NTTドコモの5G通信サービスが利用できるスマホ第一弾、Galaxy S20 5G SC-51Aの実機レビューをお届けします。

Galaxy S20 5Gは2020年3月25日に発売されました。ドコモが取り扱うことを発表している2020年夏モデル5Gスマホ7機種のうち、2020年4月4日時点で価格が判明している5台の中で最も安く買えるドコモ5GスマホがGalaxy S20 5G SC-51Aです。

2020年4月時点のベストエフォートでは、最大下り速度は4G接続時の2倍にアップしています。

・・・「4Gの2倍」という数字は、たしかに大きなスピードアップではあるものの、2020年3月時点ではまだ5Gエリアは限定的であり、5G対応スマホを持っていてもいつでもどこでも4G通信よりも速く、快適に使えるとは限りません。

このような状況において、5Gスタート直後にGalaxy S20 5G SC-51Aへ機種変更すべきか?もっと待ってから5G機種へ買い替えたほうが良いのではないか?という疑問も持った人向けに、今回は敢えてGalaxy S20 5Gの「5Gのスピード」以外の部分に焦点を当てて、旧モデルのGalaxyスマホ・他社スマホと比較した場合の進化点やメリットを評価していきます。

Galaxy S20 5G クラウドホワイト開封・外観レビュー

ドコモ Galaxy S20 5G SC-51Aは、これまでの3G(FOMA)/4G(Xi/LTE)だけでなく、5G規格に対応した次世代スマートフォンですが、基本的な部分は従来のスマホと同じです。

ドコモモデル SC-51Aへ機種変更した場合にも、スマホ本体といくつかの同梱品が入っていますが、特にこれまでのスマホと異なる部分はありません(変更前の利用機種/契約の種別によって、SIMカードが新しくなる・そのまま同じカードが使えるケースがあります)。

ドコモ SC-51Aの同梱品は以下の通りです。

AKGチューニングマイク付き高音質イヤホン(USB Type-C)
SIM取り出しツール
USBケーブル(CtoC)
クリアケース

SC-51A本体には充電用のACアダプタは入っていませんので、必要に応じて追加購入してください(ドコモ純正急速充電器「ACアダプタ07」だと約90分で充電出来ます)。また、Galaxy S20はワイヤレス充電(Qi)にも対応しています。

付属のクリアケースはTPU製のやや柔らかい素材です。本体のデザインを損なわないピッタリサイズのケースです。

Galaxy S20 5Gの「クラウドホワイト(Cloud White)」は、単なる白色ではなく、上記写真のように光を当てるとプリズムのように美しい反射をします。ドコモでは「コズミックグレイ(灰色系)」と「クラウドブルー(青系)」の全3カラーから選ぶことが出来ます。

Galaxy S20の背面にあるメインカメラ部分はボディから飛び出したデザインになっており、付属のクリアケースを使うとちょうど高さを打ち消す程度の厚みがあります。

Galaxy S20には3.5mmイヤホンジャック端子は対応していません。イヤホンを使う場合には同梱されたType-C接続型やワイヤレスイヤホン(Bluetooth接続)を利用することになります。

本体の下部にはType-C接続端子と、スピーカーがあります。

ディスプレイのパネル上部には小さな穴が空いており、ここにフロントカメラが埋め込まれています。

物理的なホームボタン・指紋認証ボタンはなく、ディスプレイガラスの下に内蔵された「超音波指紋センサー」によって、生体認証を行うことが出来ます。

Galaxy S20 5G SC-51Aの基本スペックと性能

Galaxy S20 5G SC-51Aは、2020年ドコモ夏モデル5Gスマホの中では比較的安い価格設定になっています。しかし、そのスペック・機能性は従来モデルを圧倒するハイエンド仕様です。

スペック項目 Galaxy S20 5G
SC-51Aの仕様
ディスプレイ 6.2インチ
サイズ 152×69×7.9 mm
重さ 163グラム
CPU Snapdraogn 865
ストレージ容量 128GB
外部ストレージ 最大1TB対応
RAM 12GB
電池容量 4000mAh
電池の持ち時間 5G:約105時間
4G:約115時間
防水/防塵 対応/対応
おサイフケータイ 対応
ワンセグ 非対応

より詳しい仕様はドコモ公式ページ「ドコモ Galaxy S20 5G SC-51A スペックとサービス」を参照。

過去のGalaxyシリーズのスタンダードモデルである、Galaxy S10 (2019年夏)、Galaxy S9(2018年夏)、Galaxy S8(2017年夏)などの機種に比べて、Galaxy S20は大幅に基本スペックで上回っています。

Galaxy S20のディスプレイサイズは6.2インチという大画面です。しかしベゼルレスデザインを採用することで、「6インチ超」という大きさから感じるサイズよりかなりコンパクトに感じられ、持ち易さ・操作のし易さにつながっています。

ディスプレイパネル自体も最大120Hzのリフレッシュレート(Galaxy S10は60Hz)に対応し、なめらかな描写を体験出来ます。

Galaxy S20は5G通信に対応したチップセット Qualcomm Snapdragon 865を搭載しています。2020年夏モデルの多くの5G対応ハイエンドモデルと同じCPUを採用しているため、通信速度の速さだけでなくアプリやゲームの起動・動作も超快適です。

ベンチマークアプリでは、旧モデルのスコアを上回る数字を叩き出しています(Antutu Benchmark V8.3での測定で、45万~50万点前後)。

超進化したズーム対応カメラ搭載

Galaxy S20 5G SC-51Aは、2020年夏モデルのGalaxy S20シリーズ(S20/S20+/S20 Ultra)の中では末っ子的な存在であり、3モデルの中ではカメラ性能は低くなっています。しかし、2019年までの古いモデルから機種変更する場合なら、Galaxy S20でも十分に大きな進化を感じられる高性能カメラが搭載されています。

