2020年11月発売の小型モデル「Apple iPhone 12 mini」の電池消耗が早くて困っている場合に少しでも長く保つようにすべく、各種設定を変更する方法を実機の写真と画像で紹介します。
Apple iPhone 12 miniは歴代最高の「A14」チップを搭載、そして5Gに対応する「最速のiPhone」、標準+広角レンズによるデュアルカメラなど、コンパクトなボディに魅力がたくさん詰まったモデルです。
しかし、唯一の弱点というか、上位のiPhone12シリーズ・他のAndroidスマホに比べてiPhone 12m miniの性能・仕様が劣る部分は、コンパクト・軽量ゆえの電池容量の小ささです。
実際にiPhone 12 miniを購入後に早速使い込んでみると、2018年・2019年モデルの大画面モデルより電池の減りが早く感じられました。
例えば、音楽ストリーミング+AirPods Proで音楽を聞きながら写真を数十枚くらい撮影するために1時間半ほど散歩をしてみたところ、電池容量は約20%ほど減っていました。
利用時に電池が早く減るのは物理的に容量が小さいiPhone 12 miniでは仕方がないところですけれど、使っていない機能による電池消耗・待機電力を減らす努力をすることなら出来ます。
iPhone 12 miniの電池持ちを良くする2つの方法
iPhone12miniの電池持ちを良くしたい、電池の消耗が早くて困っている場合には、手っ取り早く一括で設定を変更できる「低電力モード」を使う方法と、各種個別設定によって電池を消耗しそうな機能を無効化・停止する方法の2種類があります。
一括でカンタンに出来るiPhone 12 miniの省エネ設定は、
[設定] → [バッテリー]→「低電力モード」のスイッチをタップしてオン(緑色にする)
これだけで完了です。
この低電力モードを利用すると、次にiPhoneの充電が行われるまでバックグラウンドで行われる処理を一時的に止める事ができます。
これで電池問題が解決するのなら良いですが、「メールの受信が止まるのは困る」「使わない機能・不要な機能だけを止める」ことによって電池性能を向上させたいのなら、以下で解説する個別節電設定を試してみてください。
*以下で解説する設定項目は、iPhone 12 mini実機、iOS14にて確認しています。内容によってはiPhoneの利便性を損なう・特定のアプリや機能利用に支障が出る可能性もある変更を含んでいます。それぞれの「機能設定を変更する意味」をよく考え、自分に必要な機能・不要な機能を見極めて変更を行ってください(各設定は基本的には同じ手順で元に戻せます。変更する意味がよくわからない方は各変更項目を記録しておくことを推奨します)。
ホーム画面関連
iOS14では、ホーム画面を左にスワイプすると各種情報が表示出来るウィジェット・スタックがあります。
各ツール(ブロック状のスペース)をロングタップ→「ウィジェットを削除」を選択→個別に削除
または、
「ホーム画面を編集」→アイコンが震えるアニメーション状態(編集可能状態)にして、左上の「-」をタッチして個々を削除
特にニュース・天気・株価など、位置情報やデータ通信を随時行うタイプのウィジェットは起動・表示するたびに電池消耗が大きくなることが予想されます。使っていないウィジェットは消しておくことをオススメします。
iPhoneのダークモードを使う
iPhone 12 miniは有機ELパネルを使っているため、ディスプレイの特性上「黒」の表示をしていると電池消耗が少なくなることが予想されます。
設定→画面表示と明るさ→”外観モード”で「ダーク」にチェックを入れる
壁紙を黒一色にする
ダークモードの利用と同じく、壁紙も黒色にすると電池消耗を抑えられる可能性があります。
[設定]→[壁紙]→「壁紙を選択」へ進み、写真フォルダなどに黒一色の画面を用意して選択
iPhone12miniに初期状態では黒単色の壁紙はありません。黒い画像は「黒の壁紙」などで検索して各自で写真フォルダに保存・用意する必要があります。
↑の画像を保存して壁紙に設定すれば、真っ黒に出来るはずです。
画面を出来る限り暗くする
[設定]→[画面表示と明るさ→]「自動」のスイッチをオフにして、明るさのバーを許容範囲の最小にスライド/またはiPhoneの画面右上からスライドしてコントロールセンターを表示、明るさ設定のバーを下げる画面が不要に点灯するのを防ぐ
[設定]→[画面表示と明るさ]→「手前に傾けてスリープ解除」のスイッチをオフ
Face IDに対応したiPhone 12 miniおよびiPhone12シリーズ・iPhone 11シリーズ・Xシリーズでは、インカメラ/センサーによる顔認証を起動するため、初期設定ではスマホを傾けることで画面が点灯します。手前に傾けて解除をオフにすることで、スマホを持ち運ぶ際に無駄にパネルが点くことを防げます。
接続・通信関連
[設定]→[Wi-Fi]→[接続を確認]→「オフ」にチェックを入れる
*この設定を変更しても普段使っているWi-Fiに繋がらなくなることは通常ありません。
5Gをオフ/無効化する
iPhone12シリーズを含む5G対応スマートフォンでは、5G接続をすると4G/3Gよりも電池消耗が激しくなることが知られています。
5Gプランを契約していない・5Gエリアに居ない場合にも5Gへの接続試行により電池消耗が大きくなる可能性があるため、不要な場合は通信方式を4Gに限定することも出来ます。
[設定]→[モバイル通信]→[通信のオプション]→[音声通話とデータ]→「4G」にチェック
