ドコモから2020年3月に発売された最新スマートフォン「シャープ AQUOS R5G SH-51A」は、ドコモ初となる5G対応製品です。


(5G開始と同時に発売されたSH-51AとSC-51A)

AQUOS R5Gはシャープのスマートフォン歴代最強のスペックを誇る、Qualcomm Snapdragon 865を搭載・メモリー(RAM)容量は12GB・本体ストレージも256GBという仕様であり、ドコモ歴代全スマホの中でもトップランクです。

ところで、2020年5月時点の日本列島では気温の上昇が続きました。まだゴールデンウィークだというのに夏のような暖かさの地域もあり、「スマホの発熱」が気になるシーズンが到来しています。

iPhoneでもAndroidでも処理性能が高いスマートフォンは、その高速処理を実現するために発熱が大きくなる傾向にあり、超ハイスペックモデルとなったAQUOS R5G SH-51Aの場合も実際に使っていて熱くなりやすいと感じたため、連続利用時の発熱とパフォーマンスの変化を分析してみることにしました。

AQUOS R5Gは発熱と機能低下の症状あり

AQUOS R5Gは「最新フラッグシップモデル」としてのポジションに恥じない、超ハイスペックなスマートフォンです。

実際にあらゆるゲームやアプリが快適に動作することを使っていて感じています。しかし、「高負荷をかけ続けた連続利用利用時」にはその処理能力が落ちることが判明しました。

AQUOS R5G SH-51Aにベンチマークテストアプリ・Antutu Benchmarkをインストールして、連続でベンチテストを実行しました。

その結果、

1回目:574,962点
2回目:428,874点
3回目:418,490点
4回目:402,255点
5回目:400,674点

このように、テストを繰り返すごとにパフォーマンス(処理能力)が落ちていきました。

それぞれのベンチマークテスト後のスマホ温度を測定すると、1回目直後に38.5℃、2回目以降はおよそ40℃まで発熱していることが確認されました(測定には家庭用の非接触赤外線温度計を利用しています。実験時の室温は27℃でした)。

AQUOS R5Gの場合、温度が低い状態であればSDM865を搭載したスマホの中でも高めの処理能力を誇ります。しかし、本体温度が上昇した状態だとパフォーマンスの一部を制限することで、発熱を制御している可能性があります。

これは旧モデルのAQUOS Rシリーズのときにも全く同じ傾向がありました。

参考記事: SDM845発熱チェック ドコモXperia XZ2 Compact SO-05K・AQUOS R2 SH-03Kで連続利用テスト

AQUOS R5GではAntutuベンチマークテスト1回あたり8分40秒ほどが掛かります。つまり、高負荷を10分程度掛けると本体が40℃近くまで上昇し、処理能力が落ちるようです。

ただし、これは決して「パフォーマンスが落ちるから悪いスマホ」ということではありません

AQUOS R5Gは「ゲーミングスマホ」として、高速処理を長時間持続させられるように放熱設計がされています。

実際にベンチマークテストを行って発熱状態を確かめてみたところ、AQUOS R5Gではスマホ本体の一部が極端に熱くなるのではなく、スマホ全体が熱くなると感じられました。これはAQUOS R5Gが熱をスマホボディ全体に分散させて熱放出を行っていることに関係しています。

Snapdragon 865のような高性能チップでは「熱を出す」こと自体は避けられないため、この熱をより広範囲に伝え・分散させることで動作に支障が出る過熱状態を避けるという仕組みです。

実際に動作中のAQUOS R5Gではスマホのディスプレイ・背面パネルともに、本体上部から下部まで全体が40℃くらいにまで発熱したあと、40分以上連続でベンチマークアプリを動かしても、フリーズや機能停止は発生しませんでした。

Antutuベンチマーク上のスコアはたしかに57万点→40万点程度まで落ちてはいますが、40万点の状態でもあらゆるゲームが十分にスムーズに動く水準の処理速度のはずです。

AQUOS R5Gではボディ温度が一定水準まで高くなると敢えて処理速度を落とすことで、それ以上過熱をさせない状態を維持し、ずっとゲームを遊び続けられるように制御されているのでしょう。

5回連続のベンチマークテストを行った後、10分間スマホを休ませてから、もう一度ベンチマークテストを行ってみました

1回目:574,962点
2回目:428,874点
3回目:418,490点
4回目:402,255点
5回目:400,674点
(10分間放置)
6回目:571,031点 

このように、少し時間をおいて本体を冷却させると(10分経過後の本体温度は33.6℃)、元のハイパフォーマンスに戻ります。

Antutuベンチマークアプリでは3Dアニメーションの再生やさまざまな情報の連続チェックが行われるため、一般的なゲームアプリよりもさらに高い負荷が掛かっているはずです。

このような状態においても40分以上の連続利用が可能であるということは、AQUOS R5Gの「長時間ゲームが遊べる」という設計の効果だと言えそうです。

ちなみにAntutuのベンチマークテスト結果では、AQUOS R5GのほうがGalaxy S20 5Gより高い数値が出ています。発熱状態時の40万点というスコアも2019年モデルのハイエンドモデル Snapdragon 855搭載スマホと同等か若干低い程度であり、旧機種を大きく上回る性能が維持できると言って良いでしょう。

SDM865搭載スマートフォンの中でも高い性能を誇るデバイススマホゲームを遊びまくりたいユーザーは、AQUOS R5Gならば長時間遊んでも処理落ちやエラーに困ることは少ないはずです。

*本稿のスマホ発熱結果は個人の実験によるものであり、正確な温度を測定しているわけでありません。利用状況によってスマホの発熱具合は変動しますので、上記はあくまで参考情報としてご利用下さい。

☆「ドコモ公式サイトでAQUOS R5G SH-51Aの詳細や料金をみる

[スポンサード]
5Gスマホ・SDM865搭載スマホ発熱は?AQUOS R5G SH-51Aで連続利用時のパフォーマンスチェック

Tagged on: