ドコモ 2017年夏モデルスマートフォンで”最も端末価格が安い” arrows Be(アローズ・ビー) F-05Jの実機を触り、メーカーの担当者さんに伺ってきた機種の特徴・魅力から、販売価格やオトクな運用方法・維持費などを解説していきます。

本機種はドコモが新しく提供する割引サービス「docomo with」の対象機種です。最安で月額280円から利用できる超格安なプラン構成を組むことも出来る数少ないモデル(2017年5月24日時点では2機種のみ)となるため、とにかく安くスマホを使いたい人は検討の価値ありです。2017年8月時点において、アローズ・ビーは年間同じスマホを使う場合において最も安くドコモで機種変更が出来るスマホです(docomo with2年分と他機種の月々サポート24回適用分で比較した場合)

先に公式ページで詳細を見たい人はこちら→「ドコモ 2017年夏モデル arrows Be F-05Jを見る」/ 2018年時点では生産・販売終了しました。現在は大幅に性能がアップしても安く買える新モデル「arrows Be F-04K」が発売中です。その他ドコモの格安スマホは「ドコモウィズ・選べるラインナップ」から別の機種を検討してください

過去機種との比較

arrows F-05Jは、2016年夏モデル arrows SV F-03Hの直接の後継機種(あるいはマイナーチェンジモデル)となります。まずは大雑把に機種の特徴を把握するために、過去のarrowsスマホとのデータ比較をしてみましょう。

モデルarrows Be
F-04K
(2018)
arrows Be
F-05J
(2017)
arrows SV
F-03H
arrows Fit
F-01H
arrows NX
F-01J
モデルarrows Be
F-04K
arrows Be
F-05J
arrows SV
F-03H
arrows Fit
F-01H
arrows NX
F-01J
発売日2018年5月25日2017年6月1日2016年7月6日2015年10月7日2016年12月2日
画面サイズ
(解像度)
5.0インチ
(HD)
5.0インチ
(HD)
5.0インチ
(HD)
5.0インチ
(HD)
5.5インチ
(FHD)
重さ146グラム141グラム141グラム149グラム169グラム
縦幅144mm144mm144mm141mm156mm
横幅72mm72mm72mm69mm75mm
厚み8.3mm7.8mm7.8mm8.9mm7.7mm
電池容量2580mAh2580mAh2580mAh2330mAh2850mAh
LTE連続待受時間530時間640時間640時間540時間560時間
電池の持ち時間130時間105時間85時間77.7時間120時間
CPUスナドラ450スナドラ410スナドラ410スナドラ410スナドラ625
RAM3GB2GB2GB2GB3GB
ROM32GB16GB16GB16GB32GB
防水/防塵○/○○/○○/○○/○○/○
テレビ/おサイフワンセグ/○ワンセグ/○ワンセグ/○×/○フルセグ/○
[2018.05.24更新] 各データは「約」や「およそ」という数値で公式では表記されていますが、ここでは省略しています。記載した以外のデータはドコモの公式サイトに出ていますので合わせてチェックしてください。

数値データを見るとよくわかりますが、ハード面では新型のF-05Jは旧モデル F-03Hからほとんど変わりがありません。唯一実利用可能時間(ドコモが独自に設定している、日常的な利用を想定して使える時間)が大幅にアップしています。これは・・・測定時のOSバージョンがF-05JではAndroid7.1、F-03HではAndroid 6.0であることが要因でしょうか(今初めて違いに気づいたので、理由を聞きそびれました)。なぜ電池が持つようになったか技術的な仕組みはともかく、20時間も使える時間がアップしているのは魅力の一つと言えそうです。

ただ、それ以外には旧モデルと比較して数値に表れる差はほとんどありません

大画面モデルのarrows NX F-01Jはこの夏以降も引き続き販売が継続される予定ですので、数値データを見てarrows Beの画面サイズやスペックが物足りないという人は他機種を買ったほうが良いです。F-05Jは日常利用レベルでの便利な機能は装備しているものの、他社の最新技術を使ったハイエンドモデルと比べてしまうと物足りないと感じる人もいるはずです。

F-05Jは誰もが満足できるスマホとして設計されたものではなく、どちらかと言えば「電話やメール・ネットが出来れば他のことはほとんど気にしない」「安くて普通に動けばなんでも良い」といった、こだわりがない人でもある程度の満足が出来るスマホだと考えてみると良いかもしれません。

