2019年モデルのiPhone11シリーズ及び2018年モデルのiPhone XSシリーズ・XRには、スマホの側面から挿入できるnano SIMサイズカード用のトレイ以外に、「eSIM」と呼ばれる内蔵型SIMカードが存在します(一部の海外モデルを除く)。最新のiPhoneでは物理的なSIMカードとこのeSIMにそれぞれの電話番号を記録することで、デュアルSIM運用が可能です。


上記の写真は実際にiPhone 11 Proにて、ドコモのスマホ回線とIIJmioのeSIMサービスプランを契約した状態です。

このドコモSIMカードは2019年6月から提供が始まった「ギガライト」を契約しているため、データ通信容量に応じて月額料金が上がります。


データ利用料が1GB未満であれば月額2980円で使う事ができるのですが、1GB・3GB・5GBのラインを超えると、どんどん料金が高くなり、7GB まで(5980円)で上限に達し、速度制限が実施されるというプランです。

一方、現在(2019年10月末まで)IIJmioで実施されているeSIM契約のキャンペーンを活用すると月間6GBまでのパケット容量を使えてキャンペーン価格により3ヶ月間は月額520円で利用出来るため、ドコモのスマホ料金節約のために契約してみました。

IIJのeSIMプランについては「iPhone11を買ったならeSIMのお試し契約がオススメ!3ヶ月間6GBプランをたった月額520円・初期費用1円でOK」のページを参照。

IIJmioの格安SIMプランは料金は安いのですがお昼の混雑時には著しい速度低下(1Mbps以下)も発生しますので、「IIJ回線の混雑時はドコモ回線に切り替え、それ以外をIIJのeSIM」を経由してネット接続させることで、1ヶ月に7GB(docomo1GB以下、IIJ 6GB)まで使っても2980+520=3500円で済ませることが出来ます(料金が高くなることを気にしなければ、ドコモ回線でも7GBまで利用して合計13GBまで高速通信が使える状態)。

eSIMに対応したiPhone11 Proであれば、IIJmioの回線でインターネットを利用している最中にも、ドコモ回線の電話で待受が可能です(2019年10月時点、IIJのeSIMプランには音声通話が可能な機能はありません)。

関連記事:iPhone11でeSIMの契約手順・開通までの設定の流れはこちら

一方で、このようなDual SIM運用をした場合には2つの電波を同時受信した状態になっていますので「eSIMを使うとバッテリーの消費が速くなるのでは?と少し気になったので、実際にiPhone11 ProでDSDSにて待機をさせ、電池の減少具合をチェックしてみることにしました。

iPhone11 ProでDSDS待機時のバッテリー残量例

今回利用したiPhone 11 Proは国内正規モデルであり、ドコモのオンラインショップでオーダーし、発売日の9月20日に手に入れたものです。電池残量のチェックを始めたのが9月28日ですので、開封から10日ほどしか使っていない、電池のコンディションは極めて新品に近い状態だと思って下さい。

アプリも初期アプリ以外は一切入れていません(ドコモサービスのアプリはすべてアンインストール済みで、各種節電設定をしています)。

 

 

9月28日に最後の充電を行い(100%状態)、10月3日までは普通にiPhoneを利用していました。その後、10月3日0時から利用するのをほぼやめて(メールのチェックを数回程度)、DSDS状態で待機させ続けた場合の電池残量を確認しました。

10月3日0時の時点で、電池残量は49%でした。

10月3日のお昼12時の時点で、残量は45%になっていました(12時間で4%の減少)

さらに放置を続け、2019年10月4日午前5時時点で残量は38%に(17時間で7%減少、チェック開始から29時間で11%減少)。

スマホ依存症気味の管理人は頑張ってiPhone11 Proを使いたい気持ちに耐えて(かわりにiPhone Xを使って)、さらに放置を続け、実験開始から44時間経過時点で残量は32%まで減りました(チェック開始から44時間で17%の減少)

さらにさらに放置を続け、チェック開始から72時間経過時点で22%まで減少(49%から、27%分の消耗)することろまで確認しました。

以上の結果をまとめると、

チェック0回目(残量49%)

↓ [12時間経過]:0.3%/hの消費

チェック1回目(残量45%)

↓ [17時間経過]:0.4%/hの消費

チェック2回目(残量38%)

↓ [13時間経過]:0.5%/hの消費

チェック3回目(残量32%)

↓ [28時間経過]:0.4%/hの消費

最終チェック(残量22%)

となり、全体を通して72時間で27%=0.38%/ hの残量消耗となっています。若干電池消耗にムラがあるものの、1時間あたりの電池消耗は0.4%前後に収まりました(前述したように、このiPhone11 Proは常用機種として使っているため、メールの同期などはバックグラウンドで行われているはずです)。

もし電池残量100%から0%になるまでDSDSで放置させるとしたら、計算上250時間=10日以上のスタンバイが出来るという結果になりました(実際、9月28日の100%充電時→10月6日まで8日間使って80%弱の消耗)。

結論:iPhone 11 ProはDSDSでも十分良く電池が持つ!

今回はiPhone 11 Proにて3日間(72時間)、ドコモ回線(音声)とIIJmio(ドコモプのデータプラン)を契約下状態でほとんどiPhoneを操作せずに放置することで、およそ1時間あたり0.3%~0.4%の電池消耗でスタンバイ出来ることを確認しました。

普通にiPhoneでSNSアプリやゲームアプリが消費する電池容量に比べれば、今回の実験で行ったDSDS維持に必要な電池消耗は微々たるものであり、iPhone11 ProにてDSDSを行うことによる極端な電池消耗は発生していないと言えるでしょう。

(ただし、電波の受信状況や同時利用する回線の種類によっては電池消耗が増える可能性もあり、すべてのSIMカード・プランにおいて正しく動作することを保証するものではありません。2019年10月時点では、IIJのeSIMプランは開発途上の「ベータ版」としての提供となっていますのでご了承下さい)

iPhone XS/XS Max/XR、iPhone 11, 11 Pro, 11 Pro Maxを持っているのなら、是非一度くらいはeSIMを体験してみることをオススメします。eSIMはネットだけでカンタンに申し込みが完了し、すぐに使えるという体験が出来るのは、現時点ではまだまだごく一部の端末所有者のみの特権です。


各キャンペーン情報は記事執筆時点のものです。内容は変更されることがあるため、必ずIIJmio公式サイトで正しい情報をご確認下さい。
iPhone11はDSDS利用で電池消耗が激しくなる?IIJmioのeSIM+ドコモ回線でデュアルSIM利用した電池消費をチェック

Tagged on: