ドコモの2017年冬モデル 12月8日発売の富士通製スマートフォン arrows NX F-01Kを入手しましたので、「国産」・「画面が割れにくい」・「安心」をアピールする新機種がどんなものなのか、徹底的にチェックしてみたいと思います。
arrows NXシリーズは旧モデルから数えて・・・もう何代目になるのか分からないくらい同じ名前のシリーズ名を継続していますが、2017年最新モデルは「F-01K」が型番になり、ドコモだけが扱う専用モデルです。
細かいスペック・価格を先に公式サイトでみたい人はこちら→「NTTドコモ arrows NX F-01Kの価格・スペックをみる」/ 2019年2月8日~価格改定により機種変更でも一括648円セール中
ページの目次
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arrows NX F-01Kの各種データ
主なスペックデータ
ディスプレイ | 5.2インチフルHD | OS | Android 7.1(発売時) |
サイズ | 149 × 72 ×8.1 mm |
カメラ | メイン2300万画素/ サブ500万画素 |
重さ | 154グラム | CPU | SDM660 |
バッテリー | 2,580mAh | 接続 | 下り最大450Mbps |
RAM/ROM | 4GB/32GB | セキュリティ | 指紋認証 虹彩認証 |
arrows NX F-01Kのスペックデータで注目すべき突出した機能は、はっきり言って、特にありません。詳しくは後述しますが、処理能力や電池の持ち・カメラの画質などを他社の最新・ハイエンドモデルと比べると、F-01Kはやや控えめの機能になっています。
しかし、実用上のレベルで機能性が低い・能力が少ないというものではなく、従来モデルからは大きく性能アップしたハイスペックモデルに分類される性能を有していると言えるでしょう。
富士通のスマホは数世代前から最新鋭の機能・性能よりも、使い勝手を重視して開発されるようになっていますので、そのあたりのメリット・魅力を以下では詳しく取り上げましょう。最先端の機能・革新的なデザインや超ハイエンドモデルが欲しいのなら、他の2017年冬モデルスマホを選んだほうが楽しめると思います。
☆「ドコモ 2017年冬-2018年春モデルスマートフォン」
主な対応機能・特長
防水/防塵 | IPX5/8 IP6X MIL規格23項目対応 |
おサイフケータイ | 対応 |
テレビ機能 | ワンセグ/フルセグ |
ハイレゾ | 対応 (ONKYO監修) |
外部ストレージ | micro SD(XC) 最大256GB |
生体認証 | 指紋認証 虹彩認証 |
ズーム/ スクロール |
Exlider 【F-01Kだけの新機能】 |
arrows NX F-01Kでは、一般的なスマホに搭載されている一通りの機能がすべて盛り込まれています。逆に使えない機能としてはワイヤレス充電・赤外線通信やデュアルレンズカメラ、スタイラスペン、iPhone X専用の「Face ID」など一部の機種にしか搭載されていない各社の新機能くらいです。
F-01Kの外観・デザイン
ではarrows NX F-01Kの実機デザインをチェックしましょう。今回レビューするのは一番人気のBlue Black(ブルーブラック)です。
ブルーブラックというなの通り、若干青みがかった色合いで、かなり濃い紺色といった感じです。ディスプレイ面以外はマットな質感であり、サイド・バックパネルに目立つ指紋が付くことはありません。
正面からの見た目では、ディスプレイの下に大きくドコモのロゴが・・・。旧機種でもそうでしたが、ちょっと目立ちます。ベゼルレスデザインではないため、画面サイズのわりに流行の機種に比べるとやや縦長。
指紋認証センサーのボタンは本体の左側に配置されています(F-01Kの指紋認証・セキュリティについては後述します)。
ディスプレイ前面に2個のスピーカー・ホームボタンの位置といい、Xperia シリーズに似てきています(参考:XperiaXZ1実機レビュー SO-01Kはゲーマー向きスマホ 長時間プレイでも発熱少なく超ヌルサク)。
しかし、この指紋認証内蔵のボタンは「Exlider(エクスライダー)」というユニークな操作機能に対応していますので、Xperiaとの差別化は出来ているでしょう。