では、その特徴を少し見ていきましょう。

安心の日本製・使い勝手を提供

富士通のarrowsスマホは日本メーカーがデザインや技術監修をしているだけでなく、実際の製造も日本で行われているそうです。arrows Beは兵庫県の加東市にある富士通周辺機器本社工場で作られているとのことで、修理も国内でやっています。

海外製スマホがダメということではないのですが、なんだかんだで「日本製は安心できる」という人にはオススメです。実際にarrowsスマホ・タブレットでは他社メーカー製品よりも故障が少ないことが自慢の一つだと担当者さんもアピールしていましたので(もちろんこれは統計の話であり、絶対に壊れない・不具合が無いという話ではありません)。売ったら売りっぱなしではないサポート・保証が期待できます。

長く使えるスマホを目指す「タフスマホ」

最近の富士通製スマホの多くが同じ傾向でありますが、arrows Be F-05JもMIL規格14項目準拠の耐衝撃・耐圧・耐熱・冷却などの様々な過酷な条件でも使えることを試す審査に突破しています。

コンクリートに落としても壊れない画面の周囲に0.3mmの縁を作るデザインでガラス面が直接画面に接触する可能性を減らすなど、壊れにくくするための工夫が凝らされているのも従来モデル通り。

頑丈なディスプレイガラスは、上から体重をグっとかけても割れません。私も耐久実験としてシリコンゴムを押し当てる耐圧力をテストする装置を実際に試させてもらったのですが、全体重を掛けてもびくともしませんでした(計測器によると瞬間的に70kgくらいの力が掛かっていたはず)。もちろん硬いものを勢い良くぶつければガラスが破損することもあるでしょうけれど、ズボンのポケットに入れたまま座ってしまったり、室内で素足で踏みつけるくらいであればよほどのことがない限り割れなさそうです。

見た目もF-05JとF-03Hが全く同じデザインというわけでもありません。F-03Hでは本体側面のコーナー部分が角ばったデザインを採用していたのですが、F-05Jではスッキリと丸くなりました。

左がF-03H, 右がF-05Jです。僅かな違いではありますが、手に引っかかりがなくなったおかげで持ち易さが向上しています。F-03Hの角ばったデザインも「グリップ力を高める」というコンセプトだったのですが、それよりも本気ではシンプルさ・滑らかさを重視したようですね。

また、カラーラインナップは「レッド」・「ブラック」・「ホワイト」のシンプルな3種類に。奇抜なデザインでもカラーでも無いのですが、自然で飽きのこない落ち着いた色合いはどの色も老若男女問わず使えるでしょう。

arrows Beの一押しカラーはレッドです。ドコモの2017年夏モデル全9機種のうち、「赤色」があるのはarrows Beだけなのだそうです。サイドフレームのレッドはマットなアルミ系で少し深みのある赤色で、とても綺麗な色合いです。派手すぎず・かつ安っぽくもないクオリティでした。

写真で見るよりも、背面のパネルは見る角度によりもう少し実機はとても濃い橙色~赤の中間くらいの色合いという気がします(色の感じ方は個人差がありますので、あくまでも私の感想ということで)

本体のボディも塗装が剥げにくいフッ素系ハードコーティングが施されており、日々使っていくうちにボロボロになってみすぼらしくなってしまうのを防いでくれます。

arrows Beには他にもいろいろと「使う人に寄り添う、快適な使い心地と機能」を備えているのですが、いずれも正直言って目新しいものではないのでここではばっさりと省略します。気になる人はドコモや富士通の公式サイト機種紹介ページを見て下さい。

☆「NTTドコモ arrows Be F-05J 価格・機種詳細ページはこちら

続いてarrows Beが対象となる”docomo with”プランと合わせた本体価格・利用料金について詳しく見ていきましょう。F-05Jは本体には目立つ特徴が少なめなのですが、価格面においては全夏モデルの中でも注目の設定が行われました。

月サポ無し・購入サポ無しの売り切り販売

2017年5月24日から始まった新しいドコモの料金(割引)プラン体系 ”docomo with”の対象となる arrows F-05Jでは、機種を購入しても「月々サポート」や「端末購入サポート」が適用されません。キャリアのスマホ販売でよく見られる「高額な端末定価 – 大幅な割引=実質的な割安感」を演出するのではなく、F-05J(およびGalaxy Feel SC-04J)は直球勝負の「現金販売価格」のみが設定されました。


