2023年秋冬に発売されたばかりの最新ハイスペックモデルであるにも関わらず、ショップ店頭で投げ売りされた影響で白ロム(契約なしの本体販売二次流通品)をお手軽価格で購入可能になった超狙い目機種「Xiaomi 13T (2023年12月モデル)」と「Reno10Pro5G (2023年10月モデル)」の比較です。
この2機種はそれぞれ携帯会社(au/UQ・SB)の定価は7.5万円~8万円という、いわゆる「格安スマホ」とされるモデルよりもかなり値段設定が高い、ミドルレンジ以上~ハイスペックモデルにカテゴライズされる機種です。最上位の”ハイエンド”ほどではないにせよ、多くの一般ユーザーが十分満足できる性能と多機能性を有する最新Androidスマホとして投入されました。
2023年12月下旬時点でOPPO Reno 10 Pro 5GとXiaomi 13Tはまだ発売から間もない新型ながら、白ロムが非常に安く流通しており、定価で買うのはバカバカしいレベルの激安な水準になっています(価格・安売り情報については後述)。
ただ、今後スマートフォンの割引規制が強化されると安く買えなくなる可能性もありますので、早めに仕様・性能・機能の違いをチェックして、Reno 10 Pro 5GとXiaomi 13Tのどちらを買うべきか比較検討しましょう。
Reno10Pro5GとXiaomi 13Tの違い
Xiaomi 13T XIG04は2023年12月発売の新ハイスペックモデル、Reno 10 Pro 5Gは2023年10月にソフトバンク向け(A302OP)が発売されました。
まず概要を把握するために、それぞれのモデルで高評価なポイント/不満点と挙げられやすいポイントを列挙してみましょう。
モデル | 良いところ/好評なところ | 悪いところ/物足りないかも しれないところ |
Xiaomi 13T |
・安い ・高解像度のディスプレイ ・5000mAhの大容量電池 ・15分で50%急速充電 ・nano SIM+eSIM対応 ・カメラ性能高め ・処理性能高め ・防水防塵対応 |
・本体がやや大きく重め |
Reno10 Pro 5G |
・安い ・80W神ジューデン仕様 ・nano SIM×2+eSIM仕様 ・カメラ性能もまずまず |
・CPUはやや古いチップ ・防水/防塵仕様が低い ・モノラルスピーカー仕様 ・メインカメラ以外は微妙 |
などが挙げられます。どちらもハイスペックな仕様と急速充電に力を入れたスマホだと言えます。
一方で、Xiaomi 13TもReno10Pro 5Gも2023年冬時点において”ハイエンド”と呼ばれる10万円~20万円クラスの最上位機種と比較すると性能・機能は一部劣る部分もあります。
利用したい機能・重視したい機能を各自で判断して、より自分にあう機種を選んでみてください。
それぞれの仕様は以下のとおりです。
スペック・仕様 | Reno10 Pro 5G (A302OP) |
Xiaomi 13T (XIG04) |
メーカー | OPPO |
Xiaomi |
発売時定価 |
80,640円 |
74,800円 |
ディスプレイ | 6.7インチ FHD+ (2412×1080) 有機ELパネル |
6.7インチ 1.5K (2712×10220) 有機ELパネル |
リフレッシュレート |
最大120Hz |
最大144Hz |
サイズ | 163 × 75 × 7.9 mm |
162 × 76 × 8.7 mm |
重さ | 185グラム |
197グラム |
SIMスロット |
nano SIM+eSIM (nano SIM×2対応) |
nano SIM+eSIM |
電池容量 | 4600mAh | 5000mAh |
急速充電 |
最大80W |
67Wターボチャージ |
充電の目安 |
28分でフルチャージ |
15分で50%以上チャージ |
充電器 | 同梱 |
別売り |
CPU | Snapdragon 778 5G |
Dimensity 8200-Ultra |
Antutuスコア* |
約55-60万点 |
約90-95万点 |
RAM | 8GB | 8GB |
ROM | 256GB |
256GB |
おサイフケータイ |
対応 |
対応 |
ワンセグ/フルセグ |
非対応 |
非対応 |
ワイヤレス充電 |
非対応 | 非対応 |
外部ストレージ |
非対応 |
非対応 |
カメラ | 5000万画素[メイン]
(IMX890) +800万画素[超広角] (IMX355)+3200万画素[望遠](IMX709, 光学2倍相当) |
5000万画素[メイン]
(1/1.28″センサー) +1200万画素[超広角] (1/3.06”センサー) +5000万画素[望遠/50mm相当] |
防水防塵 |
IPX4/IP5X | IPX8・IP6X |
生体認証 |
顔+指紋 | 顔+指指 |
初期OS |
Android 13 |
Android 13 |
*定価は発売当時のもの。Xiaomi 13Tを67W充電出来る充電器は別売りです。Antutuスコアはver10系での目安です。測定環境により数字は上下します。
より詳しい仕様はau/UQ・ソフトバンク公式サイトを参照ください。Xiaomi 13Tの推奨充電器(Xiaomi 67Wターボチャージ対応 急速充電器・ケーブルセット)はauオンラインサイトで4,490円にて購入できます。
Xiaomi 13T/Reno 10 Proを選ぶポイント
