2016年3月31日に発売されたばかりのiPhoneSEと、2013年モデルのiPhone5sのベンチマークテストを行ってみます(2018年8月、iPhone 8 PlusおよびiPhone Xのデータ、Antutu Benchmark 7.0における再測定データも追加しました)。
iPhone5sには「A7チップ」、iPhoneSEには「A9チップ」というCPUが搭載されています。この「A○」というシリーズは数字が大きくなるほど新しく、高性能になっていきます。iPhoneSEに搭載されたA9は、2015年モデルiPhone6s/6s Plus/iPad Proなどにも採用されている最新のCPUです。
基本的な操作をしている分にはiPhone5sでも私は違いを感じ取ることが出来ないのですが、重いアプリ・ゲームを動かすとやはり違いが出るようです。
Antutuベンチマークの進行比較
iPhone5sとSEを並べて、同時にベンチマークテストを走らせました。何度もトライしてぴったり一緒にスタートさせられるように頑張りました(´∀`)
画像の右から順番進んでいます。3D表示のテストを行っている時点で1~2秒、CPUテストを行っている時点で4~5秒、テスト終了までに10秒以上の差がつきました。5sでも3D表示にもたつきが出るほどではありませんが、ドンドン差が広がっていく様子が見て取れます。
ベンチスコア詳細(ver6.2まで)
Ver6.2 | iPhoneSE | iPhone 5s | iPhone6 | iPhone7 | |
トータルスコア | 124598 | 63069 | 80791 | 167066 | |
3D | トータル | 32656 | 12883 | 19803 | 48668 |
3D Garden | 10087 | 4256 | 7969 | 17249 | |
3D Marooned | 22569 | 8627 | 11834 | 31419 | |
UX | トータル | 41103 | 20889 | 24597 | 54286 |
Data Secure | 7403 | 5158 | 5572 | 8634 | |
Process | 8660 | 3813 | 4427 | 11820 | |
Strategy Games | 17227 | 7607 | 10346 | 22158 | |
Image Process | 3755 | 1524 | 1718 | 4635 | |
I/O Performance | 4058 | 2787 | 2534 | 7039 | |
CPU | トータル | 42093 | 22607 | 28253 | 51462 |
Mathematics | 15710 | 8984 | 10407 | 19594 | |
Common Use | 14610 | 6761 | 9077 | 17805 | |
Multi-Core | 11773 | 6862 | 8769 | 14063 | |
RAM | 8746 | 6690 | 8138 | 12650 |
トータルスコアは、iPhone5sに比べてほぼ2倍。全項目でiPhoneSEが大きく差をつけて高いスコアを示しました。
Antutuのアプリに登録されている他のiOS搭載端末のスコアランキングは以下の通りです(Antutu Benchmark)。
A7チップのiPhone5sは6万台、A8チップのiPhone6/6 Plusが約8万となっています。iPad Proシリーズには及びませんが、iPhone6s/6s Plus/SEはほぼ同じスコアとなります。
Android機種と比べることが出来るのかどうか微妙なところですが、Antutuベンチマークで10万を超えるスマートフォンは2015年モデルのハイエンド中のハイエンドモデルくらいです。現在最強クラスと言われるサムスンのGalaxy S7 Edgeが13万点台でiPhoneSEと近いです。日本のメーカーから発売中のフラッグシップモデルでは、10万点を記録する機種はほぼ無いはずです(2016年モデルのXperia X Performanceあたりで超えるかもしれません)。
カメラ機能の比較はこちら→12メガピクセルは伊達じゃない!iPhoneSEのカメラは5sよりも格段に綺麗
ベンチマークのスコアが全てではありませんが、iPhoneSEは現状であらゆるスマートフォンに比べて最高ランクのパフォーマンスを体験できると考えてよいでしょう。
機種変更の本体価格優遇がされていますので、古いiPhoneを使っていて動作にもたつきを感じる・4インチのコンパクトモデルに買い換えたい方は検討してみる価値があります。
Antutu Ver7.0のベンチスコア
2018年8月時点におけるiOS向けバージョン Antutu Benchmark 7.0.8において、各機種のベンチマークを再測定してみました。スコア比較用の参考にどうぞ。
Ver7.0 | iPhoneSE | iPhone 5s* | iPhone7 | iPhone 8 Plus |
iPhone X |
|
トータルスコア | 157234 | 69410 | 178074 | 235671 |
241079 |
|
CPU |
トータル |
67071 |
36885 |
74001 |
96589 |
97648 |
Mathematics |
20963 | 12051 |
21595 |
25284 |
27431 |
|
Common Use |
12365 |
6225 |
14940 |
19268 |
18776 |
|
Multi-Core |
33743 |
18609 |
37466 |
52037 |
51441 |
|
GPU | トータル | 51182 | 10324 | 66927 | 80716 |
86202 |
Marooned | 10113 | 4230 | 12839 | 15766 | 16877 | |
Coastline | 18804 | 6094 | 31419 | 25568 | 28446 | |
Refinery | 22265 | 0* | 28869* | 39382* | 40879 | |
UX | トータル | 34286 | 18561 | 31889 | 49888 |
49764 |
Security | 16321 | 10900 | 14660 | 27489 | 28316 | |
Data Processing |
9353 | 2074 | 7413 | 10401 | 9802 | |
Image Processing |
1560 | 703 | 2197 | 2941 | 2879 | |
User Experience |
7052 | 4884 | 7619 | 9057 | 8767 | |
MEM | トータル | 4695 | 3640 | 5257 | 8478 |
7465 |
RAM | 3561 | 2725 | 3924 | 4798 | 4765 | |
ROM | 1134 | 915 | 1333 | 3680 | 2700 |
iPhone 7, iPhone 8 PlusではOSを最新バージョンにあえてアップデートしていないためか、GPU 3D Refinery Scoreが測定不能でした。そのため、アプリ内のデータ数値を参照して補完しています。また、iPhone 5sはアプリ内にもデータがないため、参考値としてのみご利用下さい。
この他、アプリ内のランキングデータによればiPhone 6sが147000点、6は79000点とされています。
2018年8月時点ですでにiPhone 7シリーズ・iPhone SEの在庫はドコモでは極僅かになってきています。まもなくiPhone9(2018年モデル)も登場予定ですが、今でもSEはコンパクト機種では高性能といえるモデルですので、入手希望の方はお早めにどうぞ。