ドコモの公式ウェブサイトにでケータイやスマホ、iPhoneを機種変更した時に表示されることがある「解約に伴うお支払額」に関する情報の意味・表示された場合にどうすればよいかを解説します(初稿2019年7月。改訂2021年4月末時点、アハモプラン時の情報・違約金留保廃止見込み予定を追加しました)。

上記のような表示が機種購入代金に続いて表示されるため「違約金の支払いが発生するのか?」と困惑しているユーザーさんがいらっしゃるかもしれません。

ここに表示される金額は、現在の契約状況と機種変更(および契約変更後)の状況によって変化しますので、ドコモで新料金プランに切り替える・プラン変更を行う場合にはよく注意して手続きを進める必要があります。

ケース1:2年契約を新プランでも継続する場合

2019年6月から提供が始まったドコモの新料金プラン「ギガホ/ギガライト」および「ケータイプラン」などへ機種変更と同時にプラン変更したい場合、「解約に伴うお支払額」が表示されることがあります。

この場合、変更後のプラン(新しいスマホ・ケータイで使うプラン)で2年定期契約を継続するのであれば、機種変更時に「定期契約型総合プラン・割引サービス 解除料/違約金」がすぐに発生することはありません

例えば、ドコモオンラインショップの上記の画面で表示されている「10,260円」は将来2年定期契約期間の更新月以外に解約・規定外プランへの変更を行うと違約金が発生する可能性がある、という表示です。

これまでにドコモで2年契約を続けていて、新プランでも2年定期契約を継続し続けるのであれば、「定期契約型総合プラン・割引サービス 解除料/違約金」が生じることは通常ありません。

この場合は特に気にせず購入手続きを進めても問題ありません。

ケース2:定期契約を解約する場合

2021年3月時点、ドコモオンライン手続きでは2年契約なし(定期契約無し)のプランも選択できるようになり、機種変更時に定期契約の解除も出来るようになりました。

ドコモのギガプランで「2年定期」と表記のあるプランを選べば解除料が掛かることはありません。しかし、更新月以外に2年契約なしのプランに変更し、契約満了月までに解約を行うと所定の解除料が発生します(新料金プランに変更した場合の解除料はドコモプランの契約を続ける限りは「保留」とされます)。

*アハモプランに変更することで定期契約が解除されるパターンは下記(ケース6)で解説しています。

ケース3:現在使用中機種支払い残債が残っている場合

「解約に伴うお支払額」の一番上の行で「機種分割お支払い残債(付属品含む)」の欄に金額が表示されている場合、機種変更の前(今使っている)の端末代金支払いが完了していない場合に、残債の一括精算が行われます。いわばローンが残っている状態ですので、この金額は必ず払わなくてはなりません

残債の請求は後日合算で行うか、ドコモショップ等に行って「残債の一括精算をしたい」と申し出ることでその場で支払うことも可能です(オンラインショップの手続前に行えば、機種変更のウェブ手続き時には表示されないはず)。

機種代金残債の支払いが滞ると端末の利用制限(赤ロム化)回線の利用停止・解約・ブラックリスト入りする可能性がありますので、残債の支払いは忘れず行ってください。

ケース4:端末購入サポート解除料が発生する場合

2019年5月31日以前に、ドコモでスマートフォンやiPhoneを「端末購入サポート」の割引を使って一括割引価格で購入していた場合、規定期間(通常は1年)未満に機種変更と同時に新プランに切り替えると解除料が発生します。

端末購入サポートの受付は2019年5月31日を持って終了しており、現在端末購入サポートを使って購入できる機種は存在しません。しかし、過去に適用した場合は現在も規定期間が継続している可能性があります。

端末購入サポートの適用条件のうち新料金プラン(ギガホ/ギガライトなど)は適用対象外プランとなっているため、機種購入から1年が経っていない状態でオンライン機種変更と同時にプラン切り替えをしてしまうと、高額な割引解除料が生じますので気をつけてください。

