2021年モデルのシャープ製格安スマートフォン AQUOS sense6のカメラを実際に使ってみて感じた評価・良い点・悪い点を公開します。
AQUOS sense6は「電池が長持ちするスマホ」として、2年前のAQUOS sense3から大ヒットしているシリーズです。本機種 AQUOS sense6も大容量の電池と省電力なディスプレイパネル・シャープの節電技術によって長時間充電要らずで使える特徴があります。
そして、AQUOS sense6ではカメラにも旧モデルから変更があり、過去のAQUOS senseシリーズよりもキレイな写真が撮れるようになったとされています。
AQUOSスマートフォンといえば2021年夏モデルとして業界最大級のイメージセンサーを積んだ「AQUOS R6」も発売していますが、格安シリーズの「senseのカメラ」がどの程度進化したのか詳しく解説・写真作例を紹介します。
AQUOS sense6全体の使用感や性能に関するレビューを見たい方はこちら →[実機レビュー]ドコモAQUOS sense6 SH54B買うときに注意するポイント
AQUOS sense6のカメラ仕様
AQUOS sense6の背面には3つのレンズがある「トリプリカメラ」を搭載しています。
各カメラの仕様は以下の通りです。
カメラの種類 | 仕様 |
標準カメラ | 4800万画素 F値 1.8 センサー 1/2.0インチ |
超広角カメラ | 800万画素 F値2.4 センサー 1/4.0インチ 倍率0.7倍相当 |
望遠カメラ | 800万画素 F値2.4 センサー 1/4.0インチ 光学2倍相当 |
AQUOS sense6のメインカメラは4,800万画素になりました。
このカメラは標準時に4つの画素を1つにまとめて「1200万画素」(4000×3000ピクセル)として利用され、1世代前のAQUOS sense5Gに比べて明るさが約2倍となります(設定により48メガピクセルモードで撮ることも可能)。
2021年時点、スマートフォンのカメラでは1億画素・1インチセンサーといった、もはや携帯・スマートフォン向けとは思えないハイスペックなカメラを搭載するスマートフォンもあります。それらの2021年時点で最高峰のカメラセンサーを積んだ高級スマホと比べてしまうとAQUOS sense6のカメラ品質は低くなるものの、一般的な範疇の撮影であれば、十分にカメラ・写真撮影を楽しめる性能・機能があると評価出来ます。
では、実際にAQUOS sense6及び他機種で撮影した写真・作例比較を紹介・解説していきます。
AQUOS sense3→sense6の暗所撮影比較
AQUOS sense6のメインカメラではライトアップや暗い場所でノイズが少ない写真が撮れるようになります。
(AQUOS sense6で撮影したライトアップ)
スマートフォンの画面で見る限りでは、ある程度古いスマートフォンでも十分にキレイな写真を撮れるほどスマホカメラは進化していますが、拡大して比較してみると進化を見ることが出来ます。
AQUOS sense6で撮影 |
AQUOS sense3で撮影 |
2年前のAQUOS sense3のメインカメラのセンサーは1/2.8インチ・1200万画素でした。大きくなったセンサーの効果により、暗い場所のノイズが減っているだけでなく、画像処理も進化して白飛び(明るい部分が真っ白になる現象)も抑えられています。
一方で、より性能が高い他社のスマートフォンで夜景専用モード(iPhone 12やiPhone 13など)を備えた機種には、極めて暗い場所での撮影では勝てません。この点で、AQUOS sense6の夜景撮影の品質は決して良いとは言えません。
また、AQUOS sense6では手持ちのまま(オート撮影)では星空はほとんど撮れません。同じ条件で夜景モードのあるiPhoneならいくつかの星座も写るような澄んだ空であっても、AQUOS sense6のセンサー・自動モードではシャッタースピードが短すぎて暗い星は写りません。
もしAQUOS sense6でキレイな夜景や星空を撮りたい場合には、マニュアル撮影モードで対応出来ます。
AQUOS sense6で星空を撮ってみた
AQUOS sense6には「マニュアル撮影」モードがあるため、より高度な撮影テクニックを使えば星も写せます。
上記はスマホを三脚で固定し、シャッタースピード(SS)を5秒間に設定して撮影・加工したものです。オリオン座がくっきりと見えます(星の写り方は周囲の明るさや天候にも依存します)。
AQUOS sense6のマニュアル撮影は、やはり他社の高額スマホに比べると少し機能が少ない(シャッタースピードも他社スマホなら30秒くらいまで設定出来る機種が多い)という印象ながら、好みに合わせてシャッタースピード・ISOを自由に設定できるため、少しでもカメラ知識のあるユーザーなら楽しめると思います。
AQUOS sense3→sense6のズーム性能比較
広角レンズ・望遠レンズも搭載しているためワイドでダイナミックな風景撮影やズームで拡大した写真も、旧モデルより向上しています。
AQUOS sense6のズームレンジは0.7倍からデジタル最大16倍まで拡大出来ます。
超広角レンズ0.7倍 |
最大16倍 |
ズームレンズが無かった2年前のAQUOS sense3と最大ズーム時の画質を比べて見ると・・・
