ドコモの新しいインターネットサービス「docomo home 5G」が2021年8月27日から提供開始され、便利に使えるか・安く使えるかと興味を持っているユーザーも多いと思います。
docomo home5Gを使ったインターネットの特徴として「コンセントがあればすぐにWi-Fiが使える」というものがあり、通常の光インターネット・ケーブルインターネット・ADSL回線とは異なり、（docomoの5G/4G通信がつながり、電源があれば）場所を選ばず使えるという利点があります。
この特徴を聞いて「家族や友人宅で」/「公衆Wi-Fiの遅いホテルや会社での連泊に」あるいは「電源を用意して屋外キャンプやイベント時に」ネットが使い放題で利用出来るのでは？と考える方もいらっしゃるかもしれません。
ここでは、ドコモのhome5Gを使って”自宅（設置場所）以外”でインターネットを使う方法と、使った場合のリスク・危険度、自宅以外でネットをたくさん使いたい人向けの解決策を解説します。
ドコモhome 5Gはドコモのスマホエリア*でどこでも使える
まず、ドコモの home 5Gはスマートフォン/携帯電話と同じ5G/4Gネットワークを利用するため、基本的にはドコモのスマホ・携帯用電波が届くエリアなら、どこでもインターネットを使うことが可能となります（＊3G/FOMAエリアでの利用は不可）。
5G通信で接続出来るエリアは2021年8月のサービス開始時点では限定的ながら、ドコモの4Gによるカバー率は都市圏であれば十分に広がっています。そして、ドコモのhome 5Gは通常の光インターネットサービス・ケーブルインターネットサービス・ADSL回線のように物理的なケーブルが必要ない（電源コードはもちろん別途必要です。また、有線LANケーブルでPC等と接続することも可能です）ため、一戸建て・マンション・アパートなどの物件設備に依らず、どこでもネットが使えるようになるという強みがあります。
極端な話をすれば、電源さえ確保できていれば建物がない空き地でもhome 5GによるWi-Fi接続環境を構築することは可能です。
home 5Gの契約は引越し時でも引き継ぐことが出来る
一般的に、光回線やケーブルのインターネット契約は引っ越しをする場合、引っ越しの前後で同じインターネットサービス/会社が利用できる場合を除くと、契約を引き継ぐことが出来ません。引越し先で改めて回線工事が必要になるため、新たにインターネットを契約することのほうが多いでしょう。
home 5Gの場合は回線工事が一切必要ないため、引越し先でもすぐにコンセントを挿してインターネットを使うことが出来るというのが、通常固定回線インターネットサービスとの決定的な違いです。
頻繁に引っ越しをする人や、一定期間後に引っ越しの予定があるユーザー、あるいはマンション・アパートの施設設備の問題でインターネットのケーブル引き込み工事ができない場合などに、home 5Gを契約するという選択肢が出てきます。
ただし、home 5Gの移動時には申告が必要
しかしながら、ドコモのインターネットサービス「home 5G」は、あくまで”自宅向けインターネット”サービスであり、自由にどこでも接続していいというわけではありません。
通常のドコモスマホ・携帯電話契約時には「契約者の住所」があればどこでスマホを使おうと文句は言われませんが、home 5Gの場合には契約者住所とは別に「 設置場所住所」の登録が必要となります。
「料金プラン（home 5G）」について、ご契約時にご契約者住所に加え、国内におけるhome 5G 専用ルーターの 設置場所住所の情報を申告いただく必要があります
この規定があるため、設置場所として登録した自宅外の「屋外での利用」や「友人・知人宅での一時利用」などは、厳密に禁止されていることになります。
設置場所以外で使うとペナルティあり
ドコモのhome 5Gは契約時に登録した「設置場所住所」のみで使うことが許されるサービスです。
登録した設置場所以外で使うと、以下のようなペナルティがあることが提供条件書に明記されています。