2020年時点では5Gエリアはごく限定的でありますが、せっかくなので5Gを体験したい!という場合には、5G無効化設定を行ったことを忘れないようにしましょう。
インターネット共有機能を無効化
[設定]→[Wi-Fi]→[インターネット共有へ自動接続]→「しない」にチェック
Bluetooth機能をオフ
[設定]→[Bluetooth] →「Bluetooth」のスイッチをタッチしてオフ
*コントロールセンターからBluetoothのアイコンをタッチしてオフにする方法だと、翌日に自動デオンになります。普段イヤホンやスピーカーマイクなどBluetooth接続による機器を使わない場合は、設定画面からオフにしてください。
通知関連の省エネ設定
[設定]→[通知]→”通知スタイル”の一覧から個別のアプリを選び、「通知を許可」をオフに
*この設定を無効化すると、メッセージアプリやゲームアプリからの通知などが届かなくなることがあります。重要な通知を見逃す可能性があるため、変更内容をよく確認してください。
[設定]→[通知]→[プレビューを表示]→「しない」にチェック
[設定]→[通知]→[Siriからの提案]→「ロック画面上での提案」のスイッチをオフに
iPhone12miniの緊急速報を無効化
[設定]→[通知]→一番下にある「緊急速報」のスイッチをオフに
*複数の携帯電話やiPhoneを同時に使うようなユーザー以外は、緊急速報の無効化はオススメしません。
音・バイブ関連
[設定]→[サウンドと触覚]→バイブレーションの「着信スイッチ選択時」/「サイレントスイッチ選択時」をそれぞれスイッチをオフに
[設定]→サウンドと触覚→「キーボードのクリック」スイッチをオフに
[設定]→サウンドと触覚→「ロック時の音」スイッチをオフに
[設定]→サウンドと触覚→「システムの触覚」スイッチをオフに
iOSの自動アップデートを無効化する
[設定]→[一般]→[ソフトウェア・アップデート]→[自動アップデート]→「iOSアップデートをダウンロード」/「iOSアップデートをインストール」のスイッチをオフ
*iOSのアップデートを無効化した場合、セキュリティ・機能が最新に保てなくなる可能性があります。バッテリー関連の修正や機能向上がソフトウェアアップデートに含まれることも、その逆も(バグで電池持ちが悪くなること)ありえますので、自動更新をオフにする場合は時折情報をチェックするように心がけてください。
iCloudの自動同期を止める
[設定]→[写真]→ 「iCloud写真」のスイッチをオフ
*iCloudを使っている場合、特に初期設定時に大量のデータを同期することで電池消耗が極端に大きくなるケースがあります。初回同期以降は消費が落ち着くこともあるため、状況を見て設定変更を検討してください。
アプリの自動更新を止める
[設定]→[一般]→[Appのバックグラウンド更新]→「オフ」にチェック、または個別アプリを選んで停止
[設定]→[App Store]→”自動ダウンロード”から「App」・「Appのアップデート」のスイッチをそれぞれオフ
この設定を変更することで、各種アプリの機能が自動更新されなくなります。アプリによっては最新バージョンでないと利用できないものがありますので、表示にしたがって随時更新が必要になることがあります。
AirDropを無効化
[設定]→[一般]→[AirDrop]→「受信しない」にチェック
AirPlayをオフ
[設定]→[一般]→[AirPlayとHandoff]→「自動的にTVへAirPlay」→「しない」にチェック
Siriを無効化する
[設定]→”SIRIに頼む”から、「Hey Siriを聞き取る」のスイッチをオフ
バイブレーションを無効化
[設定]→[アクセシビリティ]→[タッチ]→「バイブレーション」のスイッチをオフ
個別設定をしてもiPhone12miniの電池が保たない場合
上記でさまざまな電池長持ち設定を行ってもバッテリーが早く減る場合、個別のアプリの電池消耗・ソフトウェアの不具合・電波/送受信関連が不安定になっている可能性など、まだいくつか電池消耗が大きくなるケースが考えられます。
初期設定・利用開始を始めた直後はさまざまなアプリ、あるいはバッテリーそのものが最適化・安定化するまで、しばらく電池消耗が大きめになる可能性もあるため、細かな設定変更では効果が見られないこともあります。
しばらく様子を見ても電池消耗が異常に大きい(利用していないのに他のモデルに比べて極端に電池が減る)場合には、個体の不具合の可能性も考えられます。その時はアップルストアで修理・交換サポートを受けてください。
不具合ではなく、iPhone 12 miniの電池持ちに満足できない場合は「小型・軽量さ」という特徴を失うことになりますが、バッテリー内蔵ケースを併用することで物理的に電池容量を増やし、長持ち化することも出来ます。
iPhone 12 miniは4.7インチ型のiPhone 7やiPhone 8よりは電池が保つはずですが、機種変更をして電池の持ちの悪さだけは満足できないというのなら、こういったケースの運用も検討してみる価値があるかもしれません。
☆「バッテリーケース 4700mAh iPhone 12 Mini 5.4inch用 バッテリー内蔵ケース」
*2020年11月14日時点で、アップル純正のバッテリーケースは発売されていないはずです(iPhone 11シリーズまでは純正がありましたが、MagSafe関連の影響なのかiPhone12シリーズにはありません)。
小型・軽量モデルよりも電池持ちを重視するのならiPhone 12, iPhone 12 Proなどの大画面モデルの購入をオススメします。