ブラックブルーの場合は薄いゴールドのボタンカラー。ボタンの枠は金属光沢があり、キラリと光る高級感のあるおしゃれなデザインです。ボタンの周りは一段凹んだデザインになっており、片手で持った時に使いやすくなっています。
背面も目立つ特徴はないものの、斜めのラインが入ったサラサラとした強化樹脂パネル(ガラスと樹脂の特殊コーティング)が使われています。
カメラレンズは1個のみ。レンズは飛び出しておらず、フラットでシンプルな印象です。
SIM/micro SDカードのスロットは本体の左側にあり、取り出しピンはなくても、爪を引っ掛けて取り出せるようになっています。
そして、F-01Kにはストラップホールがあります。F-01Kは頑丈な作りにはなっていますが、ストラップを併用すればさらに落として壊れるリスクを避けることが出来そうです。これまでガラケーをネックストラップなどを付けて常にすぐに取り出せる・使える状態にして運用してきたユーザーでも、スマホに買い換えても同じ使い方が出来るのはメリットと言えるかもしれません。
旧モデルからの進化/変更点
1世代前のarrows NX F-01J(2016年モデル)および2世代前のF-02H(2015年モデル)とスペック・機能面での進化点をチェックしてみましょう。
項目 | F-01K | F-01J | F-02H |
発売日 | 2017.12.08 | 2016.12.02 | 2015.12.04 |
画面 | 5.2インチ FHD |
5.5インチ FHD |
5.4インチ WQHD |
サイズ(縦×横 ×厚さ) |
149×72 ×8.1mm |
156×75 ×7.7mm |
154×75 ×7.9mm |
利用可能時間 | 120時間 | 120時間 | 99.6時間 |
電池容量 | 2,580mAh | 2,850mAh | 3,390mAh |
CPU | スナドラ660 | スナドラ625 | スナドラ808 |
RAM | 4GB | 3GB | 3GB |
ストレージ | 32GB | 32GB | 32GB |
カメラ (メイン/サブ) |
2300万画素 /500万画素 |
2300万画素 /500万画素 |
2150万画素 /240万画素 |
重さ | 154グラム | 169グラム | 164グラム |
F-01Kでは1年前・2年前のモデルから比べて、大きなスペックの変更がありました。
まずディスプレイのサイズが5.2インチに小さくなり、解像度もフルHDに抑えてあります。2年前のモデルでは2K解像度になったのですが、ディスプレイの解像度が上がると消費電力が増えるため、F-02Hは電池の持ちが悪かった印象があります。
新モデルになるにつれ、バッテリー容量もどんどん小さくなっています。これは本体の軽量化を狙っているのだと思いますが、電池容量は小さくなってもCPU・OSの省電力設定が向上しているため、実利用可能時間はおよそ120時間と長めの数値を実現しています。
バッテリーが小さく・画面も小さくなったために本体も10グラム以上軽くなりました。5.2インチあるためコンパクト機種(~4.5インチ前後)よりは大きいものの、サイズに比して軽量感があります。背面にガラスパネルを使ったスマホのようなずっしり感・重厚感がなく、気安く持ち運べるという印象です。
また、RAM(メモリ)容量が富士通スマホでは初めて4GBになりました。今は4GBが標準と言えるためこれも特筆すべきほどの性能では無いながら、旧機種から比べればスムーズなアプリ動作が期待できる進歩です。
RAMの空き容量は初期状態・起動直後で1.9GBほどでした。
ストレージは変わらず32GB。ソニーのXperiaは2017年モデルから64GBに変わったのですが、microSDカードが使えるとは言え、ここは少し惜しいところ。
数字として現れていない変更点
F-01JまではUSBの接続が通常のmicro USB(B)でしたが、F-01Kでは裏表のないType-C USB接続(キャップレス防水)になりました。Type-Cはこれからの標準規格と言えるもので、すでに多くのスマホがType-Cに切り替わっています。
また、バッテリーがQ.C.(クイック・チャージ) 3.0対応の急速充電が可能になりました(従来モデルはQC2.0)。電池容量も変わっているため一律での比較は出来ませんが、急速充電に対応したACアダプタ05/06を使うと、約130分で充電出来ます。
*F-01Kの購入セットには充電用ケーブルは含まれていませんので、必要に応じてType-Cケーブル・変換アダプター付きのACアダプタを購入してください。純正アダプタはオンラインショップでも取扱いがあります。
