LEICAのカメラ技術・ズミクロンレンズ搭載のAQUOS R6は、スマホとして最大級の1インチセンサーを搭載したことでカメラが良くなったと話題になっています。

今回はAQUOS R6のカメラとガチな高級カメラと比較した場合や、低価格なスマホと比べて場合にどのくらい凄いのか?を検証していきます。

最新のある程度性能が高いスマホであれば、キレイな風景や夜景を撮れば、「映える」綺麗な写真が撮れるのは当たり前です。

カメラマニアがこだわる問題点は、「他の機種に比べてどのようなに綺麗に撮れるのか?」「デジカメ並とは言うけれど、どのくらい本格カメラに近づいているのか?」と言った点でしょう。

AQUOS R6は10万円を超える高級スマートフォンですので、購入してから「期待したほどのカメラでは無かった」と後悔しないよう、当サイトではAQUOS R6の本当の実力をチェック・評価できるサンプル写真を公開します。

今回はシャープの公式サイトにもある「本物の光学的ボケ」について検証します。

AQUOS R6の機種全体のレビュー・評価を先に見たい方はこちら → 【AQUOS R6レビュー 歴代最高カメラ搭載で写真画質向上 価格や機能を評価-良い点・悪い点レポート

AQUOS R6の「ボケ」とは

AQUOS R6を始めとする昨今のスマートフォンでは、「ボケ」あるいは「背景ぼかし」を再現する機能を持っています。

(左画像に比べて、右の画像はボケが強い)

AQUOS R6では、従来機に比べて「加工ではない本物の光学的ボケ味」にこだわってレンズ・コーティング・画像処理などが行われています。

低価格なスマートフォンでも画像を加工することによって背景をぼかすことが出来るのですが、品質の低いスマホカメラでは被写体と背景のボケの境界が見るからに加工されていることが判る、不自然となることもあります。

この点において、AQUOS R6はデジタル処理による加工なしでもボケが大きくなる傾向にあります。

これはLEICA社の監修をもとに作られた1インチの大型センサー+7枚構成のズミクロンレンズなど、ハイレベルな画質調整による結果によるものです。

なお、AQUOS R6では「カメラ・レンズ1の性能としてのボケ」だけでなく、デジタル処理(加工)によってボケを強くすることも出来ますので、好みや目的によってボケ味を使い分けることも出来ます。

低価格スマホとAQUOS R6のボケ比較

ではいよいよ、「AQUOS R6のボケ具合」を他機種と比較していきましょう。

まずはAQUOSシリーズの大ヒット作、格安スマホのAQUOS sense3 (2019年モデル)から。

造花をカメラの色補正用カラーチャートの手前に配置し、全く同じ位置からオートモードで撮影してボケ具合を比較してみました。

AQUOS sense3 AQUOS R6

撮影した写真の全体を見た場合にはそれほど大きな違いはありません。しかし、背景のボケに注目してみると・・・

(画像をタップで拡大出来ます)

AQUOS sense3では背景のシートに書かれたラインがくっきり見えるのに対して、AQUOS R6では滑らかに大きくボケていることが判ります。これが格安スマホとAQUOS R6の「ボケ」の違いと言えます。

1インチセンサー同士のボケ比較

続いてAQUOS R6と同じ1インチのセンサーを積んだカメラとしてソニーのレンズスタイルカメラ「Cyber-shot-QX100」を用いて、同じ距離から撮影して拡大比較をしてみました。

サイバーショット QX100のワイド端(開放F1.8)で撮影した場合に比べても、AQUOS R6のほうが背景のボケは大きくなる傾向にあります。

1インチセンサーは「高級デジタルカメラに使われるセンサー」とされていますが、古いレンズスタイルのQX-100よりもボケは綺麗に出るようです(ただしQX100のほうは光学3.6倍ズームが使えるため、望遠撮影が出来るという点ではAQUOS R6より汎用性が高くなっています)。

フルサイズカメラとAQUOS R6のボケ比較

続いてもっと本格的なカメラとの比較として、ソニーのフルサイズミラーレス「ILCE-7SM2」(+ズームレンズSEL24105G)で撮影した写真のボケ比較です。

今回使用したソニーのカメラではAQUOS R6と全く同じ位置から撮影することが出来ない(近すぎて焦点が合わない)ので、最も寄れる距離から撮影して比較しています(被写体まで約40センチ)。

(タップで拡大出来ます)

ひまわりの花びら・緑の葉っぱ部分に大きな違いはありませんが、背景にあるイラスト図は圧倒的にソニーのカメラのほうが綺麗にボケます

ソニーのズームレンズSEL24105Gの絞りはF4です。AQUOS R6のF値は1.9ですが、センサー・カメラレンズの大きさが全く違います。価格の安いデジカメ、コンパクトカメラとの比較ならAQUOS R6は良い勝負が出来るでしょうけれど、さすがのAQUOS R6でも本格的カメラの前には光学的ボケ性能で勝つことは不可能です

今回利用したレンズ(SEL24105G)はボケやすいレンズというわけではなく、もっとF値が小さい(開放値が明るい)高級なレンズを使えば、もっともっとボケを出すこともレンズ交換式カメラなら可能です。

ただ、ボケのキレイな明るいレンズは非常に高価であったり、サイズも大きく・重くなったりすることもあります。

カメラ・写真で「ボケにトコトンこだわりたい」というのならやはり本格カメラを利用したほうが綺麗にボケますが、いつでも持ち歩けるスマホでお手軽に上質なボケを楽しみたいのなら、AQUOS R6を手に入れる価値があると言えそうです。

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ボケがきれいなのはAQUOS R6だけじゃない

今回はAQUOS R6と格安スマホ、レンズスタイルカメラ、高級カメラと比較しました。しかし、比較対象を「他の高級スマホ」のカメラにすると、AQUOS R6だけがボケが綺麗なスマホカメラというわけでもありません。

前項と同じ撮影方法による比較をすると、最新のiPhone 12 Pro MaxやGalaxy S21 Ultraなどのカメラ性能が最高峰のスマホなら、似たようなボケが再現出来ます。

AQUOS R6のカメラで物足りないと感じることがあるズーム性能を重視したいのなら、ドコモから発売中のGalaxy S21 Ultraでは光学3倍・10倍ズームレンズによって、AQUOS R6よりも圧倒的な望遠性能を使うことが可能です。

続きを読む ▶ 15万円の価値あり?GalaxyS21UltraとGalaxyS21のカメラズーム画質評価-iPhone12ProMaxとも比較

[実機レビュー]AQUOS R6写真の「ボケ」比較 デジカメ並の画質は本当か検証

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