2018年11月9日発売、ドコモの永年割引システム・ドコモウィズ(docomo with)対象の対象スマートフォン Galaxy Feel2 SC-02Lのレビューです(11月13日~実機レビューを追加しています)。
ドコモのGalaxy Feel SC-02Lは、初代Galaxy Feel SC-04J(2017年6月発売)に続き、docomo with割引の対象となった格安スマートフォンです。先代はdocomo withスマートフォンの第一弾として発売されたこともあり、高い人気を得ていました。
(上記は2017年モデルのSC-04J)
2018年11月時点では初代Galaxy Feel SC-04Jの販売は終了していますが、管理人も昨年手に入れてしばらくサブ機として使っていました(その後、Galaxy Note8, S8, Note9を使ってきました)。
今回の第二世代 Galaxy Feel2 SC-02Lは旧モデルからフルモデルチェンジとなり、大きくスペック・仕様の変更がされました。デザインもガラリと変わってしまったため、旧モデルから買い換える場合には、進化点・変更点をしっかりと把握してから機種変更をすることをオススメします。
Galaxy Feel 1と2のスペック比較
先述のとおり、初代と2代目のFeelはほとんど「別のスマホ」と言って良いほど、スペック・仕様が変わっています。「Feelらしい特徴」を受け継いだところもありますが、以下のように数値として表れる違いもたくさんあります。
項目 | 2018年モデル Galaxy Feel2 |
2017年モデル Galaxy Feel |
発売日 | 2018.11.09 | 2017.06.15 |
価格 | 42,120円 | 36,288円 |
カラーラインナップ | フロストホワイト オパールブラック オーロラピンク |
オパールピンク ムーンホワイト インディゴブラック オーロラグリーン(追加色) |
ディスプレイ | 5.6インチ 有機ELパネル (720×1480) |
4.7インチ 有機ELパネル (720×1280) |
本体サイズ | 縦:149 mm 横:70 mm 厚さ:8.4 mm |
縦:138 mm 横:67 mm 厚さ:8.3 mm |
重量 | 168グラム | 149グラム |
CPU | Exynos 7885 | Exynos 7870 |
RAM/ROM | 4GB/32GB | 3GB/32GB |
電池容量 | 3000 mAh | 3000 mAh |
実利用可能時間 | 140時間 | 170時間 |
カメラ | 裏:16メガ(F1.7) 表:16メガ |
裏:16メガ(F1.9) 表:5メガ |
通信速度 | 下り最大:500Mbps 上り最大:75Mbps |
下り最大:262.5Mbps 上り最大:50Mbps |
生体認証 | 指紋認証(背面) 顔認証 |
指紋認証(前面) |
USB接続 | Type-C | Micro-B |
防水・防塵性能 | IPX5/IPX8 IP6X |
PX5/IPX8 IP6X |
より詳しいスペック情報・対応機能リストは「NTTドコモ Galaxy Feel2 SC-02L」を参照ください。
Galaxy Feel1と2の違いは、上記リストのように数字にするとストレージ容量(ROM)と電池容量以外のほとんどすべて、ということになります。
Galaxy Feel2もワンセグ・おサイフケータイ・防水性能などは変わらず対応した「長く使うことを前提としたワンランク上の格安スマホ」というポジションを意識した、比較的性能が高いモデルと言えます。
Galaxy Feel2の主な進化点
続いて、Galaxy Fee2の主な進化点・変更点を少し細かく解説します。
18.5:9の縦長/大画面ディスプレイ
Galaxy Feel2では、旧モデルと同じくSuper AMOLED(有機EL)のHD解像度パネルを利用していますが、そのサイズ・ディスプレイ比率が変更されました。具体的にはディスプレイの占有領域は67%→78%にアップしています。
縦横の比率が縦長になったデザインは、2017年後半から発売された多くのスマホで採用されている流行です。スマホボディの上下にあるスペースを狭く、縦に長くすることで1画面に表示できる情報量を増やすことが出来ます。縦長非対応のアプリや動画だと画面内の余白が余ってしまうこともありますが、ウェブページやSNSアプリの利用など、縦長ディスプレイが有利な場面は日常的に頻繁にあります。
(左がSC-04J,右がSC-02L)
Galaxyの上位モデルではすでにより大画面・ベゼルレスを追求したデザインが主流です。
(左 Galaxy Note9,右 Galaxy Note8)
GalaxyのSシリーズ・Noteシリーズに比べるとまだGalaxy Feel2のベゼルは太めながら、旧モデル SC-04Jに比べて大幅にディスプレイ表示領域が増えた恩恵は得られます。
関連記事:ドコモGalaxy Note9 SC-01Lレビュー S7 edge, Note8と実機比較・カメラ画質を評価
CPU/RAMによる処理性能向上
