ドコモのガラケー+モバイルルーターでiPadやタブレット・ノートパソコンなどのインターネットを使っているユーザーに、「ガラケーでアハモ」の節約術を紹介します。
2021年3月から提供開始となった新料金プランブランド「ahamo」(アハモ)は、一般的には若者向けのスマートフォンプランとして提供されています。
アハモではガラケーの利用は想定されていないものの、2021年6月時点、当サイトで確認した限りでは一部のガラケー機種でもアハモプランで通話・通信が利用できることを確認しています(動作を保証するものではありません)。
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ここで、電話として使うときはやっぱりガラケーが良いというビジネスマンユーザーで、更に別途iPadやモバイルパソコンなどをモバイルルーター・テザリング利用したい場合にも、アハモプランによる新料金値下げがどの程度お得なのか、比較検討してみましょう。
アハモはテザリングが無料で使える
2021年3月26日にスタートした新料金プラン「アハモ」は基本料金プランに20GB分のインターネット通信量が含まれています。
このインターネット通信量は、スマホを経由してノートパソコンやiPad・タブレット端末でインターネットを使用する事ができる「テザリング」で使ってもOKです。
このテザリングサービスは月額有料オプションとして提供しているところもありますが、アハモではテザリングサービスは無料で使うことが出来ます。
アハモのテザリングサービスは申込みも不要となっており、簡単にiPadやパソコンをネット接続することが出来るメリットがあります。
アハモプランを契約したガラケーでもテザリング可
テザリング機能を持った機種であれば、ガラケー機種でも使える(ガラケーを経由して、スマホやタブレットの通信をする)ことを確認しました。
上記は、ドコモから販売中のガラケー(SH-02L)にアハモのSIMカードを利用して、スマートフォンをネット接続している状態です。もちろんスマートフォンに直接アハモのSIMカードを指しても良いのですが、電話やメールはガラケーのボタンタイプを使いたいというのなら、こういった使い方もアリ、ということです。
ドコモガラケープランとアハモの比較
従来のドコモプランでも20GBや30GB、50GBといった大容量プランもありましたが、アハモの料金は月額2,970円と割安な設定です。
一方で、これまで「ドコモのガラケープラン」+「iPadやパソコンをインターネットに繋げるためにテザリング用プランを契約」(MVNOやデータプラン)の料金を支払っていたのなら、アハモプランでガラケーのテザリング機能を使ったほうが料金節約になる可能性があります。
具体的な例で比較してみましょう。
比較例:ドコモケータイプラン(5分かけ放題オプション)+格安SIMの大容量データプラン
プラン内容 | 月額料金 |
ドコモケータイプラン | 基本料金1,320円 |
5分かけ放題オプション | 月額+770円 |
格安SIMのデータプラン | IIJmio 20GB:月額1,958円 mineo 20GB:月額2,178円 イオンモバイル 20GB:月額1,958円 |
合計料金 | 月額約4千円前後 |
このように、ドコモのケータイプランに5分間のかけ放題オプションを付けて、インターネットを20GBくらい使える格安SIM(MVNO)を別途契約すると、月々の料金は4千円前後になります(2021年6月時点の料金プラン)。
しかし、アハモにすれば上記とほぼ同等の「20GBプラン+5分間かけ放題付き」で3,000円を切れます。
アハモはドコモの回線品質そのものであるため、格安SIMのようにお昼や夕方の混雑時に通信速度が著しく低下することも少なく、安定して使えます。
しかもアハモでは20GB超過時にも最大1Mbpsでの通信が可能となりますので、中画質程度であればYoutubeなどを継続して見る事もできるでしょう。
従来のドコモスマホプランであれば、ギガの単価高かったため、スマホプランを選ぶよりガラケー+格安SIMの組み合わせで料金節約が出来ましたが、ガラケーのテザリング機能を使って通話・ネットをすべて賄ってしまったほうが安くて快適に使える可能性が出てきています。
*ahamoではガラケー機種の販売はしていません。動作の保証もないため、自己責任にてどうぞ。
ガラケーでアハモを使う場合のデメリット/注意点
当サイトではいくつかのガラケータイプの機種でアハモプランを使う(通話・インターネットが出来る)ことが出来ることを確認していますが、いくつか注意したほうが良い点もあります。
まず、「アハモではガラケーの利用サポートをしていない」という点です。
アハモではドコモから発売したiPhoneやスマートフォン機種、他社のスマートフォン機種などについて動作確認を行っているリストが公開されています。しかし、ガラケータイプの機種は一台もありません(2021年6月1日時点)。
ガラケーの機種によってはドコモが販売した携帯であっても通信も通話も出来ないことがあるため、万が一携帯での利用が出来なくなった場合には、自分自身で対処する必要があります(当サイトで実施したガラケー動作検証結果はこちら)。
次に、ドコモのケータイプランからアハモに変更すると、キャリアメールが使えなくなります。
ケータイでGメールやヤフーメールなどを使うなら良いですが、「xxxx@docomo.ne.jp」のようなアドレスは使えなくなってしまいます。テザリングでiPadやタブレット・パソコンを利用しているようなユーザーなら外部メールの利用自体は問題無いと思いますが、事前にメアドの変更を家族や知人などに伝えておきましょう。
また、アハモでは5G通信も利用できますが、2021年6月時点で5G対応のガラケー機種は存在しないため、通信速度は4G・LTE速度になります。
通信に関して、問題はスピードの部分だけではありません。
ahamo回線では3G回線を使わないため、山間部など一部の地域では従来のドコモガラケーなら使えていた場所で繋がりにくくなる可能性もあります。よほどの場所は4Gエリアでカバーしているはずですが、よく3G通信に変わってしまうような場所で使うことが多いユーザーは注意が必要です。
ドコモでは2021年時点でいくつかの4G対応ケータイを発売しています。カード型・折りたたみ型などのタイプから選ぶことが出来ますので、アハモでガラケーを使ってみたい場合はドコモケータイを手に入れて、試しに使ってみるのも良いでしょう。