KDDIは2020年2月21日より、新しいiPhone・スマホなどの販売方法として「auかえトクプログラム」の提供を開始します。

このauかえトクプログラムは従来の「下取りプログラム」や「アップデートプログラム」に代わる新しいシステムとなり、「残価設定型スマホ購入プログラム」と呼ばれるシステムを使うことの意味・メリットが従来のものから変更されています。

auかえトクプログラムは加入必須のシステムではありません。加入するメリットがあるか・auを使い続ける価値があるかどうかユーザーはよく考えて選択をしなければなりません。

auかえトクプログラムは「5G時代に向けた業界初」のシステムであるため、ここではかえトクプログラムを加入する場合に注意すべき点・メリットやデメリットを中心に解説していきます。

かえトクプログラムで「月々の負担」が安く

auのかえトクプログラムを使うことでユーザーが得られるメリットは、「スマホ代金の月々の支払い負担を軽減する」ことにあります。

最新のスマートフォンには並のパソコン以上のメモリや、デジカメを超えるカメラ性能を搭載したような超高性能モデルも多く、2020年より本格的に始まる「5G」通信に対応したスマホはこれまで以上に高価な価格になることが予想されます。

(2020年春発売、AQUOS R5G

従来は「本体価格を2年=24分割で支払う」パターンで携帯本体代金を支払うユーザーが多かったと思いますが、5G世代の最新機種は10万円をゆうに超える価格設定が想定されるため、24分割でも機種代金負担だけで月額4000円~、基本料金を合わせると月々1万円以上の負担になってしまうことも考えられます。

そこでauでは、「2年間使ったあとのスマホの価値」(=残価)を購入時点で設定しておき、あらかじめ「残価」を本体価格から差し引いた分だけ、ユーザーが負担するという仕組みを作り上げました。これが「auかえトクプログラム」です。

例えば、本体価格が「96,600円」のスマホを購入する場合には、通常は24分割・36分割で支払うと、

月々の支払い4,025円×24回(2年)=総額96,600円
月々の支払い約2,683円×36回(3年)=総額96,600円

といった割賦払いを行うことが出来ます。

ここで、「2年後の”残価38,640円”」に設定されているスマホに、auかえトクプログラムを適用すると、

「96,600円ー38,640円=57,960円」を23分割し、

月々の支払い2,520円×23回 =総額57,960円 & スマホの返却

として、「2年後にスマホを返却/auでスマホを新しく買う」ことで、本来支払うはずだった「38640円分」を支払わずに機種変更をすることが可能となります。

この”残価の設定(上記だと38640円の部分)=最終回分の支払い”を購入時点で決めている点が、過去のアップグレードプログラムや下取りと大きく異なる部分です。

各スマホの”残価”はユーザーやお店が勝手に決められるものではなく、下記で解説するように予めauが決めた価値に従って、「本体代金から残価を引いた分」をユーザーが分割して月々の支払うという仕組みになります。

auかえトクプログラムの対象機種・設定残価額

2020年2月18日時点において、auかえトクプログラムは過去の「アップグレードプログラムNX」よりも多くの機種を対象とするとしています。

現時点の対象機種・残価設定は以下のようになっています。

(タップで拡大出来ます)

上記のリストにある通り、かえトクプログラムを使って免除される金額は機種ごとに決まっていますが、本体価格に対して一律の割合で決まっているわけではありません。免除額が大きな機種もあれば、そうでもない機種もあるのです。ここが「かえトクプログラムを使うべきかどうか」をユーザーが判断すべき点です。

一部の機種の「本体価格」と「auかえトクプログラムの免除額(残価)」の割合を計算してみました。

機種名 免除される額 免除率
(免除額/本体定価)
iPhone 11 64GB 36,785円 40.5%
iPhone 11 256GB 46,190円 42.2%
iPhone 11 Pro 256GB 62,495円 43.2%
iPhone XR 64GB 26,900円 34.9%
iPhone 8 64GB 17,380円 29.8%
Xperia 5 SOV41 32,070円 35.3%
Galaxy S10 SCV41 30,345円 33.4%
AQUOS zero2 SHV47 40,390円 41.6%
AQUOS sense3 SHV45 7,280円 19.8%
Galaxy A20 SCV46 4,290円 19.5%
Galaxy Z Flip SCV47 59,760円 33.3%

(2020年2月18日時点、au SHINJUKUの販売価格より)

このように、本体の定価に対して2割~4割程度の「残価」が設定されています。

残価設定の傾向としては「本体の価格が高い機種」より「本体の価格が安い機種」のほうが割合が低く、「新しいスマホ」のほうが免除率が高めに設定されているようです。

各機種の販売価格・かえトクプログラム利用時の免除額は公式サイトを参照ください。通常の「下取りプログラム」のように、残価設定は随時変更される見込みです。

auかえトクプログラム利用料は無料

過去にauで適用されてきた「アップグレードプログラム」では、月額の利用料金の支払いが必要でした(2020年2月20日を以って現行のアップグレードプログラムNXも終了します)。一方で今回の「auかえトクプログラム」は、プログラム利用料金は無料です。

