従来「ケータイ・スマホは2年で買い替え」が一般的なサイクルであったところから、iPhoneは十分な機能の成熟・長く続くサポートのおかげで3~4年くらいなら同じモデルを使い続けても不便を感じることは少なくなってきました。
一方で、最先端を追いかけてきたユーザーの場合には「2年ごとの買い替えはともかく、3年も経つとそろそろ新型も気になる・・・」という頃合いかと思います。
2022年モデルのiPhone 14 Pro/iPhone 14 Pro Maxも含め「昨年モデルに比べて進歩が少ない」と感じられることもありますが、3世代前のiPhone 11 ProとiPhone 14 Proを比べた場合には3年分のさまざまな進化を感じられます。
ヘビーユーザーの場合はiPhone 11 Proのバッテリーもヘタってくる時期ですから、最新iPhone 14 Proへ買い替え検討をしてみる価値があります。
iPhone 11 Pro→14Pro本体・デザイン・画面の進歩
まずは外観・デザインの違いから見てきましょう。毎日使うiPhoneは、大きさやデザインが変わると最初は強い違和感を感じるものです。
iPhone 11 Proの後継機であるiPhone 14 Proではデザインや大きさも少し変わりました。
iPhone 11 ProとiPhone 14 Proの変更点は
ディスプレイが5.8インチ→6.1インチにアップ
本体横フレームがラウンド→フラットに変更
フロントカメラ部分が凹→Dynamic Islandに
カメラレンズとパーツが大型化
120Hzリフレッシュレートに対応
常時表示ディスプレイに対応
最大輝度800ニト→1000ニト(標準時)
屋外最大輝度 2000ニトに対応
など、実に3年の間にはさまざまな仕様変更がありました。
iPhone 14 Pro/Pro Maxに採用された「ダイナミックアイランド」。これをカッコいい・便利と感じるかどうかは人それぞれですが、画面のリフレッシュレートが高くなったことでスムーズで滑らかな表示体験・画面を触らず情報を確認できる常時表示、屋外で見やすい明るい画面など、利用体験が大きく変わる進歩がありました。
これまでのiPhoneでスリープ状態にしても時計や一部の情報を表示し続けるAlways On Displayモードは多少電池消費が増えるデメリットもありますが、頻繁に画面を通常点灯させて確認するより省エネであると考えることも出来るため、望んでいたiPhoneユーザーも少なからず居るはずです(iPhoneの常時点灯は現在iPhone 14 Pro/Pro Maxだけの新機能です)。
サイズの違いは数字で書くと以下のような差です。
仕様/モデル | iPhone 14 Pro | iPhone 11 Pro |
縦 | 147.5mm | 144.0mm |
横 | 71.5mm | 71.4mm |
厚さ | 7.85mm | 8.1mm |
重さ | 206グラム | 188グラム |
ボディのサイズ差はそこまで大きくないものの、iPhone 11 Proから14Proへの買い替えで気になるのは重さでしょうか。11 Pro比率だとおよそ1割、18グラムの増量となります。iPhone 11 Proも決して軽いスマホとは言い難い重量でしたが、iPhone 14 Proはさらにずっしりと感じられる重量になっています。
今よりもスマホが重くなることを以下に挙げるディスプレイの性能・バッテリー性能・カメラ性能の向上によるメリットで許容できるかどうか、細かくみていきましょう。
iPhone 11 Pro→14Pro通信速度の進歩
iPhone 11 ProはiPhoneシリーズで最後の4G通信モデルであり、iPhone 12シリーズから5G通信に対応するようになりました。
2022年時点ではまだ5G通信の必要性・繋がりやすさが十分であるとは言い難い状況ではあるものの、5G対応エリアでiPhone 14 Proなら簡単に1Gbps以上の通信速度を体感出来る場所もあります。
まだまだ4G対応モデルのiPhoneで不便を感じることはまず無いと思われますが、通信エリアは今後徐々に広がっていくはずであり、すでに「5Gスマホが当たり前」の時代になってきています。大容量コンテンツのアプリや動画のダウンロードも、5GのiPhone 14 Proなら一瞬で終わります(5Gのエリア内で、混雑していなければ)。
また、通信関連ではiPhone 11 Proもnano SIM+eSIMの利用はできましたが、iPhone 14 ProはデュアルeSIM/nano SIM+eSIMに対応するようになりました。より自由度の高いプラン・サービスの契約入れ替えが出来るようになっています。