☆「ドコモオンラインショップ ACアダプタ06(急速充電・Type-C接続用)」
他メーカーとのベンチマーク比較
Ver6.2 | arrows NX F-01K |
Xperia XZ1C SO-02K |
Xperia XZ1 SO-01K |
Galaxy Note8 SC-01K |
|
トータルスコア | 111830 | 163508 | 171985 | 177323 | |
3D | トータル | 29378 | 59618 | 69739 | 74256 |
3D Garden | 11179 | 15587 | 27032 | 29384 | |
3D Marooned | 18199 | 44031 | 42707 | 44872 | |
UX | トータル | 40155 | 56703 | 57972 | 54702 |
Data Secure | 7144 | 7929 | 8025 | 7653 | |
Process | 7012 | 8525 | 8547 | 7506 | |
Strategy Games | 10717 | 12655 | 12695 | 11709 | |
Image Process | 11389 | 23039 | 22294 | 22412 | |
I/O Performance | 3893 | 4555 | 6411 | 5422 | |
CPU | トータル | 33985 | 38871 | 36103 | 377943 |
Mathematics | 9086 | 10195 | 10198 | 9786 | |
Common Use | 9825 | 11623 | 11586 | 11852 | |
Multi-Core | 15074 | 17053 | 14319 | 16305 | |
RAM | 8312 | 8316 | 8171 | 10422 |
Xperia XZ1, Xperia XZ1 Compact, Galaxy Note 8はハイエンドモデル用のSnapdragon 835を搭載していますので、ミドル・ハイスペック用のSDM660を採用したarrows NX F-01Kでは数値的にやや劣りますが、実際の使用感ではF-01Kの処理能力があればどんなアプリ・ゲームでも快適に動くレベルに到達しています。
旧モデルのF-01Jに比べると、Antutuベンチスコアは2倍くらいアップしています。F-01Jでは動きが悪かったゲームアプリも、F-01Kならスムーズに動くことが期待できます。
試しにいくつかのゲームを入れてみました。どうぶつの森・アズールレーン・アイドルマスターシンデレラガールズの3Dリッチモードでもスムーズに3Dアニメーションが再生されています。
*スマホの性能はベンチスコアが高ければ良いというものではありません。アプリとの相性・メーカーのシステム制御によってスムーズに動作するかどうか変わります。Antutuベンチスコアはあくまでも一般的な比較参考レベルとして利用してください。
富士通スマホとの機能比較
現在発売中の低価格arrowsシリーズ「arrows Be F-05J」とのスペック比較です。
項目 | arrow NX F-01K |
arrows Be F-05J |
発売日 | 2017.12.8 | 2017.06.01 |
画面 | 5.2インチ FHD |
5.0インチ HD |
サイズ(縦×横 ×厚さ) |
149×72 ×8.1mm |
144×72 ×7.8mm |
利用可能時間 | 120時間 | 105時間 |
電池容量 | 2,580mAh | 2,580mAh |
CPU | スナドラ660 | スナドラ410 |
RAM | 4GB | 2GB |
ストレージ | 32GB | 16GB |
カメラ (メイン/サブ) |
2300万画素 /500万画素 |
1310万画素 /500万画素 |
重さ | 154グラム | 141グラム |
生体認証 | 虹彩/指紋 | 非対応 |
テレビ | フルセグ | ワンセグ |
ドコモの夏モデルとして発売されたarrows Be F-05Jは、購入時に月々サポートではなく、料金プランからずっと1,500円値引きが続く新しい割引方式「docomo with」の対象機種です。F-05Jの本体価格は2.8万円と安くなっている反面、性能もエントリーモデルでした。
F-05Jに比べるとF-01Jはあらゆる点で格段に高い性能を有しています。性能を気にせず、安いスマホが欲しいのならF-05Jもいいですが、万能系の高性能スマホが欲しいならF-01Kでしょう。
F-05JもF-01Kと同じく頑丈さをウリにしている機種なので、携帯電話としての基本的な機能だけを求めるならオススメできます。
関連記事:ドコモ2017年夏 格安スマホarrows Be F-05Jの魅力 2年経っても買い換えず続く「安さ」と「安心」
F-01Kの価格・割引情報
arrows NX F-01Kの公式価格は以下の通りです。
F-01K 価格 | 新規/機種変更 | MNP |
本体価格 | 月額3,672円×24回 総額88,128円 |
|
月額割引 | 月々サポート |
— |
一括値引き | 2/1より 87,480円引き |
87,480円引き |
実質負担額 | 一括648円 |
一括648円 |
*ドコモ公式ウェブサイトの価格(2019年2月8日~、全オーダー一括648円化)。月々サポート以外の割引・キャンペーン各種を使うことによってもっと実質的な負担を安く・還元を受けることも出来ます。
また、FOMAからの契約変更を伴う機種変更の場合も2018年8月3日より一括値引きの端末購入サポートが使えるようになりました。
下取り値引き
他のスマホや旧機種のarrowsスマホから買い換える場合、下取りプログラムが使えます
下取り機種 | 還元額 |
arrows NX F-01J | 22,000円 |
arrows NX F-02H | 15,000円 |
arrows NX F-02G | 6,000円 |
arrows NX F-05F | 5,000円 |
arrows SV F-03H | 6,000円 |
*上記は2018年3月時点の通常動作品の下取り価格になります。故障・画面割れがある場合は減額となりますので、詳しい条件は「ドコモの下取りプログラム」を参照下さい。
[読者限定]機種変更向け値引きクーポン(終了)
当サイトでは読者専用にドコモのウェブショップで利用できるarrows NX F-01K用機種変更クーポンを配布しています。月々サポートや家族まとめて割・下取りなど他の公式キャンペーンと併用して割引として使えます。
2018年3月31日までの期間(クーポンがリニューアルされました)、月々サポートを適用出来るプランと同じ条件で機種変更時にクーポンコードを使うと、5,400円引きになります。F-01Kへ機種変更を考えている方は是非下記のページから値引きクーポンをゲットしてください。発行可能枚数には上限がありますので、お早めにどうぞ。
☆「[機種変更用クーポン配布] ドコモ arrows NX F-01Kの値引きシークレットクーポン取得方法」
[3/9~先着3000名にVRゴーグルプレゼント](終了)
2018年3月9日(金曜日)より、ドコモの公式オンラインサイトでF-01Kを購入すると先着3,000名にVRゴーグル「NOON VR+」がもれなく貰えます(スマホと同梱されます)。arrows NX・富士通は特別にVRに特化した技術を持っているわけではなさそうですが、ジャイロセンサーには対応しているのでNOON VRのアプリを入れれば使えるようです。
NOOV VR+はソフトバンクセレクションにて7,538円(3/3時点)売られているアイテムですので、ただで貰えるのなら貰っておきましょう。
新機能 Exliderの使い方
arrows FX F-01Kの一番の特長と言えるのがこのExlider(エクスライダー)です。
指紋認証を内蔵したサイドのボタンがタッチパッドのように動作し、スマホのディスプレイを操作出来ます。
スマホ画面をフリックするように下から上に滑らすと、ページが下にスクロール(もちろん逆も出来る)します。片手でスマホをがっしりと持ったまま親指のわずかな動きだけで操作できる、新しい操作感です。
Exliderの動作は、【設定】→【便利機能】→【Exlider設定】から好みに合わせて変更することも出来ます。スクロールの速度・画面の拡大の仕様を切り替えて、便利に使いましょう。
画面の拡大モードでは、通常では拡大できないアプリ上の画面も強制的にズームにすることが可能です。通常のスマホでディスプレイを2本指でピンチイン・アウトより簡単にズームが使えるため、文字拡大を日常的に使う人には便利な機能でしょう。
ズームの倍率は最大で5倍になり、画面いっぱいにアプリアイコンを表示することすら可能です。
