2019年冬モデルスマートフォン シャープ AQUOS sense 3のスペックや新しい機能をドコモの旧モデル AQUOS sense2(SH-01L)とAQUOS sense (SH-01K)との違い・進化点をメインに比較・レビューしていきます。

2019年冬モデルのAQUOS sense3は、従来のモデルに比べて非常に大きく進化しています。大雑把に言うと、”初心者向けのエントリーモデル(最も安い部類のスマホ)から万人受けのミドルスペックモデル”へ、コンセプトそのものが変わっていると言えるほどに機能・性能が充実しています。

旧型の2018年モデルAQUOS sense2、2017年モデルのAQUOS senseも、それぞれ値段が安くて使いやすいスマホとして大ヒットした(シャープのスマートフォンは2017-2018年で国内Androidスマホの中でシェアNo.1)定番機種となっていましたが、AQUOS sense3はそれを超える可能性があります。

一方で、2019年10月より国内の携帯電話販売ではスマートフォンの割引やキャッシュバックが規制されたことによって、もともとの価格が高額なハイエンドスマートフォンの実質負担額が跳ね上がっており、割引が減額されたことによる値上げ祭りとなっています。

今後はスマホの機能・性能が最高峰に高い最新モデルは買いづらくなりますので、旧モデルからの機種変更だけでなく、ハイスペックモデルからAQUOS senseシリーズの格安スマホへの買い替えも想定して、2019年冬モデル AQUOS sense3の性能や機能が充実したものなのかどうか、比較検討してみてください。

AQUOS sense3の発売日・価格

2019年10月5日時点ではAQUOS sense3の取り扱いメーカー・価格・発売日などは未発表です(情報が追加され次第、更新します)。

・NTTドコモは2019年10月29日よりウェブ先行購入手続き開始、11月1日発売日決定
・KDDIは2019年11月2日発売日決定

NTTドコモは2019年10月11日より2019年-2020年冬春モデルの発表を行いますので、そこでAQUOS sense3(型番はSH-01Mの可能性が高い)が登場する見込みです。

続きをよむ▶ドコモ2019年10月11日に2019-2020冬春モデルの新スマホを発表

KDDIでも過去にAQUOS sense2 (SHV43)およびAQUOS sense (SHV40)を発売していますので、auからもAQUOS sense3が出そうです。

(追加情報)キャリア向け価格も決定しました。

・ドコモモデル SH-02M:31,680円(税込み)
・auモデル SHV45:36,720円(税込み)

詳しい価格・値引き情報は公式HPを参照。

また、AQUOS senseシリーズはSIMフリーモデルとして格安スマホサービス(MVNO)からも発売される可能性が高く、本体単品でも販売される可能性があります。こちらも詳しくは予約・販売が確定し次第情報を追加します。

AQUOS sense3と2の主な違い

シャープとドコモが公表している、AQUOS senseシリーズと最新モデル AQUOS sense3の違いを数字で比較してみましょう。

項目 AQUOS sense2
SH-01L(2018)
AQUOS sense3
(2019)
ディスプレイ 5.5インチ IGZO
フルHD+
5.5インチ IGZO
フルHD+
本体サイズ 縦:148 mm
横:71 mm
厚さ:8.4 mm
縦:147 mm
横:70 mm
厚さ:8.9 mm
重さ 155グラム 167グラム
バッテリー容量 2,700mAh 4,000mAh
実利用可能時間 125時間 未定
CPU SDM450 SDM630
RAM/ROM 3GB/32GB 4GB/64GB
Wi-Fi接続 2.4GHz/5GHz対応 2.4GHz/5GHz対応
カメラ 【メインカメラ】
1200万画素
F 2.0レンズ
大型ピクセルセンサー
AIオート対応
ハイスピードAF対応
【サブカメラ】
800万画素
背景ぼかし対応
【メインカメラ】
1200万画素
F 2.0レンズ 広角83°
AIライブストーリー
+
1200万画素
F 2.2レンズ超広角121°
【サブカメラ】
800万画素
F 2.2レンズ 広角86°
セキュリティ 指紋認証(前面) 指紋認証(前面)
本体価格 一括30,096円
各割引情報はこちら
ドコモ一括31,680円
au一括36,720円

*価格は2019年10月29日時点、税込み。

ドコモモデルの各機種価格・詳細スペックは公式サイトを参照ください。初代AQUOS sense SH-01Kとの比較はこちらを参照。

AQUOS sense3は電池長持ち

2019年モデルのAQUOS sense3の一番大きな進化点は、バッテリー容量が超大きくなったことでしょう。AQUOS sense3の4000mAhという電池容量はシリーズで最大というだけでなく、AQUOSスマホシリーズで史上最大です。

2017年・2018年のAQUOS senseの電池容量は2700mAhでしたので、およそ1.5倍も大きくなりました。

実際に利用した場合の「電池が長持ちする」という感覚は、単純に電池容量の大きさだけに比例するものではありませんが、AQUOS sense3は電池持ち1週間を想定して作られています。

”4000mAh”というバッテリー容量自体は、ドコモの他社大画面スマホの場合になら過去に例が無いわけではないのですが、AQUOS sense3はハイエンドモデルではないためCPU/チップで消費するバッテリーが少なく、かつ省エネに定評のあるIGZOパネルを使っていることで、体感の電池持ちは過去最高ランクです。