Galaxyシリーズのカメラスペックを比較してみると、以下のような進化をしています。

機種 カメラ性能
Galaxy S20
SC-51A
1200万画素(1/1.7インチ)
+1200万画素(超広角)
+6400万画素(光学3倍相当望遠)
Galaxy S10
SC-03L
1200万画素(1/2.5インチ)
+1600万画素(超広角)
+1200万画素(光学2倍相当望遠)
Galaxy S9
SC-02K
1220万画素
Galaxy S8
SC-02J
1220万画素

歴代のGalaxy Sシリーズのスタンダードモデルでは、3年前・2年前の機種はシングルカメラでした。

2019年モデルのGalaxy S10ではトリプルカメラを採用しましたが、2020年モデルではカメラのセンサーが大型化しているため、よりきれいな写真を撮れます。

また、Galaxy S20シリーズは8K動画を撮影出来るようになりました。

スマホでは4Kですらそのままの画質では端末上で表現できないほど高画質なところ、2020年のハイエンドモデルではさらに上を行く8K時代に到達しました。

8Kムービーを試しに撮ってみたところ、たった1分の撮影で600MBを超える大容量データに(iPhoneの最大動画画質 4K 60fpsの場合で400MB/min程度)。

一般的な用途では8K動画を利用する場面はまだ限定的かもしれません(容量が大きすぎるため、5G通信利用者以外の閲覧時の負担が大きい)。しかし、撮影した動画を編集して拡大しても高画質な状態が保てる・Youtubeでも8K動画をアップロードすることが出来るようになっているため、今後普及するかもしれない8Kムービーをいち早く個人で体験出来るチャンスとなります。

手軽に大きく進化したと感じられるのは、光学3倍相当に当たる6400万画素のカメラを使った望遠機能です。

最新のスマホだとデジタルズーム併用で100倍まで拡大出来る機種も存在しますが、Galaxy S20の最大30倍もかなりの画質です。

カンタンな撮影比較をした印象では、2019年モデルとしてドコモ最強のカメラスマホとされるP30 Pro HW-02Lより若干劣る~同等レベルだと感じられました(Galaxy S20の写真作例は別途掲載予定)。

Galaxy S20のカメラ機能では「シングルショット」という、面白い機能も追加されています。

シングルショット機能を使うと、最大1度の撮影で10枚の写真・4種類の動画を自動で撮影し、後からそれぞれの出来栄えを確認することが出来ます。

複数のカメラレンズを搭載したスマホでは通常のカメラ↔広角レンズ↔ズームレンズ、写真↔ムービーを切り替えながら撮影をするのが一般的ですが、シングルショットを使えば細かい設定を気にせず、一気に撮影をすることが出来ます(もちろん個別の撮影モードもあります)。

なお、Galaxy S20+ SC-52Aは2020年5月下旬以降に発売予定となっています。

Galaxy S20 5G SC-51Aは(5Gスマホとしては)安い!

2020年3月、日本国内ではドコモだけでなく、au・ソフトバンクでも5Gサービスの提供を開始しました。

5G通信ができるスマートフォンを各社が発表・販売開始していますが、ドコモの5G対応スマホではGalaxy S20 SC-51Aが最も安い価格に設定されています(特殊な割引・クーポンなどを考慮しない、定価で比較した場合)。

キャリア モデル名 本体価格*
NTTドコモ Galaxy S20 5G SC-51A 102,960円
AQUOS R5G SH-51A 111,672円
Xperia 1 II SO-51A 123,552円
LG V60 ThinQ L-51A 118,008円
Galaxy S20+ SC-52A 114,840円
au Galaxy S20 SCG01 117,480円
au AQUOS R5G SHG01 129,145円
Softbank AQUOS R5G 129,600円
Softbank Axon 10 Pro 5G 89,280円

*2020年4月4日時点、各税込み。それぞれ公式サイト割引前の価格。

他キャリアも含めた場合、ソフトバンクのZTEスマホは10万円を切る価格に設定されています。

上記はいずれも各メーカーのフラッグシップモデルであるため価格は全体的に高めです。

今後「5G対応」というだけなればミドルスペックモデルの発売も予定されています。発表済みの機種ではauが3~4万円程度で買える「Xiaomi Mi 10 lte 5G」を、ソフトバンクもミドル~ハイスペック相当の「OPPO Reno3 5G」を今夏発売します。

他社の格安5Gスマホに比べるとGalaxy S20 5G SC-51Aの価格は高く感じられるかもしれません。しかし、Snapdraogn 865搭載・RAM 12GB/ROM 128GB、トリプルカメラ搭載といった旧モデルから大幅進化した性能を考えた場合には「Galaxy S20 5G SC-51Aは他のハイエンド5Gスマホより割安」と言える状態です。

Galaxy S20 5G SC-51Aは単に”5Gの通信速度が体感出来る”というだけでなく、5G通信を前提とした「すべてのモバイル体験が向上する」ことを期待できる2020年のフラッグシップモデルとなっていますので、今使っているスマホとの違い・買い換えて使ってみたい機能があるのなら、5G料金向けの割引を使ってお得に機種変更出来ます。

☆「ドコモ公式サイトでGalaxy S20 5G SC-51A 価格・割引情報をみる

*各情報は2020年4月時点のものです。価格・仕様などは変更されることがあります。

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