エクスライダーは「スライド」「タップ」「ダブルタップ」の3つの操作でスクロールの上下・ズーム倍率の変更とそれぞれのモード切り替えを行います。初めて使う場合はたぶん操作方法が分からないと思いますので、一度は【設定】→【便利機能】→【Exlider設定】のメニューの一番下にある「機能説明」で操作方法の練習をしてみましょう。
F-01Kのホーム画面
F-01Kには初期状態で3種類のホーム画面「docomo LIVE NX」「NX!ホーム」「NX!シンプルホーム」が登録されており、デフォルトではdocomo LINE NXに設定されています。
ドコモのサービスアプリがいっぱい入っています。アプリの配置は自由に入れ替えられるので別に良いですが・・・カメラのアプリアイコンを1ページ目に配置してないのはちょっと使い勝手が悪い気がします。
SNSアプリ・富士通のオリジナルアプリ・Microsoftのオフィス系アプリもすべて初めから入っています。自分自身でアプリをインストールするのが面倒だという人には楽で良いかもしれません。
下はスンタンダードな「NX!ホーム」です。
ごちゃごちゃしたアプリが消えて、カメラ・設定メニュー・アルバムなど、よく使う機能がちゃんとホーム画面に収まっています。個人的にはコチラのほうが好み。
ナビゲーションの変更
F-01Kの画面下には「戻る・ホーム・一覧」などを表示するナビゲーションバーがあり、Androidの標準的な3つのボタンに加えて、片手で操作している時に画面の上部もタッチしやすいように、表示部を下げたり・ズームをさせたりするショートカットボタンを配置出来ます。
Exlider(エクスライダー)機能があるので、ナビゲーションバーでズームやスライドをしなくてもよい・4つ目のボタンがあると邪魔だという場合には消すことも出来ます。
このあたりの好みに合わせたカスタマイズ・使い方が出来るのも、arrows NX F-01Kが使い勝手を重視して開発されていることを感じさせます。
カメラ性能(作例あり)
F-01Kのカメラは2300万画素のメインカメラを搭載しています。デュアルカメラ・デュアルピクセル技術など他社メーカーの最新モデルに比べると機能面では面白みはありませんが、普通に綺麗な写真が撮れます。
(以下の画像はクリックすると拡大できます。ファイルサイズ約6MB)
写真のサイズは「23M(4:3)」「17M(16:9)」「8M(16:9)」「3M(4:3)」「16:9(画面ピッタリ 1920×1080」から選ぶ事ができます。
中央部分を切り抜いてみると、名古屋のビルの名前までくっきりと読めます。
ズームはデジタルで最大8倍になります。ズームは本体横にあるExlider(エクスライダー)で指をスライドさせるだけで拡大・縮小を調整することが可能です。
8倍までズームを効かせるとかなり粗い画像になってしまいますが、2~3倍くらいまでならスマホ上で画像を確認する場合には問題ない画質です。
夜景の撮影もスマホで見る分には綺麗なレベルです(ファイルサイズ約3MB)。F-01KのメインカメラレンズのF値は2.0であるため、iPhone XやGalaxy Note8などに比べるとやや夜景撮影で劣る印象です(SC-01Kを使って同じ構図で撮影したデータは「ドコモ大画面スマホGalaxy note 8 SC-01Kレビュー」に掲載しています)。
F-01Kの頑丈さ
arrows FX F-01Kは23項目のMIL規格に対応し、「割れないスマホ」として強くPRされています。
一般的な防水・防塵はもちろんのこと、耐衝撃・落下・塩水に対する耐性、高温/低温環境下でも動作が可能とされており、外でスマホを使う機会が多い人・アウトドアでの利用でも安心出来ます。
内部には「NEW SOLID SHIELD構造」と呼ぶ金属の板を基盤として利用することで、本体の強度をアップしています。
ディスプレイの画面に対して縁が少し飛び出たフレームデザインになっており、落下時にディスプレイガラス(Corning Gorilla Glass 3)が割れにくいデザインも従来通りです。
1.5mの高さから落としたり、ディスプレイ面に強めの圧力を掛けても簡単には割れません。
*F-01Kは各種の耐性テストを受けていますが、どんな場面でも壊れない・割れないことを保証しているわけではありませんので、必要以上に乱暴に扱わないようにしましょう。
F-01Kのバッテリー性能
arrows NX F-01Kの電池の持ち・バッテリーに関する仕様は以下の通りです。
