だけです。一方で、バーチャルHDRを搭載したAQUOS R, AQUOS senseであればYoutubeなどの一般的な動画もHDR相当のクオリティで再生出来るようになります。つまり、普段から見ている動画がすべて綺麗な色合いのものに変わるということであり、高価なHDR対応スマホを買わなくてもストリーミング再生を楽しめます。
AQUOS sense SH-01Kでは初期OSにAndroid 7.1を搭載していますが、長く・安心して使えるようにシステムのアップデートが予定されています。
2017年10月時点で最新のOS「Android 8.0 Oreo」への更新も確定しています。
過去のAQUOSスマホはキャリアアプリの影響でSH-04Gは一度もOSバージョンが更新されることなくサポートが終了しましたが、これからの機種は比較的長くOSの更新も提供する予定ということです(ただしAndroid Oneのようにアップデートが保証されたものではありません)。
AQUOS sense SH-01Kでは旧機種と同じ1310万画素 F2.2のカメラを搭載しており、はっきり言って最新のハイエンドモデルスマホのカメラ性能を持つ機種には及ばない機能性・性能性となっています。しかし、画素数はAQUOS EVER SH-02Jと同じでも、AQUOS Rのカメラ開発時に使った新しい画像処理エンジンに変更したため、明るく綺麗な写真になります。
このサンプルは・・・横浜のみなとみらいですね。これはイメージ図ですが、逆光で暗くなっている部分がより明るく、くっきりと見えるようになっています。
AQUOS EVERと同等のカメラを持った AQUOS L(SHV37)で撮影したサンプルは当サイトでも掲載中です(参照:AQUOS L(SHV37)のカメラ性能 雪景色の京都を撮影して機能をチェック)。
よりきれいな写真が撮りたいのならハイエンドモデルのAQUOS Rを買うことをオススメしますが、日常的な写真をスマホの画面上で見るだけならSH-01Kでも十分綺麗なものになるはずです。
ドコモでは同梱はされていませんが、声に反応して向きを変える専用卓上ホルダー「ロボクル」に対応します。
(画像はAQUOS R+ロボクルです)
ロボクルで充電しながら、インカメラでユーザーを捉えていろんな情報をしゃべります。
AQUOS sense専用のカバーとしてちょっと面白いフリップケース「Frosted Cover(フロステット カバー)」がドコモセレクトで購入できるようになります。
Frosted=霜が掛かった・つや消しの、という意味のカバーであり、半透明なフリップ部分をディスプレイに重ねたままで通知表示を確認出来るというプライバシー保護のための特殊カバーです。
管理人も実際に実物で操作をしたのですが、「ロック状態で横のロックボタンを押す」→「画面が曇った状態で点灯する」→「通知が出ているあたりをタッチする→タッチしたところだけ文字が見えるようになる」→「数秒経つと再び曇って見えなくなる」という動作をします。これにより、通知画面の内容を横から盗み見られる可能性が減り、プライバシー保護になるという仕組みです。
原理としては実際にフリップカバーが曇る(色が変わる)のではなく、Frosted Coverを装着していることをスマホ本体で感知し、スマホのディスプレイ自体が曇ったように表示される(つまりアプリで制御している)だけです。カバー越しにタッチが可能なので、いちいちカバーを開いて操作する手間が省けます(指紋認証はカバー越しには使えないので、ロック中ではそのまま全ての操作をすることは出来ません)。
AQUOS senseの価格・割引
AQUOS sense SH-01Kでは、従来のように機種に対する割引(月々サポート・端末購入サポート)の補助はありません。本体価格は一括または分割支払いが出来ます。
支払い方法 | SH-01K |
一括払い | 30,456円 |
24回払い | 月額1,269円×24回 |
機種代金とは別に、docomo withの割引が月額1,650円で続くため、実質マイナス8,424円となり、旧モデルを使い続けるよりも毎月の利用料金を安くすることが出来ます。
より詳しいドコモウィズのプラン運用は「最安月額280円でスマホ追加契約が可能”docomo with”(ドコモ・ウィズ)割引のお得な運用方法」で解説してます。この他にAQUOS sense 購入時には「ドコモの下取りプログラム」を使うことが出来ますので使わなくなった古いスマホを下取りに出して還元を受けたい人は使えます。
ドコモの公式オンラインショップでSH-01Kを事前に予約してから購入すると100名に1人10000円相当のdポイントがあたるキャンペーンや、頭金が無料・Xiスマホの機種変更なら事務手数料も無料になる優遇特典がありますので、SH-01Kへの機種変更を考えているのならウェブショップで事前に予約しておきましょう。
☆「ドコモウェブサイトでAQUOS sense SH-01Kを詳しくみる/予約する」
詳しいオンラインショップの使い方は以下のページの注文手順・機種変更の流れを参照ください。