auでも根強い人気が続く折りたたみ式ケータイに2017年春モデルの新機種として、「GRATINA 4G(グラティーナ)」の新バージョンが2017年4月21日より発売されます。
GRATINAは京セラ製の携帯電話シリーズであり、2016年2月より現行モデルの「GRATINA 4G(KYF31)」が販売中ですが、新機種は「新色追加」でありながらも型番が「KYF34」に変更され、仕様も少し変更されました。
4G&3G通信の両方に対応
KYF34では新色として「シャンパンホワイト」と「メタルブラック」があります。KYF31にも「ブラック」と「ホワイト」はありましたが、色合いが変更されています。
詳細スペック・特徴は「京セラ-GRATINA 4G」を参照
一方で新型GRATINA 4G KYF34とKYF31は携帯の大きさ・重さ・ディスプレイ・カメラ・対応機能・バッテリー容量なども、すべて同一です。新旧モデルの違いは、カラー以外では「3G通信への対応」くらいしかありません。
3G通信(受信最大144Kbps/送信最大64Kbps)に対応
現行でauから販売されている「4Gケータイ」は、すべて「4G専用ケータイ」とでも言うべきモデルになっており、3G通信には非対応となっていました(TORQUE X01, SHF33, KYF32など)。
KYF34で3G通信をするには別途設定が必要とのことです。通常は3G通信は必要ないとも思われますが、特殊な事情で3G通信をさせたい場合に使えるのかもしれません。
SIMもKYF31と違う
auのケータイに使われるSIMカード(au ICカード)はいくつか種類があり、GRATINA 4Gでは現行モデルと2017年モデルでSIMカードが変更されています。
auケータイのSIMは以下のようになっています。
機種 | SIMカード | VoLTE |
GRATINA 4G KYF34 (2017年モデル) |
au Nano IC Card LTE | 対応 |
GRATINA 4G KYF31 (2016年モデル) |
au Nano IC Card 04(VoLTE) | 対応 |
TORQUE X01 | au Nano IC Card 04 LE | 対応 |
かんたん携帯 SHF32 | au Nano IC Card 04 LE | 対応 |
AQUOS K SHF33 | au Nano IC Card 04(VoLTE) | 対応 |
AQUOS K SHF31 | au Nano IC Card(4G LTE) | 非対応 |
それぞれがどう違うのかは、Wikipediaの解説がわかりやすいのでそちらをどうぞ(→ Wikipedia au ICカード)。ここで重要なのは、KYF34のSIMはれぞれのSIMに互換性が無い可能性がある点です。
KYF 34に使われるSIMは「au Nano IC Card LTE」と表記されており、過去のケータイ機種用SIMとは異なる表記です。iPhone6s以降の殆どのVoLTEスマホに使われている「au Nano IC Card (4G LTE)」とも違うようです。
KYF34は3G通信にも4G通信、VoLTEの全てに対応するということで、新しいSIMカードが用意されているのかもしれません(ニュースリリースの時点では詳細は不明。追加情報が判明したら追記します)。
追記:2017年4月モデルのGRATINA 4G KYF34ではやはり「au Nano IC Card (LTE)」というSIMが採用され、その他SIMでは利用できないとされています。
参照:https://www.au.com/support/service/mobile/guide/manual/kyf34/
au nano SIMの黒⑥はSHF31に使われている「非VoLTE用のnano SIM」と同じですが、KYF34ではVoLTE通話が使えるので同じ仕様かどうかは不明です。KYF34で契約したSIMを他の対応スマホで使うことは出来るかもしれませんが、その他のVoLTE用SIMでは使えないかもです。
VoLTE機種では通常通話に4Gネットワークを使いますが、新型GRATINAでは設定から通話を3Gに切り替えることが可能となっています。
[設定]→[無線 ・ネットワーク]→ モバイルネットワーク→「4G」で「OFF」/ 「音声通話・データ通信」/「データ通 信のみ」を設定することができます。
auの「3G対応機種」といえばシンプルプランでの契約が出来るということで今でも需要があるのですが、おそらくこの2017年モデルのGRATINA 4Gでは契約は不可だと思われます。これは3G通信ができる4Gスマホ(型番が「英字2文字+L+2桁の数字」)と同じ扱いで、「3G専用機種」でないとシンプルプランは契約不可のはず。
→ KYF34では3Gプランでの契約・利用不可とサポートから返答がありました。契約出来るのは他の4Gケータイ用プランと同じもののみで、SHF31のプランも契約不可とのことです。
2017年モデルのGRATINAは4月26日時点では店頭でしか販売されていないため、詳しくはauショップにお問い合わせ下さい。
関連記事:au 持ち込み機種変更では「シンプルプラン」は選べないのか?
3G通信に対応する点以外は2016年モデルのGRATINA 4G同様に、防水対応・ワンセグ・おサイフケータイに対応した便利なガラホです。
ケータイ機種用の専用LINEアプリが初めからインストールされており、耐衝撃性にも優れるGRATINA 4G 2017年モデルも人気が出そうです。
2017年冬モデル GRATINA KYF37発売
2017年12月23日より、au VoLTE対応の新型GRATINA KYF37が発売されています。スペックに大きな変更はありませんが、引き続き防水・防塵・耐衝撃ケータイであり、歩数計機能が追加されています。
利用者データを設定しておくと歩数計から換算されるエネルギー消費量や、日にちごとの運動量を教えてくれるため、健康づくりやエクササイズのお供としてケータイを持ち歩きたい人はKYF37が良いでしょう。機種変更価格は実質10,800円~と料金も安くなっています。
KYF34は2022年3月のau3G停波後も利用可能
2018年11月16日、KDDIはCDMA 1X WINのサービス提供を2022年3月末までで終了させることを発表しました。auの3G通話・ネット接続しか出来ない旧方式のガラケー・スマホおよびCDMA 1X WINのプランがあと3年半で使えなくなります。
一方で、このKYF34はau VoLTEに対応しているため、VoLTE用のプラン・SIMで運用していれば引き続き2022年4月以降も利用が可能となります(利用できなくなる機種一覧にKYF34は入っていません)。
ただし旧プランのままでは通信ができなくなる見込みですので、いずれにせよその頃までにはスマホデビュー・別のau VoLTE用ケータイに買い換えておく必要があるでしょう。
設定変更で「3G専用機種」になるのではないかと期待しています。
そうなるといいですよね!でも実際、そういうこと(3Gプランでの契約・利用および従来プランからの機種変更)でも出来ないと今更3G回線に対応させた機種を出す意味がわからないな~とも思われますので、どういう仕様にしてくるのかドキドキです。