Reno10 Pro 5GとXiaomi 13Tはどちらも「6.7インチ」のディスプレイを搭載しているため、本体の大きさは似ています。Reno10Proのほうがやや薄型・軽量ですが、”小型スマホ”ではありませんので、大きなスマホは苦手という人にはどちらも向かない可能性があります。
物理的な仕様の違いとして、Xiaomi 13Tはnano SIM+eSIMの組み合わせでデュアルSIM対応、Reno 10 Pro 5Gはキャリア向けとしては珍しい「nano SIM+nano SIM/eSIM」によるデュアル仕様となっています。物理SIMによるデュアル利用やeSIMを頻繁に入れ替えたり・組み合わせたりしたいのならReno 10 Pro 5Gのほうが自由度が高いと言えます。
性能面での違いとして、処理性能・ゲーム性能にも結構差があります。
Xiaomi 13TとReno10Pro 5GのCPU(SoC)はそれぞれMediaTek DimensityとQualcomm Snapdragonというメーカーが違うチップが使われており、性能に差があります。
軽いゲームアプリならどちらのスマホでも動作はするはずですが、ベンチマークアプリの基準で1.5倍くらいXiaomi 13Tのほうが処理性能が高いスコアを出しています。
OPPO Reno 10 Pro 5Gに搭載されているCPU「Snapdragon 778 5G」は、例えばXiaomiなら2年前(2021年)のMi 11 Liteという当時定価4万円のスマホに使われたものと同じです。つまり、定価8万円の2023年モデルであるReno 10 Proは、定価4万円の2021年型と同じ程度の性能しかないのです(あくまでCPUが同じという意味です)。
よって、ゲームをより快適に遊びたいのならXiaomi 13Tを選ぶことをオススメします。一方で、Snapdragon 778 5Gは無駄に高い性能を発揮しないことで、発熱・電池消耗が小さいというメリットもありますので、用途によって選ぶことが重要です。
電池持ちの違いとして、au/UQおよびソフトバンクの公式データによると、
項目 | Reno10 Pro 5G (A302OP) |
Xiaomi 13T (XIG04) |
連続通話時間 | 約1780分 | 約2320分 |
連続待ち受け時間 | 約534時間 | 約350時間 |
*それぞれau/SBの公式値より。別会社のデータとなるため、基準が異なる場合があります。
Xiaomi 13TとReno 10 pro 5Gは急速充電による回復の速さをウリにしています。
充電の最大対応出力はReno 10 Proのほうが大きく「最大80W」、Xiaomi 13Tは「最大67W」です。どちらも一般的なiPhone・スマホよりもかなり速く充電が可能です(例えば2023年モデルのiPhone 15 Proでは実測20W前後が最大)。Reno 10 Proではわずか28分でフルチャージが可能という規格になっているため、頻繁にスマホを充電するヘビーユーザーにはもってこいです。
実際にReno 10 Pro 5Gを付属の充電器でチャージした様子を記録したデータが以下のグラフです。
電池残量2%からスタートさせた場合、5分後には30%→15分後には70%→27分後に100%に到達しました。スペック通りの超高速充電です。
カメラ性能で選ぶ場合、センサーの大きさとしてはXiaomi 13Tのほうが性能が高くなります。それぞれメインカメラならAIや画像加工技術によりそれなりにきれいな写真を撮ることは可能です。しかし、超広角・高望遠状態の画質はどちらも最新・最上位機種のカメラスマートフォンと比べるとやや見劣りしますので、過度な期待はしないほうがよいと言わざるを得ません。
Reno 10 ProとXiaomi 13Tの白ロム相場
OPPO Reno 10 Pro とXiaomi 13Tはそれぞれ定価80,640円と74,800円という、格安スマホというには高い設定ですが、2023年12月下旬時点における実売価格はまさに「格安スマホ」と呼ぶにふさわしいお手頃価格とコスパを誇っています。発売間もない機種がここまで安く買える状態は、もはや価格崩壊と言っても良いでしょう。
Reno10 Pro 5G 定価80,640円 |
Xiaomi 13T 定価74,800円 |
専門店相場:39,000円前後~ 【 楽天市場でみる】 |
専門店相場:50,000円前後~ 【楽天市場でみる】 |
フリマ相場:38,000円前後~ 【メルカリで見る】 |
フリマ相場:40,000円前後~ 【メルカリで見る】 |
*2023年12月23日調査時点、それぞれ本体未使用状態の相場です。価格は個々のショップ・出品により異なる場合があります。
それぞれ専用の充電器込みで考えると、Reno 10 Pro 5GもXiaomi 13Tも同程度の定価設定です。
しかしながらOPPO Reno 10 pro 5G(A302OP)とXiaomi 13T (XIG04)の白ロム相場は、現時点でより新しいXiaomi 13Tのほうが少し高め。特にリサイクル店・専門店では価格差がありますので、目的と用途によって購入場所を選んでください。
価格相場は今後変動する可能性があるため、安く買える掘り出し物を探し出しましょう。
上記の通り、Xiaomi 13TとReno 10 Pro 5Gは価格こそ似ていますが性能・機能には違いも多いため、どうしても決めきれないなら両方買ってしまうのもアリです(一方を予備にする/気に入らないほうは手放すなど)。そのくらい今の白ロム価格・割引価格はオトクな水準です。