バッテリー関連 | F-01Kの性能 |
電池容量 | 2,580 mAh |
実利用可能時間 | 約120時間 |
連続待受時間 | LTE 400時間 3G 450時間 GSM 340時間 |
連続通話時間 | LTE(VoLTE) 850分 LTE(VoLTE HD+) 790分 LTE(VoLTEビデオコール) 390分 3G 770分、GSM 700分 |
充電時間 | ACアダプタ 04 140分 ACアダプタ 05/06 130分 |
バッテリー容量自体が小さいものの、F-01Kは他の2017年冬モデルに比べると平均的な電池の持ちです。他社の大画面・高解像度・高性能モデルに比べて、バランスの良い電池の持ちと言えそうです。節電モードとしては「バッテリーセーバー」モードとして、バックグラウンドでの通信や処理を止めて、電池の消耗を減らす機能もあります。
実際にF-01Kを発売日から1ヶ月使ってみたところ、やはり実感としても「普通の電池の持ち」という感想です。以下は静置状態での電池の減りを確かめるべく、10日間ほぼ操作せず放置して電池の減り具合を確かめたものです。
上記はほぼ購入時のデフォルト状態のまま、バッテリーミックスアプリを使って電池の減りを追跡したグラフです。裏で何らかのアプリが動き続けているタイミングがあり、日中は2~3時間に1%ずつ減っています。バックグラウンドでアプリが動いていないタイミングでは5~6時間に1%くらい減りになることもあります(設定上は何も変更していません)。
長期スパンでのバッテリーの消費量を見ると、平均して1時間あたり約0.3%ずつ減っています。単純計算で330時間=およそ2週間弱ならばスタンバイ状態を維持できるようです。ドコモのスペックデータではLTE待受で最長400時間とされていますが、種々のプリインストールアプリが裏で動いていますので、こんなところでしょう。
ゲームやアプリなどを連続使用すると、1時間あたり10~15%くらいを一気に減らすことも出来ます。バッテリーの容量自体がF-01Kでは小さめなので、スマホを頻度高く使う人はモバイルバッテリーを併せて携帯することをオススメします。
F-01Kのセキュリティ機能
arrows F-01Kの特徴として、本体横に配置された指紋認証と、本体前面にある虹彩認証用センサーを併用出来る点にあります。指紋認証・虹彩認証は他機種でも利用できるスマホがありますが、富士通端末では昔から利用できる定番の機能です。
指紋認証・虹彩認証ともに精度・認証速度は非常に早く、とても快適です。指紋/虹彩認証は同時に設定することが出来るため、指が汚れている/濡れている場合などに認証に失敗しても、ディスプレイが点灯すると同時に虹彩認証でのロック解除が働きます。手袋を使う機会が多い・マスクを使う場合でも虹彩認証ならばあっという間にロック解除が出来ます。
管理人は同じく虹彩認証を「Galaxy Note8 SC-01K」でも使っていますが、認証精度・速度はNote8よりarrows NXの方が上だと感じました。Note8では指紋認証センサーは背面にあるため、机に置いたままでは使えないという違いもあります。
虹彩認証を使った「パーソナルノート」という機能があり、各種パスワードや重要なメモを本人以外では開けない情報を保存することも出来ます。
虹彩認証データを使用して、ウェブサイトへのログイン・買い物をスムーズに、安全に行うことが出来るようになります。
SDカードで安心データ保存
F-01Kではスマホのデータをバックアップする機能として、iPhoneの「iCloud」のようにオンライン上に保存するのではなく、SDカードにデータを保存する「安心データ保存」という機能が搭載されています。
ウェブ上にデータを残す・ハッキングなどで流出してしまう可能性を排除できるため、ネットを介さず保存できるこの機能のセキュリティが使いたい人もいるかもしれません。
保存されるデータは上記のような各種スマホの設定と、写真データなども含まれます。保存されたデータは暗号化され、通常の方法では見ることが出来ないため、万が一のSDカードを紛失した場合も安心度が高いです。
F-01Kの音楽・サウンド関連
F-01Kではディスプレイの上下に2個のスピーカーが配置されており、動画や音楽再生をする場合に篭った音にならず、聴きやすくなっています。
ハイレゾの再生にも対応しており、ONKYOによるサウンドクオリティの調整がされており、ノイズが少ない高音質な音楽が楽しめます。