利用したい場合には機種購入時に申し込みが必要です。また、機種の分割支払いは24回限定です(通常購入時は一括・36回・48回も選べます)

auかえトクプログラムはauの回線契約の有無によらず利用可能です(オンラインストア利用時はau回線契約者のみ)。

回線契約無しで購入する場合は「クレジットカード支払いかつ、成人(法人契約を除く)であること」が条件となります。

ただし、特典(最終残債の免除)を受けるためには、au取扱店で次の機種を購入する必要があります。

auかえトクプログラム特典適用条件:対象機種を12カ月以上ご利用後、当社・au取扱店でauのスマートフォン・ケータイ・タブレット・ルーターのいずれかを購入すること。本プログラムでご購入された機種を当社が回収すること

スマホを返却しなかった場合・故障時の取り扱い

auのかえトクプログラムでは「2年後に使っていたスマホ・iPhoneを返却する」ことで、「残価」として設定された本体定価の2~4割程度の支払いをせずに、次の機種へ取り替える事が出来ます。

ここで気になるのは、もしauかえトクプログラムに加入しながらも「スマホを返却したくなくなった場合」や「端末が故障していた場合」です。

端末を通常通り返却せず、かえトクプログラムの特典が適用されなかった場合、「最終回支払い分」として設定された残価を一括で支払う or 残債を24分割で支払い続ける、あるいは「故障時利用料を支払って残債を免除する」ことになります。

以下のような場合、最終回の支払いを免除するには追加の支払いが必要です。

 

・電話機本体や液晶に破損や割れがある
・電源が入らない
・充電ができない
・メーカー指定箇所の水濡れシールに水濡れ反応がある など

 

支払う料金はAndroid™向け「故障紛失サポート」に加入していた場合は2,200円、未加入時は22,000円です(2020年2月18日時点)。

回収はau取扱店に限ります。一部店舗、au Online Shopではお取扱いできません。新しい機種へ買い替えと同時に本プログラムの特典を利用し、本プログラム加入機種を回収できなかった場合は、当社指定の窓口へご郵送、またはau取扱店へお持ち込みください。当社へのご郵送期限は、新しい機種へ買い替えた日の【翌月25日まで】です(月末までに当社での検品まで完了する必要があります)。 au取扱店へのお持ち込みの場合は、新しい機種へ買い替えた日の翌月末までです。期限を過ぎた場合は、お支払い不要の特典は適用されません

このような規定によって、利用した機種をauへ返却する必要があります。

下取り・白ロム売却価格と比較すべし

以上の通り、auかえトクプログラムは「スマホを返却する」ことが前提となっています。スマホを返却しない場合は各機種の「残価設定」に従って最終残債を支払うことになるわけですが、2年間スマホをとてもキレイに使った場合・人気機種の場合には「残価」よりも「自分で売却」したほうが有利になることも考えられます。

例えば、2020年2月時点でiPhone 8 64GBモデルの残価設定=分割支払時の最終回負担額は17,380円です。もし2年後に17,380円よりも高い価格でiPhone 8 64GBを売ることが出来れば、auに返却せず(最終支払いを行って)自分で売ることを選択しても問題ありません。

auかえトクプログラムはプログラム利用料金は一切掛かりませんので、「auに返却せず残債を払う」という選択をしても、督促や罰則はありません(ただしau WALLETポイントを負担に充てる場合は、以下の特殊ルールが適用されます)。

【分割金支払いに関するポイント使用について】
au WALLET ポイントを月々のお支払いに充当することは可能です。ただし最終回支払分への充当はできません。最終回支払分を再度分割でお支払いいただく場合は充当可能です

ただ、iPhone 8は今(2020年)の時点ですでに2年以上前に発売されたモデルであり、さらに2年後に中古状態で「17,380円」以上の市場価値があるかどうかは判りません。”故障扱い”にならずとも、傷が多い場合は白ロム買取価格は大きく下がるため、auかえトクプログラムのほうが有利だと思えばそのままプログラムを利用すればOKです。

また、「auで次の機種を買わず、端末を返却をする場合」には、”最終回支払いの免除”ではなく、auによる基準で買取がされます。

auかえトクプログラムに加入するには「24回分割」が前提となっています。これまでずっとauのスマホを24回分割で購入してきたユーザーは、とりあえずauかえトクプログラムに入っておけばデメリットはない、と言えるでしょう

一方で、ローンを組むのがイヤだから本体を一括で支払いたい・端末はずっと手元に残したいと決めているユーザーは、auかえトクプログラムに入る必要はありませんので、自由に選択してauスマホ・iPhoneの購入手続きをしてください。

*上記は2020年2月18日時点のものです。最新の残価設定や対象機種は必ず各自で公式HPにて申し込み前にチェックしてください。

auかえトクプログラムに加入するメリットやデメリットは?残価設定型の意味と詳細解説
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