ソフトバンクは7月15日よりワイモバイルブランドとして新しい格安帯のスマートフォン「Android One 507SH」を発売することを発表しました。日本初の「Android One」モデルのスマートフォンとなる507SHと、auから発売中のシャープ製スマホ AQUOS U SHV35についてチェックしてみたいと思います。この2機種、驚くほどソックリなのです。でも比較して見ると、全くの同一でもないことも判ります。
まず「Android One」って何?と思う人もいらっしゃることだと思います。Android One(アンドロイド・ワン)というのは特定の機種名を指すものではなく、Googleが各国のパートナー企業と連携し、ニーズに合わせたモデルを提供するプログラムのことです。今回そのパートナーに選ばれたのがシャープであり、日本向けとして作られたのが「507SH」、それを販売するのがワイモバイル(ソフトバンク)というわけです。
507SHは「日本向け」というだけあり、これまでにGoogleブランドで提供されてきたNexusシリーズとは異なり、「防水・防塵仕様」+「ワンセグ」が付いています。ここにおさいふケータイが付いているとまさに日本モデル、という感じだったのですが、おさいふ機能は搭載できなかったとのことです。
AQUOS U SHV35との比較
この507SHはシャープ製であり、2016年夏モデルとして発売中のau AQUOS U SHV35をベースとしていることは明らかです。しかし、比べてみるとロゴが違うというだけではなく、ソフトウェア・ハード面も少し違っています。
正面から見るとディスプレイサイズ・スピーカー・センサー・フロントカメラの位置、背面を見てもフラッシュ・カメラレンズも全く同じ位置・サイズであることがわかります。しかしauモデルの方は画像の背面右上にはストラップホールがあるのに対し、507SHにはありませんね。
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スペック比較
507SH | AQUOS U SHV35 | |
初期OS | Android 6.0 | |
ディスプレイ | 5.0インチIGZO HD | |
サイズ (縦/横/厚さ) |
142mm×71mm ×8.8mm |
141mm×71mm ×8.3mm |
CPU | スナドラ617 MSM8952 1.5+1.2GHz オクタコア |
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電池 | 3010 mAh | |
連続待機 | 4G LTE 約745時間 | 4G 約870時間 |
重さ | 135 g | 128 g |
RAM/ROM | 2GB/16GB | |
カメラ | 1300万画素/500万画素 | |
ネットワーク/ 通話 |
SBプラチナバンド LTE / AXGP/3G 最大187.5Mbps VoLTE |
4G LTE/WiMAX2+ 最大225Mbps au VoLTE |
防水・防塵 | IPX5/IPX8, IP5X | |
おさいふ機能 | 無し | あり |
テレビ | ワンセグ | 無し |
ワンセグに対応させたから?なのかどうかは判りませんけれど、ワイモバイル版 Android One 507SHのほうが僅かに厚く、重くなっています。これだけ違うと測定方法による誤差ということもないでしょう。
CPU/RAMが同じため、処理性能はほとんど同じはずですが、507SHでは余計なキャリアアプリのプリインストールがされていないということです。しかしながらauモデルではネットワークにおける調整が上手いのか4G状態での連続待機時間はSHV35のほうが1割以上長くなっています。
Android Oneのメリット
おさいふ・テレビに関してauモデルとワイモバイルモデルの違いは一長一短でありますが、Android Oneプログラムに対応している507SHでは発売から2年間は最新のOS・セキュリティ更新の提供が確約されています。
最近では国内のスマートフォンもOSのバージョンアップに積極的にはなってきているものの、従来のシャープ製スマホはなかなか新しいOS提供がされてこなかったという印象は強いです。2013-2014年頃のAQUOS PHONEなどは発売から1年足らずでもOSのメジャーアップデートには付いてこれないという燦々たる有り様でした。
SHV35の将来のOS更新・セキュリティについてはauとシャープの方針次第ですが、GoogleのAndroid Oneに対応した507SHではセキュリティ面での優位性があると考えて良さそうです。
507SHの対応バンド
ワイモバイルから発売される507SHでは、基本的にワイモバイル(ソフトバンク)のネットワークにしか対応していません。発売時にSIMフリーとして提供されるのかキャリアロックされるのかは7月5日時点では不明ですが、もしSIMロックを解除しても他キャリアで万全に使えるというわけではないので注意した方が良いでしょう。
ドコモのFOMAプラスエリア、B6/19, auのメインバンドであるB18,26などにも対応していません。B1があれば都市部ではなんとかLTEに繋がると思われますが、日本で使う限りにおいてSIMフリー化してドコモ系・au系格安SIMでの運用に向いているとは言いがたいでしょう。将来シャープが507SHではなく、対応バンドを変えた別のモデルでも販売すれば話は別ですが・・・
507SHの販売価格は7月5日時点では未定(発売日は7月下旬予定)ですが、実質負担で1-2万円程度になるとのことです。auのSHV35は実質25200円にて販売されています。
ワイモバイルではおそらく月額料金1980円から使える「ワンキュッパ割」に対応し、格安プランでの運用が出来るようになりそうです。507SH/SHV35の販売価格・プラン料金は公式サイトにてチェックしてください。
☆「ワイモバイル」