通常の月々サポート・端末購入サポートであれば割引提供条件として指定パケットプラン・購入後に一定期間の利用を条件に割引をする(短期で解約・対象外プラン変更をすると割引解除料が発生する)という大前提がありますが、docomo with対象の機種にはそれがありません。

ただし、「docomo with」の割引を受けるためには月サポや端末購入サポートと同じようにスマホ用の基本プラン・パケットプランへの加入は必要です。

docomo withの詳しい内容はこちらの記事にて解説しています→「最安月額280円でスマホ追加契約が可能”docomo with”(ドコモ・ウィズ)割引のお得な運用方法を解説

docomo withは”同じ機種を2年以上使い続けても割引が続く”という特長があるため、arrows Beの頑丈さ・安心できる日本製・ドコモのサポートがしっかりと受けられるというメリットの相性はピッタリでしょう。

なお、同じくdocomo withが適用出来るGalaxy Feel SC-04Jを実際に購入して管理人は使っていますので、SC-04Jについて知りたい人は「ドコモ夏モデル Galaxy Feel SC-04J 2年以上使えば実質0円以下 docomo with対応で安く・利便性重視」も比較検討してみることもオススメです。

arrows Be F-05Jの購入・利用料金イメージ

“docomo with”を適用してスマホを購入・利用する場合には、従来の「料金プラン+機種代金-割引各種」というシステムと根本的に違うようでいて、似ている部分もあります。

本体価格は新規・機種変更・MNPすべてで28,512円(税込み)です。支払いは一括の他、12回・24回払いも可能です。他のスマホ価格の「実質負担」と比べるとこの2.8万円という本体価格が高く見えてしまうのですが、F-05Jの安さは「本体価格」とは別のところにあります。

プラン構成 カケホーダイ
プラン
カケホーダイ
・ライトプラン
基本料金プラン 2,700円 1,700円
spモード 300円
データSパック 3500円
docomo with -1500円
月額料金(税込み) 5,400円 4,320円

*月の途中からdocomo  with適用プランに変更予約した場合などは翌月から割引が始まったり、対象外プランに買えた場合は前月で終了したりすることもありますので、ここでは料金の目安として考えて下さい。

docomo withの割引額は、ドコモのパケットパックに加入していればどのデータ容量でも同じです。データS(2GB)から20GB/30GBなどの大容量プランを一人で使い倒す場合でも上記の「3500円」の項目だけ変えれば維持費が計算可能です。

プラン構成 カケホーダイ
プラン
カケホーダイ
・ライトプラン
シンプルプラン
基本料金プラン 2,700円 1,700円 980円
spモード 300円
シェアオプション 500円
docomo with -1500円
月額料金(税込み) 2,160円 1,080円 302円

カケホーダイ:回数無制限・1回あたりの通話時間無制限の定額プラン。たっぷり電話しまくりたい人向け。
カケホーダイ・ライト:回数無制限・1回あたり5分以内であれば定額のプラン。短い通話・家族あて電話が殆どを占める人向け
シンプルプラン:ドコモ家族間(シェアグループ内)以外の通話は従量制のプラン。家族以外にほとんど電話をしない人向けの、最安プラン

最も安いシンプルプランで回線を追加するのであれば、月額料金の負担はわずか280円(ユニバーサル料金や無料通話以外の通話料金、有料オプションなどを使った場合は別途請求)です。

この料金は、docomo withの適用対象外になる変更(対象外機種への買い替え・回線の解約など)を行わない限り永年続きます。2年間使えば1,500円×24ヶ月=36,000円(税込みなら38,880円相当)の割引となるため、従来の月々サポートと同じ考え方をするのなら機種実質負担は0円以下という計算になるため、2年くらいしたら買い替えても良いですし、機種の調子が悪くならなければ、ずっと同じ月額料金で使い続けられるというメリットがあります。

2年経過したら買い換えないと勿体無い、2年も経てばボロボロになって使えなくなっているかも、という心配をdocomo with機種の場合はする必要がありません。docomo withの割引条件は「2年契約」が含まれていませんので、数ヶ月だけドコモで契約をしたいという変則的な場合にも向いていると言えます。