iPhone 11 Pro→14Pro処理性能の進歩
3年前のiPhone 11 Proから新型のiPhone 14 Proへ買い替えると、処理性能の差を感じられる場面もあるかもしれません。
iPhone 11 ProにはA13 Bionicチップが使われていました。iPhone 14 Proへ機種変更すればA16まで一気にジャンプアップします。
iPhone 14 ProのAntutuスコア(Ver9系)の当サイト実測結果は約95.5万点。対するiPhone 11 Proは63万点ほどですから、単純計算で1.5倍くらい処理性能がアップします。スコア別で見ると、CPU・GPUともに60%ほどアップしていることになっています。
iPhone 11 Proでゲームを遊んでいて「ちょっと動作が重い?」と感じているのなら、iPhone 14 Proへ買い替える価値があるでしょう。なお、同シリーズでもiPhone 14とiPhone 14 Plusには旧世代のA15チップとなっています。A15チップが性能不足で動作しないゲームなんて現時点では存在しないと思われますが(そうでなければほとんどのゲームユーザーがプレイ出来ないことになるので)、今後ますますリッチ化するコンテンツを快適に遊べることを想定するならiPhone 14 Proを買っておきましょう。
iPhone 11 Pro→14Pro電池性能の進歩
これはかなり重要な進化ポイントです。
Apple iPhoneシリーズでは具体的な電池容量について公式では公開していませんがiPhone 11 Pro → iPhone 14 Proでは以下のように動画再生・音楽再生時間が大きく伸びています。
仕様/モデル | iPhone 14 Pro | iPhone 11 Pro |
ビデオ再生 | 最大23時間 | 最大18時間 |
ビデオ再生 (ストリーミング) |
最大20時間 | 最大11時間 |
オーディオ再生 | 最大75時間 | 最大65時間 |
アップルが公開しているデータによると、iPhone 14 Proでは特にストリーミング(Youtubeのようなネット動画サイトで再生すること)時には飛躍的な電池持ち改善をしています。これは電池容量そのものが巨大化したというより、iPhoneの実際の利用時に消費するバッテリーが最適化・省エネ化されているということでしょう。
なお、バッテリーが長持ちであることを何より重視する場合、物理的に大きなバッテリーを積んでいるiPhone 14 Plus/iPhone 14 Pro MaxのほうがProよりもさらに電池が長持ちします。
iPhone 11 Pro→14Proカメラ性能の進歩
iPhone 11 Proを購入した当時、初めてiPhoneのナイトモード撮影を試したときにはその画質に驚いたものですが・・・3年の間ではっきり言ってiPhone 11 Proのカメラ技術・性能は過去のものになりました。
iPhone 11 Proではシリーズ初の超広角+標準+2倍望遠のトリプルレンズを採用していました。iPhone 14 Proもトリプルレンズであることに変わりないものの、標準カメラは4倍の4800万画素モードや光学ズーム倍率のアップなど、大きな変更点があります。
メインカメラは4800万画素
センサーサイズがシリーズ最大
光学ズーム倍率が2倍→3倍相当にアップ
デジタル併用ズーム最大10倍→15倍まで
マクロ(接写)モードに対応
ポートレートもナイトモード撮影できる
Apple ProRAWモードが使える
光学手ブレ補正→第2世代センサーシフト式へ
このように、たくさんの物理的な進化とソフトウェア上の進化がありました。
実際にiPhone 11 Pro と iPhone 14 Proで撮り比べてみた例は以下のとおりです。
まずiPhone 13 Proから対応したマクロ(接写)撮影です。以下は実寸大の猫のオブジェをiPhone 11 ProとiPhone 14 Proそれぞれで、最も近づいてピントが合う位置から撮影したものです。
iPhone 14 Pro の最短撮影 |
|
iPhone 11 Pro の最短撮影 |
iPhone 11 Proではおよそ6~7センチほどまで近づいて撮影できるのに対して、iPhone 14 Proなら2センチくらいまで近づいてもピントが合います。
iPhoneのマクロ撮影は接近状況に応じて自動で切り替わります(自動切り替えをオフにすることも可能)。新しいiPhoneならユーザーは何も考えず、好きなだけ近づいて撮ることが出来るようになりました。