音楽再生アプリとしてオンキヨー製の「HF Player」というものがデフォルトでインストールされています。本体やSDカードに保存した音楽はもちろん、e-onkyoやd-ミュージックと連携してプレイリストを管理することも出来るようです。
Android 8.0 OSバージョンアップ可能
2018年7月23日より、arrows NX F-01K向けに最新のOSアップデートが配信開始されています。
更新後のビルド番号は「V46R064G」となり、Android 8.0からの新機能となるPIP(ピクチャー・イン・ピクチャー)、スマートテキスト選択利用機能などが使えるようになります。
また、セキュリティパッチの更新および非通知設定で発信した場合に発信履歴が残らない不具合に修正がされるということです。
F-01Kの評価まとめ
以上、2017年冬モデル・最新のarrows NX F-01Kのレビューまとめでした。最後にF-01Kを使って感じた、個人的な印象を書いておきます。
他社メーカーのハイエンドスマホをすでに何台も使っている管理人としては、arrows NX F-01Kの性能面ではほとんど驚き・新しさを感じる事ができませんでしたが、F-01Kの頑丈さ・セキュリティの充実機能・Exliderの使い勝手の良さはユニークなものです。
2017年の流行デザインである全画面タイプ・ダブルレンズによる一眼レフカメラのような撮影効果・望遠ズームといった機能こそありませんが、F-01Kは従来機種からの正統な進歩を遂げた一台というところでしょう。
iPhoneやXperia,Galaxy, AQUOSなどのトップメーカー機種はドコモ以外の携帯会社でも同機能のモデルを買うことが出来ますが、富士通のarrows NXシリーズはドコモだけが現状では扱っており(低価格モデルのSIMフリー版 arrows M03/04などは他社でも買えます)、国内工場で生産されている数少ないモデルでもあります。
これらのarrows NX F-01Kだけの特長に魅力を感じるのであれば、確かに富士通がアピールするように「F-01Kは安全で使いやすい高性能スマホ」であるというのが管理人の評価です。
arrows NX F-01Kには上記で紹介したブルーブラック以外に、アイボリーホワイト・モスグリーンの3色があります。いずれもシックな雰囲気のカラーであり、大人向けのデザインでした。すべてドコモの公式ウェブサイトから頭金無料・事務手数料無料(Xiプラン同士の場合)で機種変更出来ますので、購入したい方はすぐに注文出来ます。
2018年夏 arrows Be F-04K追加
2018年5月25日、富士通からarrows NX F-01Kを一回りコンパクトにしたような低価格モデル F-04Kが発売されました。
arrows Beは月々サポートの割日対象ではなくなる代わりに、毎月1620円の割引が指定プラン加入中(月々サポートと同じ条件)に3年目以降もずっと続く、「docomo with(ドコモウィズ)」割引の対象です。
F-04Kはディスプレイのサイズが一回り小さい5.0インチ・HD画面となりますが、F-01Kと同様にエクスライダー・指紋認証センサーを搭載しています(従来のarrows低価格モデルでは非対応だった)。また、2018年モデルではカメラの性能もアップしており、暗い場所での撮影においてはF-01Kをも上回る明るいレンズによってきれいな写真が誰でも簡単に撮影できる新技術が投入されていますので、もしF-01Kよりも安くて小さなスマホが好みである、という人はF-04Kへの機種変更検討もおすすめです。
そして、F-01Kに比べてF-04Kのほうが機種変更価格は43000円も安いのです(ドコモウィズ値引きを2年分考慮した場合)。この価格でarrows NX F-01Kの特徴を引き継ぐというコスパの良さは、2018年モデルのドコモスマホでは圧倒的です。
より詳しいF-04Kの解説は以下の記事を参照ください。
F-01Kの残念な所はテレビアンテナが内臓ではなくなった所ぐらいですね。
F-01Jまでの先代arrows(ARROWS)は他機種がアンテナケーブルへ移行していく中、一部除いてアンテナ内蔵型を貫き通していましたし。
アンテナケーブルが変更になったのはそういえば今回からなのですね~。ケーブル・イヤホンを持ち歩いているときなら良いですが、不意に見たくなった場合に何もなくてもテレビが見られるお手軽さがなくなったのは確かに惜しいですね