2020年代にサービスが終了する予定のFOMAガラケー(3Gサービス専用端末)から、これからもずっと使えるドコモの最新ガラケーに買い換えようと考えている人向けに、2019年夏時点で発売されている新型のドコモケータイ arrowsケータイ F-03L/AQUOSケータイ SH-02L・SH-01J/P-smart P-01Jの4つの折りたたみ式ガラケーを使い比べた感想・それぞれの違いを評価してみます。
ドコモガラケーにはカード型携帯 KY-01Lもありますが、あの子はまた別ジャンルのデバイスですので・・・今回は比較対象からは外します。カードケータイについて詳しい使い勝手・レビューを見たい方は「ドコモカード携帯 KY-01Lの良いところ・不満点、出来ること/出来ないこと 全まとめ」を参照ください。
なお、これから比較する4機種のうち、AQUOSケータイ SH-01J(2016年モデル)はすでに生産終了・販売終了となっており、ドコモ公式サイトでは取扱終了済みで新たに機種変更することは出来ませんのでご了承ください。2019年時点で購入可能なガラケーモデルは「F-03L」「SH-02L」「P-01J」「SH-03L(SH-02Lのカメラ無しバージョン)」「カードケータイ KY-01L」の5モデルがすべてです(シニア携帯・キッズ携帯を除く)。
☆「ドコモのガラケー機種変更 2019年7月時点で買える機種・価格一覧」
ドコモガラケーの大きさの違い
折りたたみガラケーと言えば一般的なスマホよりも小さく、ポケットに入れて気軽に持ち運べるのがメリットの一つ。ほとんどのスマホではズボン・胸ポケットに入れると動きにくくなるほど嵩張ったり・はみ出たりしてしまい、板の形状に強い圧力を掛けると本体が曲がったり・ガラスパネルが割れて危険です。
一方、ドコモの折りたたみ携帯は令和の時代になっても、昔のガラケーから何も変わらないデザイン・サイズ感を維持しています。
上の写真は左から、P-01J・F-03L・SH-01J・SH-02Lとなっています。パット見でデザインはそれぞれ異なるものの、大きさという点ではあまり変わりません。
折りたたんだ場合の縦の長さも、ほぼ同じです。
閉じた大きさが同じなら、開いても勿論ほとんど差はありません。
縦も、横も、厚みも、ほとんど同じです。
それぞれの大きさを数値で表すと、
モデル | 縦幅 | 横幅 | 厚さ | 重さ |
F-03L | 113 mm | 51 mm | 15.8 mm | 133グラム |
SH-02L | 115 mm | 51 mm | 17.2 mm | 125グラム |
SH-01J | 113 mm | 51 mm | 16.7 mm | 132グラム |
P-01J | 113 mm | 51 mm | 17.4 mm | 132グラム |
(それぞれドコモ公称値。実際には誤差・個体差があります)
数字で見比べると厚みに関しては最大1.4mmほどの差がありますが、4台を並べてみても・持ち比べてみても体感として大きな差を感じることはありません。
本体の重量としては2019年製シャープ携帯 SH-02Lが最軽量。他のモデルより7グラムほど軽いため、持ち比べると「確かにちょっと軽いかな?」と感じられます。
ただ、サイズ的には富士通のF-03Lが最も薄く、パネルの両サイドが滑らかにカーブしているため、持ち易さでは一番小さく感じられます。
(F-03L:ディスプレイ裏側のパネルが「edge」なデザインに)
サイズに関しては差が小さく、ドコモの新型折りたたみ式携帯を「どれが軽いか?」「どれが小さいか?」という観点で選ぶ必要はほぼありません。どれを選んでもサイズ・持ち易さはほとんど同じ、という結論です。
それでも強いて4モデルのなかでサイズ感に関して優劣をつけるなら、
・一番軽いのはシャープ AQUOSケータイ SH-02L
・形状的に持ちやすいのはarrowsケータイ F-03L
という評価になります。
ボタンの形状・サイズ