ディスプレイのパネル自体は2018年モデルのSH-01Lと同じ大きさの5.5インチ・IGZO フルHD+相当です。発色の鮮やかさでは最上位モデルの「Pro IGZO」を使ったAQUOS R3には劣るものの、一般用ととしては十分に見やすく・大きな画面です。

AQUOS sense3の本体サイズは旧モデルSH-01Lとほぼ同じサイズ感となっていますが、電池容量が大幅アップ・カメラユニットが増えた影響で12グラムほど重くなっています。しかしながら他社の6インチオーバー・200グラム近い超重量スマホに比べれば、女性でも持ち易いお手軽なサイズ感です。

AQUOS sense2 SH-01Lの場合も低価格モデルのスマホとしては、ドコモの基準で約125時間の実利用可能時間を誇る機種でしたが、電池長持ちなスマホが欲しい方はAQUOS sense3は絶好の機種変更対象機種となるでしょう。

AQUOS sense3の処理性能・Antutuスコア目安

AQUOS sense3ではCPU/RAM/ROMといった、スマホを使ったときに「スムーズに動くかどうか/たくさんアプリや写真を保存できるか」といった部分が大幅強化されました。

AQUOS sense 3に搭載されたSoC(CPUを含むチップ部分)はQualcomm Snapdragon 630(SDM630)と呼ばれるチップであり、主にミドルスペックモデルのスマートフォンに搭載されます。

メモリは3GBから4GBへ、ストレージ容量は32GB→64GBへ2倍にアップするため、旧モデルで保存していた写真や動画をすべてAQUOS sense3にコピーしても余りある容量です(AQUOS sense3はmicro SDカードも使えます)。

SDM630を搭載した他社のスマホだと、例えば2019年夏モデル SONY Xperia Ace (SO-02L)が、AQUOS sense3と全く同じ SDM630+4GB+64GBという構成です。

(Xperia  Aceの実機レポートはこちら)

AQUOS sense3と同じチップを使ったXperia Ace SO-02LのAntutuベンチマークスコアは88207点です(アプリver 7での当サイト実測値)。旧モデル AQUOS sense 2 SH-01Lは同じアプリで71869点でしたので、AQUOS sense3もAQUOS sense2比で2割程度処理性能がアップするはずです(ベンチマークのスコアはあくまで目安です)。

ただしSDM630は超高性能なチップとは言えませんので、3D技術を多用したアプリの場合には動きが遅くなる・カクツキが出ることがありますが、ゲームはほとんどしない・軽めのパズルゲームくらいならストレス無く遊べる水準の処理性能をAQUOS sense3も持っています。

SDM630の性能は、4~5年前のハイエンドモデル・3~4年くらい前のハイスペックモデルと近い程度です。SoCで言えばSDM820以降の800番台のチップには確実に劣りますので、機種変更前のスマホが超高性能モデルだった場合には、性能の劣化に注意してください。

安くてそこそこ高性能なスマホが欲しいのであれば、ドコモならSDM670を搭載したPixel 3aがオススメです(同じ600番台でも、実際の処理性能にはかなりの差があります)。

関連記事:4万円台になったPixel 3a搭載のSnapdragon670(SDM670)の実力は?Antutuベンチスコアやゲームの快適性

 

AQUOS sense3 新搭載の広角ダブルカメラ

こちらもAQUOS senseシリーズでは初対応となる、カメラレンズ2個を利用した「広角」+「超広角」カメラ撮影が出来るようになったこともAQUOS sense3の大きな進化です。

従来、AQUOSの「R2」/「R3」では静止画用+動画用の専用カメラを2個搭載したモデルがありましたが、ついにsenseシリーズでもデュアルカメラモデルが出ました。

AQUOS sense3のカメラは、1200万画素の標準レンズと1200万画素の超広角レンズとなっており、広角レンズでは画角121°、35mm換算で18mmの焦点距離に相当するワイドな写真が撮れます。

最近ではiPhone 11シリーズにも広角レンズが追加され人気となっていますが、高くてiPhone11は買えないという方はAQUOS sense3でも似たような写真が撮れるということです(iPhone11の広角レンズは35mm換算で13mm相当ですので、よりワイドな写真が撮れます)

AQUOS sense3には別シリーズもあり

今回比較している「AQUOS sense3」は、ドコモ・auなどで販売されてきたスタンダードな「sense」シリーズの最新2019年冬モデルですが、シャープは楽天モバイル専用に「AQUOS sense3 lite」というモデルも発売中です。

楽天モデルのAQUOS sense3 liteも、通常のsense3とほとんど似た性能を持っていますが、カメラレンズが1個(1200万画素標準カメラのみ)に変更されています(カメラユニット部分は遠くから見ると2個レンズがあるように見えますが、下にあるのはおサイフケータイのマークです)。

その代わり、価格が非常に安く設定されており楽天モバイルの機種変更では2万円台(2019年10月1日時点。端末単品では税込み3万2800円で販売中「AQUOS sense3 lite」)となっており、超高コスパスマホとして人気が出そうです。また、AQUOS sense3 liteは楽天モバイルのMNO自社回線でも使えることが判っています。

カメラレンズが2個ある通常のAQUOS sense3は楽天価格より高くなることが予想されますが、いずれにせよ「デュアルカメラ+大容量バッテリーなのに低価格なAQUOSスマホ最新機種」として、新しい定番機種となりそうです。

 

2019年冬モデル格安スマホ AQUOS sense3と旧モデル ドコモsense2 SH-01L, SH-01Kの違い比較 電池長持ち&超広角カメラ

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