次はズーム性能の違いです。
iPhone 11 Proの望遠レンズは光学約2倍、iPhone 14 Proは約3倍相当にアップグレードされています。
以下、iPhone 11 Proの最大10倍ズーム状態で上記の画角で撮影した写真を、さらに拡大したものです。
iPhone 14 Proの10倍ズーム | iPhone 11 Proの10倍ズーム |
*タップで拡大できます。
iPhone 11 Proに比べて、iPhone 14 Proのほうが細かい部分までくっきり・はっきり撮影することが出来るようになりました。
この他、カメラのセンサー(レンズを通ってきた光を受け取るためのパーツ)サイズがiPhone 14 Proでは大きくなっているため、夜景撮影でもより明るく・ノイズが少なく撮影できるようになっています。
iPhone 14 Proのカメラは、1年前のiPhone 13 Proと比べてしまうとそこまで極端な差は感じられないものの、3年前のiPhone 11 Proから機種変更した場合は、普段の撮影から特別な記念撮影まで、あらゆる場面で画質の向上を感じられるはずです。
関連記事:iPhone 14 Proの4800万画素・高画素モードの使い方・作例
まだまだある3世代分の進化点
iPhone 11 ProとiPhone 14 Proの間には、まだまだいろんな違い・新しく使える機能が増えています。
・MagSafe対応
・頑丈なCeramic Shield
・Lidarスキャナ
・最大4K30fpsのProResビデオ撮影
・アクションモードビデオ撮影
・フロントカメラのDeepFusion/ナイトモード
・衝突事故検出機能
・防水性能アップ(水深4m→6m)
・本体容量ラインナップ変更(128GB-1TB)
iPhone 11 Proでは出来なかったことが、iPhone 14 Proではたくさん出来ます。ひとつでも魅力的な新機能があれば買い替えるべき・・・とは言い難いですが、これらのたくさんの機能がアップグレードされることを考えれば、iPhone 11 Proを手放してiPhone 14 Proへ買い替えるメリットは大きいと感じられるはずです。
iPhone 14 Proの在庫状況・すぐ買えるショップ
Apple iPhone 14 Proの発売日は2022年9月16日でした。発売日直後は品薄となった本機種も、2022年9月下旬時点では携帯会社の公式サイトですぐに買える在庫が出てきています。
在庫状況は日々変化していますが、各社以下のモデルならばすぐに届く・早めに入荷する状態となっています。
iPhone 14 Pro 在庫あり |
パープル | ゴールド | ブラック | シルバー |
128GB | 楽天 au SB |
楽天 | ||
256GB | 楽天 au SB |
ドコモ 楽天 au SB |
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|
512GB | 楽天 | 楽天 au |
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1TB |
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ドコモ 楽天 au SB |
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楽天 au SB |
*注文のタイミングによって入荷まで時間がかかる場合もあります。iPhone 14 Pro Maxは2022年9月下旬時点で著しい在庫不足が発生しており、納期が長くなっています。詳しい最新在庫状況は下記各社HPを参照ください。
SB予約ページ:https://www.softbank.jp/online-shop/special/products/lineup/iphone
ドコモ予約ページ:https://onlineshop.smt.docomo.ne.jp/products/iphone/index.html
アハモ予約ページ:https://ahamo.com
KDDI予約ぺージ:https://www.au.com/mobile
楽天予約ページ:https://network.mobile.rakuten.co.jp/product/iphone/
楽天(市場経由)予約ページ:https://www.rakuten.ne.jp/gold/rakutenmobile-store/product/iphone/
*現在楽天市場店では予約できません。