スマホではなく折りたたみガラケーを愛用するユーザーでは、「タッチパネルではなく物理テンキー・ボタンで操作したい」という人も多いでしょう。
ドコモの最新ガラケーも、そのあたりはバッチリです。
(P-01Jのボタン)
(F-03Lのボタン)
(SH-02Lのボタン)
(SH-01Jのボタン)
写真で見ても分かるように(あるいは分からないように)、どの機種もほとんどボタンの形状・配置は同じです。いずれも凹凸のあるボタンでプッシュのしやすい形状を採用しています。
この4台のなかで、旧モデルのシャープ携帯 SH-01Jは「タッチクルーザー」という機能に対応しています。
SH-01Jのテンキー部分はノートパソコンのタッチパッドのように、メニューキーから数字キーのあたりをタッチ・スライドさせることで、ケータイ画面にマウスカーソルを表示させて操作をすることが出来る特殊な機能です。タッチクルーザーは後継機のSH-02Lでは廃止されてしまったため、カーソル操作が必要なウェブサイトやアプリを使いたい場合にはSH-01Jが優れていました。
関連記事:[裏技的]ドコモ AQUOSケータイ SH-01Jでアマゾンビデオを見る方法
背面サブディスプレイの違い
折りたたみ式ガラケーと言えば、通常の画面のほかに背面に着信や時計を確認出来る小さなサブディスプレイを搭載しているモデルがほとんどです。この機能もピックアップしている4機種はすべて対応しています。
メインディスプレイはいずれも3.4インチサイズで変わらないのですが、サブディスプレイに関してはデザインの違いの影響もあり、特徴があります。
まずP-01Jでは本体の中央ではなくやや右に寄ったシルバーカラーのデザイン部分が半透明なパネル表示部になります。
折りたたんだ状態でサイドボタンを押すと、時計のみ・歩数表示・日時表示などを切り替えることが出来ます(この表示変更は4機種ともにj共通)。
シャープ SH-01J(旧モデル)の場合は、中央に横向きにサブディスプレイが埋め込まれています。
新型 SH-02Lも中央にパネルがあることはSH-01Jと同じなのですが、パネルが大きく・クリアカラーでおしゃれになりました。
(左2016年モデル SH-01J, 右 2019年モデルSH-02L)
一方、富士通のF-03Lは横ではなく縦のサブディスプレイ表示です。
なぜF-03Lだけが縦表示のサブディスプレイを搭載しているかというと、卓上ホルダーの充電スタイルに合わせているためのようです。
F-03Lは上の写真のように、本体を縦に立てかけて充電しますので、サブディスプレイも縦表示のほうが見やすいです。
AQUOSケータイの卓上ホルダーは横向きですので、サブディスプレイも横向きに配置されているというわけです。
どちらが便利なのかは微妙なところですけれど、これはメーカーのデザインによる特徴ということで好みに合わせて選んでみてください。
サブディスプレイの見やすさについては、それほど大きな差はありませんが、コントラストが強い(背景が暗いため)SH-01Jの視認性が高いように感じます。ただ、オシャレ感という意味では他の3機種のサブディスプレイのほうがかっこいいです。
2019年7月20日時点で、ドコモの販売価格はSH-02L/F-03L/P-01Jすべて同額となっています(カメラレスのSH-03Lだけ少し安い)。これまでドコモの古いガラケーを使ってきたユーザーであればこの上記4機種のいずれに機種変更しても操作感や機能はほぼ変わらないはずなので、あとは細かいデザインの好み・メーカーの特徴を中心に選ぶのが良いと思います。
各機種の細かいレビューは下記ページを参照ください。それぞれすべて実際に購入して使った評価・レポートを書いています。
☆「2019年モデル arrows F-03Lの実機レビュー」
☆「2019年モデル AQUOSケータイ SH-02Lの実機レビュー」(SH-01Jとの比較あり)
☆「2018年モデル カードケータイの実機レビュー」
☆「2016年モデル P-01Jの実機レビュー」