Galaxy Feelには日本国内では珍しいExynosというSoCが使われています。SC-02Lの処理能力はSC-04Jに比べて、CPUの速度が30%アップ・GPUに至っては270%アップという、飛躍的な伸びを記録しています。
RAMも4GBにアップし、3年くらい前のハイエンドモデルモデル並の処理性能が期待できます。
Antutuベンチマーク(ver.7.1)の比較結果は以下の通りです。
Ver7.1.1 | 2代目 SC-02L |
初代 SC-04J |
|
トータルスコア | 122617 | 62944 | |
CPU | トータル | 53061 | 32697 |
演算処理 | 11796 | 3908 | |
一般使用 | 7494 | 4741 | |
マルチコア | 33771 | 24048 | |
GPU | トータル | 26701 | 8312 |
Marooned | 3961 | 1311 | |
Coastline | 6549 | 2178 | |
Refinery | 16191 | 4823 | |
UX | トータル | 36068 | 16842 |
データセキュリティ | 6640 | 2974 | |
データ処理 | 9785 | 3462 | |
画像処理 | 6546 | 2304 | |
ユーザエクスペリエンス | 13297 | 8102 | |
MEM | トータル | 6787 | 5093 |
RAM | 2957 | 2439 | |
ROM | 3830 | 2654 |
メーカーHPにあるとおり、CPUもGPUもスコアが大きくアップしています。
最新ハイエンドモデル(Snapdragon 845)と比べてしまうとスコアは半分程度(Galaxy Note9 SC-01Lでは28万点)であり、ベンチマークのアニメーションはまだやや動きにカクツキが見られますが、旧機種との価格差がわずか5千円であることを思えば、大きな進歩と言えそうです。
アニメーション再生のスムーズさも明らかに良くなっており、docomo withスマートフォンシリーズではiPhone 6s並のハイスコアです。同じくdocomo withスマホのarrows Be F-04K, LG Style L-03K, AQUOS sense2 SH-01L(2018年冬発売)に搭載されたSDM450よりベンチスコア的には大きく差をつけています。
ゲームを最高レベルで快適に遊びたいのであればGalaxy S9シリーズ・Note9をオススメしますが、ライトなゲームで少し遊べれば十分というのならGalaxy Feel2でも問題は少ないでしょう(アプリごとの相性によって動作の快適さは異なります)。
顔認証に新対応
初代SC-04Jではディスプレイの下に配置されたホームボタンに内蔵された指紋認証が利用出来ましたが、Feel2では指紋認証センサーを背面のカメラレンズ下に移動しました。
(ちょっとカメラレンズに近すぎ?)
スマホの前面に指紋認証があるほうが机の上においたまま操作したいケースでは優位となりますので、一概に「背面に移動したことが進化」とは言えません。指紋認証センサーの位置・生体認証の種類・ロック解除方法は慣れによるところが大きいため、Galaxy Feel2の生体認証が良い・悪いという評価はありません(主観的に言えば、Galaxy Note9/8にある虹彩認証に慣れているため、ちょっと物足りないです)。
SC-02Lの指紋認証の精度・感度は十分に高速で快適な水準です。
新たに顔認証にも対応し、指が濡れている状態でもロック解除を行うことが出来ます。ただし、セキュリティとしては指紋認証の方が安全性が高いため、常用には指紋認証の設定をオススメします(Galaxyの顔認証は写真をかざすだけで解除出来ることがあります。虹彩認証ならこの不備は起こらないのですが、SC-02Lは虹彩認証非対応)。
スピーカー/イヤホンジャック位置の変更
Galaxy Feel2 SC-02Lは3.5mmのイヤホンジャックを差し込めるため、一般的な有線イヤホンが引き続き使えます。ただし、Galaxy Feelとは差込口の位置が変わっています。
(上がFeel, 下がFeel2)
ディスプレイ面を上にした場合、イヤホンジャックは右下に挿すことになります。従来機種ではこの位置にスピーカーがありました。Feel2には本体下部にはスピーカーはありません。
Galaxy Feel2のスピーカーは、本体右側・電源ボタンの上に移動しました。この位置にスピーカーがあるスマホは比較的珍しいでしょう。
Galaxy S9, Galaxy Note9の場合は本体上部と下部それぞれにスピーカーを配置してステレオ化がされているのに対し、低価格なGalaxy Feel2ではモノラルスピーカー(場所は側面)に抑えられています。側面にスピーカーがあるといっても音が聞こえにくいと感じることはありませんが、スピーカーで自然な音響効果を楽しみたいのであればステレオスピーカーになった上位のGalaxyを選んだほうが良いかも入れません。
明るいカメラレンズ・自撮り性能アップ
初代Galaxy Feelも低価格なスマートフォンの中では比較的綺麗に写真が撮れるカメラ性能がありましたが、新機種では画素数は同じ1600万画素のまま、レンズが明るくなりました。