ドコモでは家族(同一シェアグループ内)で複数のスマートフォンを購入(新規・機種変更・MNP契約)を行うと、対象機種の種別によって1台あたり最大5,184円の還元を受けることが出来る「家族まとめて割」というキャンペーンがあります。

arrows Be F-05Jの場合には「2台以上ご購入の計上対象となるが割引対象外となるもの」としてカウントされますので、F-05Jのみを対象期間中に複数買っても割引は付きませんが、例えばiPhone7や他の割引対象ハイスペックモデルのスマホと一緒に購入(同時期のペアリングが成立)すればさらにお得にスマホが購入できます。

F-05Jと同様に「割引対象外でカウントのみ」となる機種は以下の様なものがあります。割引対象外機種同士を組み合わせても還元されないので気をつけて下さい。

<2台以上ご購入の計上対象となるが割引対象外となるもの>
・Hシリーズ以降のXiスマートフォン一部機種(MONO MO-01J、arrows Fit F-01H、arrows Be F-05J、Disney Mobile on docomo DM-01H、Nexus 5X)、らくらくスマートフォン3 F-06F
・iPad、iPad mini4、iPad Air2、12.9インチ iPad Pro、9.7インチ iPad Pro
・Hシリーズ以降のXiタブレット

*2017年5月31日時点。最新情報・ペアリングの考え方・詳しい適用条件は「ドコモ 家族まとめて割」のページを参照下さい。

F-05Jをお得に機種変更で買う方法

ドコモですでのXiプランのスマートフォンを使っているのであれば、F-05Jへの機種変更手数料も無料となります(オンライン特別価格)。

・下取りプログラム → 最大28,800円相当のdポイント還元
・docomo with → 永年1650円月額料金値引き
・「dカード」で一括支払いをする → 特約店扱いで2%相当還元(F-05Jの場合は570円相当のdポイント付与)
・Xi機種変更時 事務手数料無料 → 通常2160円相当がタダ
・頭金無料 → 店頭だと5千円~8千円ほどの上乗せ金額がタダ

ドコモのウェブ注文は24時間受け付けられていますので、早めの手続きをオススメします。詳しい注文の流れは以下のページにて解説しています。

☆ドコモの簡単オンライン注文手順まとめ

irumo

F-05Jの白ロム価格

arrows Be F-05Jはドコモ・ウィズの割引を使ってこそ節約効果の得られるスマホですが、ドコモユーザー以外の方が格安SIMや海外で使いたい場合には、白ロム(スマホの本体のみ)を専門ショップから安く買うことも出来るようになっています。

秋葉原・なんばで多数の白ロム販売を行っている中古パソコン/スマホ取り扱い店の「イオシス」では赤ロム保証のある商品が売られています。

☆「イオシス arrows Be F-05J在庫状況」/未使用品20,800円、SIMロック解除済み 23,800円(2017年8月18日時点)

赤ロムは永久保証・未使用品状態の動作に関しては6ヶ月のショップ独自保証もあります。

*白ロムを購入してドコモショップに持ち込み新規・機種変更手続きをしてもドコモ・ウィズの割引は適用されません。月額割引が欲しい場合は「ドコモオンラインショップ」にて通常通りの契約をして下さい。

2018年モデルarrows Be F-04K


arrows Be F-05Jは2018年時点で販売を終了し、新機種 F-04Kへモデルチェンジしました。

2018年夏モデルのF-04Kではカメラ性能をハイスペックモデル並の一眼レフ技術を採用したセンサー・システムに入れ替えて、夜景や室内での撮影に強くなりました。

また、メモリー容量が16GBから32GBへ倍増され、写真やアプリデータをたくさんスマホ本体に残すことも出来るため、旧モデルを使ってきて写真データがいっぱいになってしまったら買い換え時です。

arrows Be F-04KもF-05Jと同じ「docomo with」の割引対象であり、最安値で302円からドコモ回線を追加することが可能です。F-05Jに比べて値段がほんの少しだけ高くなりましたが、他のスマホに比べれば機種変更価格が圧倒的に安く、実質0円以下(docomo with割引を2年分適用した場合)です。

より詳しいF-04Kの情報・比較は下記記事を参照ください。

ドコモ2017年夏 格安スマホarrows Be F-05Jの魅力 2年経っても買い換えず続く「安さ」と「安心」

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