当社にご登録いただいた設置場所以外にhome 5G 専用ルーターが設置されていることを当社が確認した場 合、「料金プラン（home 5G）」お申込み時に新規で発行いただいたｄアカウント・ビジネスｄアカウントの 連絡先メールアドレスへ通知し、「home 5G」のご利用を停止 -home5Gプラン-重要説明事項より
この通り、home 5Gの利用場所を勝手に変えてしまうと、インターネットが使えなくなる可能性があります。
引越し時に設置場所住所の変更を忘れた場合などは、一時的に利用の停止や警告が来ます。その時点ですぐに設置場所の変更手続きなどを実行すればインターネットの利用再開が出来る見込みです。
しかし・・・
設置場所住所（home 5G）以外での利用を複数回繰り返す等の禁止行為を当社が確認した場合、 当社が回線解約を行うことがあります
何度も設置場所（自宅）以外にhome 5Gを持ち出してネット利用を繰り返すと、強制解約される可能性もあります。この場合、購入したhome 5Gのデバイス（HR01）などの機種代金が無駄になってしまいますので、絶対に設置場所住所以外での利用は避けるべきです。
（＊どの程度設置場所以外で利用すると停止/解約の措置が実施されるのかは公開されていません）
なぜhome 5Gを設置場所以外で使うとバレる？
これは簡単です。
NTT docomo home 5Gのサービスを利用すると、home 5Gに内蔵されたGPSの位置情報・基地局情報を常時ドコモが取得します。home 5Gを使う限り位置情報の提供を拒否・停止することは出来ませんので、設置場所以外で使うと絶対にバレます。
home 5Gの利用に関する位置情報の取得は提供条件書の契約事項に含まれていますので、契約時によく確認してください。
より詳しいhome 5Gに関する料金・プラン・サービス内容・お得な契約キャンペーンなどは公式サイトの記載をご確認ください。
屋外や自宅以外で高速インターネットを使うならWiMAX+5G
前述の通り、docomoのhome 5Gプランのサービスを登録した自宅（設置場所住所）以外で使うと怒られてしまいます。
同様のサービスとしてソフトバンクが提供する「ソフトバンクエアー」(Softbank Air)というものもありますが、こちらもやはり契約時の住所以外での利用は基本的に禁止されています（引越し時には変更登録が必要）。
そこで、キャンプやアウトドア、イベントなど屋外での利用が多い場合には、持ち運び前提で高速通信が出来る5G対応のモバイルインターネット「WiMAX +5G」という選択肢があります。
WiMAX+5Gでは、auの5G通信・4G通信とWiMAX2+の3つの回線を使ったインターネット接続サービスであり、持ち運び用の5G端末が発売されています。
WiMAX+5Gもドコモのhome 5Gと同様に、自宅での光回線工事のようなものは必要なく、すぐにスマホやパソコンをWi-Fi接続でインターネットに繋ぐことが出来る便利アイテムです。
基本料金もhome 5GとWiMAX+5Gは似たようなものです。
| home 5Gの料金 | WiMAX+5Gの料金 |
| 月額4,950円 | 月額4,818円 →WiMAX+5Gはじめる割で 2年間 月額4,268円～ |
(価格、キャンペーンは2021年8月時点のもの/WiMAX+5Gは2年定期契約時)
home 5Gの場合には、ドコモのスマホ料金とのセット割引があります（参照：ドコモ工事不要でネットが出来る「home5G」で安くなるか調べる方法-料金シミュレーション）。
ドコモのスマホ・携帯利用者の場合はhome 5Gを使って料金を安く出来る可能性がありますが、ahamoプランや格安SIMプラン、その他の携帯会社のスマホプランを使っているのなら、home 5Gを使う料金的メリットは小さいため、WiMAX+5Gのほうが安くて便利になる可能性があります。
WiMAX+5Gにも据え置きタイプの「Speed Wi-Fi HOME 5G L11」があります。