端末購入サポートの規定期間は、以下のイラストのように「1日購入」と「それ以外」によって購入月がカウントに入るかどうかが決まります。

購入月を含めて13ヶ月または14ヶ月目になるまで、端末購入サポートを使った回線のプラン変更は待つべきです(プラン/契約内容を変更をせずに機種だけを買う場合は解除料は発生しません。オンラインショップでは端末購入サポート対象である旧プランのまま機種購入手続きが出来るようになっています)。端末購入サポートによる割引解除料は最大で6万円以上になることがあります。

*2021年時点ではもうこの「端末購入サポートによる違約金」が生じる期間は全購入者で過ぎているはずですので、本ケースによる解除料発生は気にしなくて良いでしょう。

なお、2021年時点で実施されているスマホ値引きの「端末購入割引」はシステムが全く違いますので、違約金発生には関係ありません。端末購入割引は適用後にすぐプラン変更をしてもトラップはありませんので、ドコモユーザーはお買い得に買える機種を逃さないようにしましょう。

ケース5:ベーシックコース定期契約解除料が生じる場合

このケースは2019年時点においては当てはまるユーザーは極めて少ないかもしれませんが、従来のFOMA携帯販売時における”ベーシックプラン”の2年契約を前提に割引を適用した際に、規定期間未満で解約すると生じる可能性がある解除料です。

電話番号回線を24か月以内に機種変更/解約/電話番号保管/「2in1」のBナンバー契約としてご利用いただく場合600円×残月数の「ベーシックコース解除料」が必要となります

このような規定があるため、FOMA契約時にベーシックコースを利用して2年未満の場合は注意が必要です。

2019年夏時点において、ドコモを始めとする各携帯電話会社で機種変更をしようとすると、多くの場合に”2年縛り”とも呼ばれる定期契約をするのが一般的です。定期契約をすることで月額料金(基本料金)が安くなったり、キャンペーンによって機種代金の割引やクーポンの利用条件になっていることもありますので、極短期で解約する予定が決まっている場合以外は、2年契約をしたほうが断然オトクだからです。

一方、今後総務省の規制により「2年契約の解除料を減額し、割引も引き下げる」ことを提案しており、今後は2年契約をしても基本料金の割引率が悪化する可能性が出て来ました(早ければ2019年秋にもプラン料金が変わる可能性ががあります→2019年10月1日以降の契約分「ギガプラン(2)」は定期契約の解除料1,100円になりました)。

今後も長くドコモでスマホ・ケータイを使い続ける予定があるのなら、プラン・割引システムがさらに改悪される前にプラン変更をしておくことをおすすめします。

ケース6:アハモプランへ変更する場合

2年縛りのあるドコモプランから2021年3月より提供が始まったアハモ(ahamo)に変更する場合、定期契約の違約金は「保留」扱いとなります。

アハモプランには最低利用期間や2年縛りなどの仕組みは無くなっていますが、ドコモの定期契約付きプランから変更しても、違約金が免除されるわけではありません

アハモプランに変更後、元のドコモプランの2年契約更新(契約満了月)までに解約を行うと、ドコモプラン(ギガプラン)契約時の内容で解除料が発生することがあります。アハモプランを利用していても旧ドコモプランの満了月までに解約・MNP転出をしてしまわないよう、本来の更新月のタイミングを忘れないようにメモしておくことを推奨します。

より詳しいドコモのオンラインショップ利用方法・購入手続きの流れについては下記ページも参照ください。

追加情報:将来的に留保された違約金も無料化へ

NTTドコモは2021年4月16日、総務省に提出した資料において前項までに解説した「プラン変更時に表示される違約金留保」のシステムを2021年秋頃を目処に廃止し、無料でプラン変更/解約が出来るようする見込みです。

なお、同時期までに現行の「違約金1,000円の2年更新」というシステム自体を終了させることも明らかにしており、ドコモの料金プラン体系が大きく変わろうとしています。

*2021年4月末時点で具体的な時期は発表されていないため、改定前のプラン変更/留保状況には注意してください。

ドコモオンラインショップで「解約に伴うお支払額」-解除料・違約金が表示された場合の対処法