au系MVNOで最も有名なのはケイ・オプティコム社のmineo(マイネオ)だと思いますが、これまで通信速度の速さは格安SIM業界最強クラスに安定しているものの、サービスの内容がイマイチだったUQコミュニケーションズ(かつてはKDDI バリューイネイブラーが運営していましたが、UQと合併しました)のUQ mobileが、11月1日からサービスの改善を図ってきました。
新サービスとして「1.ターボ機能追加」、「2.データの翌月繰越可能」、「3.データチャージ」が出来るようになりました。正直この3つは他の格安SIMサービスなら当たり前のように提供されている内容なのですが、これを他社が混雑している時にも高速通信が出来るUQ mobileが導入したということに意味があるのです。
私はUQ mobileを契約した経験はありませんが、同じau系列のmineoを2ヶ月ほど使ってきました。mineoも9月頃まではまずまず通信速度は快適だったのですが、10月下旬ころから混雑時間帯の急速な速度低下にちょっとガッカリしています。格安SIMとしては普通レベルというところなのかもしれませんが・・・
上記は白ロム節約ブログの方でも掲載したデータですが、mineoのau回線のお昼では下り速度1Mbpsを下回り、通常のウェブ閲覧にストレスを感じるレベルです。この時間帯を外せば通常利用には文句のないスピードが出るのですが、明らかに以前より速度が低下しています。これは間違いなく先月まで行われていたキャンペーンでユーザーが急増したからでしょう。
一方のUQ mobileでは、このような12時30分前後の最も混雑する時間帯でも数十Mbpsを保ち、一日中高速な状態を維持できているそうです。
その理由は今回の新機能追加の裏事情とも言えるのかも知れませんが、単純に「サービスが不便で利用者が少なく、回線が空いていたから」でしょう。速度の安定性はRBB Today主催の「格安SIMアワード 」の通信速度部門で1位を取るのも納得の、圧倒的な高速であることは私も聞き及んでいましたが、これまでの使わなかった月のデータを繰り越せないというデメリットが大きすぎて、私の用途ではUQモバイルは検討の余地にも上がらないレベルでした。
しかし、それが改善されたというのならこれからは話が別です。使い方にムラがあるユーザーでもUQモバイルでの利用が可能になるため、格安SIMに快適性を求めるユーザーはこぞってUQに行きそうな気がします。
UQモバイルのメインは3GBデータプランで、月額1078円です。ここだけ見ればmineoの新料金3GB 990円より高く、パケットギフト機能などもあるmineoの方が便利なのですが、通信速度面でここまで混雑時の低速化があるmineoと、+88円ながら常時高速通信が期待できるUQ mobileなら・・・といい勝負が出来るのではないでしょうか。
まぁ、これで利用者が増えすぎてUQの最大の武器であった速度が低下するようなら既存ユーザーは逆に残念かもしれませんが^^;
MVNO, 格安SIMは各自が何を優先してサービスを利用したいかが全てだと私は思っていますので、新サービスが始まったUQモバイルが全てにおいて一番だといううつもりはありませんが、利便性を求めるとどうしてもmineo一択になっていたau系格安SIMにライバルが出来たというのは面白い状況だと思います。
まだ料金面ではmineoが一歩リードしていますので、今後の価格争いにも期待したいです。