F値が1.9から1.7に上がることで、暗い環境でも明るく鮮明な写真が撮れるようになります(作例比較は後日追加します)。
また、インカメラの画素数は500万画素から1600万画素に一気にアップしており、自撮り(セルフィ)をよく使う人には大きな進化と言えそうです。
複数の新機能
この他、Galaxy Feel2から追加された機能として、以下のようなものもあります。
・Bixby Vision
・ドルビーアトモス
・通知ランプ(LED)
Bixby Visionとは、スマホのカメラとネット情報のさまざまなデータベースを利用して、場所・翻訳・QRコード情報を読み取る機能です。
ドルビーアトモス(Dolby ATOMS)はサラウンド音響システムのような効果をスマホで再現できるというもので、立体感のある音を再生出来ます(SC-02Lの場合はイヤホン利用時)。
Feelシリーズの変わらない特長
Galaxy Feel SC-04JとFeel 2 SC-02Lでは上記の通り多くの変更点・進化点がありましたが、一方で共通した「Feelの特長」もあります。
Galaxy Feel 2 SC-02Lには、ストラップホールがあります。海外で販売されている類似機種のGalaxy A8(2018)にはストラップホールが無かったため、ドコモ向けに外装からカスタマイズして販売しているようです(カラーラインナップも日本専用カラーになっています)。
SC-02Lでは電池容量3000mAhというバッテリーを搭載しており、容量的には旧モデルと同じながら想定される利用可能時間は170時間→140時間へ短くなってしまいました。これはディスプレイが大きくなったことでパネル点灯による消費量が増えてしまった影響です。
ただ、それでもGalaxy Feel 2の電池の持ちはドコモスマートフォンの中ではトップランクに長く(2018年発売モデルでは最も長持ち)、電池の持ちの良さを優先してスマホを選びたい人にはオススメです。
関連記事:ガラケーからのスマホデビューでも安心なGalaxy Feel SC-04Jの特長(簡単操作・大きな文字・電池長持ち)を検証
SC-02LとSC-04Jのサイズ比較
Galaxy Feel初代と2代目のサイズの違いについては、公式サイトにあるサイズ比較シミュレータが便利です。
ディスプレイを大きく、縦長化させた影響で1センチほど長くなりました。
一方で、横幅は3mmしか変わらず、背面がラウンド形状になった影響で片手での持ち易さは損なわれていません。
本体の厚みも0.1mmしか変わっておらず、エッジ部分がなめらかにカーブしたことで「分厚さ」を感じるという意味では旧機種のほうが重厚感がありました。
SC-04JとSC-02Lを重ねると、このようなサイズの違いがあります。前機種では指紋認証内蔵のホームボタンがあった影響で無駄なスペースが大きかったのに対し、新機種のスタイリッシュさが目立ちます。
もっと他の機種と比べたい場合は以下のサイズシミュレータの使い方解説を参照下さい。
関連記事:ドコモ スマホ機種変更の参考に 新機種や旧モデルのサイズを比較する方法
SC-02Lの料金イメージ
Galaxy Feel 2 SC-02Lへ機種変更した場合(子回線・FOMAからのスマホデビュー)の最安値利用料金は以下のような低価格を実現出来ます。
内訳 | 機種変更価格* |
本体価格 | 月額1,755円✕24回 (総額42,120円) |
docomo with値引き | ▲1,620円 (永年継続) |
ウェルカムスマホ割** | ▲1,620円 (最大13ヶ月) |
基本プラン | 1,058円 (シンプルプラン/スマホ) |
spモード | 324円 |
パケットプラン | 540円 (シェアオプション) |
月額維持費 | 1年目:437円 2年目:2,057円 3年目以降:302円~ |
*消費税率8%の場合。ユニバーサル料金および無料通話対象外の電話・各種オプションを利用した場合は別途請求が発生するため、請求額は変動します。
**ウェルカムスマホ割にはFOMA機種からの機種変更・他社ケータイ機種からの買い替えが条件となります。詳しくは「ドコモガラケーからスマホ機種変優遇「ウェルカムスマホ割」適用方法やスマホデビュー時の維持費イメージ」を参照下さい。
ドコモウィズ対象機種の魅力は、同じ機種を使い続けてもずっと続く割引にあります。
3年目以降まで同じ機種を使い続ける事ができれば、従来の月々サポート適用機種を使い続けるよりもお得になってきます。
ハイスペックモデル・最新機能を求めるのであればより上位のGalaxyシリーズ(SC-01L, SC-01K,SC-02K,SC-03Kは継続販売中)や他のスマホを選んでも良いですが、電池がよく持つ機種を長く使いたいのならGalaxy Feel2 Sc-02Lの入手を検討する価値があるでしょう。
☆「ドコモ公式サイトで Galaxy Feel2 SC-02Lの価格・詳細をみる」/2018年11月7日購入手続き開始
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