テレビで放送されているドコモのCMで、高畑充希さんが熱唱するX JAPANの「紅」が激ウマ&ちょっぴりウルサイ?と話題になっています。
騒音がウルサイのは困ったものですが、スマートフォンで動画や音楽を楽しみたい人・周囲の音が大きい環境での利用が多く、通知音が大きいほうが良いという人はスピーカーの最大音量が気になる人もいるかも知れません。
そこで今回音量を簡単に測定することが出来るハンディ音量測定器「HUASUN 騒音デシベルメータ」を買ってみたので、最新のドコモスマートフォンでボリュームを最大にした状態で、どのくらい大きな音が鳴らせるのか比較してみました。
再生したのは以下のドコモ公式CM動画、再生アプリはYoutubeです。
スマホのボリュームテスト方法
音量の測定方法は、各スマートフォンで設定出来る最大音量に設定した状態で、スマホスタンドに横置き・ディスプレイ面を手前にした状態で設置しています(スマホ・測定器はカメラ撮影ボックス内に配置)。
音量測定器はスマホ本体から10センチほど離れた場所に置き、約30秒のCM動画再生中で記録した最大値で比較しています。
*機種によりスピーカーの位置・本体のサイズが違うため、実際のスピーカー→集音器までの距離は完全に一定というわけではありません。ほんの少しスマホの向きを変えるだけでも数値が変化するため、各数値は上記のセッティング状態における結果として参考にしてください。
測定機種&結果
今回測定したスマートフォンは以下のモデルです。
・ Apple iPhone X
・ Galaxy S8 SC-02J
・ Galaxy Note8 SC-01K
・ SHARP AQUOS R2 SH-03K
・ Huawei P20 Pro HW-01K
・ SONY Xperia XZ2 Compact SO-05K
・SONY Xperia XZ2 Premium SO-04K
・ LG Style L-03K
iPhone X 最大 93.9 dBA
2017年11月に発売された最新のiPhone Xでは、音楽再生時にディスプレイ前面のノッチ(切り込み)部分と本体下部の2箇所に配置されたスピーカーから音が出ます。
ボリュームを全開にして室内で音楽を再生すると、目前に置いた場合は非常に大きな音に聞こえました。
90dBA程度の大きさは「大声による独唱、騒々しい工場の中」レベルの騒音とされています(ヒロセ技研株式会社の解説より)。
Galaxy S8 SC-02J 最大86.4 dBA
2017年夏モデルとして発売されたGalaxy S8は今回測定したスマホの中ではやや小さめな、86.4dBAを記録しました。この機種のスピーカーは本体右下に1個のみとなっていますので、上記写真のように横向きに配置した状態だと音が壁に反射して聞こえることになります。
2018年夏モデルのGalaxy S9/S9+ではディスプレイの上部にもスピーカーを配置したステレオスピーカーに変更され、音量は約1.4倍になっているということですので、より大きな音で聞きたいのなら新モデル(SC-02K,SC-03K)を選ぶほうが良いかも知れません。
ただ、Galaxy S8 SC-02Jは2018年7月時点で発売当時より大きく値下げされていますので、お値段重視の人にはSC-02Jもオススメです。
Galaxy Note8 最大92.7dBA
今回測定したスマホの中で最も画面が大きな2017年冬モデル Galaxy Note8 SC-01Kでは、前項のGalaxy S8 SC-02Jと同じくスピーカーは本体右下部分のモノラルとなりますが、測定結果はS8よりやや大きい音が出ているということになりました。
AQUOS R2 最大94.3 dBA
AQUOS R2の最大音量は94.3 dBAとなり、今回測定した機種で最も大きな音(騒音値)となっています。
AQUOS R2はスマートフォンとして世界初、Dolby Vision+ Atmos両対応の機種となっており、臨場感のある音と画質で動画が楽しめる端末であることもウリにしています。Dolby Atmosの効果があるのは対応のイヤホンを使った場合となりますが、本体スピーカーでもかなりの音量を出すことが出来ます。
P20 Pro 最大89.4 dBA
カメラ機能では業界ナンバーワンと言われるP20 ProのスピーカーはiPhone Xと同じくディスプレイ前面のノッチ部分と本体下部の2箇所から音が出ます。
耳で聞く限りではかなりの音が出ているように感じますが、騒音計での測定結果はややiPhone Xに比べて小さくなっていました。
Xperia XZ2 Compact 最大88.7 dBA
ドコモから発売中のAndroidスマホでは比較的小さいXperia XZ2シリーズの Compact最新機種 SO-05Kでは、従来モデルとはやや位置が変更されましたが、ディスプレイ側に2個のスピーカーが配置されています。上部はカメラの横・中央位置、下部はディスプレイガラスとボディフレームに細長い隙間の位置です。
Xperiaは従来モデルからずっと「フロント側にステレオスピーカーを配置」というこだわりのある設計になっていますが、今回の測定・比較条件では、他のハイエンドモデルよりわずかに低いスコアになりました。
ちなみに、1年半前のXperia X Compact SO-02Jは83.8dBAでしたので、旧モデルよりは大きくなっています。
LG Style 最大89.2 dBA
最後はdocomo with対応の低価格モデルから LG Style L-03Kです。この機種のスピーカーは本体右下に1つです。
90dBAには少し届きませんでしたが、低価格モデルだからといってスピーカーの音が極端に悪い・音量が小さいということもなく、音割れもしていません。
2018年7月27日発売されたばかりのXperia XZ2 Premium(SO-04K)でも同じテストをしてみました。最大音量はコンパクトとほぼ同じ結果に。
以上の測定結果をまとめてみると、以下のテーブルのようになります。
機種名 | 騒音レベル(dBA) | スピーカーの位置 |
AQUOS R2 | 94.3 dBA | 本体下 |
iPhone X | 93.9 dBA | 画面上+本体下 |
Galaxy Note8 | 92.7 dBA | 本体下 |
P20 Pro | 89.4 dBA | 画面上+本体下 |
LG Style | 89.2 dBA | 本体下 |
Xperia XZ2 Compact | 88.7 dBA | 画面上+画面下 |
Xperia XZ2 Premium |
88.6 dBA |
画面上+画面下 |
Galaxy S8 | 86.4 dBA | 本体下 |
いずれのスマートフォンでも90 dBA前後の騒音レベルとなっており、室内で再生する分には十分な音量に感じられ、機種による違いはそこまで大きくありません。
今回の測定結果の数値的なものより、実際にはスピーカーの位置による聞こえ方のほうが本体スピーカーを利用して動画を視聴する場合には気になりますので、本体の前面(ディスプレイ面)からも音が出るiPhone X, P20 Pro, Xperiaシリーズを選ぶと、比較的自然な音に聞こえます。
冒頭にも書いたように、スマートフォンの音の聞こえ方はスピーカーの位置、スピーカーから出た音が反射・吸収される環境によって大きく異なりますので、ボリュームの大小に拘わる人はショップ店頭でデモ機種を触ってみると良いでしょう(最大ボリュームはいずれも大きな音なので、店員に許可を得てから操作したほうが良いかも知れません)。
今回測定した6機種のスピーカー以外の性能・価格・レビューは以下のページに実際に利用してみた感想を書いていますので、気になる機種の使用感を知りたい場合は参考にしてみてください。
・ Galaxy S8 SC-02J
・ Galaxy Note8 SC-01K
・ SHARP AQUOS R2 SH-03K
・ Huawei P20 Pro HW-01K
・ SONY Xperia XZ2 Compact SO-05K
・ LG Style L-03K