AQUOS sense3では望遠性能が足りずに潰れている文字、色も鮮やかにAQUOS sense6ならズーム写真を撮ることが出来ます。
ただし、高倍率ズーム時にはAQUOS sense6の電子式手ブレ補正は効果がやや弱く、画面がブレやすくなるので注意が必要です。
AQUOS sense6の全力ズームでは月の模様もほんのり見えます。
AQUOS sense6のズームは光学2倍相当あり、他社のより優れた光学ズーム(5倍~10倍)機能があるカメラには及ばないものの、古いAQUOS senseシリーズと比べると望遠性能は格段にアップしているという評価です。
関連記事:最新iPhone・スマートフォンで月の模様を綺麗に撮る方法・写りの比較
Photoshop Expressで多彩な画像編集が出来る
もう一つAQUOSスマートフォンのカメラの楽しみ方として、始めからインストールされている「Adobe Photoshop Express」アプリが利用出来ます。
フォトショップのアプリを使うことで、平凡な写真もインスタ映えするキラキラ写真にアップグレード可能です。
上記は実際にAQUOS sense6で加工した写真です。色合いを鮮やかにして、月を逆光で撮影したような効果を追加してみました。
このようなさまざまなフィルター・効果が最初からたくさん入っているため、パソコンを持っていないユーザーでも画像加工を楽しめます。
加工した写真はそのまますぐにAdobeのサービス・SNSやメールで共有・保存することも出来ます。
スマホの写真は加工のやり方次第でバズらせる事が出来ます。AQUOS sense6のカメラ性能でも十分に話題の写真を作ることは出来ますので、いろいろと写真撮影・編集を楽しんでみて下さい。
新機能・ブレクリーナーは微妙
最新モデルのAQUOS sense6やAQUOS zero6で利用できるシャープスマホの新機能「ブレクリーナー」も使ってみました。
AQUOS sense6のご利用ガイドによれば、
ブレク リーナーを使うと、 写真をあとから鮮明 にブラッシュアップし てくれます
とされています。
ブレクリーナーの使い方は非常に簡単で、撮影した写真の編集画面にて「ブレクリーナー」を選び、「写真をクリーニングする」をタップするだけです。
クリーニングが始まると画像を上部からスキャンしたように数秒~10秒程度で、加工された写真が出来上がります。
ただ・・・いくつかブレを生じさせてクリーニングしてみたところ、若干のブレが軽減されるような効果は見られますが、くっきり綺麗に手ブレが無くなるほどの成果は得られませんでした。
ブレ除去前 |
ブレ除去後 |
右側のネコのおもちゃのブレが少し減って、眼や口のラインがくっきりしたことが分かります。ただ、左の動いていないネコのおもちゃと同様のレベルにまでブレが全く無くなるような処理は難しいようです。
撮り直すことが出来ない一瞬を、少しでも画像処理で補えるブレクリーナーは「撮影後にブレに気づいた場合の救済」程度に考えておくのが良さそうです。
AQUOS sense6のカメラ不満点・不具合?
AQUOS sense6 (SH-54B)のカメラを使っていて感じた不満点・不具合もありました。
まず、AQUOS sense6の広角↔標準レンズ↔望遠の切り替わり時に、一瞬画面が止まる(画面がボケるアニメーションが入る)のが気になりました。他社のスマホなら1倍→高倍率までタイムラグなくスムーズにズームが出来る機種もあるところ、AQUOS sense6の場合には1倍状態から2倍へ切り替わり、そこから最大の16倍まで多段階でのズームが必要となります。一気に高倍率までズームしたいときに少しイライラします。
また、AQUOS sense6(SH-54B, 11月19日時点の最新ソフトウェア状態)でカメラが起動しなくなる/フリーズする不具合を確認しました。
AQUOS sense6で写真撮影をしていたところ、「他のアプリケーションがカメラを利用するため、カメラアプリを終了します」とポップアップで表示されて、カメラが使えなくなることがありました。カメラが一度閉じたあと、再度カメラアプリを立ち上げても同様の表示を繰り返しました。
このカメラ不具合が発生した時点で、他のアプリは一切使っていなかったはずです(動いているとすればGoogleのフォトアプリくらい)。
その後、端末を再起動することでカメラ機能が使えるようになりました。このトラブルが発生したのは1度きりで、再現は出来ませんでした。他社アプリは一切入れていない状態で発生したエラーですが、個体の不具合なのか特定の条件で発生するエラーなのか不明です。
同様の不具合は他のほぼ報告されていないようです(2021年11月19日時点)。少なくとも頻発する不具合ではないため、それほど心配は要らないかもしれません。
AQUOS sense6のカメラ機能は、ドコモ・au・楽天モバイル・SIMフリー(SH-M19)で共通したものです。AQUOS sense6に機種変更したのなら、さまざまな機能を試してカメラ撮影を楽しんでみて下さい。
関連記事:楽天モバイルがAQUOS sense6発売 eSIM対応で実質19,800円から
関連記事:auのAQUOS sense6安い!一括18,470円~ povo2.0からの乗り換え
[スポンサード] |