ここでは格安SIMサービス(プリペイドサービスを除く)を利用して、日本で一時的にインターネット接続環境を整えるための解説を行います。

*2021年時点、普段は海外住み→一時日本滞在で使うのなら楽天モバイル0円維持」が最強です。これ以外にもはや選択肢はないと言ってもよいほどおすすめです。初期費用もタダであり、使わなければ契約時から全くコストが掛かりません。

第一部で解説したプリペイドサービスと今回の違いは、「通常契約(ポストペイド=料金後払い)」による格安SIM契約を行う方法で、どの程度の料金でどんなことが出来るのか、利用に当たってどんなメリット・注意点があるのかを、細かく紹介します。

たかい2

まず具体的なお話をする前に、格安SIMを「短期間使う」ということで生じるメリット・デメリットに軽く触れておきましょう。

通常契約の格安SIMを使うメリット

1.初期コストを抑えられる
2.解約手数料が掛からないプランも多い
3.利用期間の調節が自由
4.選べるプラン(利用可能通信データ量)が豊富

まず第一に、第1部で紹介したプリペイドSIMに比べて(4000~6000円程度)、通常契約の場合は初期コストを抑えることが可能です。詳しくは後半の「出費を抑えるテクニック」でも紹介しますが、通常3千円程度掛かる事務手数料をほとんど無料で利用できるサービスも多くあり、なるべく安くネットを使いたい人に向いています。

第二に、データ通信専用プランを選ぶと最低利用期間が無く、いつでも利用を止めることが可能なサービスが多くなっています(ただし、最低利用期間をデータ通信プランでも設定している業者もある)。この特徴を生かして今回は「一時的なネットの利用に使えるか」というお話をするわけですね。

第三のメリットは、必要に応じて1ヶ月、2ヶ月と利用期間を調整することが可能な点です。これは利用有効期間が始めから設定されているプリペイドSIMに対するメリットでもあり、デメリットになります(詳しくは後述します)。日本での滞在期間が1ヶ月の予定が1週間+数日に延びたりした場合、プリペイドではピッタリと規定の期日になれば通信が出来なくなってしまうタイプがありますが、当然ながら通常契約ならば解約手続きをしなければいつまでも契約は有効です。

第四に、選べるサービスが豊富であることです。今回は2つのサービス「DMM mobile」と「0SIM」というものを例として挙げますが、データ専用のプランを提供する会社は何十社とあり(個人が契約できる主要サービスは10数社くらい)、1つのサービスでも複数のプランが用意されています。

高速通信接続は出来ない代わりに料金が格安なプラン、利用したデータ量に応じて多段階で料金が切り替わる従量タイプのプラン、月間容量も500MB(0.5GB)から40GBくらいまで選び放題です。そして、それぞれのデータプランの料金はプリペイドタイプに比べて単価が安くなっていますので、大きめの容量を使う場合に向いています。

通常契約の格安SIMを使う注意点

1.契約に審査がある(利用開始までに時間が掛かる)
2.解約手続きが必要
3.利用制限のあるサービスもある
4.クレジットカードが必須(ほぼ)

プリペイドSIMの場合は、SIMカードを入手してすぐに利用手続きを行ってネット接続をすることが出来るものが多い一方、ポストペイドタイプの場合はサービスの契約審査が行われます。登録情報の不備・過去に支払いの滞納などがなければまず審査に通らないということはないのですが、店頭での申し込み以外では4~1週間程度の期間を要します(私の体験では、DMM mobileは5日目・mineoは4日と5日目、fiimoも5日目でした。0SIMの場合は入手経路が特殊だったため、即日利用が出来ました)。

まとめ

通常契約の格安SIMには、ここで簡単に解説しただけでは説明しきれないほどサービスが豊富です。使い方に合わせて選べば割高なプリペイドプランよりも一時的な利用でも安く使える可能性は十分あります

一方で、準備に掛かる時間・手間と、サービス・キャンペーンの規約をよく理解していないとトラップにはまり、安く・便利に使えない可能性があるため、日本に帰国する前に最新の情報を仕入れてから利用を検討しましょう。

格安SIM(MVNO)を日本一時滞在時のネット回線代替として節約に使えるか?(第2部)

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